JR各社は、2022年春(2022年3月~6月)の臨時列車の運転計画を発表しました。足湯新幹線「とれいゆ つばさ」は3月6日にラストラン。常磐線には、E653系を活用した新規の臨時列車が多数設定されました。
JR各社の2022年春の臨時列車の運転計画まとめ(4月14日時点)
JR各社は、2022年春の臨時列車について発表しました。4月14日時点での運転計画の発表状況は以下のとおりです。
※リンクをクリックするとPDFファイルが開きます。
- JR北海道
- JR東日本
- JR東海
- JR西日本
- 【北陸新幹線】臨時列車の追加運転のお知らせ(4月13日発表)
- 【山陽新幹線】臨時列車の追加運転のお知らせ(4月8日発表)
- 【山陽新幹線】臨時列車の運転のお知らせ(5/9~5/31)(4月5日発表)
- 【北陸新幹線】4月・GW期間の臨時列車の運転のお知らせ(3月30日発表)
- 在来線特急 臨時列車の運転計画について(3月30日発表)
- 【山陽新幹線】臨時列車の運転のお知らせ(4/1~5/8)(3月22日発表)
- 北陸新幹線・在来線特急 4月以降の運転計画のお知らせ(3月17日発表)
- 北陸新幹線「つるぎ」、在来線特急 今後の運転計画について(2月10日発表)
- 春の臨時列車の計画および指定席発売見合わせについて(1月21日発表)
- 岡山・福山エリア 山陰エリア
- JR四国
- JR九州
なお、定番の観光列車(JR東日本の「のってたのしい列車」、JR九州の「D&S列車」など)については、各社のWebサイトにて運転計画が公表されています。
足湯のある新幹線「とれいゆ つばさ」、3月6日で運行終了!
車内に足湯がある観光列車「とれいゆ つばさ」は、既報のとおり、今年3月で運行を終了します。きっぷ(乗車券と特急券)で乗車できる「とれいゆ つばさ」は、3月6日(日)がラストランとなります。
運行終了までの運転日は以下のとおりです。
- 特急「とれいゆ つばさ」
- 運転日(2022年)
- 1月22日(土),23日(日),29日(土),30日(日)
- 2月5日(土),6日(日),11日(金)~13日(日),19日(土),20日(日),26日(土),27日(日)
- 3月5日(土),6日(日)
- 運転区間・時刻
- とれいゆ つばさ1号: 福島 10:02発 → 新庄 12:16着
- とれいゆ つばさ2号: 新庄 15:00発 → 福島 17:41着
- 使用車両: E3系6両編成(全車指定席)
- 運転日(2022年)
「とれいゆ つばさ」は2014年にデビュー。「こまち」として秋田新幹線を走っていたE3系車両を改造して、観光列車として生まれ変わりました。
車内には足湯があるほか、お座敷のようなボックス席や、ラウンジ、山形の地酒や名産品を購入できるバーカウンターなど、観光列車としては充実した設備を持つ列車です。
「とれいゆ つばさ」引退の発表があってから、指定席が取りにくくなっているようです。最後に乗車したいと考えていらっしゃる方は、「えきねっと」の事前受付を利用するか、指定席発売日の午前10時直後に予約・購入するなどしたほうがよいと思います。
通常運行終了後、3月いっぱいはツアー専用列車として運転!
