JR西日本のミドル・シニア向け会員サービス「おとなび」は、50歳以上で入会できます。割引きっぷやフリーきっぷなど、いろいろ特典がありますが、通年を通して山陽新幹線や在来線特急列車が3割~6割引きになる「おとなびWEB早特」は使い勝手の良いサービスです。この記事では、「おとなびWEB早特」の概要、購入方法の紹介に加えて、JR西日本の他の割引きっぷとも比較してみます。
※2021.01.06更新
- 「おとなびWEB早特」とは?
- 「おとなびWEB早特」の購入方法・使い方
- 「おとなびWEB早特」と山陽新幹線の割引きっぷの比較
- 「おとなびWEB早特」と在来線特急列車の割引きっぷの比較
- 【まとめ】おとなびWEB早特
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「おとなびWEB早特」とは?
「おとなびWEB早特」は、JR西日本のミドル・シニア向け会員サービス「おとなび」会員専用の早期割引きっぷです。
「おとなび」会員の入会条件は50歳以上であることだけ!
「おとなび」の加入条件は50歳以上であること、それだけです。年会費はなんと無料! 50歳以上の方が、インターネットできっぷを予約・購入できる「J-WESTネット会員」になると、自動的に「おとなび」会員にもなることができます。
つまり、「おとなびWEB早特」を利用するには、50歳以上の方が「J-WESTネット会員」に登録するだけでよいということです。
「おとなびWEB早特」は7日前までの予約で新幹線・特急列車が3割~6割引き!
「おとなびWEB早特」は、7日前までの予約で、
- 山陽新幹線「のぞみ」や在来線の特急列車が3割引き
- 山陽新幹線「こだま」が6割引き
になるサービスです。いずれも対象は普通車指定席のみで、自由席やグリーン席の設定はありません。
詳しくは、JR西日本のWebサイトをご覧ください。
「おとなびWEB早特」の購入方法・使い方
「おとなびWEB早特」の購入は、JR西日本のインターネット予約・購入サービス「e5489」専用です。具体的には、以下の手順で購入します。
- JR西日本のJ-WESTネット会員になっていない方は、まずJ-WESTネット会員の登録を実施(→こちらから)
- JR西日本のインターネット予約・購入サービス「e5489」でおとなびWEB早特を購入(→こちらから)
- e5489での予約・購入は乗車日の7日前まで
- JR西日本の駅の「みどりの券売機」「受取機」「みどりの窓口」できっぷを受け取る
- きっぷの受け取りは乗車日の当日(乗車時間前)まで可能
なお、クレジットカードで決済した場合には、駅できっぷを受け取るときに、決済に使用したクレジットカード、予約番号、電話番号が必要になりますので、忘れずに持参しましょう。
「e5489」での予約・購入をしたことがない方は、JR西日本の「おとなび簡単ガイド」で、購入方法が画面の画像入りで丁寧に解説されています。これで購入方法を確認にするのがおすすめです。
「おとなびWEB早特」と山陽新幹線の割引きっぷの比較
「おとなびWEB早特」は、山陽新幹線で利用するとどれくらいお得になるのでしょうか? 普通運賃であれば、「のぞみ」「みずほ」利用で3割引き、「こだま」利用で6割引きですが、山陽新幹線の他の割引きっぷとも比較してみましょう。なお、料金はいずれも通常期のものです。
【のぞみ・みずほ利用】
割引きっぷ | 予約期限 |
新大阪~ 岡山 |
新大阪~ 広島 |
新大阪~ 博多 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
おとなびWEB早得 | 7日前 | 4,430円 | 7,430円 | 10,910円 | |
スーパー早得きっぷ | 14日前 | - | - | 10,480円 | |
EX早得 | 3日前 | - | - | 12,000円 | ※2 |
e特急券 | 当日まで | 5,610円 | 9,420円 | 13,490円 | ※1 |
EX予約 | 当日まで | 5,610円 | 9,320円 | 13,490円 | ※2 |
※1: e特急券は特急券のみの割引きっぷのため、普通運賃との合計額で比較 ※2: J-WESTカード(エクスプレス)等の会員専用
「のぞみ」「みずほ」(山陽新幹線区間のみ)に乗車できる他の割引きっぷと比べると、「おとなびWEB早特」の3割引きがいかに安いかがわかります。唯一、新大阪~博多間の「スーパー早特きっぷ」のほうが少し安いのですが、14日前までの予約が必要です。
【こだま利用】
割引きっぷ | 予約期限 |
新大阪~ 岡山 |
