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【SLパレオエクスプレス 乗車記】平日運転の熊谷行き上り「SLパレオエクスプレス」に乗車! 三峰口駅での転車台・入れ換え作業も必見!

三峰口駅で発車を待つ熊谷行きの上り「SLパレオエクスプレス」 乗車レポート
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秩父鉄道のSL列車「SLパレオエクスプレス」に乗車してきました。今回乗車したのは三峰口発の上り列車。夏休みではありますが平日の運転ということもあり、車内は空いていてのんびりとSLの旅を楽しむことができました。乗車前に三峰口駅のSL転車台公園で見学したSLのメンテナンス作業や、転車台での回転、蒸気機関車の入れ替え作業も見どころのひとつです。

この記事では、秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」の乗車記をお届けします。

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平日運転の上り熊谷行き「SLパレオエクスプレス」に乗車!

「SLパレオエクスプレス」は、秩父鉄道が運行するSL列車です。2023年でデビューから35周年を迎えますが、週末は連日満席近くなる人気列車です。

「SLパレオエクスプレス」は、C58形蒸気機関車が4両の客車を牽引して走ります。客車はリニューアルされていますが、昔ながらのボックスシートが並びます。

例年、3月~12月上旬の土休日を中心に運転されていますが、8月や秋の紅葉シーズンには平日(主に金曜日)の運転もあります。今回は2023年8月上旬の平日運転を狙って乗車してきました。

「SLパレオエクスプレス」の概要や、SL指定席券の予約・購入方法などについては、以下の記事でわかりやすく紹介していますので、ぜひご覧ください。

【SLパレオエクスプレス】秩父鉄道のSL列車に乗って長瀞・秩父へ行こう! SL指定席券の購入方法、お得なきっぷ、沿線の観光スポットを紹介!(2024年版)
秩父鉄道が運行する「SLパレオエクスプレス」は都心に最も近いSL列車です。この記事では、SLパレオエクスプレスのダイヤや乗車方法、指定席券の購入方法、お得なきっぷ、沿線の観光スポット、混雑状況などを、【ひさの乗り鉄ブログ】が実際に乗車した経験をもとにご紹介します。

それでは、さっそく、「SLパレオエクスプレス」の乗車記をご覧ください。

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【三峰口駅 SL転車台公園】SLのメンテナンス作業と転車台での回転を見学

今回は三峰口駅から熊谷駅まで、SLパレオエクスプレスの全区間に乗車する予定です。早めに三峰口駅に到着して、駅のすぐ横にあるSL転車台公園で、SLのメンテナンス作業や転車台での回転、機関車の入れ替え作業などを見学しました。

秩父駅で下り「SLパレオエクスプレス」を見送る

秩父駅に停車中の下り「SLパレオエクスプレス」

秩父駅に停車中の下り「SLパレオエクスプレス」

当日は、秩父駅で下車して、秩父神社を参拝したり、食事をしたりしていました。三峰口駅行きの電車を待っている間に、秩父駅に下り「SLパレオエクスプレス」がやってきたので、秩父駅のホームで見学しました。

秩父駅は、上りが1番線、下りが2番線となっていますが、「SLパレオエクスプレス」は上り・下りともに2番線に停車するようです。

ちなみに、下りの「SLパレオエクスプレス」は、このあと乗車した上り列車よりも乗客が多かったですね。やはり、長瀞・秩父観光にちょうどよい時間帯で走る下り「SLパレオエクスプレス」のほうが人気があるようです。

下り「SLパレオエクスプレス」は、大きな汽笛を鳴らして発車していきました。

これに乗っていってもよかったのですが、発車していくところ見てみたかったので、「SLパレオエクスプレス」を見送ったあと、次の普通電車で三峰口駅へ移動しました。

三峰口駅横の「SL転車台公園」でSLのメンテナンス作業、転車台での回転、入れ換え作業を見学

三峰口駅に到着したら、すぐに三峰口駅の北側にある「SL転車台公園」に向かいます。

SL転車台公園は、三峰口駅のすぐ横、構内といってもよい場所にあるのですが、転車台を見学できる場所へ行くには、いったん駅から出て、駅の手前(東側)にある踏切を渡っていく必要があります。徒歩5~6分といったところです。