通常運行は3月6日で終了ですが、その後、3月31日まで、ツアー専用列車として運転されます。注目は、盛岡まで運転される3月20日の「団体臨時列車 盛岡とれいゆ つばさ号」です。
- 団体臨時列車 盛岡とれいゆ つばさ号
- 運転日: 3月20日(日)
- 「とれいゆ つばさ」の運転経路・時刻
- 上野 12時32発 → 盛岡 14:58着/15:27発 → 郡山 16:45着
「とれいゆ つばさ」が仙台以北を走るのは、これが最初で最後となります。もちろん、「とれいゆ つばさ」に改造される前は、「こまち」として毎日のように運転されていた区間です。
盛岡での滞在時間はわずか30分、往路は郡山まで(郡山から先は東北新幹線に乗り換え)と、「とれいゆ つばさ」に乗るためだけのツアーですね。
「とれいゆ つばさ」については、以下の記事で詳しく紹介しています。上記以外のツアーの情報も掲載していますので、ぜひご覧ください。

水郡線にディーゼル機関車けん引の客車列車が走る!「水郡線復旧記念感謝号」
2019年の台風の影響で長期間運転を見合わせていた水郡線ですが、2021年3月に全線で運転を再開しました。全線運転再開から1周年を記念して、ディーゼル機関車牽引の客車列車「水郡線復旧記念感謝号」が走ります。
- 快速「水郡線復旧記念感謝号」
- 運転日: 3月26日(土)
- 水郡線復旧記念感謝1号: 水戸 1010発 → 常陸大子 11:26着
- 水郡線復旧記念感謝3号: 常陸大子 13:29発 → 郡山 15:17着
- 運転日: 3月27日(日)
- 水郡線復旧記念感謝2号: 郡山 10:30発 → 常陸大子 12:45着
- 水郡線復旧記念感謝4号: 常陸大子 15:23発 → 水戸 16:59着
- 使用車両: 12系客車3両(DL牽引)
- 運転日: 3月26日(土)
3月26日(土)に水戸から郡山へ、翌27日(日)に郡山から水戸へと運転されます。どちらの日も、常陸大子駅を境に別の列車として運転されますので、その分、指定席が取りやすくなりそうです。
ちょうど青春18きっぷが使える期間ですので、この臨時快速「水郡線復旧記念感謝号」に乗車しに、水郡線に出かけてみるのもよさそうです。
水郡線については、以下の記事をご覧ください。久慈川の車窓が美しい路線です。青春18きっぷ利用の周遊ルートも紹介しています。

常磐線の臨時列車が豊作! 「常磐日光号」「特急いわき」など新規に設定!
2022年春の臨時列車では、各地から常磐線沿線への列車が多く設定されています。新規に設定された列車も多くあり、今後も継続して設定されるのかも興味深いところです。
- 特急「常盤日光号」
- 運転日: 5月7日(土)
- 運転時刻
- 往路: 高萩 07:13発 → 日光 10:49着
- 復路: 日光 18:07発 → 高萩 21:12着
- 途中停車駅: 日立・常陸多賀・大甕・東海・勝田・水戸・友部・下館・宇都宮
- 使用車両: E653系7両編成(全車指定席)
特急「常盤日光号」は、常磐線沿線から日光への直通臨時列車です。注目は運転経路で、常磐線~水戸線~宇都宮線(東北本線)~日光線を経由します。水戸線経由での臨時列車は珍しいですね。
新規に設定された列車で、今期は1日のみの運転となります。乗車率が良ければ、今後も設定されるかもしれませんね。
- 特急「青の絶景ネモフィラ号」
- 運転日: 4月中旬~5月上旬の土日
- 運転時刻
- 往路: 大宮 08:16発 → 勝田 10:07着
- 復路: 勝田 16:24発 → 大宮 18:14着
- 途中停車駅: 南浦和・南越谷・吉川美南・水戸
- 使用車両: E653系7両編成(全車指定席)
国営ひたち海浜公園のネモフィラを見に行くための列車です。運転日は、ネモフィラの見ごろに合わせるそうで、3月下旬に発表されるとのことです。
特急「青の絶景ネモフィラ号」は新規に設定された臨時列車ですが、大宮~勝田間の臨時列車としては、快速「花咲くひたち海浜公園号」が運転されていました。運転時刻、運転経路はほぼ同じで、大宮駅から、東北貨物線~武蔵野線~常磐線経由で水戸駅・勝田駅まで運転されます。
特急「青の絶景ネモフィラ号」は、コキアの時期に運転されていた「花咲くひたち海浜公園号」を、ネモフィラの時期にも運転することにしたものなのでしょう。