新大阪~ 広島 |
新大阪~ 博多 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
おとなびWEB早得 | 7日前 | 2,450円 | 4,160円 | 6,100円 | |
こだまスーパー 早得きっぷ |
14日前 | - | - | 8,660円 | |
こだま指定席きっぷ | 1日前 | 3,870円 | 6,820円 | - | ※1 |
※1: 2名以上で発売、一部の「ひかり」も利用可能
「おとなびWEB早特」の真価を発揮するのが「こだま」利用です。6割引きの威力はすさまじく、他の割引きっぷでは到底太刀打ちできません。時間に余裕があるのであれば、ぜひ「こだま」用を利用することをおすすめします。
「おとなびWEB早特」と在来線特急列車の割引きっぷの比較
次に、大阪・新大阪からの在来線特急列車の割引きっぷと比較してみましょう。なお、料金はいずれも通常期のものです。
大阪~金沢(特急サンダーバード)
大阪~金沢間を特急サンダーバード(普通車指定席)で移動する場合、主な割引きっぷと比べてみましょう。
- おとなびWEB早特: 5,440円(30%引き, 7日前)
- チケットレス特急券+乗車券: 7,590円(3%引き, 当日)
- eチケットレス特急券+乗車券: 7,180円(8%引き, 当日)※J-WESTカード会員専用
- WEB早特1: 6,500円(17%引き, 前日)
おとなびWEB早特は7日前までの予約が必要ですが、割引率は30%と、他の割引きっぷよりもだいぶ安くなっています。
大阪~紀伊勝浦(特急くろしお)
大阪~紀伊勝浦間を特急くろしお(普通車指定席)で移動する場合の比較です。
- おとなびWEB早特: 4,820円(30%引き, 7日前)
- チケットレス特急券+乗車券: 6,820円(3%引き, 当日)
- eチケットレス特急券+乗車券: 5,820円(17%引き, 当日)※J-WESTカード会員専用
- くろしお指定席きっぷ: 5,300円(25%引き, 前日)※2名以上での利用が必須
特急くろしお利用の場合でも、おとなびWEB早特の30%引きの安さが目立ちます。
大阪~出雲市(山陽新幹線+特急やくも)
大阪~出雲市間を、山陽新幹線(のぞみ・みずほ)と特急やくもを乗り継いで移動する場合の比較です。
- おとなびWEB早特(のぞみ・みずほ利用): 8,960円(21%引き, 7日前)
- おとなびWEB早特(ひかり・さくら・こだま利用): 8,820円(21%引き, 7日前)
- 阪神往復割引きっぷ: 往復14,600円(片道7,300円相当, 37%引き, 前日)
この区間に関しては「阪神往復割引きっぷ」が安いです。
おとなびWEB早特は、山陽新幹線+在来線特急列車の乗り継ぎ区間でも設定されていますが、各列車それぞれが30%引きになります。ふつうにきっぷを購入すると、新幹線から乗り継ぐ在来線特急列車の特急券が半額になる乗り継ぎ割引が適用されますが、おとなびWEB早特ではそれがありません。
往復利用に限られますが、大阪~出雲市間を移動したい場合には、おとなびWEB早特ではなく、「阪神往復割引きっぷ」を利用したほうがお得です。
【まとめ】おとなびWEB早特
- 50歳以上で加入できる「おとなび」会員(年会費無料)専用の早期割引きっぷ
- 7日前までの予約・購入で、JR西日本の山陽新幹線・在来線特急列車の普通車指定席が3割引、山陽新幹線こだま号は6割引
- ほとんどの場合、JR西日本が発売する他の割引きっぷよりもかなりお得
- 唯一の例外は、山陽新幹線+特急やくもの乗り継ぎで、往復利用限定だが「阪神往復割引きっぷ」のほうが安い
なお、JR西日本エリア内をあちこち乗りまわる場合には、期間限定(主に閑散期に設定あり)ですが、JR西日本全線(山陽新幹線・特急列車含む)に3日間乗り放題となる「おとなびWEBパス」がおすすめです。
(2021.01.05追記)「おとなびWEBパス」は2020年春以降は発売されていません。
おとなびWEBパスについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
以上、『【おとなびWEB早特】 JR西日本の山陽新幹線や特急列車が3割引き、こだまはなんと6割引き! おとなび会員限定の早期割引きっぷを活用しよう!』でした。7日前までの予約・購入が必要という制限はありますが、通年利用でき、たいていの新幹線や特急列車が3割引というのはかなりお得です。これを利用しない手はないでしょう。
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