丸い不思議な形をした植物「コキア」。秋になると、グリーンから赤へと紅葉し、最盛期には真っ赤になります。そんなコキアを丘一面に植えているのが、茨城県にある国営「ひたち海浜公園」です。今回、コキアの紅葉を見に行ってきましたのでレポートします。また、見どころや混雑状況、公共交通機関でのアクセスについても紹介します。
ひたち海浜公園の「コキア」の紅葉
コキアは、丸い整った形のまま大きく成長する一年草です。かつては、コキアの茎を刈り取って乾燥させて、「草ほうき」を作っていたことから、和名を「ホウキグサ」といいます。正式には、ヒユ科(旧アカザ科)ホウキギ属の植物です。
コキアは、春~夏にかけて成長しますが、秋になると真っ赤に紅葉します。国営「ひたち海浜公園」では、「みはらしの丘」一面にコキアを植えていて、紅葉の時期には、丘が真っ赤になるほどの絶景を見ることができます。
今回は、2021年秋(10月10日)に、ひたち海浜公園にコキアの紅葉を見に行った時の様子をご紹介します。また、ひたち海浜公園へのアクセス方法や、おすすめのルートなども紹介します。
ひたち海浜公園「海浜口」から「みはらしの丘」へ
今回は、勝田駅から、ひたちなか海浜鉄道で阿字ヶ浦駅へ出て、この時期だけ運転されている無料シャトルバスで、ひたち海浜公園の「海浜口」に到着しました。
入園券(450円)を買って、ゲートを通って園内へ。
コキアが植わっている「みはらしの丘」へは、海浜口を入って、すぐ右側の道を歩いていきます。しばらく行くと、大きな芝生の広場「大草原」が見えてきます。
途中、オレンジ色の鮮やかな花が植えられていました。「キバナコスモス」というコスモスの仲間です。
海浜口のゲートから10分ちょっとで、コキアが植わっている「みはらしの丘」に到着です。
緑から赤へのグラデーションが美しいコキアの紅葉
「みはらしの丘」のコキアです。全体的に赤くなっていますが、よく見ると、下のほうはまだ緑色のものも多いです。それに、内側ほど緑色が残っている感じですね。コキアは上側、外側から紅葉していくようです。
緑色の部分が残っているとはいえ、全般的には「丘が赤く染まっている」ように見えます。緑色から赤色へと変わっていく最終段階という感じでしょうか。
全体的には「見頃」には少し早いのですが、丘の上のほうには、かなり赤く色づいたコキアもありました。日当たりや風の関係でしょうか。広い「みはらしの丘」の中では、場所によって紅葉の進み具合が違うようです。
丘の上の方から全体を見渡してみると、それなりに紅葉が進んでいるのがわかります。
比較的よく色づいているコキアです。中のほうまで真っ赤に紅葉していますね。ここまで色づいているコキアは、まだ多くはなかったです。あと1週間もすれば、ほとんどのコキアがこのように赤く染まるのかもしれません。
みはらしの丘の奥には太平洋が見えます。赤く染まったコキアと、青い海の景色も素晴らしいものでした。
みはらしの丘の中の遊歩道をゆっくり歩きながら、写真を撮ったり、景色を眺めたり。そんな楽しみ方がよいと思います。
コキアの赤とコスモスのピンクの共演!
この時期の一番の目玉はコキアに間違いないですが、それに負けず劣らず素晴らしいのが、みはらしの丘の下の方に植えられているコスモスです。
みはらしの丘の下の方は、一面のコスモス畑! ピンクと白のコスモスが咲き乱れています。ありふれた花ではありますが、ここまで咲き乱れていると圧巻です。
コスモス畑の向こうにはコキア。落ち着いた赤色のコキアと、鮮やかなピンク色のコスモスとの対比が美しいです。
ご覧のように、かなり広いエリアにコスモスが植えられています。コキアだけでなく、コスモスも一緒に鑑賞するのがおすすめです。
2021年のコキア紅葉の見頃
上で紹介したコキアの様子は、2021年10月10日のものです。緑色の部分がすべて赤く色づき、一面真っ赤になる「見頃」の時期には少し早かったのですが、それでも十分に楽しむことができました。
コキアの紅葉の見頃については、ひたち海浜公園が予想を公開しています。
これによると、2021年の見頃は以下のとおりです。(2021年10月11日現在)
- 10月16日(土)頃が見頃
- 紅葉のピークは、例年1週間~10日間ほど
この予想通りならば、10月16日(土)~17日(日)、あるいは、23日(土)~24日(日)の週末のおでかけがよさそうですね。
コキア紅葉の見頃の予想は、天候等の影響で変わることも考えられます。最新情報を確認するようにしてください。
ひたち海浜公園「コキア紅葉」時期の公共交通機関でのアクセス
ひたち海浜公園への公共交通機関でのアクセス方法を紹介します。コキアの紅葉の時期には、臨時のバスが運転されますので、それも含めて紹介します。
勝田駅へのアクセス
ひたち海浜公園へ公共交通機関でアクセスするには、まず、JR勝田駅までやってくる必要があります。
JR勝田駅は常磐線の駅です。水戸駅の一つ北側になります。東京方面からは特急「ひたち」「ときわ」が30分に1本運転されています。東京駅から1時間半で勝田駅に到着しますので、利用しやすいでしょう。
- 特急「ひたち」「ときわ」
- 運転本数: 30分に1本(一部は上野駅始発)
- 所要時間: 東京 → 勝田: 約1時間30分
- 料金: 3,890円(運賃2,310円+特急料金1,580円)
勝田駅から茨城交通の路線バスで西口・南口へ
JR常磐線の勝田駅東口から、茨城交通の路線バスが出ています。
- 海浜公園行き路線バス
- 勝田駅東口(2番乗り場) → 海浜公園西口(約15分) → 海浜公園南口(約20分)
- 運賃: 大人 400円, 小児 200円
午前中は1時間に3本(20分おき)、午後は1時間に1~2本あります。
また、コキアの時期には、直通の臨時バスも運転されます。2021年は以下のとおり運行されます。
- 海浜公園行き 臨時直通バス
- 運行期間: 2021年10月2日(土)〜2021年11月3日(水・祝)の土・日・祝日
- 運行時間: 9:00〜17:00(予定)
- 海浜公園8:30開園日は、8:00〜17:00(予定)
- 運行区間: 勝田駅東口(2番乗り場) ~ 海浜公園西口
なお、路線バスの1日フリーきっぷも発売されています。通常の往復運賃よりも400円割引されます。海浜公園の入場券付きのセット券も発売されます。
大人 | 小児 | |
---|---|---|
フリーきっぷ | 390円 | 200円 |
フリーきっぷ 海浜公園入園券付 | 680円 | - |
※ひたち海浜公園は、中学生以下は入園無料のため、海浜公園入園券付の小児用は発売されません。
詳しくは、茨城交通のWebサイトをご確認ください。以下のページに、ひたち海浜公園への路線バスの情報がまとまっています。