快速「花咲くひたち海浜公園号」の乗車記は、以下の記事で公開しています。ぜひご覧ください。

- 特急「いわき」
- 往路(八王子→いわき)
- 運転日: 4月2日(土)
- 運転時刻: 八王子 10:04発 → いわき 13:36着
- 復路(いわき→八王子)
- 運転日: 4月3日(日)
- 運転時刻: いわき 14:24発 → 八王子 17:55着
- 途中停車駅: 立川・新秋津・北朝霞・南浦和・南越谷・吉川美南・水戸・勝田・日立
泉・湯本 - 使用車両: E653系7両編成(全車指定席)
- 往路(八王子→いわき)
特急「いわき」も新規に設定された臨時列車です。八王子から、中央線~武蔵野線~常磐線というルートで運転されます。福島の浜通りで桜の見ごろを迎える時期に運転されます。
それにしても、列車名の「いわき」は直球のネーミングですね。特急「いわき」いわき行き、と紛らわしいような、わかりやすいような……。
- 特急「宮城・福島花めぐり号」
- 運転日: 4月9日(土)
- 運転時刻
- 往路: 水戸 07:54発 → 福島 12:30着
- 復路: 福島 15:54発 → 水戸 20:47着
- 途中停車駅: 勝田・日立・高萩・泉・いわき・原ノ町・岩沼・船岡・大河原・白石
- E653系7両編成(全車指定席)
南東北の花の季節に、常磐線から東北本線へと運転される臨時列車です。水戸から常磐線を北上、岩沼駅で進行方向が変わって東北本線を南下するという珍しい経路で運転されます。
水戸~福島の所要時間は約4時間半~5時間。時間帯によっては、水郡線経由や磐越東線経由の普通列車のほうが速いくらいですが、そこは臨時列車。単なる移動のために乗る列車ではなく、列車に乗りながら「花めぐり」ができますので、長い乗車時間を楽しむのが正しい(?)利用方法でしょう。
2年連続で全便運休、今年こそは運転してほしい急行「花たび そうや」
2020年、2021年と5~6月に運転を予定していた宗谷本線の臨時列車「花たび そうや」ですが、いずれも新型コロナウイルス感染症の影響により、全日運休となってしまいました。
2022年も5月と6月に臨時列車として急行「花たび そうや」が設定されました。
- 急行「花たび そうや」
- 下り(旭川→稚内)
- 運転日: 5月14日(土),21日(土),28日(土),6月4日(土)
- 運転時刻: 旭川 10:41発 → 稚内 16:43着
- 上り(稚内→旭川)
- 運転日: 5月15日(日),22日(日),29日(日),6月5日(日)
- 運転時刻: 稚内 08:34発 → 旭川 14:46着
- 途中停車駅: 比布・塩狩・和寒・剣淵・士別・名寄・美深・音威子府・天塩中川・幌延・豊富・南稚内
- 使用車両: キハ40系「山紫水明」(全車指定席)
- 下り(旭川→稚内)
5月中旬~6月中旬の週末に、旭川~稚内を1往復します。所要時間は約6時間と乗りごたえはたっぷり。宗谷本線では、2019年に、JR東日本の「風っこ」を借りて実現した「風っこ そうや」が運転されましたが、今年、「花たび そうや」が運転されれば、それ以来の臨時列車の運転となります。今年こそ運転してもらいたい列車ですね。
電気機関車牽引の「風っこ」が仙山線を走る!「風っこ仙山線春風号」
東北の各地で運転されているトロッコ型気動車「風っこ」ですが、この春には、仙山線で運転されます。風っこ単独ではなく、電気機関車ED75の牽引による運転となります。
- 快速「風っこ仙山線春風号」
- 運転日: 4月16日(土)
- 運転時刻: 山形 09:05発 → 仙台 11:34着
- 途中停車駅: 山寺・作並
- 使用車両: ED75+風っこ2両(全車指定席)
仙山線では、何度か「風っこ」が運転されていますが、他の路線に比べると少なめです。東北新幹線に接続して運転できるのになぜ?と思いますが、やはり、「風っこ」単体での運転が難しいからでしょうか。
以前は、キハ58など、別の気動車を連結して運転していましたが、キハ58が引退してからは、機関車による牽引になっています。勾配が厳しい仙山線では、キハ40系の風っこ単体での運転は難しいということなのでしょう。
貴重な仙山線での「風っこ」。電気機関車けん引ということで、本物の(?)トロッコ客車のような乗り心地が味わえるかもしれません。
長野~茅野を結ぶ特急「信州」、E353系3両編成で運転!
