JR東日本は数多くのフリーきっぷを発売しています。どのエリアにどんなフリーきっぷがあるのか、その全貌を掴むだけでも困難です。この記事では、おおまかなエリア別に、どのフリーきっぷや割引きっぷを利用すればおトクかを詳しくご紹介します。JR東日本エリアの旅行や乗り鉄の参考にしてみてください。
- 【期間限定】新幹線・特急列車が最大半額!「お先にトクだ値スペシャル」「お先にトクだ値」
- 【期間限定】東京~新青森が6,000円相当!「JRE POINT 特典チケット 新幹線YEARスペシャル」
- 【期間限定】JR東日本全線の新幹線・特急列車に3日間乗り放題!「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」
- 広範囲のフリーきっぷからエリア限定のフリーきっぷまで
- 「全行程フリーきっぷ」か「往復+エリア限定フリーきっぷ」か?
- 広範囲のエリアで利用できるフリーきっぷ
- 東北地方のエリア限定フリーきっぷ
- 関東地方のエリア限定フリーきっぷ
- 甲信越地方のエリア限定フリーきっぷ
- エリア限定のフリーきっぷとセットで使いたい新幹線・特急列車の割引きっぷ「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」
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【期間限定】新幹線・特急列車が最大半額!「お先にトクだ値スペシャル」「お先にトクだ値」
JR東日本のフリーきっぷ・割引きっぷを詳しく紹介する前に、期間限定で設定されている「お先にトクだ値スペシャル」について紹介します。
JR東日本の一部の新幹線や在来線の特急列車で、3週間前までの購入で乗車券+特急券が半額(50%引き)になる「お先にトクだ値スペシャル」、2週間前までの予約で30~40%引きになる期間限定の「お先にトクだ値」が設定されています。
【期間限定】お先にトクだ値スペシャル(50%引き)
2022年5月現在、JR東日本の新幹線・特急列車には「お先にトクだ値スペシャル」は設定されていません。
- お先にトクだ値スペシャル
- 対象路線・列車・設定期間: 設定なし
- 発売期間: 乗車日の1ヶ月前の午前10時~20日前の午前1時40分まで
- 割引率: 運賃+指定席特急料金の合計が50%引き
- 設備: 普通車指定席
- 注意: インターネット申込限定、列車・区間・座席数限定
「お先にトクだ値スペシャル」は、3週間前までの購入が必要なことや、席数限定であることなどの制限はありますが、乗車券を含めての半額は魅力的です。本記事で紹介するフリーきっぷとどちらがお得かをよく検討されることをおすすめします。
【期間限定】お先にトクだ値(30~40%引き)
- お先にトクだ値(30-40%引き)
- 対象路線・列車・設定期間
- 北陸新幹線「かがやき」「はくたか」(~2023年3月31日)
- 常磐線「ひたち」(2022年4月1日~6月30日)
- 奥羽本線「つがる」(2022年5月15日~9月30日)
- 発売期間: 乗車日の1ヶ月前の午前10時~13日前の午前1時40分まで
- 割引率: 運賃+指定席特急料金の合計が30%または40%引き
- 設備: 普通車指定席
- 対象列車: 全列車
- 注意: インターネット申込限定、列車・区間・座席数限定
- 対象路線・列車・設定期間
北陸新幹線「かがやき」「はくたか」、常磐線「ひたち」には、2週間前までの予約で、乗車券+特急券が30%引きになる「お先にトクだ値」が、期間限定で設定されています。また、奥羽本線「つがる」には、同じく2週間前までの予約で40%引きになる「お先にトクだ値」が設定されています。
期間限定の「お先にトクだ値スペシャル」「お先にトクだ値」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

