北海道はとても広いうえに、列車の本数も少ないので、青春18きっぷで旅行しようとするとかなり大変です。そこで、JR北海道が発売している、北海道の鉄道旅行におすすめのお得なきっぷ(フリーきっぷ・割引きっぷ)をまとめてご紹介します。どのように使い分ければよいかも解説しますので、どのきっぷを使えばよいか迷っている方も、ぜひ読んでみてください。
- 青春18きっぷだけでは北海道の周遊は大変!
- JR北海道のお得なきっぷのおおまかな使い分け
- 期間限定! 北海道を旅する時に使える格安なフリーきっぷ・割引きっぷ
- 北海道鉄道旅行の万能きっぷ「北海道フリーパス」
- 道央・道東の特急列車が4日間乗り放題「ひがし北海道フリーパス」
- 道央・道北の特急列車に3日間乗り放題「きた北海道フリーパス」
- 旅行商品にオプションで付けられる割安な「JRフリーパス」
- 普通列車の乗り放題ならコレ!「北海道&東日本パス」
- 札幌・旭川から道東・道北への都市間往復は「Rきっぷ」「Sきっぷ」
- 特急の片道利用ならインターネット限定の「えきねっとトクだ値」
- 札幌から富良野・美瑛への観光なら「ふらの・びえいフリーきっぷ」
- 札幌近郊の日帰り観光に最適!「一日散歩きっぷ」
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青春18きっぷだけでは北海道の周遊は大変!
鉄道旅行の定番フリーきっぷといえば、全国のJR全線の普通列車・快速列車に乗り放題の「青春18きっぷ」です。

ところが、北海道はとても広いのです。札幌から、函館、稚内、釧路、網走といった道内の主要都市までは300~400km。特急を利用しても4時間以上かかってしまいます。青春18きっぷだけで乗り継ごうとすると、移動だけで丸一日費やしてしまうのです。
普通列車に乗ることが目的であればそれでもいいのですが、観光名所の多い北海道ですので、なるべく観光に時間をとりたいと思う方が多いのではないでしょうか。
そこで、JR北海道が発売している道内で利用可能なフリーきっぷをご紹介します。旅行の行先や行程に応じて、最適なきっぷを選んで、北海道の汽車旅を楽しみたいですね。
JR北海道のお得なきっぷのおおまかな使い分け
JR北海道が発売するお得なきっぷ(フリーきっぷ・割引きっぷ)は、以下のような使い分けができます。
- 新千歳空港・札幌から道東方面を周遊したい! → 「ひがし北海道フリーパス」
- 新千歳空港・札幌から道北方面へ旅をしたい! → 「きた北海道フリーパス」
- とにかく北海道内を鉄道で乗りまわりたい! → 「北海道フリーパス」
- 旅行会社のツアーで北海道入りして周遊旅行を楽しみたい! → 旅行商品オプションの「JRフリーパス」
- 普通列車でのんびり&格安旅行! → 「北海道&東日本パス」
- 北海道新幹線に安く乗りたい! → 【期間限定】「お先にトクだ値スペシャル」
- 札幌・旭川起点で都市間往復! → 「Rきっぷ」「Sきっぷ」
- 青春18きっぷ・北海道&東日本パス利用だが、一部区間で新幹線・特急に乗りたい!
- 札幌近郊で週末に日帰り観光! → 「一日散歩きっぷ」
ただし、以下で紹介するように、行程や旅行期間などによっては、必ずしも上記のとおりにならない場合もあります。おおまかな使い分けを頭に入れて、予定している行程にあてはめてみることをおすすめします。
期間限定! 北海道を旅する時に使える格安なフリーきっぷ・割引きっぷ
JR北海道は、期間限定で設定されている格安なフリーきっぷや割引きっぷも販売しています。利用できる期間や制限がありますので、いつでも利用できるわけではありませんが、条件があえば、通常のフリーきっぷよりもかなりお得に旅行ができます。
【期間限定】東北・北海道新幹線が50%引き!「お先にトクだ値スペシャル」
- きっぷ名: お先にトクだ値スペシャル(50%引き)
- 対象列車: 東北・北海道新幹線 主要駅⇔新函館北斗駅など
- 設定期間: 2023年12月13日(水)~25日(月)
- 発売期間: 乗車日の1ヶ月前の午前10時~20日前の午前1時50分まで
- 注意: インターネット申込「えきねっと」限定、列車・区間・座席数限定
12月13日~25日に、東北・北海道新幹線に、乗車券+指定席特急券の合計が50%引きになる「お先にトクだ値スペシャル」が期間限定で設定されています。東京~新函館北斗が11,610円など、東北新幹線の主要駅から新函館北斗駅への設定もあります。
東北・北海道新幹線の「お先にトクだ値スペシャル」に合わせて、以下で紹介するように、特急「北斗」が40%引きになる「お先にトクだ値」が設定されています。新函館北斗駅で北海道新幹線と特急「北斗」を乗り継ぐ旅がお得にできます。
【期間限定】お先にトクだ値スペシャル・お先にトクだ値
- きっぷ名: お先にトクだ値
- 対象列車: 特急「とかち」(~2024年2月29日 普通車55%引き)
- 対象列車: 特急「北斗」(2023年12月13日~25日 普通車40%引き)
- 発売期間: 乗車日の1ヶ月前の午前10時~13日前の午前1時50分まで
- 注意: インターネット申込「えきねっと」限定、列車・区間・座席数限定
2024年2月末まで、特急「とかち」の札幌~帯広などに、期間限定の「お先にトクだ値」が設定されています。普通車指定席が55%引きと割引率が高くなっています。「とかち」に設定されている「お先にトクだ値」については、以下の記事で紹介しています。

