2024-25年冬シーズンに青春18きっぷの内容がリニューアルされてから、JR各社が青春18きっぷの自社バージョンともいうべきフリーきっぷを発売しています。この記事では、既存のフリーきっぷも含めて、青春18きっぷの代替となりそうなJR各社の普通列車乗り放題(新幹線・特急列車は乗車不可)のきっぷをまとめます。
青春18きっぷリニューアル後にJR東日本・東海が自社版青春18きっぷを発売!
2024-25年冬に青春18きっぷの内容がリニューアルされました。最も大きな変更点は、これまで有効期間が「5回分」、つまり、1回分ずつ利用日を指定して利用できていたものが、連続日有効に変更されたことです。
この変更により、おそらく青春18きっぷは大幅に売り上げが落ちていると想像しますが、それを反映してか、2025年夏には、JR東日本が東日本のんびり旅パスを、JR東海がJR東海☆夏の乗り放題きっぷを新たに発売しました。
これらの普通列車乗り放題きっぷは、今後の青春18きっぷの行方を左右する可能性もあります。この記事では、これらのきっぷに加え、既存の普通列車乗り放題のきっぷも含めて、青春18きっぷの代替となりそうなJR各社の普通列車乗り放題のきっぷをまとめます。
【JR北海道・東日本】北海道&東日本パス
- きっぷ名: 北海道&東日本パス
- フリーエリア: JR北海道・JR東日本 在来線全線
- 北海道新幹線は特急券を購入すれば乗車可能
- 青い森鉄道線・IGRいわて銀河鉄道線・北越急行線に乗車可能
- 利用期間: 春季・夏季・冬季の3回(青春18きっぷより長め)
- 有効期間: 7日間
- 価格: 11,530円(1,647円/日)
青春18きっぷと同時期に発売される定番の乗り放題きっぷです。JR北海道とJR東日本全線、地域でいえば、北海道、東北、関東、甲信越にまたがる広大なフリーエリアが特徴です。7日間有効で価格が11,530円、1日あたり1,647円という、有効期間の長さと価格の安さも魅力です。
青春18きっぷに対するメリットは、主に以下の2点です。
- 北海道~東日本エリアに移動に北海道新幹線を利用しやすい
- 北東北エリアの移動に、青い森鉄道線・IGRいわて銀河鉄道線を利用できる
青春18きっぷにも「北海道新幹線オプション券」がありますが、このオプション券で北海道新幹線に乗車できる区間は新青森~木古内間のみ(木古内~五稜郭は道南いさりび鉄道に乗車可能)。「北海道&東日本パス」は、別途、特急券を購入すれば、新青森~新函館北斗間の全線に乗車できます。しかも、オプション券が4,650円なのに対して、新青森~新函館北斗の特定特急券(普通車指定席の空席を利用可能)は4,000円と安いのもうれしいメリットです。
北海道エリア、東日本エリアの普通列車の旅を楽しむには、シーズン中であれば、まずこの「北海道&東日本パス」がおすすめです。
北海道&東日本パスについては、以下の記事で最新情報をまとめていますので、ぜひご覧ください。

北海道エリアは普通列車の本数が少なく、長距離を移動するのが大変です。JR北海道は在来線特急列車に乗り放題のフリーきっぷも多数発売していますので、北海道エリアを中心に旅をするのであれば、有力な候補になります。
JR北海道のフリーきっぷについては、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

【JR東日本】東日本のんびり旅パス
- きっぷ名: 東日本のんびりパス
- フリーエリア: JR東日本 在来線全線
- 利用期間: 2025年7月~12月(お盆・年末年始を除く)
- 有効期間: 3日間
- 価格: 9,000円(3,000円/日)
「東日本のんびり旅パス」は、2025年に新しく発売された乗り放題きっぷです。
フリーエリアはJR東日本の在来線全線で、三セクや私鉄路線は含みません(一部区間の通過利用のみ可)。効力としては、フリーエリアがJR東日本エリアに限定された「青春18きっぷ」そのものです。
青春18きっぷに対する「東日本のんびり旅パス」のメリットは、青春18きっぷよりも利用できる期間が圧倒的に長いことです。2025年版は、繁忙期を除く7月~12月に利用できます。青春18きっぷや北海道&東日本パスを利用できない期間でも普通列車の乗り放題を楽しむことができるきっぷになっています。
逆に言うと、青春18きっぷや北海道&東日本パスを利用できる期間であれば、あえて「東日本のんびり旅パス」を選ぶメリットは多くない印象です。
「東日本のんびり旅パス」については、以下の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。