【期間限定】東京~新青森が6,000円相当!「JRE POINT 特典チケット 新幹線YEARスペシャル」
JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」を利用して、新幹線に乗車できる「特典チケット」に交換することができますが、2022年の一部の期間では、必要なポイント数が半分以下になる「JRE POINT 特典チケット 新幹線YEARスペシャル」が利用できます。
実施期間は、以下の3回です。
- JRE POINT 特典チケット 新幹線YEARスペシャル
第1弾:2022年 2月 1日(火)~2022年 2月28日(月)- 第2弾:2022年 6月 1日(水)~2022年 6月14日(火)
- 第3弾:2022年 9月26日(月)~2022年10月 7日(金)
具体的には、必要なポイント数は以下のようになります。
乗車距離 | 通常の特典チケット | 特典チケット 新幹線YEARスペシャル |
---|---|---|
0~100km | 2,160ポイント | 1,000ポイント |
101~200km | 4,620ポイント | 2,300ポイント |
201~400km | 7,940ポイント | 3,900ポイント |
401km以上 | 12,110ポイント | 6,000ポイント |
「特典チケット」は、乗車券+指定席特急料金相当ですので、これだけで新幹線に乗車することができます。
JRE POINT は、Suicaにチャージすると1ポイント=1円です。これで換算すると、東京~新青森・秋田が6,000円相当、東京~仙台が3,900円相当と、かなりお得になります。JRE POINTを余らせている方は、「JRE POINT 特典チケット 新幹線YEARスペシャル」をぜひ利用してみましょう。
「JRE POINT 特典チケット 新幹線YEARスペシャル」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

【期間限定】JR東日本全線の新幹線・特急列車に3日間乗り放題!「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」
- 利用期間: 2022年10月14日(金)~10月27日(木)
- 有効期間: 連続する3日間
- フリーエリア
- JR東日本全線(新幹線含む)
- 青い森鉄道線、IGRいわて銀河鉄道線、三陸鉄道線、北越急行線、伊豆急行線、富士急行線、えちごトキめき鉄道線(直江津~新井間)
- きっぷの効力
- フリーエリア内の新幹線・特急・急行・快速・普通列車の普通車自由席に乗り放題
- 新幹線・優等列車の普通車指定席に4回まで乗車可能(あらかじめ指定を受けることが条件)
- 価格: おとな 22,150円,こども 10,150円
鉄道開業150周年を記念して、JR東日本エリアが3日間乗り放題となる「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」が発売されます。
JR東日本のフリーきっぷは、新幹線・特急列車に乗車するためには、別途、特急券を購入する必要がある「乗車券タイプ」のものが多いのですが、「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」は新幹線や特急列車にも乗り放題のきっぷとなります。
利用できる期間が短く、22,150円という価格は安くはありません。それでも、関東からであれば、盛岡以北、北東北を周遊する旅に使えば、かなりお得になります。
「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」については、以下の記事をご覧ください。どこまで乗ればお得になるかの目安も記載しています。

