ひさの乗り鉄ブログ

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Peach・AIRDO・ANA利用者向け「きた北海道フリーパス」 道央・道北エリアで4日間特急列車に乗り放題! ただし使いこなすには工夫が必要です!

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JR北海道が、Peach・AIRDO利用者限定のフリーきっぷ「きた北海道フリーパス」を2021年3月末まで継続して発売します。宗谷本線の稚内までがエリアに入る広範囲なフリーきっぷです。また、2020年4月からは「ANA きた北海道フリーパス」も発売されます。この記事では、「きた北海道フリーパス」の概要と、使いこなしのコツをご紹介します。

※2020.02.26更新(~2021年3月の情報に更新)

「きた北海道フリーパス」とは?

「きた北海道フリーパス」は、Peach、AIRDO、ANAの新千歳空港、旭川空港、稚内空港到着客のみが利用できるフリーきっぷです。道央~道北の広い地域がフリーエリアとなり、4日間特急列車の自由席に乗り放題となるきっぷです。

「きた北海道フリーパス」の概要は以下の通りです。

  • 利用期間・発売期間
    • Peach・AIRDOきた北海道フリーパス
      • 利用期間: ~2021年4月4日(日)
      • 発売期間: ~2020年3月31日(水)
    • ANAきた北海道フリーパス
      • 利用期間: 2020年4月1日(水)~2021年4月4日(日)
      • 発売期間: ~2021年3月31日(水)
  • 有効期間:4日間
    • 有効期間の開始日は北海道到着便の搭乗日もしくは翌日から
  • おねだん
    • 一般用: 13,150円(おとな)、6,570円(こども)
    • U25用: 10,520円(25歳以下限定,年齢を確認できる公的証明書の提示が必要)
  • 発売箇所:
    • 新千歳空港駅
    • 旭川駅、ツインクルプラザ旭川支店 ※AIRDO,ANA便搭乗者のみ
    • 稚内駅、南稚内駅 ※ANA便搭乗者のみ
  • 発売条件
    • Peachの搭乗券を提示
    • AIRDO対象便搭乗時に渡される「ご搭乗案内」を提示
    • ANAの「搭乗案内」を提示
      • 他社とのコードシェア便は「NH」便名の航空券のみが対象
    • いずれも搭乗日当日のみの発売
  • フリーエリア(概略)
    • 函館本線(小樽~札幌~旭川)
    • 宗谷本線(旭川~稚内)
    • 留萌本線(深川~留萌)
    • 石勝線(南千歳~追分)
    • 根室本線(滝川~富良野)
    • 富良野線(旭川~富良野)
    • 千歳線(札幌~南千歳・新千歳空港)
    • 室蘭本線(岩見沢~追分)
  • きっぷの効力
    • フリーエリア内の特急・急行・普通列車の普通車自由席に乗車可能

フリーエリアは、下図のとおりで、ざっくりいうと、小樽~新千歳空港から留萌本線、宗谷本線、富良野線方面となっています。

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「きた北海道フリーパス」のフリーエリア(JR北海道のWebサイトより)

(出典)ANAきた北海道フリーパス|JR北海道のおトクなきっぷ

詳しくは、JR北海道のニュースリリースをご覧ください。

2020年4月からは「ANAきた北海道フリーパス」が仲間入り!

これまで、Peach、AIRDOの搭乗者のみが「きた北海道フリーパス」を購入することができたのですが、2020年4月からは、ANA便の搭乗者でも「きた北海道フリーパス」を購入することができるようになります。

「きた北海道フリーパス」は、これまで、PeachまたはAIRDOの北海道の対象空港へのフライトがある東京(羽田・成田)、大阪(関西・神戸)、名古屋(中部)、仙台、福岡からの利用に限られていました。

ところが、ANA便が「きた北海道フリーパス」の対象となることで、利用できる空港は日本全国に一気に広がります。特に、新千歳空港へは、日本各地の空港から飛んでいますので、「きた北海道フリーパス」を利用するハードルは一気に下がることになります。

「きた北海道フリーパス」を利用できる航空会社の発着空港は?

「きた北海道フリーパス」を利用できるのは、Peach、AIRDO、ANAで新千歳空港、旭川空港、稚内空港に到着する便に搭乗した場合に限られます。

新千歳空港、旭川空港、稚内空港への就航便は以下の通りです。

北海道
到着空港
航空会社 出発空港
新千歳空港 ANA 羽田・成田
伊丹・関西・神戸
中部・静岡
青森・秋田
仙台・福島
新潟・富山・小松
岡山・広島
松山
福岡・沖縄
Peach 関西・成田
福岡・仙台
AIRDO 羽田・仙台
中部・神戸
旭川空港 ANA 羽田・中部
AIRDO 羽田
稚内空港 ANA 羽田


※ANA便は他にも乗り継ぎで新千歳空港へ到着する便が多数あり(上記は直行便が飛んでいる空港のみ)

「きた北海道フリーパス」はどれくらいお得なの?

