2024年4月に、南東北の新しい観光列車「SATONO」がデビューします。リゾートあすなろを改造した2両編成の観光列車で、グリーン車と普通車を備えます。南東北を中心に運行され、デビュー後の2024年春季は主に「あいづSATONO」として磐越西線で運転されます。
南東北の新しい観光列車「SATONO」、2024年4月にデビュー!
新しい観光列車「SATONO」(さとの)が、2024年4月にデビューします。
「SATONO」の概要は以下のとおりです。
- 「リゾートあすなろ」を改造したディーゼルハイブリッド2両編成の観光列車
- 1号車はボックスシート主体(25席)、2号車はリクライニングシート(34席)で定員は59名
- 各地のイベントや季節の移り変わりに合わせて宮城・福島・山形の3県を中心に運行予定
- 2024年4月に磐越西線「あいづSATONO」としてデビュー
先日発表された青森・岩手両県を中心に運転される「ひなび」(陽旅)とともに、「リゾートあすなろ」を改造して運転される観光列車になります。
「SATONO」(さとの)については、JR東日本のニュースリリースもご覧ください。
「SATONO」は「リゾートあすなろ」改造の2両編成の観光列車!
今回発表された新しい観光列車「SATONO」は、リゾートあすなろを改良した2両編成の観光列車です。
(出典)東北の文化・自然・人に出会う旅へ「SATONO」がデビューします(JR東日本東北本部ニュースリリース 2022年11月24日 PDF)
1号車は緑色をベースに、2号車は青色をベースにしたカラーリングになっています。ニュースリリースによると、それぞれの色は、
- 緑のカラーリングは、草木の芽吹く様子を表した若葉色や、深い山々をイメージした濃い緑色を使用することで、東北地方の緑豊かな山々や田・畑の実りを表現。
- 青のカラーリングは、清らかで雄大な川の流れや広い空を表した水色や、深い海をイメージした濃い青色を使用することで、東北地方の清らかで豊かな水や、透き通った空気を表現。
という東北地方の自然を表現したものとなっています。
赤を中心とした「ひなび」とは対照的で面白いですね。
(出典)東北の文化・自然・人に出会う旅へ「SATONO」がデビューします(JR東日本東北本部ニュースリリース 2022年11月24日 PDF)
車内レイアウトは、先日発表された「ひなび」と同じく、1号車はボックスシート主体、2号車はリクライニングシート主体となっています。座席の配置や定員も同じです。
「ひなび」の車内の様子は、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
「SATONO」の運転日・ダイヤ
「SATONO」は、2024年4月~6月は「あいづSATONO」として磐越西線の郡山~喜多方間で運転されます。また、6月の週末には「さくらんぼSATONO」として左沢線の山形~左沢間で運転されます。
「SATONO」の運転日
JR東日本から発表されている「SATONO」の運転日は以下のカレンダーのとおりです。
「SATONO」の運転時刻・停車駅
2024年春季に運転される「あいづSATONO」と「さくらんぼSATONO」の運転時刻と停車駅を紹介します。
「あいづSATONO」のダイヤは以下のとおりです。2023年12月に引退した「フルーティアふくしま」とほぼ同じダイヤとなっています。
停車駅 | 喜多方行き | 郡山行き |
---|---|---|
郡山 | 10:05発 | 17:16着 |
磐梯熱海 |
10:39着 10:42発 |
17:03発 17:02着 |
猪苗代 |
11:07着 11:08発 |
16:31発 16:30着 |
会津若松 |
11:40着 11:45発 |
15:58発 15:53着 |
喜多方 | 12:01着 | 15:32発 |
6月の週末には、左沢線で「さくらんぼSATONO」が運転されます。これまで、トロッコ型気動車のびゅうコースター風っこを利用した「さくらんぼ風っこ号」が運転されていましたが、今年は代わりに「SATONO」が走ります。「さくらんぼSATONO」のダイヤは以下のとおりです。
停車駅 | 左沢行き | 山形行き |
---|---|---|
山形 | 11:15発 | 14:47着 |
北山形 |
11:20着 11:20発 |
14:42発 14:42着 |
羽前山辺 |
11:27着 11:28発 |
14:34発 14:32着 |
羽前長崎 |
11:33着 11:33発 |
14:27発 14:26着 |
寒河江 |
11:39着 11:50発 |
14:21発 14:17着 |
左沢 | 12:02着 | 14:06発 |
「SATONO」の乗車におすすめのきっぷ
観光列車「SATONO」は、全車指定席の快速列車として運転されます。ここでは「SATONO」に乗車するのに必要なきっぷ類と、おすすめのフリーきっぷを紹介します。
「SATONO」、1号車はグリーン券、2号車は指定席券が必要!