広範囲のフリーきっぷからエリア限定のフリーきっぷまで
JR東日本のエリアは、東北・関東・甲信越地方と広大です。そのため、発売されているフリーきっぷの数も多く、JR東日本の全エリアで利用できるものから、県単位くらいの狭いエリアでのみ利用できるものまであります。
ここまで多くのフリーきっぷがあると、どのフリーきっぷをどのように活用すればよいのか、どうすればおトクになるのか、判断するのが難しいと思います。
そこで、主なフリーきっぷの紹介に加えて、おおまかな使い分けをご紹介します。
「全行程フリーきっぷ」か「往復+エリア限定フリーきっぷ」か?
どのフリーきっぷが望ましいのかを判断するときに、まず考えるべきなのが、「全行程フリーきっぷ」か「往復+エリア限定フリーきっぷ」か、という点です。
全行程で一つのフリーきっぷのみを利用
出発地と目的地(複数の場所を周る場合は、全ての目的地)が、一つのフリーきっぷのエリアに収まっていて、なおかつ、普通に乗車券を購入するよりも安くなる のであれば、全行程でそのフリーきっぷを利用するのがよいでしょう。
このようなフリーきっぷは比較的広範囲のエリアをカバーしているものになります。JR東日本が発売しているフリーきっぷのうち、該当するのは「週末パス」のみとなります。
- 週末パス(南東北・関東甲信越地方がエリア、土休日の2日間有効)
ただし、「週末パス」は利用できるのが週末のみであり、平日の旅行には利用できません。
JR東日本のこれらのフリーきっぷは「乗車券タイプ」と呼ばれるもので、特急料金相当は含まれていません。フリーエリア内で新幹線や特急列車に乗車する場合には、上図のように、別途、特急券等を購入します。
往復+エリア限定フリーきっぷを利用
全行程が一つのフリーきっぷのエリアに収まらないときや、利用期間外のときには、往復の乗車券+エリア限定のフリーきっぷ の利用を考えてみます。
出発駅から目的地近くの駅まで、新幹線や特急列車の乗車券+特急券で移動、目的地の周辺でエリア限定のフリーきっぷを利用します。
エリア限定のフリーきっぷの特徴は、以下のとおりです。
- 有効期間は1~2日のものが多い
- 通年利用できるフリーきっぷが多い
- エリアは一つの県くらいの規模のものが多い
- JR東日本の路線だけでなく、そのエリアの地方私鉄や第三セクター鉄道、一部の路線バスに乗車できるものもある
- 価格は2,000円~3,000円程度とリーズナブル
このように、エリアは狭いですが、その分、利用できる交通機関が多かったり、利用できる期間に制限がなかったり と、使い勝手がよいフリーきっぷが多くあります。
また、往復の新幹線や特急列車の乗車券+特急券には、「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」などの割引きっぷの利用 も検討してみましょう。30%引き以上の割引率のものもありますので、うまく日程や時間があえば、かなりおトクですよ。詳しくは、本記事の最後のほうで紹介します。
広範囲のエリアで利用できるフリーきっぷ
それでは、JR東日本が発売しているフリーきっぷを紹介していきます。まずは、広範囲のエリアで利用できるフリーきっぷです。
土休日の2日間利用できる「週末パス」
- 効力: 南東北・関東・甲信越のフリーエリア内でJR東日本及び一部の私鉄三セクに乗り放題、特急券を購入すれば、新幹線・特急列車にも乗車可能
- 利用期間: 2023年3月26日までの土休日
- ただし、4月27日~5月6日、8月10日~19日、12月28日~1月6日は利用不可
- 有効期間: 土日の2日間
- おねだん: おとな 8,880円,こども 2,600円
JR東日本エリアでの週末の1泊旅行なら、まず検討したいのが「週末パス」です。その名称の通り、週末の土日の2日間連続で利用できるフリーきっぷです。(一部、祝日を含む設定もあります)
JR東日本の路線だけでなく、多くの地方私鉄、第三セクター鉄道にも乗車できます。
「週末パス」単体では、快速・普通列車にしか乗車できませんが、別途、特急券を購入することで、エリア内の新幹線や特急列車にも乗車できます。JR東日本の各地で運転されている観光列車・リゾート列車にも、指定席券を購入すれば乗車できます。
このように、「週末パス」は、乗車したい列車によって、指定席券や特急券、グリーン券を追加することで乗車できる柔軟性がウリのきっぷです。
詳しくは、別記事で解説していますので、ご覧ください。「えきねっとトクだ値」などの割引きっぷとの比較もしています。

三連休東日本・函館パス(※発売終了)
「三連休東日本・函館パス」は、2021年度以降の発売がないことが発表されました。
「三連休東日本・函館パス」は、前述の「週末パス」でカバーできない北東北・函館エリアへの旅行に便利だったのですが、残念ながら2020年度を最後に発売終了となりました。
「三連休東日本・函館パス」発売終了後の北東北・函館エリアへの鉄道での旅行については、新幹線の割引きっぷ+地域限定のフリーきっぷの組み合わせがおすすめです。詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