三峰口駅横に併設されている「SL転車台公園」

三峰口駅横に併設されている「SL転車台公園」

踏切を渡ってすぐのところが入口です。駅のホームからでも見えるので、駅手前の踏切を渡るということだけ覚えておけば、迷うことはないと思います。

三峰口駅横の「SL転車台公園」の転車台広場

三峰口駅横の「SL転車台公園」の転車台広場

SL転車台公園は、芝生の広場として整備されていますが、それ以外は何もありません。真夏のこの時期、日差しを遮るものもないので、帽子や日傘を持参したほうが良いでしょう。飲み物も忘れずに。

SLのメンテン作業を眺める

復路の運転に備えて三峰口駅でメンテンナンスを受ける「SLパレオエクスプレス」の蒸気機関車

復路の運転に備えて三峰口駅でメンテンナンスを受ける「SLパレオエクスプレス」の蒸気機関車

C58形蒸気機関車は、すでにメンテナンス作業を実施中でした。こんなに近くで眺めることができるのです。

蒸気機関車の下にたまった大量の灰

蒸気機関車の下にたまった大量の灰

蒸気機関車の下には灰がたくさん落ちています。往路でここまで走ってきたときに燃やされた石炭のカスですね。水もたくさん溜まっています。熊谷駅から三峰口駅まで、片道で約10トンもの水を消費するのだそうです。

あちこちから水が垂れていたり、蒸気が出ていたりと、蒸気機関車というのは何度見ても「生き物」だと思います。ものすごく感覚的ではあるのですが、アナログ的というのともちょっと違っていて、やはり「生き物」というのが一番近いように感じるのです。

転車台で蒸気機関車が回転!

メンテナンス作業を終え、転車台へバックで入る「SLパレオエクスプレス」の蒸気機関車

メンテナンス作業を終え、転車台へバックで入る「SLパレオエクスプレス」の蒸気機関車

メンテナンス作業が終了すると、いよいよ転車台で蒸気機関車が回転します。メンテナンス作業を実施していた場所と転車台の位置関係は上の写真のとおり。すぐ後ろに転車台があるので、そのままバックしていけば転車台に乗ることができます。

転車台で蒸気機関車が回転する様子は動画でどうぞ。

特にショー的な要素はなく、淡々と作業が進んでいきます。とても手際が良く、見ているこちらも頼もしくなります。ショー的な要素はないとはいえ、機関士さんは、子供たちに向けて手を振ってくれますけどね。

ちなみに、転車台で蒸気機関車が回転をするのは13時30分過ぎでした。

ホームに留置されている客車と連結された「SLパレオエクスプレス」のC58形蒸気機関車

ホームに留置されている客車と連結された「SLパレオエクスプレス」のC58形蒸気機関車

向きを変えた蒸気機関車は、このまま後退。ポイントを変えてホームの線路を、先ほど渡ってきた踏切のあたりまで前進、再びポイントを変えて、バックで客車に連結します。この作業も非常にスムース。転車台で蒸気機関車が回転し始めてから、ホームの客車に連結されるまで、10分もかかりませんでした。

蒸気機関車が客車に連結されたあたりで、SL転車台公園で見学していた人たちが続々と駅へと引き上げていきます。私も、駅へ移動しました。

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【三峰口駅】「SLパレオエクスプレス」、三峰口駅を発車!