また、東北・北海道新幹線の「お先にトクだ値スペシャル」の設定に合わせて、特急「北斗」が40%引きになる「お先にトクだ値」が設定されています。
期間限定の「お先にトクだ値スペシャル」「お先にトクだ値」については、JR東日本の新幹線・特急列車に設定されているものも含めて、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

【大人の休日倶楽部会員限定】大人の休日倶楽部パス(利用期間限定)
JR北海道・JR東日本が提供するシニア向けの会員制サービス「大人の休日倶楽部」は、50歳以上で加入できるミドル以上向けのサービスです。この「大人の休日倶楽部」会員限定で、JR北海道エリアまたはJR東日本+JR北海道エリア全体がフリーエリアになる「大人の休日倶楽部パス」を購入することができます。
閑散期を中心に年に何度か発売され、利用できる期間もそれほど長くはないのですが、通常のフリーきっぷに比べると、かなりお得な価格になっています。
- 設定期間
- 第1回:
2023年6月22日(木)~7月4日(火) - スペシャル:
2023年9月4日(月)~9月13日(水) - 第2回: 2023年11月30日(木)~12月12日(火)
- 第3回: 2024年1月18日(木)~1月30日(火)
- 第1回:
- 北海道用(有効期間5日間)
- フリーエリア: JR北海道 在来線全線(北海道新幹線は利用できない)
- 価格: 17,400円
- 東日本・北海道用(有効期間5日間)
- フリーエリア: JR北海道全線、JR東日本全線(北海道新幹線含む)、東日本エリアの一部の第三セクター路線・私鉄路線
- 価格: 26,620円
フリーエリア内の特急列車の自由席に乗り放題、指定席も6回まで利用できるフリーきっぷです。
利用期間等、詳しくは、以下の記事をご覧ください。

北海道鉄道旅行の万能きっぷ「北海道フリーパス」
- きっぷ名: 北海道フリーパス
- 効力: JR北海道全線(普通・快速・在来線特急)に7日間乗り放題(指定席は6回まで)
- 利用期間: 通年(4月27日~5月6日、8月10日~19日、12月28日~1月6日を除く)
- 有効期間: 7日間
- おねだん: 27,430円(こども用の設定なし)
JR北海道の在来線全線の特急列車・快速列車・普通列車に7日間乗り放題となるフリーきっぷです。指定席にも6回まで乗車できます。価格は27,430円と安くはないですが、北海道のあちこちを鉄道で旅行したい方にはおすすめのフリーきっぷです。
特に、札幌から距離のある道東(釧路、網走、釧網本線や花咲線など)、道北(稚内、宗谷本線)も含めて、北海道を周遊するなら、適切なきっぷは北海道フリーパスしかありません。
一方、2~3泊で、旅行する方面が決まっている場合には、別のフリーきっぷのほうが適している場合もありますので、十分に比較検討したほうがよいでしょう。具体的には、のちほど紹介する「ひがし北海道フリーパス」や「きた北海道フリーパス」などが候補になります。
また、北海道フリーパスでは、北海道新幹線には乗車できません。本州から北海道新幹線で北海道に入る場合、北海道フリーパスの利用を開始するのは、新函館北斗駅からになります。北海道新幹線の運賃や特急料金は別途必要になりますので、注意しましょう。
北海道フリーパスについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

