「リゾートしらかみ」が走る五能線は、日本海の絶景車窓で有名な路線です。そんな五能線全線を含む秋田~青森間に2日間乗り放題となるフリーきっぷが「五能線フリーパス」です。「リゾートしらかみ」に片道乗るだけでも十分お得になるきっぷです。この記事では、「五能線フリーパス」の概要とおすすめの使い方について紹介します。
「五能線フリーパス」とは?
「五能線フリーパス」は、五能線を含む秋田~青森間の普通列車に2日間乗り放題となるJR東日本のフリーきっぷです。
「五能線フリーパス」の概要は以下のとおりです。
きっぷ名 | 五能線フリーパス |
---|---|
利用期間 | 通年 |
備考 | |
発売期間 | 通年(利用開始当日の購入も可能) |
有効期間 | 2日間 |
フリーエリア | 五能線(東能代~川部) 奥羽本線(秋田~東能代、弘前~川部~青森) |
フリーエリア (図) | ![]() |
出典 | https://www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?GoodsCd=2536 |
効用 | フリーエリア内の快速列車・普通列車の普通車自由席に乗り放題 別途、指定席券を購入すれば、全車指定席の快速列車(リゾートしらかみ)にも乗車可能 別途、特急券を購入すれば、在来線特急列車にも乗車可能 青森~新青森間に限り、「五能線フリーパス」単体で、特急列車、全車指定席の快速列車(リゾートしらかみ)に乗車可能 |
発売会社 | JR東日本 |
発売箇所 | フリーエリア内、秋田エリア内のみどりの窓口、指定席券売機設置駅、駅たびコンシェルジュ 主な旅行会社 |
価格(大人) | 3,880円 |
価格(小児) | 1,940円 |
五能線を含む秋田~青森間がフリーエリアになっていますが、このフリーエリアは「リゾートしらかみ」の運転区間そのものです。
「リゾートしらかみ」の乗車にぴったりですし、2日間有効ですので、五能線の沿線で一泊する旅行にも使うことができます。
「五能線フリーパス」を利用される際には、JR東日本のWebサイトで最新情報もご確認ください。
「五能線フリーパス」おすすめの購入場所は?
「五能線フリーパス」は、フリーエリア内・秋田エリア内のみどりの窓口、指定席券売機で購入 するのがおすすめです。
利用開始当日に購入できますので、新幹線や特急列車等で、秋田や青森・新青森に到着したあと、在来線に乗り換える前に購入するのがよいでしょう。
秋田や青森から「リゾートしらかみ」に乗車する場合には、「リゾートしらかみ」の乗車駅で購入するのがよいでしょう。「リゾートしらかみ」に乗車するには指定席券が必要なので、「えきねっと」で予約した指定席券を受け取るときに、一緒に「五能線フリーパス」を購入するのもよいでしょう。
「五能線フリーパス」は「リゾートしらかみ」片道に乗るだけでもお得!
「五能線フリーパス」は3,880円。2日間有効とはいえ、それなりのお値段です。「五能線フリーパス」は、どのくらい乗ればお得になるのでしょうか?
「リゾートしらかみ」全区間に乗るだけでお得に!
結論から言えば、「リゾートしらかみ」に片道乗るだけで元をとることができます。
区間 | 普通運賃 |
---|---|
秋田~青森・新青森 | 4,510円 |
秋田~弘前 | 4,070円 |
「リゾートしらかみ」は、秋田~青森間を走る列車と、秋田~弘前間を走る列車があります。距離が長い秋田~青森間の列車はもちろんのこと、秋田~弘前間の列車でも、全区間に乗りとおせば、片道だけでも「五能線フリーパス」(3,880円)のほうがお得になります。
もちろん、「リゾートしらかみ」で一気に全区間を乗らなくても、途中下車して観光を楽しんだり、有効期間2日間を活かして、沿線で宿泊してもよいでしょう。
一般的には、五能線の旅の起点は、秋田駅、青森駅、新青森駅、弘前駅になることが多いでしょう。これらの駅から、五能線を全線乗車する計画であれば、ふつうにきっぷを買うよりも、「五能線フリーパス」のほうがお得になります。
「五能線フリーパス」は五能線に乗れるフリーきっぷでは貴重な存在
五能線の全線に乗車できるフリーきっぷとしては、「五能線フリーパス」はほぼ唯一の存在と言ってもよい貴重な存在です。
津軽エリアの青森~弘前~五所川原の区間に乗車できるフリーきっぷはいくつかありますが、五能線のハイライトと言ってもよい日本海の沿岸に沿って走る区間に乗車できるフリーきっぷは、「五能線フリーパス」だけなのです。
観光列車「リゾートしらかみ」への乗車はもちろんのこと、普通列車で五能線を旅する時にも便利なきっぷです。五能線では無人駅が多いうえに、Suica等の交通系ICカードが使えません。普通列車に乗車するたびに現金での支払いが必要になりますが、「五能線フリーパス」を購入すれば、そんな煩わしさからも解放されます。
えきねっとトクだ値(新幹線)との組み合わせがおすすめ
「リゾートしらかみ」の起点駅となる秋田駅や新青森駅へは、秋田新幹線や東北新幹線でアクセスする人が多いでしょう。そんなときには、新幹線に安く乗車できる早期購入割引きっぷの「えきねっとトクだ値」や「お先にトクだ値」がおすすめです。
新幹線のお得なきっぷで秋田駅や新青森駅に到着したあと、五能線を旅する前に「五能線フリーパス」を購入するのがよいでしょう。
関東や南東北など、遠方から五能線へアクセスする場合には、「五能線フリーパス」と「えきねっとトクだ値」は相性の良い組み合わせです。
「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