「SLパレオエクスプレス」は三峰口駅を発車。御花畑駅、秩父駅と停車し、乗客は少しずつ増えますが、それでも平日ということもあってか、車内は空いていてのんびりムード。ゆったりとSL列車の旅を楽しみます。

「SLパレオエクスプレス」の改札が開始、ホームへ

SL転車台公園から駅に戻り、トイレを済ませて改札前へ行くと、ちょうど上り「SLパレオエクスプレス」の改札が始まるところでした。13時46分発の熊谷行きの普通列車が出発したあと、すぐに始まるようです。

今回、SL指定席券を「秩父鉄道SL予約ページ」で購入しておきましたが、三峰口駅の改札では、購入済みの画面をスマートフォンに表示して入場する形になります。

ちなみに、乗車券は「秩父路遊々フリーきっぷ」のデジタル版を利用しました。秩父鉄道全線に1日乗り放題で1,500円のフリーきっぷです。

おトクなきっぷ
指定の区間が何度でも乗り降り自由になるフリーきっぷは、秩父路観光やハイキング、札所めぐりに断然便利です。 さらにフリーきっぷを提示するとちょっぴりプレゼントや施設割引が受けられる特典もご用意しています。 ※2022年3月
三峰口駅で発車を待つ熊谷行きの上り「SLパレオエクスプレス」

三峰口駅で発車を待つ熊谷行きの上り「SLパレオエクスプレス」

上り「SLパレオエクスプレス」は、三峰口駅の3番ホームから発車します。改札口から構内踏切を渡って3番ホームへ移動します。

3番ホームに、先ほどメンテナンス作業を終えて、客車と連結したSLパレオエクスプレスが発車を待っていました。このホーム、広々としていて良いのですが、ホームに上屋(屋根)がないので、雨の時は記念撮影も含めてちょっと面倒かもしれません。

「SLパレオエクスプレス」の12系客車

「SLパレオエクスプレス」の12系客車

SLパレオエクスプレスの客車は12系という形式です。2000年にJR東日本から譲受されたもので、2012年に現在の赤茶色系の塗装になったそうです。

車内も含めて、あまり古さを感じず、非常によく整備されている印象です。

赤茶色の車体に「PALEO EXPRESS」の文字が入った「SLパレオエクスプレス」の12系客車

赤茶色の車体に「PALEO EXPRESS」の文字が入った「SLパレオエクスプレス」の12系客車

車体には「PALEO EXPRESS」の文字が入っています。この塗装も、すっかりおなじみになりました。

デビュー35周年記念の特別な「指定席」のプレート

デビュー35周年記念の特別な「指定席」のプレート

今年2023年は、1988年にSLパレオエクスプレスがデビューしてから35周年。車体外側に掲げられている「指定席」の札は、「35th」の文字が入った特別なものになっています。

赤茶系にまとめられた車内

ボックス席がずらっと並ぶ「SLパレオエクスプレス」の車内

ボックス席がずらっと並ぶ「SLパレオエクスプレス」の車内

車内はボックスシートがずらっと並びます。昔の12系の雰囲気はあまり感じませんが、その反面、とてもよく整備されていて、古臭さはほとんどありません。

座席のモケットや手すりは、外装にあわせた赤茶系になっていて、温かみを感じます。

「SLパレオエクスプレス」のボックス席

「SLパレオエクスプレス」のボックス席、窓側には大きめのテーブル

窓側にはやや大きめのテーブルが設置されていて、飲み物などを置くことができます。通路側にはテーブルがないので、窓側の座席を確保したほうが良いでしょう。

真夏、それも最高気温が37℃を超えるような日に乗車しましたが、車内はよく冷房が効いています。窓を開けると熱風が吹き込んできてしまいますが、窓を閉めるとすぐに涼しくなります。

写真を撮ったり、車内を見て回っていたりしたら、あっという間に出発の時刻になりました。

大きな汽笛を鳴らして「SLパレオエクスプレス」発車!