(参考)2020年度まで発売されていた「三連休東日本・函館パス」の詳細をまとめた記事です。

東北地方のエリア限定フリーきっぷ
東北地方のエリア限定のフリーきっぷをご紹介します。各県がエリアになるものから、南東北全体がエリアになるものまで、数多くのフリーきっぷが発売されています。
【東北】いわてホリデーパス(岩手県内のJR線)
- 効力: フリーエリア(主に岩手県内のJR線、一部の三セク路線)に1日乗り放題
- 利用期間: 土休日、4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月23日~1月7日は毎日利用可能
- 有効期間: 1日
- おねだん: おとな 2,500円,こども 1,250円
岩手県内のJR線をほぼカバーするフリーきっぷです。首都圏から東北新幹線でアクセスし、下車駅で「いわてホリデーパス」を購入するのがよいでしょう。
一ノ関や盛岡から三陸方面への旅行や、北上から北上線沿線の温泉地へのアクセス、花巻から釜石線を走る「SL銀河」への乗車など、使い方はいろいろありそうです。
詳しくは、JR東日本のWebサイトをご確認ください。
【東北】五能線フリーパス(五能線全線を含む秋田~青森間)
- 効力: フリーエリア(五能線経由で秋田~青森間)に1日乗り放題
- 利用期間: 通年
- 有効期間: 2日
- おねだん: おとな 3,880円,こども 1,940円
秋田~青森間(五能線経由)がフリーエリアとなるフリーきっぷです。
フリーエリアがそのまま観光列車「リゾートしらかみ」の運転区間とぴったり一致しますので、「リゾートしらかみ」の乗車におすすめのきっぷです。
また、有効期間が2日間ありますので、五能線の沿線で途中下車して観光したり、宿泊したりといった使い方も可能です。
おねだんは3,880円とやや高めではありますが、秋田~青森間を片道乗りとおすだけで十分に元が取れます。途中下車して観光するのであれば、さらにお得になるでしょう。
「五能線フリーパス」については、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

また、日本海の絶景を楽しめる観光列車「リゾートしらかみ」については、以下の記事をご覧ください。

【東北】あきたホリデーパス(秋田県、11月~2月の土休日・年末年始の毎日)
※2022年度の発売については、まだ発表されていません。
- 効力: 以下のフリーエリア内のJR線に1日乗り放題、別途特急券を購入すれば、秋田新幹線・在来線特急列車にも乗車可能
- 主に秋田県内のJR線
- 秋田内陸縦貫鉄道(全線)
- 由利高原鉄道(鳥海山ろく線全線)
- 利用期間
- 2021年11月3日(水)~2022年2月27日(日)の土・日・祝日
- 2021年12月25日(土)~2022年1月10日(月)の毎日
- 有効期間: 1日
- おねだん: おとな 2,440円,こども 1,220円
秋田県内のJR線と、秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道の全線に乗車できるフリーきっぷです。
例年、12月~2月の土休日と、年末年始の毎日に利用できる、冬季限定のフリーきっぷです。2021-22年シーズンは、11月から利用できます。
秋田や角館の観光にはもちろん、横手の「かまくらまつり」や、男鹿半島の「なまはげ柴灯まつり」といった冬まつりへのおでかけにも使えるフリーきっぷです。
乗り鉄の方には、秋田内陸縦貫鉄道の途中下車の旅をおすすめします。沿線には温泉が点在していますので、雪見風呂を楽しむことができます。
冬の秋田内陸縦貫線の乗車記は、以下の記事をご覧ください。駅から近い日帰り温泉も紹介しています。

「あきたホリデーパス」については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

【東北】小さな旅ホリデー・パス(南東北:福島・宮城・山形のJR線)
- 効力
- 南東北のフリーエリアのJR線に1日乗り放題
- 別途特急券を購入すれば、山形新幹線・特急列車にも乗車可能(東北新幹線は乗車不可)
- 利用期間
- 土休日
- 4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月23日~1月7日は毎日利用可能
- 有効期間: 1日
- おねだん: おとな 2,720円,こども 1,350円
南東北(福島・宮城・山形)の広い範囲がフリーエリアになるフリーきっぷです。南は会津地方、北は新庄や平泉、太平洋側は気仙沼や石巻、女川までがフリーエリアに含まれます。
東北新幹線や山形新幹線で仙台や福島、山形にアクセスして、そこから「小さな旅ホリデー・パス」を利用するのが良いでしょう。
松島や石巻、女川など魚介類がおいしい太平洋岸への旅や、鳴子温泉をはじめ温泉地が点在する陸羽東線への旅など、フリーエリアが広いのでいろいろな旅が楽しめそうです。
詳しくは、以下の記事で解説しています。おすすめの利用法も紹介していますので、ぜひご覧ください。