2022年4月から開催される善光寺御開帳、諏訪大社の式年造営御柱大祭開催に合わせて、長野~茅野を結ぶ臨時特急「信州」が運転されます。
- 特急「信州」
- 運転日
- 4月23日(土),24日(日),29日(金),30日(土)
- 5月 1日(日), 7日(土), 8日(日),28日(土),29日(日)
- 6月 4日(土), 5日(日),11日(土),12日(日)
- 運転時刻・運転区間・停車駅
- 信州1号: 茅野 06:30発 → 長野 08:11着
- 信州2号: 長野 11:30発 → 茅野 14:25着
- 信州3号: 茅野 12:45発 → 長野 15:16着
- 信州4号: 長野 18:55発 → 茅野 21:00着
- 停車駅: 上諏訪・下諏訪・岡谷・塩尻・松本・明科※・姨捨※・篠ノ井(※2・3号のみ停車)
- 使用車両: E353系3両編成(全車指定席)
- 運転日
特急「信州」は、E353系3両編成で運転されます。普段は東京・新宿~松本・南小谷などで運転されているE353系が、長野まで入る珍しい列車となります。
運転日が比較的多いうえに、運転日には2往復運転されますので、この春、長野方面へおでかけの方は利用してみてはいかがでしょうか。
篠ノ井線開業120周年を祝う客車列車! 快速「篠ノ井線120周年号」
今年で開業120周年を迎える篠ノ井線で、12系客車による快速「篠ノ井線120周年号」が運転されます。
- 快速「篠ノ井線120周年号」
- 運転日: 6月25日(土),26日(日)
- 運転時刻・停車駅
- 1号: 松本 09:38発 → 西条 10:12着(停車駅: 明科)
- 2号: 西条 11:37発 → 塩尻 12:38着(停車駅: 明科・田沢・松本・村井)
- 3号: 塩尻 13:02発 → 長野 15:20着(停車駅: 村井・松本・明科・篠ノ井)
- 使用車両: EL+12系客車3両+EL
1号、2号が西条駅発着となっているのは、120年前に開業した区間が塩尻~西条間だったからでしょう。電気機関車牽引の客車列車が篠ノ井線を走るのは貴重ですね。
ゴールデンウィークに「サンライズ出雲」の臨時列車を運転!
2021-22年の年末年始に、久々に「サンライズ出雲」の臨時列車が運転されましたが、ゴールデンウィークにも運転されます。
- 特急「サンライズ出雲」
- サンライズ出雲92号(上り)
- 運転日: 4月29日(金),5月4日(水)
- 運転時刻: 出雲市 15:33発 → 東京 06:23着
- サンライズ出雲91号(下り)
- 運転日: 4月30日(土),5月5日(木)
- 運転時刻: 東京 22:21発 → 出雲市 13:07着
- 途中停車駅: 宍道・松江・安来・米子・新見・備中高梁・倉敷・岡山・姫路・三ノ宮・大阪・横浜
- 使用車両: 285系7両編成
- サンライズ出雲92号(上り)
日本で唯一となった定期寝台特急列車「サンライズ」ですが、繁忙期の臨時列車がこのゴールデンウィークにも運転されます。コロナ禍でしばらく設定がなかったのですが、2021-22年の年末年始に久々に設定され、それに続いての運転となります。
東京行きの上り列車は、定期列車よりも早い時間帯での運転となる一方、下りの出雲市行きは、定期列車よりも遅い時間帯での運転となります。
「サンライズ出雲」については、以下の乗車記もご覧ください。個室寝台の旅を味わえる貴重な列車です。

以上、『【2022年春の臨時列車】「とれいゆ つばさ」ラストラン! 常磐線には新規の臨時列車が多数設定!』でした。「とれいゆ つばさ」の引退は残念ですが、最後まで無事に走り続けてほしいところです。
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JR各社の格安きっぷをまとめて紹介している記事です。現在~3か月後くらいまでの間に利用できるきっぷを、随時入れ替えて紹介していますので、この春のおでかけの参考にしてみてください。

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