14時05分、SLパレオエクスプレスは大きな汽笛を鳴らして、ゆっくりと発車していきます。前方には、秩父のシンボル、武甲山も見えていますね。乗車したのは先頭から2両目の3号車でしたが、急カーブでは蒸気機関車の姿を見ることもできました。

SLパレオエクスプレスはとてもゆっくりと走ります。上の動画の最後のほうで走っているくらいの速度しか出しません。そのため、各駅に停車する普通列車が1時間40分ほどで走る距離と、急行運転のSLパレオエクスプレスは2時間半もかけて走るのです。

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【三峰口~長瀞】のどかな田園風景を眺めながらのSLの旅

御花畑駅、秩父駅と停車して、少し乗客は増えてきましたが、それでも空きボックスが目立つくらいの乗客数で、車内ではゆったりと過ごせます。田園風景の車窓を眺めつつ、ワゴン販売で購入したクラフトビールを飲みながらの旅が続きます。

武甲山や田園風景を眺めながらののんびり旅

田園風景が続く「SLパレオエクスプレス」の車窓

田園風景が続く「SLパレオエクスプレス」の車窓

秩父鉄道の車窓は、ものすごい絶景が見られるわけではなく、のどかな田園風景が続いていきます。荒川の上中流域を、荒川に沿う形で線路が敷かれているのですが、残念ながら車窓から見えるところは多くないのですよね。

秩父のシンボル、武甲山を望む影森~御花畑間の車窓

秩父のシンボル、武甲山を望む影森~御花畑間の車窓

SLパレオエクスプレスの車内では、秩父市出身の林家たい平師匠の車内アナウンスが流れます。車窓の見どころや観光スポットなどを案内してくれます。

武甲山が見えるというアナウンスがあったので、進行方向右側を見てみると、秩父のシンボル、武甲山がきれいに見えました。影森~御花畑間で良く見えます。

武甲山と秩父鉄道は切っても切れない関係です。武甲山で産出された石灰石を、秩父鉄道の貨物列車が運んでいます。現在も、秩父鉄道には石灰石を運ぶ貨物列車が多く走っています。

秩父駅に停車中の上り「SLパレオエクスプレス」

秩父駅に停車中の上り「SLパレオエクスプレス」、蒸気機関車は撮影できず

御花畑駅、秩父駅と停車します。御花畑駅は西武秩父駅のすぐ近く、秩父駅は秩父神社最寄りで、秩父観光に便利な駅です。多少、乗車がありましたが、それでも車内は閑散としたままでした。

秩父駅では停車時間が3分ほどあったのでホームに降りてみましたが、蒸気機関車はホームの端の立ち入り禁止のところに停車していて、写真を撮ることはできませんでした。下りのSLパレオエクスプレスはホームからよく見えたのですが……。

「SLパレオエクスプレス」車内のワゴンで販売されているクラフトビール「シロクマ Hazy IPA」

「SLパレオエクスプレス」車内のワゴンで販売されているクラフトビール「シロクマ Hazy IPA」

飲み物とお菓子のワゴン販売がやってきたので、秩父麦酒のクラフトビール「シロクマ Hazy IPA」を購入。苦みはそこそこ、とてもフルーティでおいしいビール。ビールをちびちび飲みながら、のんびりとしたSL旅は続きます。

有名撮影スポット、荒川橋梁を渡って長瀞へ

秩父太平洋セメントの工場

秩父太平洋セメントの工場

大谷原駅を通過すると、まもなく左側に大きな工場が見えてきます。秩父太平洋セメントの工場です。秩父太平洋セメントは、日本最大のセメントメーカー、太平洋セメント傘下の企業です。ちなみに、秩父鉄道の筆頭株主は太平洋セメントです。