関東地方のエリア限定フリーきっぷ
関東地方のエリア限定フリーきっぷも、非常に多く発売されています。おおむね各県がエリアになるものが多いですが、首都圏を中心とした広いエリアに乗り放題となる「休日おでかけパス」もあります。おでかけするエリアにあわせて選ぶことができます。
【関東】休日おでかけパス(首都圏近郊のJR線)
- 効力
- 首都圏近郊のJR線の普通列車・快速列車に乗り放題
- 特急券を購入すればエリア内の新幹線や特急列車にも乗車可能(東海道新幹線を除く)
- 利用期間
- 土休日、4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月29日~1月3日
- 有効期間:1日
- おねだん: おとな 2,720円, こども 1,360円
首都圏近郊で土休日に利用できるフリーきっぷです。フリーエリアはかなり広く、東京に遊びに来たときに観光地を巡るのに利用する という使い方もできますし、首都圏在住の方が近郊に日帰り旅行にでかけるときに利用する のもアリです。
別途、特急券を購入して、特急列車や新幹線に乗車することも可能です。また、このエリアの各方面には、グリーン車を連結した普通列車がたくさん走っています。グリーン券を購入して、普通列車のグリーン車でゆったり移動するのもおすすめです。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。

【関東】ぐんまワンデーパス(旧「ぐんまワンデー世界遺産パス」)
- 効力
- 群馬県内のJR線、上信電鉄全線、上毛電気鉄道全線、わたらせ渓谷鉄道(桐生~沢入)、群馬県内の一部の東武線に1日乗り放題
- 別途、特急券を購入すれば、エリア内の新幹線、在来線特急(東武の「りょうもう」含む)にも乗車可能
- 利用期間: ~2022年9月30日の毎日
- 有効期間:1日
- おねだん:おとな 2,670円, こども 1,330円
群馬県を日帰りで旅するときに定番のフリーきっぷです。おおむね群馬県内のJR線、私鉄・第三セクター路線がフリーエリアになっています。
2022年4月に、これまでの「ぐんまワンデー世界遺産パス」から、新たに「ぐんまワンデーパス」としてリニューアルして発売されます。
「SLぐんまみなかみ」(高崎~水上)、「SLぐんまよこかわ」(高崎~横川)などのおなじみのSL列車への乗車や、上信電鉄に乗車して世界遺産「富岡製糸場」(最寄り駅: 上州富岡駅)の訪問、少し足を伸ばして、トンネル駅で有名な「土合駅」の訪問なども可能です。
温泉や観光地が多い群馬県ですので、「ぐんまワンデーパス」の使い方も人それぞれ。とても利用価値の高いきっぷです。
「ぐんまワンデーパス」については、以下の記事で詳しく紹介しています。おすすめの路線や列車も紹介していますので、ぜひご覧ください。

【関東】ときわ路パス
※2022年度の発売については、まだ発表されていません。
- 効力
- 茨城県内のJR線、関東鉄道(常総線・竜ケ崎線)全線、真岡鉄道全線、鹿島臨海鉄道全線、ひたちなか海浜鉄道全線に1日乗り放題
- 別途、特急券を購入すればエリア内の在来線特急列車にも乗車可能
- 真岡鉄道「SLもおか」は、別途、SL整理券を購入すれば乗車可能
- 利用期間
- 夏季: 2021年7月22日(木・祝)~8月29日(日)の土休日
- 秋季: 2021年10月2日(土)~12月5日(日)の土休日
- 冬季: 2021年12月25日(土)~2022年2月6日(日)の土休日
- 有効期間:1日
- おねだん
- おとな 2,180円, こども 550円
- 大人の休日倶楽部会員用: 1,670円
茨城県内のJR線、私鉄路線に1日乗り放題となるフリーきっぷです。毎年、期間限定で発売され、期間中の土休日に利用できます。
JR線のフリーエリアは常磐線、水戸線、水郡線がメインですが、その他に、関東鉄道、真岡鉄道、鹿島臨海鉄道、ひたちなか海浜鉄道など、魅力的な私鉄路線にも乗車できるのがポイントです。
このきっぷのおすすめの使い方は、ズバリ、私鉄路線の乗り歩きです。「SLもおか」が走る真岡鉄道や、ひたち海浜公園へのアクセスにも利用できるひたちなか海浜鉄道、通勤路線とローカル線が同居する関東鉄道常総線など、鉄道好きならどの路線も楽しいと思います。
「ときわ路パス」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