道央・道東の特急列車が4日間乗り放題「ひがし北海道フリーパス」
- きっぷ名: ひがし北海道フリーパス
- 利用期間: ~2024年4月4日(木)
- 有効期間: 4日間
- 効力: 道央~道東のフリーエリア内の特急列車の自由席に4日間乗り放題、指定席に5回まで乗車可能
- 発売箇所: 新千歳空港駅のみ
- おねだん: おとな 20,000円, こども 10,500円,U25用 16,300円
「ひがし北海道フリーパス」は、2022年度版まではLCC利用者限定のきっぷでしたが、2023年度からは航空便の利用有無にかかわらず、誰でも購入できるようになりました。ただし、発売箇所は新千歳空港駅のみとなります。
有効期間は4日間で、新千歳空港から、札幌・小樽方面、旭川・富良野方面、釧路方面、網走方面といった道央・道東がフリーエリアに含まれます。
札幌から旭川・網走方面への特急「ライラック」「カムイ」「大雪」「オホーツク」や、帯広・釧路方面への「とかち」「おおぞら」に乗車できますし、指定席にも4回まで乗車できます。有効期間は4日間と、道東を周遊する旅でも十分です。札幌・新千歳空港から道東方面への旅行にぴったりのきっぷです。
「ひがし北海道フリーパス」については、以下の記事で詳しく紹介しています。おすすめの使い方など詳しく解説していますので、興味がありましたらご覧ください。

さらに、バニラエア(成田国際空港→新千歳空港、現Peach)で渡道し、「ひがし北海道フリーパス」を利用してみましたので、そのレポート記事を公開しています。

道央・道北の特急列車に3日間乗り放題「きた北海道フリーパス」
- きっぷ名: きた北海道フリーパス
- 利用期間: ~2024年4月3日(水)
- 有効期間: 3日間
- 効力: 道央~道北のフリーエリア内の特急列車の自由席に3日間乗り放題、指定席に4回まで乗車可能
- 発売箇所: 新千歳空港駅のみ
- おねだん: おとな 16,200円,こども 8,600円,U25用 13,600円
上で紹介した「ひがし北海道フリーパス」の道北版です。フリーエリアは宗谷本線を中心する道北方面で、有効期間は3日間となっています。
ひがし北海道フリーパスと同様におすすめ!と言いたいところですが、道央~道東方面で周遊ルートを組みやすいひがし北海道フリーパスに対して、この「きた北海道フリーパス」は周遊ルートが組みにくいという問題があります。
宗谷本線は長大な盲腸線で、鉄道だけで移動しようとすると、基本的には同じルートを戻るしかありません。特定の区間を往復する場合には、あとで紹介する「Sきっぷ」「Rきっぷ」の割引率が高いため、「きた北海道フリーパス」の優位性が薄れてしまいます。
フリーエリア内でどのようなルートで乗車する予定かをよく検討して、他の割引きっぷと比較したほうがよいでしょう。
「きた北海道フリーきっぷ」については、以下の記事で詳しく紹介しています。他のフリーきっぷや割引きっぷとの比較もしています。「きた北海道フリーきっぷ」の利用を考えていらっしゃる方は、以下の記事をよく読んでいただき、他に良い割引きっぷがないかを検討してみてください。