ひたちなか海浜鉄道+無料の「コキアシャトルバス」で海浜口へ
勝田駅から阿字ヶ浦駅まで、第三セクターの鉄道「ひたちなか海浜鉄道 湊線」が運転されています。
1両~2両のディーゼルカーで運転されるローカル線ですが、JR常磐線の勝田駅に併設されているため、乗り換え楽です。
勝田駅から終点の阿字ヶ浦駅までは約30分。阿字ヶ浦駅からは、列車の到着にあわせて、期間限定で無料の「コキアシャトルバス」が運行されます。コキアシャトルバスは、ひたち海浜公園の「海浜口」に到着します。
2021年度のコキアシャトルバスの運行概要は、以下のとおりです。
- コキアシャトルバス
- 運行期間: 2021年10月2日(土)〜2021年11月7日(水・祝)の土・日・祝日
- 運行時間: 9時台~17時台(列車に接続するダイヤで運行)
- 運行区間: 阿字ヶ浦駅 ~ 海浜公園海浜口(所要約10分)
ひたちなか海浜鉄道を利用する場合には、「海浜公園入園券付湊線1日フリー切符」がお得です。
- 海浜公園入園券付湊線1日フリー切符
- ひたちなか海浜鉄道湊線に1日乗り降り自由
- ひたち海浜公園の入園券付き
- 価格: 大人 700円,シルバー 600円
詳しくは、ひたちなか海浜鉄道のWebサイトをご確認ください。

ひたち海浜公園「コキア」鑑賞の混雑状況・おすすめのルート
今回、お天気の良い日曜日にコキアを見に行ってきましたので、混雑状況とおすすめのルートを簡単にまとめておきます。
コキア鑑賞の混雑状況
まず、ネモフィラの時期の混雑ほどではありませんでした。 以前、4月にネモフィラを見に行ったときは、平日にもかかわらずかなりの人出でした。それに比べると、今回は日曜日でしたが、そこまでの混雑ではなかったという印象です。
ひたち海浜公園に滞在していたのは、11時頃~13時30分頃の約2時間半ほどでしたが、お昼以降、どんどん人出が増えてくる 感じでした。つまり、午前中の早い時間のほうが人が少ないということになります。
開園時刻は9時30分ですので、開園時間にあわせて到着するようにお出かけするのがベストです。
混雑を避けたいなら「みはらしの丘」に近い海浜口がおすすめ!
公共交通機関でひたち海浜公園へアクセスすると、前述のとおり、西口、南口、海浜口のいずれかに到着します。このうち、「みはらしの丘」に最も近いのは海浜口です。
- 海浜口ゲート ~ みはらしの丘: 徒歩で約10分
- 西口ゲート ~ みはらしの丘: 徒歩で約15分
勝田駅からのアクセスが最も楽なのは、路線バス1本の西口です。一方で、海浜口へは、ひたちなか海浜鉄道からシャトルバスに乗り換える必要がありますが、到着後は「みはらしの丘」まで歩く距離が短いです。
また、公共交通機関を利用してひたち海浜公園に向かう観光客は、大半が勝田駅からの路線バスを利用して、西口へアクセスします。西口には大きな駐車場もあり、マイカー利用の人も多く利用します。そのため、海浜口よりも西口のほうが混雑している印象です。
混雑を避けたいのであれば、海浜口からのアクセスがおすすめです。
以上、『ひたち海浜公園に「コキア」の紅葉を見に行こう! 見どころや公共交通機関でのアクセスを紹介!』でした。丘一面に赤く色づいたコキアが広がる景色は壮観です。ぜひ、一度、見に行ってみてください。
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2018年4月にネモフィラを見に行った時の記事です。ネモフィラは4月中旬~下旬頃に見頃を迎えます。コキアとは異なり、ネモフィラブルーに染まる風景は必見です。

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