前述のとおり、1号車はグリーン車指定席、2号車は普通車指定席として発売されますので、「SATONO」の乗車に必要なきっぷ類は以下のようになります。
- 「SATONO」1号車: 乗車券+グリーン券(指定席)
- 「SATONO」2号車: 乗車券+指定席券
グリーン券は乗車する距離によって変わり、価格は以下のとおりです。指定席券は乗車距離に関係なく1席あたり840円です。
- 1号車 グリーン車指定席
- 150kmまで: 2,000円
- 151km以上: 3,000円
- 2号車 普通車指定席
- 指定席料金: 通年840円
2024年4月~6月に運転される「あいづSATONO」「さくらんぼSATONO」のグリーン料金は一律2,000円となります。
「SATONO」の乗車には「小さな旅ホリデー・パス」がおすすめ!
「SATONO」に乗車するには、乗車する区間の乗車券も必要となります。2024年春季には「あいづSATONO」として郡山~喜多方間で運転されますが、主な区間の乗車券の価格(運賃)は以下のとおりです。
- 郡山~喜多方(全区間): 1,520円
- 郡山~会津若松: 1,170円
「あいづSATONO」の停車駅間であればSuicaが利用できます。ただし、磐越西線でSuicaを利用できる駅は限られていますので、「あいづSATONO」から普通列車などに乗り継ぐ場合には、紙のきっぷか、このあと紹介するフリーきっぷを利用すると良いでしょう。
「SATONO」の乗車に利用できるフリーきっぷとしては「小さな旅ホリデー・パス」があります。
- きっぷ名: 小さな旅ホリデー・パス
- 利用期間: 土休日、4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月23日~1月7日は毎日利用可能
- 有効期間: 1日
- 効力: フリーエリア(主に宮城・山形・福島県内のJR線)に1日乗り放題
- おねだん: おとな 2,720円,こども 1,360円
「あいづSATONO」の片道乗車だけでは元が取れませんが、郡山~喜多方間の全区間の往復乗車であれば十分にお得になります。
「小さな旅ホリデー・パス」については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
「SATONO」は快速列車として運転されるため、他のJR東日本の「のってたのしい列車」と同じく、2号車の普通車指定席には、「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」で乗車することができます。1号車はグリーン車指定席となりますので、青春18きっぷでの乗車はできません。
青春18きっぷ・秋の乗り放題パスについては、当ブログの以下のページをご覧ください。最新情報に加えて、基礎知識や使い方のコツなど、さまざまなコンテンツを掲載しています。
「北海道&東日本パス」の最新情報については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
「SATONO」車内での軽食は「うけとりっぷ」で事前注文
「SATONO」の車内では車内販売もありますが、アルコールや地産品、グッズなどが中心で、お弁当などはネットでの事前注文制となっています。ネットで事前に注文・支払いまでしておくと、当日車内で受け取ることができます。
2024年4~6月に運転される「あいづSATONO」では、以下のメニューを注文することができます。
- 下り(郡山 → 喜多方)
- 地酒の森「あいづSATONO」唎き酒セット: 3,300円
- ロミオ「クリームボックス」: 200円
- 福豆屋「あいづ SATONO」限定 宝の山100th弁当: 1,500円
- 上り(喜多方 → 郡山)
- 田季野「あいづSATONO」輪箱飯: 1,500円
- 日々餡「郷の3色おはぎ」: 680円
ネットでの事前注文は、スマートフォン専用サイト「うけとりっぷ」でできます。
「リゾートしらかみ」や「海里」でも同様のサービスがすでに提供されていますが、通常、乗車日の4~5日前くらいが事前申し込みの締め切りとなりますので、車内でグルメを楽しみたい方は、早めに指定席券を確保して、「うけとりっぷ」での注文も忘れずに済ませておきましょう。
以上、『南東北の新しい観光列車「SATONO」、2024年4月に磐越西線「あいづSATONO」でデビュー! 宮城・山形・福島を中心に運行予定!』でした。2023年12月にデビューした北東北の「ひなび」とともに、東北の新しい顔として活躍を期待したいですね。
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