荒川の支流、横瀬川を渡る「SLパレオエクスプレス」の車窓

荒川の支流、横瀬川を渡る「SLパレオエクスプレス」の車窓

秩父の市街地を抜けて、再び車窓に緑が多くなってくると、荒川の支流、横瀬川を渡って、和銅黒谷(わどうくろや)駅をゆっくりと通過。

和銅黒谷駅ホームにある和同開珎のモニュメント

和銅黒谷駅ホームにある和同開珎のモニュメント

和銅黒谷駅は、かつて「和銅」が採掘された露天掘跡である「和銅遺跡」が近くにあることから、日本で最初に流通したとされる通貨「和同開珎」のモニュメントがあります。駅名も、もともとは「黒谷」だったものが、和銅奉献1300年を記念して、2008年に「和銅黒谷」に改名されました。

皆野駅の構内踏切にはみ出して停車する「SLパレオエクスプレス」

皆野駅の構内踏切にはみ出して停車する「SLパレオエクスプレス」

14時55分、皆野駅に到着。乗降はほとんどありませんでしたが、2分の停車時間があるのでホームに出てみました。蒸気機関車は構内踏切をふさぐ形で停車。この駅も、SLの撮影には向かないようです。

秩父鉄道では、ふだんは2両か3両の電車しか走っていないため、蒸気機関車+4両の客車で運転されるSLパレオエクスプレスは、ホームからはみ出してしまう駅が多いようです。乗降ができる停車駅でも、前2両しかドアが開かない駅があります。

長瀞手前で秩父鉄道荒川橋梁を渡る「SLパレオエクスプレス」からの車窓

長瀞手前で秩父鉄道荒川橋梁を渡る「SLパレオエクスプレス」からの車窓

再びたい平師匠のアナウンスがあり、SLパレオエクスプレスは秩父鉄道荒川橋梁を通過します。この橋は有名撮影スポットの一つで、SLパレオエクスプレスの運転日には多くのカメラマンが訪れるのだそうです。

乗客としても、武甲山と並んで、秩父鉄道の車窓スポットの一つですね。この橋を渡ると、まもなく長瀞駅に到着です。

長瀞駅では6分の停車時間で撮影タイム!

長瀞駅に停車中の「SLパレオエクスプレス」

長瀞駅に停車中の「SLパレオエクスプレス」

15時07分、長瀞駅に到着しました。長瀞駅では6分の停車時間が設けられていますので、カメラを持ってホームに降りてみます。

蒸気機関車のまわりでは、機関士さんたちが何やら点検作業中。わずか6分の停車ですが、この先まだ1時間以上も走りますので、点検作業を怠らないのですね。

長瀞駅に停車中の「SLパレオエクスプレス」のC58形蒸気機関車

長瀞駅に停車中の「SLパレオエクスプレス」のC58形蒸気機関車

蒸気機関車の前はあっという間に記念撮影をする乗客でいっぱいになってしまったので、横から蒸気機関車を眺めることに。外はものすごい暑さですが、カマの横はさらに暑い灼熱地獄。この中を2時間以上にも渡って運転するSLの機関士の仕事は過酷です。

長瀞駅の広々としたホームに停車中の「SLパレオエクスプレス」

長瀞駅の広々としたホームに停車中の「SLパレオエクスプレス」

長瀞駅に停車中のSLパレオエクスプレス。夏空に赤茶色の客車が似合います。

長瀞駅での6分間の停車中に、普通列車を先行させます。普通列車には多くの観光客が乗車していったようですが、SLパレオエクスプレスに乗ってくるのはわずか。せっかくのSL列車に乗らないのはもったいないと思いつつ、長瀞駅から寄居駅までは20分ちょっとの距離なので、この乗車時間で指定席券1,100円は割に合わないのでしょう。

あっという間に停車時間を終えて長瀞駅を発車。SLパレオエクスプレスの旅も後半戦です。

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【長瀞~熊谷】荒川を眺めながら関東平野の田園風景へ

長瀞駅を出発すると、少しだけ右側の車窓に荒川を眺めることができます。次第に山がちだった車窓は、田んぼが一面に広がる関東平野へ。寄居駅で半数近くの下車があり、熊谷駅へ向けてラストスパートです。