旅行商品にオプションで付けられる割安な「JRフリーパス」
フライトと宿泊がセットになった旅行商品で北海道入りして、鉄道での周遊旅行や乗り鉄を楽しむなら、旅行商品にJR北海道のフリーパスが付けられないかを調べてみましょう。ここでは、航空会社が提供している旅行商品のオプションとして付けられるフリーパスを紹介します。
JALダイナミックパッケージのオプションで付けられる「JRフリーパス」
日本航空が提供しているフライト+宿泊のみのシンプルな旅行商品「JALダイナミックパッケージ」では、北海道を目的地とする旅行で、JR北海道の鉄道に乗車できるフリーパスをつけることができます。
ラインナップはかなり豊富で、フリーエリアが広いものでは、以下のようなものがあります。
- 道南フリーパス: 道央~道南エリア(2~4日間、12,700円~15,400円)
- 道央フリーパス: 道央エリア(2~4日間、11,900円~14,200円)
- 道東フリーパス: 道央~道東エリア(3~5日間、15,700円~17,900円)
- 北海道フリーパス: JR北海道在来線全線(3~5日間、22,230円~24,500円)
※いずれも特急列車の指定席に乗車可能
JR北海道のフリーきっぷには該当するものがない「道南フリーパス」や「道央フリーパス」があるほか、「ひがし北海道フリーパス」(4日間有効、20,000円)と似ていますが、有効期間が選べるうえに割安な「道東フリーパス」など、かなり内容が充実しています。
他にも、エリア限定のフリーパスもいくつかラインナップされています。
日本航空のフライトで北海道入りを考えている場合には、「JALダイナミックパッケージ」でツアーを組んで、上記のようなフリーパスを付けるとお得になります。
「JALダイナミックパッケージ」にオプションで付けられるJR北海道のフリーパスについては、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

普通列車の乗り放題ならコレ!「北海道&東日本パス」
- きっぷ名: 北海道&東日本パス
- 効力: JR東日本・JR北海道の普通列車・快速列車に7日間乗り放題
- 利用期間(春季): 3月1日~4月22日
- 利用期間(夏季): 7月1日~9月30日
- 利用期間(冬季): 12月10日~1月10日
- 有効期間: 連続する7日間
- おねだん: おとな 11,330円,こども 5,660円
JR北海道・JR東日本エリアの普通列車・快速列車の自由席に乗り放題となるフリーきっぷです。青春18きっぷの北海道・東日本版ともいうべきっぷです。旅行先がJR北海道エリア・JR東日本エリアの場合には、青春18きっぷより利便性が高いです。
北海道エリアを旅行する場合には、青春18きっぷと比べると以下のメリットがあります。
- JR東日本エリアから普通列車で北海道を目指す場合、IGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道に乗車可能
- 別途、特急券を購入すれば、北海道新幹線(新青森~新函館北斗相互発着のみ)に乗車可能
- 新青森~新函館北斗間の特定特急券(空いている席を利用できる)は4,000円
- 青春18きっぷより若干安いうえに、有効期間が7日間と長い(ただし、連続する7日間のみ有効で、青春18きっぷのように利用日をバラして使うことはできない)
青春18きっぷ同様、春・夏・冬の期間限定ですが、青春18きっぷより利用可能期間が少し長くなっています。
「北海道&東日本パス」の詳細や、青春18きっぷとの比較を、以下の記事で解説していますので、よろしければご覧ください。

また、「北海道&東日本パス 北海道線特急オプション券」(6,110円)を追加で購入すれば、北海道新幹線とJR北海道内の普通車自由席に1日のみ乗り放題となります。
「北海道&東日本パス 北海道線特急オプション券」をうまく組み合わせて、長距離を移動する日と、ローカル線に乗ったり観光をしたりする日を分けた計画をつくるとよいでしょう。
「北海道&東日本パス 北海道線特急オプション券」については、以下の記事をご覧ください。どのように使えばメリットがあるか、他の割引きっぷなどと比較しています。

