JR東日本から2020年~2021年の冬季も「ときわ路パス」が発売されます。毎年発売されているおなじみのフリーきっぷです。「ときわ路パス」は、JR線に加えて、茨城県内の魅力的な私鉄路線にも乗車できるおトクなきっぷです。茨城県内の観光や私鉄路線の乗り歩きにいかがでしょうか?
※2021.01.21更新
「ときわ路パス」とは?
「ときわ路パス」は、JR東日本が発売する1日有効のフリーきっぷです。期間中の土休日に利用することができます。
- 2021年冬季
- 一般用
- 利用期間: 2021年1月16日(土)~2021年4月11日(日)の土休日
- 発売期間: 2020年12月25日(金)~2021年4月11日(日)
- 大人の休日倶楽部会員用
- 利用期間: 2021年2月27日(土)~2021年3月28日(日)の土休日
- 発売期間: 2021年1月27日(水)~2021年3月28日(日)
- 一般用
- 有効期間: 1日
- 発売箇所: フリーエリア内の JR東日本の主な駅の指定席券売機、みどりの窓口、びゅうプラザ
- フリーエリア:
- JR線(常磐線 取手~大津港、水戸線 小田林~友部、水郡線 水戸~下野宮・常陸太田、鹿島線 鹿島サッカースタジアム~潮来)
- 関東鉄道 常総線・竜ケ崎線 全線
- 真岡鉄道 全線
- 鹿島臨海鉄道 全線
- ひたちなか海浜鉄道 全線
- きっぷの効力
- フリーエリア内の普通列車(快速含む)に乗り放題
- 在来線特急・グリーン車なども特急券・グリーン券を購入すれば乗車可能
- SLもおかも整理券を購入すれば乗車可能
- 価格
- 大人 2,180円
- こども 550円
- 大人の休日倶楽部会員用 1,670円
フリーエリアは以下の通りです。
(出典)おトクなきっぷ:JR東日本
ご覧のとおり、茨城県内のJR線に加えて、関東鉄道、真岡鉄道、鹿島臨海鉄道、ひたちなか海浜鉄道といった、茨城県内を中心に運行している私鉄路線にも乗車できる のが最大の特徴です。JR東日本が発売するフリーきっぷですが、これらの魅力的な私鉄路線を乗り歩くためにあるようなきっぷです。
このようなエリア限定のフリーきっぷの例にもれず、フリーエリア内の駅でしか購入できません ので、フリーエリア外からくる方は、どの駅で「ときわ路パス」を購入するかをよく考えておきましょう。東京方面から常磐線を利用する場合には、取手駅が候補になるでしょう。
「ときわ路パス」で乗りたいおすすめ路線
「ときわ路パス」で乗りたいおすすめ路線を、独断と偏見で紹介してみます。
関東鉄道常総線&真岡鉄道
取手~下館を走る関東鉄道常総線と、下館~茂木を走る真岡鉄道は、合わせて乗りたい路線です。
いずれも非電化路線で、関東鉄道常総線は、東京から最も近いディーゼルカーに乗車できる路線です。東京から近いこともあり、取手側はラッシュ時には1時間に10本もの列車が走る通勤路線になっています。日中でも1時間に4本ほど運転されていますので、気軽に乗車できます。
関東鉄道常総線には、関東の駅百選に認定されている騰波ノ江(とばのえ)駅など、ローカル線の雰囲気を感じられる風情のある駅もあります。
関東鉄道常総線の乗車記は、以下の記事をご覧ください。
真岡鉄道(もおかてつどう)は、「SLもおか」で有名なSLが走る路線です**。沿線には益子焼で有名な益子駅、SLが展示されている「キューロク館」がある真岡駅など、観光スポットもありますので、途中下車して散策するのにもよい路線です。
真岡鉄道「SLもおか」の乗車記を掲載しています。以下の記事をご覧ください。
普通列車の乗車記は、以下のページにあります。
ひたちなか海浜鉄道
ひたちなか海浜鉄道は、JR常磐線の勝田駅と阿字ヶ浦駅を結ぶ全長14.3kmの非電化路線です。2008年に、それまで運行していた茨城交通から鉄道部門を切り離し、ひたちなか市も出資する第三セクター方式の「ひたちなか海浜鉄道株式会社」として再出発しました。
上の写真の那珂湊駅は、ひたちなか海浜鉄道の中心駅です。徒歩圏内に 「那珂湊おさかな市場」 があり、新鮮な海の幸をいただけるお店がたくさんあります。
www.nakaminato-osakanaichiba.jp
また、終点の阿字ヶ浦駅からは、バスや徒歩で 「国営ひたち海浜公園」 にアクセスできます。広大なお花畑を有する公園で、ゴールデンウィークのネモフィラが有名ですね。
なお、「ひたちなか海浜鉄道」は以下の記事で詳しく紹介しています。沿線の観光スポットも紹介していますので、ぜひご覧ください。
鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線
鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線は、水戸~鹿島サッカースタジアム間を結ぶ非電化路線です。
途中の大洗は、海水浴などの観光地として有名です。
「鹿島臨海鉄道」の名称から、鹿島灘や太平洋が車窓から見えることを期待しますが、残念ながら見えません。その代わり、霞ヶ浦や涸沼など、茨城県南部に点在する湖沼を車窓から望むことができます。
また、高架の区間が多いため、平地に広がるのどかな農地を見渡すことができます。
列車は、JR東日本の鹿島線に一駅だけ乗り入れ、鹿島神宮駅が終点となっています。鹿島神宮へは駅から徒歩10分ほどですので、参拝するのもよいでしょう。
鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線については、以下の乗車レポートもご覧ください。
水郡線
(2021.01.21修正)水郡線は2019年の台風の影響で、2021年1月現在、袋田~常陸大子間で不通となっています。代行バスが運転されていますが、時間がかかりますので注意が必要です。2021年3月27日に運転再開予定です。
JR東日本が発行しているフリーきっぷですので、JRの路線も最後に紹介します。
このエリアで乗りたいのは「水郡線」です。水戸~郡山を結ぶ比較的長い非電化路線ですが、この「ときわ路パス」で乗車できるのは、途中の下野宮までです。それでも、水戸から乗車すると1時間半ほどかかります。
水郡線は、久慈川という川に沿って進む川の路線 です。途中の山方宿駅あたりから、久慈川が車窓に見えるようになります。
沿線の見どころは、日本三大名瀑の一つとして有名な「袋田の滝」 です。袋田駅から路線バスで10分ほどでアクセスできます。高さはそれほどでもないですが、幅が広い滝です。夏は水量が多く迫力がありますし、秋は紅葉、冬は凍結することもあり、1年を通じて楽しめます。
なお、水郡線については、以下の記事でも紹介していますので、興味があればご覧ください。
以上、茨城県内のJR線と私鉄路線に乗車可能なフリーきっぷ「ときわ路パス」についてご紹介しました。東京から近いわりに、懐かしさを感じさせる私鉄路線が多い茨城県。そんな路線を乗り歩くのに最適なフリーきっぷですね。
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