荒川を眺めながらSLパレオエクスプレス名物のジェラートでクールダウン

「SLパレオエクスプレス」から眺める荒川の車窓

「SLパレオエクスプレス」から眺める荒川の車窓

長瀞駅を出発すると、少しだけ車窓右手に荒川が見える区間があります。道路越しではありますが、長瀞手前の荒川橋梁以外では、荒川が見えるところが少ないので、貴重です。

「SLパレオエクスプレス」車内のワゴンで販売されているジェラート「ジャンドゥーヤ」

「SLパレオエクスプレス」車内のワゴンで販売されているジェラート「ジャンドゥーヤ」

ちょうど車内販売がやってきたので、ジェラートを購入。今年5月に発売したばかりという新フレーバーの「ジャンドゥーヤ」(430円)にしてみました。焙煎ナッツのペーストとチョコレートをあわせたイタリアの伝統的なお菓子をイメージしたものだそうです。ナッツの香りがとても良かったです。

SLパレオエクスプレスの車内販売ですが、ジェラートのワゴン、飲み物とお菓子のワゴン、グッズ販売のワゴンの3つがありました。

波久礼駅で普通列車と行き違い

波久礼駅で普通列車と行き違い

波久礼駅で三峰口行きの普通列車と行き違い。普通列車は5000系という形式ですが、旧都営6000系で、都営三田線を走っていた車両ですね。今では旧東急の車両が圧倒的に多いようですが、たまに旧都営の車両も見かけます。

夏空の下、田園風景を走る「SLパレオエクスプレス」の車窓

夏空の下、田園風景を走る「SLパレオエクスプレス」の車窓

夏空の下、SLパレオエクスプレスは相変わらずゆっくりと走っていきます。並行する道路を走る自動車にどんどん抜かれていきますが、そんなことはおかまいなしといった感じです。

寄居駅に停車中の「SLパレオエクスプレス」

寄居駅に停車中の「SLパレオエクスプレス」

15時37分、寄居駅に到着。停車時間が4分ほどあるので、ホームに降りてみました。

寄居駅で下車する人がそれなりにいて、車内はさらに閑散としてしまいました。都心方面へは、熊谷駅からJR線を利用するより、寄居駅から東武線を利用したほうが早いですからね。

熊谷駅へ向けてラストスパート!

夏雲が浮かぶ関東平野を走る「SLパレオエクスプレス」の車窓

夏雲が浮かぶ関東平野を走る「SLパレオエクスプレス」の車窓

寄居駅を出発すると、車窓には田んぼが目立ってきます。山間部を抜けて、関東平野に入ってきたようです。青空に浮かぶ入道雲がいかにも夏らしいです。

ふかや花園駅の奥に見える「ふかや花園プレミアム・アウトレット」

ふかや花園駅の奥に見える「ふかや花園プレミアム・アウトレット」

15時52分、ふかや花園駅に到着。同じ車両に乗っていた家族連れが下車しました。

ふかや花園駅は2018年に開業したばかりの新しい駅です。2022年、駅の近くに「ふかや花園プレミアム・アウトレット」が開業し、秩父鉄道は熊谷~寄居間の列車の本数を1.5倍以上に増やす大胆なダイヤ改正を実施しました。この「SLパレオエクスプレス」も、新たにふかや花園駅に停車するようになりました。

武川駅に停車していた石灰石を運ぶ秩父鉄道の貨物列車

武川駅に停車していた石灰石を運ぶ秩父鉄道の貨物列車

武川駅を通過中、秩父鉄道の貨物列車を見かけました。貨車にはたくさんの石灰石が積まれています。

この武川駅から秩父鉄道の貨物専用線が分岐しています。約3.9km先にある三ヶ尻駅までつながっていて、三ヶ尻駅の近くには太平洋セメント熊谷工場があります。影森駅などからセメント工場への石灰石輸送を担っている貨物線です。