札幌・旭川から道東・道北への都市間往復は「Rきっぷ」「Sきっぷ」
札幌や旭川から、函館本線(札幌~旭川)、宗谷本線(旭川~稚内)、石北本線(旭川~網走)への往復に利用できるのが、「Rきっぷ」「Sきっぷ」です。
往復特急列車が利用でき、割引率もかなり高く設定されています。「Rきっぷ」は指定席が利用可能、「Sきっぷ」は自由席専用です。それぞれ、設定されている区間が異なります。
お盆休みや年末年始も含めて、利用制限期間がなく、通年で利用できるのも大きな特徴です。
フリーきっぷではないので、あちこち乗りまわることはできませんが、札幌や旭川を起点に、稚内や網走などへ旅行し、現地ではレンタカーや路線バスなどで観光するのであれば、十分に検討に値する割引きっぷです。
「Rきっぷ」の主な設定区間とおねだん
Rきっぷの主な設定区間とおねだん、有効期間です。観光シーズンではない冬料金のほうが割引率が低いのは、自家用車や高速バスの利用を避ける人が多く、鉄道の需要があるからでしょうね。
宗谷本線への割引率がとても高いのが特徴ですね。
設定区間 | 夏料金 | 冬料金 | 有効期間 |
---|---|---|---|
札幌~網走 | 17,500円(-17%) | 17,940円(-15%) | 6日間 |
札幌~稚内 | 13,310円(-40%) | 14,410円(-35%) | 6日間 |
※夏料金は4月~11月利用分、冬料金は12月~3月利用分に適用、カッコ内は通常料金(普通車指定席)からの割引率
※他に、札幌~遠軽・北見・音威子府の設定あり
Rきっぷの詳細や、他の設定区間については、JR北海道のサイトをご覧ください。
「Sきっぷ」の主な設定区間とおねだん
Sきっぷの主な設定区間とおねだん、有効期間です。Rきっぷとは異なり、通年で均一料金です。Rきっぷに比べて近距離での設定になっています。
設定区間 | おねだん | 有効期間 |
---|---|---|
札幌~旭川 | 5,550円(-41%) | 6日間 |
旭川~稚内 | 10,830円(-35%) | 6日間 |
旭川~網走 | 14,070円(-12%) | 6日間 |
※カッコ内は通常料金(普通車自由席)からの割引率
※他に、札幌~岩見沢・美唄・砂川・滝川・深川・士別・名寄、旭川~深川・滝川・北見の設定あり
Sきっぷの詳細や、他の設定区間については、JR北海道のサイトをご覧ください。
特急の片道利用ならインターネット限定の「えきねっとトクだ値」
JR北海道の特急を片道利用する場合には、インターネット予約サービスの「えきねっと」で購入できる 「えきねっとトクだ値」 がおすすめです。
「えきねっとトクだ値」は、以下のような割引きっぷです。
- 乗車券と特急券(指定席)がセットになった割引きっぷ
- 列車・席数限定(空席があっても、えきねっとトクだ値の販売席数に達したら購入できない)
- インターネット予約サービス「えきねっと」での購入限定
- 当日の午前1時40分まで(前日のえきねっとシステムの利用終了まで)の購入が必要
- きっぷ受け取り前の払い戻しは320円、きっぷ受け取り後は割引率分の手数料(30%割引のきっぷは、30%の払い戻し手数料)がかかる
制限が多いですが、割引率が40%や50%の設定もありますので、北海道内で特急列車を片道利用する場合には、「えきねっとトクだ値」が設定されていないか調べてみましょう。
「えきねっとトクだ値」が設定されているかを調べるには、えきねっとにログインし、乗車したい列車の区間・日時・時刻を入力して、列車の一覧を表示させるとわかります。
片道利用が可能ですので、青春18きっぷや北海道&東日本パスと併用するのもおすすめ です。例えば、札幌から帯広や釧路へ、えきねっとトクだ値で購入したきっぷを使って特急で一気に移動、その後、青春18きっぷや北海道&東日本パスで、ローカル線の旅を楽しむ、といった使い方です。
2023年11月現在の主な区間の割引率は以下の通りです。
主な設定区間 | 列車 | 割引率 |
---|---|---|
札幌~新函館北斗 ・函館 | 北斗 | 15%・30% |
札幌~苫小牧 ・東室蘭 | すずらん | 35% |
札幌~帯広 ・釧路 | おおぞら | 15%・40% |
札幌~帯広 | とかち | 20%・45% |
札幌~旭川 | ライラック・カムイ | 45% |
札幌~名寄 ・稚内 | 宗谷 | 35% |
旭川~士別-稚内 | サロベツ | 45-55% |
札幌~遠軽・北見 | オホーツク | 35% |
札幌~網走 | オホーツク | 30% |
旭川~遠軽-網走 | 大雪 | 50-55% |
「えきねっとトクだ値」の設定区間、割引率は、季節等によって変更になる可能性があります。
なお、期間限定で、「とかち」(札幌~帯広)が55%引きになる「お先にトクだ値」が設定されています。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」全般については、以下の記事で詳しく紹介しています。早期購入割引きっぷならではの注意点も解説していますので、ぜひご覧ください。