【JR東海】JR東海☆夏の乗り放題パス
- きっぷ名: JR東海☆夏の乗り放題パス
- フリーエリア: JR東海 在来線全線
- 発売条件: EXサービスで東海道新幹線の熱海~米原のいずれかの駅に到着すること
- 利用期間: 2025年7月19日~9月10日
- 有効期間: 2日間
- 価格: 3,900円(1,950円/日)
「JR東海☆夏の乗り放題パス」は、2025年夏シーズンに新たに発売される乗り放題きっぷです。
「JR東海☆夏の乗り放題パス」の特徴は、有効期間が2日間である反面、価格が3,900円と安く使いやすいことです。一方で、東海道新幹線をEXサービスで利用しなくては購入することができません。
青春18きっぷと利用できる期間が変わらないため、発売条件を満たし、乗車する路線がJR東海の在来線がメインのときに利用するのがよさそうです。
「JR東海☆夏の乗り放題パス」については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

【JR四国】四国再発見早トクきっぷ
- きっぷ名: 四国再発見早トクきっぷ
- フリーエリア: JR四国全線
- 利用期間: 通年の土休日
- 有効期間: 1日間
- 価格: 2,400円(2,400円/日)
JR四国の「四国再発見早トクきっぷ」は、JR四国全線の普通列車が乗り放題となるきっぷです。有効期間は1日間のみ、通年発売ですが、利用できるのは土休日に限られます。
有効期間が1日のみですので、周遊ルートで旅行をするのにはあまり向いていません。都市部のターミナル駅を起点に、日帰り観光地へ往復利用をするような使い方に向いています。
JR四国は、在来線特急列車が充実している一方、普通列車の本数が少ない区間が多くあります。泊りがけで四国エリアを旅するのであれば、「四国フリーきっぷ」など、特急列車も利用できる乗り放題きっぷのほうがおすすめです。
「四国再発見早トクきっぷ」の詳細については、以下のJR四国のWebサイトをご確認ください。
JR四国のフリーきっぷについては、以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。

【JR九州】旅名人の九州満喫きっぷ
- きっぷ名: 旅名人の九州満喫きっぷ
- フリーエリア: JR九州 在来線全線、13の私鉄・路面電車など
- 利用期間: 通年
- 有効期間: 3回分(有効期限: 3か月)
- 価格: 12,000円(4,000円/日)
JR九州の「旅名人の九州満喫きっぷ」は、JR九州の在来線全線に加えて、九州内の私鉄路線、路面電車、モノレールなど、九州エリアのほとんどの鉄道に乗車できる乗り放題きっぷです。
価格は12,000円、1日あたり4,000円と、普通列車のみが乗り放題となるきっぷとしては高めではありますが、都市部を中心に観光する場合には、私鉄路線・路面電車・モノレールに乗車できるメリットは大きいです。
また、昔の青春18きっぷのように、有効期限の3か月以内であれば、1回分ごとバラして利用できる点も大きなメリットです。新幹線や特急列車で移動するときには「九州ネットきっぷ」などの割引きっぷを利用し、移動した先で「旅名人の九州満喫きっぷ」を利用してローカル線の旅を楽しむこともできます。
「旅名人の九州満喫きっぷ」については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

また、JR九州のお得なきっぷについては、以下の記事をご覧ください。

以上、「【青春18きっぷ代替】JR各社の普通列車乗り放題きっぷまとめ!」でした。JR東日本とJR東海が「自社版青春18きっぷ」とも呼べそうなきっぷを出してきたことで、今後の青春18きっぷの行方が気になりますね……。
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