もともとはJR高崎線の熊谷貨物ターミナル駅までつながっていたのですが、2020年に唯一残っていた石炭輸送列車が廃止されたことに伴い、三ヶ尻~熊谷貨物ターミナル間の貨物線も廃止されてしまいました。

荒川の築堤に沿って終点の熊谷駅を目指す「SLパレオエクスプレス」

荒川の築堤に沿って終点の熊谷駅を目指す「SLパレオエクスプレス」

明戸駅を通過したあたりから、車窓右側にはずっと築堤が見えています。この向こうは荒川の河原なのですが、この築堤があるために、車窓からは荒川を眺めることができません。河原といっても、広大な河原を活用したゴルフ場になっているようです。

石原駅で普通列車と行き違い

石原駅で普通列車と行き違い

上越新幹線の高架橋が見えてくると、石原駅に到着。下り普通列車との行き違いを行います。

長い旅を終えて終点の熊谷駅に到着!

2時間15分の旅を終えて終点の熊谷駅に到着した「SLパレオエクスプレス」

2時間15分の旅を終えて終点の熊谷駅に到着した「SLパレオエクスプレス」

16時20分、2時間15分の長い旅を終えて、SLパレオエクスプレスは終点の熊谷駅に到着しました。到着後、すぐに機関士さんたちが確認作業を実施していました。

熊谷駅に到着した「SLパレオエクスプレス」を回送するために連結された電気機関車

熊谷駅に到着した「SLパレオエクスプレス」を回送するために連結された電気機関車

最後尾には電気機関車が連結されました。熊谷駅には転車台がないため、電気機関車を連結して、SLの編成をひろせ野鳥の森駅近くにある広瀬川原車両基地まで運んでいくのです。そういえば、以前、熊谷駅からSLパレオエクスプレスに乗車した時も、電気機関車が牽引して熊谷駅に入ってきたのでした。

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平日上り熊谷行きの「SLパレオエクスプレス」がねらい目!

ふかや花園駅発車後の上り「SLパレオエクスプレス」車内の様子

ふかや花園駅発車後の上り「SLパレオエクスプレス」車内の様子

ということで、6年ぶりに「SLパレオエクスプレス」に乗車してきました。

前回乗車したのは2017年11月の紅葉の時期。長瀞の観光シーズン最盛期ということもあって、とても混雑していました。

404 NOT FOUND | ひさの乗り鉄ブログ
お得なきっぷで乗り鉄を楽しむブログ

一方、今回は夏休みシーズンの8月とはいえ、平日の運転日だったこともあってか、車内は空いていてのんびりとできました。ボックスを独り占めできるのはありがたいですね。

8月や紅葉シーズンには平日の運転日もありますが、土休日しかお休みをとれないという方は、上り列車(三峰口駅発 熊谷駅行き)を狙ってみましょう。「SLパレオエクスプレス」は下り列車のほうが圧倒的に混んでいて、観光シーズンの週末には満席になることも珍しくありませんが、上り列車は空席が目立ちます。

とはいえ、自由席が多かった以前とは異なり、2023年は全車指定席での運転となっていますので、事前にネットでSL指定席券さえ購入できれば安心して乗車できます。

速度が遅いこともありますが、2時間半前後にもなる乗車時間は、関東近郊のSL列車の中でもNo.1。SL列車の旅をたっぷりと楽しめる列車です。熊谷~長瀞間でも1時間以上かかりますので、長瀞観光にもおすすめです。

長瀞や秩父への観光の際に、ぜひ「SLパレオエクスプレス」に乗ってみてください。


以上、「【SLパレオエクスプレス 乗車記】平日運転の熊谷行き上り「SLパレオエクスプレス」に乗車! 三峰口駅での転車台・入れ換え作業も必見!」でした。三峰口駅での転車台や入れ換え作業の見学とあわせて、SL列車の旅を楽しんでみてください!

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