【関東】サンキュー・ちばフリーパス
※2022年度の発売については、まだ発表されていません。
- 効力: フリーエリア内の鉄道の普通車自由席と路線バス、東京湾フェリーに2日間乗り放題
- フリーエリア
- 鉄道: 千葉県内のJR線、いすみ鉄道全線、銚子電鉄全線、流鉄流山線全線
- フェリー: 東京湾フェリー(久里浜港~金谷港)
- 路線バス: 小湊鉄道バス、九十九里鉄道バス、千葉交通バス、ジェイアールバス関東、日東交通バス、京成タクシー成田の指定バス路線
- 利用期間: 2022年1月4日(火)~2月28日(月)
- 有効期間: 連続する2日
- おねだん: おとな 3,970円, こども 1,980円
関東地方のエリア限定フリーきっぷで異色なのが「サンキュー・ちばフリーパス」です。フリーエリアはおおむね千葉県内のJR線、千葉県内の私鉄路線、観光地の路線バスですが、連続する2日間利用できるフリーきっぷになっています。その分、他の県がエリアとなるフリーきっぷより価格が高めになっています。
2日間連続で利用できますので、東京や千葉など首都圏から房総半島への1泊旅行におすすめです。
別途、特急券を購入すれば、特急列車にも乗車できますので、「わかしお」や「さざなみ」に乗車して南房総や銚子へ移動しての観光と宿泊がおすすめです。館山を中心として、南房総エリアの路線バスにも乗車できますので、特急列車を降りてからも「サンキュー・ちばフリーパス」が役に立ちます。
「サンキュー・ちばフリーパス」については、以下の記事で紹介しています。

甲信越地方のエリア限定フリーきっぷ
甲信越地方にも、おおむね県単位をエリアとするフリーきっぷがあります。新幹線や特急列車を下車したあと、これらのフリーきっぷを購入して鉄道の旅をすることができます。
【長野】信州ワンデーパス
- 効力
- フリーエリア(主に長野県内のJR線)に1日乗り放題
- 別途特急券を購入すれば特急列車、北陸新幹線(軽井沢~上越妙高)にも乗車可能
- しなの鉄道 長野~豊野間も乗車可能
- 利用期間: 通年
- 有効期間: 1日
- おねだん: おとな 2,680円,こども 1,050円
長野をエリアとするフリーきっぷとしては、「信州ワンデーパス」がおすすめです。
「信州ワンデーパス」は長野県内のほぼすべてのJR線に乗車できるというエリアの広さ が特徴です。例えば、高原鉄道として有名な小海線や、安曇野や北アルプスの風景が美しい大糸線、千曲川の流れと田園風景が広がる飯山線など、魅力的なローカル線が多くあります。
さらに、小海線の「HIGH RAIL 1375」、大糸線・篠ノ井線の「リゾートビューふるさと」、飯山線の「おいこっと」などの観光列車の運転区間も「信州ワンデーパス」に含まれます。別途、指定席券(530円、「HIGH RAIL 1375」は840円)を購入すれば乗車できます。
「信州ワンデーパス」について、詳しくは別記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。おすすめの路線や観光列車も詳しく紹介しています。