札幌から富良野・美瑛への観光なら「ふらの・びえいフリーきっぷ」
地域限定となりますが、札幌から富良野・美瑛へ観光に行くのであれば、「ふらの・びえいフリーきっぷ」が最適です。
- きっぷ名: ふらの・びえいフリーきっぷ
- 効力: 札幌~フリーエリアの往復に特急列車(自由席)が利用でき、フリーエリア内では普通列車の自由席乗り降り自由
- フリーエリア: 函館本線(滝川~旭川)、富良野線(旭川~富良野)、根室本線(滝川~富良野~幾寅)
- 利用期間(夏秋): 2023年4月29日(土)~2023年10月9日(月)
- 利用期間(冬季): 2023年12月18日(月)~2024年3月31日(日)
- 有効期間: 4日間
- おねだん: おとな 7,400円, こども 3,700円
札幌近辺に在住の方に限らず、北海道外から北海道へ旅行する際にも使いやすいきっぷです。新千歳空港に到着し、札幌を起点として富良野や美瑛まで足を延ばしたいときにはちょうどよいきっぷです。
夏の観光シーズンには、旭川~富良野間にトロッコ列車「富良野・美瑛ノロッコ号」や、特急車両を利用した「快速ふらの・びえい」が運転されますが、これらの列車にももちろん乗車することができます。また、札幌~富良野を直通する臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」にも乗車できます。
有効期間が4日間もありますので、フリーエリア内の富良野・美瑛周辺や、旭川などに宿泊して観光することもできます。
また、フリーエリアのみ1日乗り放題の「ラベンダーフリーパス」も同期間で発売されています。札幌からの往復が不要な方は、「ラベンダーフリーパス」を利用するとよいでしょう。
「ふらの・びえいフリーきっぷ」「ラベンダーフリーパス」については、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

札幌近郊の日帰り観光に最適!「一日散歩きっぷ」
札幌近郊がフリーエリアとなっている「一日散歩きっぷ」です。普通列車の普通車自由席にのみ乗車できます。
- きっぷ名: 一日散歩きっぷ
- 効力: 札幌近郊のフリーエリア内の普通列車・快速列車に乗り放題
- 利用期間: 2023年4月29日(土)~11月12日(日)の土休日
- 有効期間: 1日間
- おねだん: おとな 2,540円, こども 1,270円
札幌から小樽、苫小牧、室蘭、富良野・美瑛などへの日帰り旅に利用できます。
新千歳空港もエリアに含まれるため、北海道外からの観光客も利用できます。ただし、「一日散歩きっぷ」を購入できるのは札幌近郊の駅のみで、新千歳空港駅では購入できません。利用するとしたら、札幌から小樽へ移動して観光、その後、新千歳空港で帰宅、というような使い方になります。旅行最終日が土休日で、札幌近郊を観光後に新千歳空港から帰途に就く場合にはお得に使える可能性があります。
利用できるのは土休日のみですが、札幌近郊のJRの駅で当日購入できるため、「一日散歩きっぷ」の利用日であれば、気軽に利用してみるのが良いでしょう。
「一日散歩きっぷ」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

以上、JR北海道の主要なお得なきっぷ(フリーきっぷ・割引きっぷ)をご紹介しました。JR北海道は、特急列車での往復や片道にもかなり割引率の高いきっぷを用意していますので、フリーきっぷのほうが良いのか、往復・片道の割引きっぷがよいのか、行程を考えながら比較検討されることをおすすめします。
関連記事
現在~3か月後くらいに利用できるJR各社の格安フリーきっぷをまとめた記事です。鉄道旅行、乗り鉄に便利なきっぷをピックアップして紹介しています。随時更新しており、最新情報を掲載していますので、ぜひご覧ください。

JR東日本のフリーきっぷのまとめ記事です。

当ブログで紹介しているお得なきっぷのトップページです。JR各社の、鉄道旅行や乗り鉄に便利でお得なきっぷを中心に紹介していますので、ぜひご覧ください。

コメント
「一日散歩きっぷ」について。
新千歳空港もエリアに含まれるため、札幌近郊に在住の方だけでなく、
北海道外から新千歳空港に到着した観光客も利用できます。
と、ありますが、私の経験では、新千歳空港駅では、一日散歩きっぷを購入できなかったので、
新千歳空港に「到着した」観光客は、このきっぷを利用する事ができません。
「到着」ではなく「帰る」場合にだけ、このきっぷで、新千歳空港駅を出入りできるのではないでしょうか?
Yujiさん、コメントありがとうございます。
そのとおりですね。新千歳空港では購入できないようです。「新千歳空港に到着した観光客も利用できる」というのは間違っていますので、修正しておきます。
ご指摘ありがとうございます。