「五能線フリーパス」のおすすめの使い方
ここでは、「五能線フリーパス」のおすすめの使い方をご紹介します。
観光列車「リゾートしらかみ」で日本海の絶景を楽しむ旅
やはり、五能線といえば、観光列車「リゾートしらかみ」を外すことはできません。シーズンには1日に3往復(6本)もの「リゾートしらかみ」が運転されています。五能線は、JR東日本の路線の中では、かなりの赤字ローカル線ですが、「リゾートしらかみ」のおかげで、日本一の観光路線になっています。
「リゾートしらかみ」は、秋田~青森間を五能線経由で運転されています。前述のとおり、「五能線フリーパス」のフリーエリアが、「リゾートしらかみ」の運転区間とぴったり一致します。まさに、「リゾートしらかみ」のためにあるようなフリーきっぷと言っても良いでしょう。
「リゾートしらかみ」に、秋田~青森間の全線に乗車すると、乗車時間は5時間を超えます。五能線に初めて乗車する方や、五能線の車窓を楽しみたい方は、「リゾートしらかみ」で一気に乗りとおしてしまってもよいでしょう。5時間も同じ列車に乗り続けると退屈するのではないかと思われるかもしれませんが、日本海のすぐ近くを走る区間をはじめ、リンゴ畑の向こうに津軽富士(岩木山)を望む津軽平野、干潟の向こうに男鹿半島を望む八郎潟など、車窓も変化に富んでいますので、鉄道旅行が好きな方であれば、まったく飽きることはありません。
「リゾートしらかみ」については、以下の記事をご覧ください。乗車方法、おすすめの座席、指定席券の購入方法などを、わかりやすく紹介しています。

途中下車して観光しながらの五能線の旅
五能線は列車の本数がかなり少ないのですが、普通列車に加えて、「リゾートしらかみ」も活用すれば、それなりに途中下車して観光することができます。
「リゾートしらかみ」も停車する十二湖駅からは、湖沼群が点在する「十二湖」へ路線バスでアクセスできます。上の写真のような、神秘的な青色をした「青池」を見ることもできます。
同じく「リゾートしらかみ」の停車駅の一つであるウェスパ椿山駅からは、日本海の海岸に作られた露天風呂が有名な「不老不死温泉」への送迎バスが出ています。露天風呂の目の前に日本海の大海原が広がる様子は、ぜひ一度は体験してみたいところです。
日帰り入浴も楽しめますし、宿泊することもできます。「五能線フリーパス」は2日間有効ですから、不老不死温泉に宿泊しても、翌日、再び「五能線フリーパス」で五能線に乗ることができます。
不老不死温泉については、以下の記事をご覧下さい。「リゾートしらかみ」を利用して、日帰りで訪れました。

津軽エリアでは、五所川原駅から「津軽鉄道」に寄り道してみても良いでしょう。太宰治の生家がある金木などを観光することができます。また、冬季限定ですが、客車にだるまストーブを詰んだ「ストーブ列車」も有名です。
津軽鉄道「ストーブ列車」については、以下の乗車記をご覧ください。津軽鉄道の車窓も紹介しています。

以上、『【五能線フリーパス】「リゾートしらかみ」乗車に最適なフリーきっぷ! 秋田~青森片道だけでもお得に!』でした。「リゾートしらかみ」で一気に乗りとおすも良し、普通列車で途中下車しながらの旅もまた良し。2日間有効ですので、五能線の旅を思い切り満喫できるきっぷですね。
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