【新潟】えちごワンデーパス・えちごツーデーパス
新潟をエリアとするフリーきっぷには、「えちごワンデーパス」「えちごツーデーパス」があります。
- | えちごワンデーパス | えちごツーデーパス |
---|---|---|
利用期間 | 通年 | 金/土/日/祝日、GW、 夏休み・年末年始の 連続する2日間 |
有効期間 | 1日 | 連続する2日間 |
フリーエリア | 上越線(小千谷~宮内) 信越本線(宮内~新潟) 越後線(新潟~出雲崎) 弥彦線(東三条~弥彦) 白新線(新潟~新発田) 磐越西線(新津~日出谷) 羽越本線(新津~村上) 米坂線(坂町~小国) 上越新幹線※1(長岡~新潟) | 上越線(越後中里~宮内) 飯山線(津南~越後川口) 只見線(小出~大白川) 信越本線(直江津~新潟) 越後線(新潟~柏崎) 弥彦線(東三条~弥彦) 白新線(新潟~新発田) 磐越西線(新津~野沢) 羽越本線(新津~府屋) 米坂線(坂町~小国) 上越新幹線※1(越後湯沢~新潟) 北越急行線(六日町~犀潟) えちごトキめき鉄道線 (妙高高原~市振) |
おねだん | おとな 1,570円 こども 780円 | おとな 2,740円 こども 1,370円 |
※1: 別途、特急券を購入すれば乗車可能
「えちごワンデーパス」はいつでも利用できるのが特徴です。フリーエリアは新潟・長岡近郊となっていますので、両都市を中心とした日帰りのおでかけに向いています。
一方、「えちごツーデーパス」はエリアがかなり広くなりますが、利用できるのは金曜日と土休日、ゴールデンウィーク、夏休みなどの期間に限られます。エリアが広いわりに値段が安い のが特徴です。例えば、越後湯沢~新潟間の普通乗車券は2,270円ですので、往復するだけで「えちごツーデーパス」はかなりお得になります。
車内で日本酒が楽しめる観光列車「越乃Shu*Kura」(上越妙高~長岡~越後川口~十日町)に乗車することもできます。
「えちごツーデーパス」については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

また、「越乃Shu*Kura」の乗車レポートはこちらをご覧ください。車内の様子など、詳しく紹介しています。

エリア限定のフリーきっぷとセットで使いたい新幹線・特急列車の割引きっぷ「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」
エリア限定のフリーきっぷを利用する場合、そのきっぷのエリアまでは、別途、きっぷを購入して移動する必要があります。遠距離の場合には、新幹線や特急列車を利用することが多いでしょう。
そんなときには、新幹線や特急列車の割引きっぷである「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」が利用できないかを検討してみましょう。乗車券と特急券がセットで割引になるお得なきっぷです。
「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」は、JR東日本のインターネット予約サービス「えきねっと」限定での早期購入割引きっぷです。
区間によっては、30%引き以上の割引率のきっぷもあります。
えきねっと トクだ値 | お先にトクだ値 | |
---|---|---|
購入期限 | 前日 | 2週間前 |
割引率 | 10~15%引き が多い | 25~35%引き が多い |
設定区間 | 多い | 少ない |
どの区間に「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」が設定されているか、また、購入方法や、購入時・利用時の注意事項などは、以下の記事で詳しく紹介しています。

また、本記事の冒頭でご紹介したように、通常よりも割引率が高い「お先にトクだ値」「お先にトクだ値スペシャル」が期間限定で設定されている路線もあります。以下の記事で、対象となる路線・列車・期間などをまとめていますので、ぜひご覧ください。

以上、「【JR東日本フリーきっぷまとめ】 関東・甲信越・東北の各エリア別のおすすめフリーきっぷ・割引きっぷを紹介! きっぷの使い分けも紹介します!」でした。他にもたくさんのフリーきっぷがありますが、比較的エリアが広い、鉄道旅行に使いやすいフリーきっぷをセレクトしてみました。本記事を参考にしていただき、鉄道での旅を満喫していただければと思います。
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期間限定を含む、今の時期に利用できるJR各社の格安フリーきっぷ・割引きっぷのまとめです。おでかけの際には、ぜひチェックしてみてください。

JR北海道のフリーきっぷのまとめ記事です。

JR九州のフリーきっぷのまとめ記事です。

その他、当ブログで紹介しているおすすめのフリーきっぷの記事の目次です。

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