新千歳空港からフリーエリア内の主要駅への特急列車での往復料金(通常料金)と比べてみましょう。

  • 新千歳空港~稚内: 21,820円(新千歳空港~札幌は快速、札幌~稚内で特急自由席利用の往復)
  • 新千歳空港~留萌: 11,840円(新千歳空港~札幌は快速、札幌~深川で特急自由席利用の往復)
  • 新千歳空港~美瑛~富良野: 13,380円(新千歳空港~札幌は快速、札幌~旭川で特急自由席利用の往復)

これだけみると、「きた北海道フリーパス」の13,150円の元を取るのは簡単そうに見えます。特に、稚内への往復に利用すれば8,000円以上もお得になりそうです。

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ところが、JR北海道では、札幌から各都市への特急列車での往復に利用できる「指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)」「自由席往復割引きっぷ(Sきっぷ)」を発売しています。これらのきっぷの割引率がかなり高いため、稚内など各都市への単純往復に利用する場合は、「きた北海道フリーパス」のほうが高くなってしまう場合があります

区間 きっぷ 価格 有効期限 備考
札幌~稚内 Rきっぷ 13,310円
(14,410円)
6日間 指定席
札幌~
音威子府
Rきっぷ 12,920円
(13,360円)
6日間 指定席
札幌~旭川 Sきっぷ 5,550円 6日間 自由席
札幌~留萌 Sきっぷ 5,750円 6日間 自由席
札幌~富良野 ふらの・びえい
フリーきっぷ
7,110円 4日間 自由席

※上記は夏料金(4月30日~11月30日利用開始分)、カッコ内は冬料金(12月1日~3月31日利用開始分)
※新千歳空港~札幌は片道1,150円(往復2,300円)
※「ふらの・びえいフリーきっぷ」は4月下旬~10月末まで利用可能

札幌~稚内のRきっぷが13,310円で、新千歳空港~札幌の往復を加えると15,610円です。「きた北海道フリーパス」のほうが2,000円ほど安いですが、Rきっぷは指定席を利用できることや、有効期間が6日間と長いこともあり、単純に稚内を往復する場合には、どちらがよいか悩むところです。

札幌~留萌や札幌~旭川は、Sきっぷを利用すると5,000円台で往復できてしまうので、新千歳空港~札幌の往復分を加えても、Sきっぷのほうがかなり安くなります。

JR北海道のフリーきっぷについては、以下の記事をご覧ください。

www.kzlifelog.com

実は使い方が難しい「きた北海道フリーパス」

単純往復で元が取るのが難しくても、周遊ルートであちこち乗りまわればおトクになるのではないかと思われます。実際、このきっぷの姉妹版「ひがし北海道フリーパス」では、新千歳空港~釧路~網走~札幌という周遊ルートを作ると、かなりお得になります。

www.kzlifelog.com

ところが、「きた北海道フリーパス」のフリーエリアでは、周遊ルートが作りにくい のです。旭川~稚内は長大な盲腸線ですし、深川~留萌も同様です。旭川~富良野~滝川というルートは作れそうですが、このエリアの旅行であれば、上の表であげた「ふらの・びえいフリーきっぷ」が断然おトクです。

ということで、他の割引きっぷやフリーきっぷと比べると、「きた北海道フリーパス」を使いこなすのは難しいのではないかと思います。

「きた北海道フリーパス」はU25対象者ならおトク度はかなりアップ!

25歳以下限定の「U25用」なら、おトク度はかなり上がります。

例えば、新千歳空港~稚内の往復だけでも、Rきっぷ+札幌~新千歳空港の乗車券で15,610円、一方の「きた北海道フリーパスU25」であれば10,520円です。

有効期間が4日間、自由席にしか乗車できないといった制約はありますが、5,090円も安くなると、だいぶお得感が増すと思います。

「きた北海道フリーパス」がお得になるのは稚内~美瑛・富良野の周遊ルート?

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それでは、U25用ではない「きた北海道フリーパス」が適しているルートはないのでしょうか?

上記のJR北海道の「きた北海道フリーパス」のプレスリリース(過去のリリースです)の最後に、行程の一例が出ています。

「日本最北駅『稚内』、彩の『利尻・礼文』、人気の『富良野・美瑛』」

となっていて、以下のような行程になっています。

  • 1日目:新千歳空港~札幌~(特急)~旭川~稚内
  • 2日目:稚内~(フェリー)~利尻・礼文~(フェリー)~稚内
  • 3日目:稚内~(特急)~美深~(特急)~旭川
  • 4日目:旭川~美瑛~中富良野~富良野~滝川~(特急)~札幌

このルートで、割引なしの値段よりも12,970円お得になるとしています。

このルートであれば、おそらく他の割引きっぷを使うよりも「きた北海道フリーパス」のほうが安くなるでしょう。ただ、4日間という行程の中に詰め込みすぎという感はあります。1日目、3日目はほぼ移動のみですし、4日目もかなり駆け足の観光になってしまうように思います。


以上、「きた北海道フリーパス」についてご紹介しました。通常料金に比べるとかなりおトクに見える「きた北海道フリーパス」ですが、割引率が高い特急の往復割引きっぷと比べると、必ずしもおトクにならない場合もあります。対象の航空便で北海道入りして、「きた北海道フリーパス」を購入できる権利があったとしても、本当におトクになるのかよく検討したほうがよさそうです。

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道東がフリーエリアになる「ひがし北海道フリーパス」の情報はこちら。

www.kzlifelog.com

当ブログで紹介しているフリーきっぷ・割引きっぷの目次ページです。

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