ひさの乗り鉄ブログ

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【山形鉄道フラワー長井線 乗車記】 山々に囲まれた置賜盆地を走る三セク路線、車窓や観光スポットを紹介します!


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山形県南部の置賜盆地を走る山形鉄道「フラワー長井線」。赤湯と荒砥を結ぶ30㎞余りの短い路線ですが、車窓からは置賜盆地の長閑な風景と、盆地を取り巻く山々を眺めることができます。春先のこの時期は、雪をたたえた山と、春の息吹を感じる置賜盆地の車窓を楽しむことができます。

山形鉄道「フラワー長井線」とは?

山形鉄道は、山形県、南陽市などが出資する第三セクターの鉄道会社です。1988年、旧国鉄(JR東日本)の長井線を引き受ける際に設立されました。

「フラワー長井線」は、赤湯駅と荒砥(あらと)駅を結ぶ全長30.5kmの路線です。全線が非電化のため、気動車が行き来しています。


「フラワー長井線」は、山形県南部の置賜盆地の北端に沿って走ります。沿線に花の名所が多いため、「フラワー長井線」という路線名称になったのだそうです。

起点の赤湯駅では奥羽本線と山形新幹線に、途中の今泉駅では米坂線に接続しています。終点の荒砥駅では、接続する鉄道はありませんが、山形駅方面へ路線バスが出ています。

「フラワー長井線」の列車は、全て赤湯~荒砥の全線を走る各駅停車で、1日に12往復運転されています。日中時間帯は1~2時間に1本程度の運転本数となります。赤湯駅や今泉駅でのJR線や山形新幹線への接続が考慮されたダイヤになっています。

山形鉄道「フラワー長井線」の乗車におすすめのきっぷ

山形鉄道「フラワー長井線」に乗車して、赤湯~荒砥間を往復したり、途中下車したりするのであれば、フリーきっぷがおすすめです。

  • 土・休日フリー切符
    • 利用可能期間: 土休日のみ(1日のみ有効)
    • フリーエリア: フラワー長井線全線に乗り放題
    • 料金: 1,000円(大人1人につき子供2人まで利用可能)

赤湯駅、宮内駅、長井駅、荒砥駅で購入できます。これらの駅以外から乗車する場合は、車内で運転士から購入することができます。

赤湯~荒砥間の片道の運賃は760円ですので、往復するのであれば、十分お得になります。

また、JR東日本のフリーきっぷ「週末パス」でも「フラワー長井線」に乗車できます。

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「週末パス」は、南東北、関東地方、甲信越地方のJR東日本の路線や第三セクター路線に幅広く乗れる、フリーエリアが広いフリーきっぷです。週末に首都圏などから東北へ旅行に行って、「フラワー長井線」に乗車するのであれば、「週末パス」がおすすめです。

山形鉄道「フラワー長井線」乗車記(1)

ということで、「フラワー長井線」に乗車してきましたので、車窓の様子を中心に、乗車記をお届けします。きっぷは「週末パス」を利用しました。

赤湯駅から「フラワー長井線」に乗車

奥羽本線の普通列車を赤湯駅で下車して、山形鉄道「フラワー長井線」に乗り換えます。乗り換え時間はわずか3分!

赤湯駅のフラワー長井線のホームは、奥羽本線や山形新幹線のホームとは別で、跨線橋を渡っていきます。それでも、3分で十分に乗り換えることができました。

赤湯駅で出発を待つフラワー長井線の気動車
赤湯駅で出発を待つフラワー長井線の気動車

フラワー長井線の列車は、単行の気動車。地方の三セクやローカル線でよく見かけるタイプの車両です。外観はとても鮮やかな花柄です。

フラワー長井線の車内は長いロングシート!
フラワー長井線の車内は長いロングシート!

車内の座席は、とても長い?ロングシート。赤湯駅7時44分発の列車には誰も乗っていません。このまま、乗客は私一人のまま、発車しました。

宮内駅で下車、熊野大社へ

山形鉄道フラワー長井線は奥羽本線と少し並走して西へ
山形鉄道フラワー長井線は奥羽本線と少し並走して西へ

赤湯駅を北側へ発車し、奥羽本線の線路と並走しますが、すぐに西へと分かれていきます。上の写真の左側の2本の幅の広い線路が奥羽本線・山形新幹線の線路です。フラワー長井線は非電化路線なので、架線がありませんね。

赤湯から二つ目の宮内駅の古びた駅舎
赤湯から二つ目の宮内駅の古びた駅舎

二つ目の宮内駅に7時49分に到着。まだ5分しか乗っていませんが、運転士に週末パスを見せて下車します。

この宮内駅には、ウサギ駅長の「もっちぃ」がいるのですが、勤務時間が10時~17時ということで、この日は会えませんでした。

flower-liner.jp

宮内駅で下車した目的は、近くにある「熊野大社」を参拝するためです。宮内駅から徒歩15分ほどです。

宮坂駅から徒歩10分ほどのところにある「熊野大社」の鳥居
宮坂駅から徒歩10分ほどのところにある「熊野大社」の鳥居

宮内駅から10分ほど歩くと、堂々とした鳥居があります。

この「熊野大社」は、和歌山県の熊野三山、群馬・長野県境の熊野皇大神社と並ぶ日本三熊野の一つだそうです。

806年に再興され、1200年もの歴史がある神社です。熊野夫須美大神 (伊弉冉尊=いざなみのみこと)を御祭神として祀っています。

kumano-taisha.or.jp

鳥居をくぐって石畳の参道を歩いていきます。

熊野大社にあるイチョウの大木、山形県の天然記念物
熊野大社にあるイチョウの大木、山形県の天然記念物

境内へ向かう石段の近くには、巨大なイチョウの木があります。この時期なので葉っぱは落ちてしまっていますが、太い幹や大きく広がった枝から、その大きさがわかります。山形県の天然記念物に指定されているとのこと。

熊野大社の境内へ続く石段は荘厳な雰囲気
熊野大社の境内へ続く石段は荘厳な雰囲気

境内へは石段を登っていきます。杉並木に覆われて少し薄暗い石段は、荘厳な雰囲気を醸し出していました。

高い杉の木に囲まれている熊野大社の境内
高い杉の木に囲まれている熊野大社の境内

境内はそれほど広くなく、ここも周囲を杉の木に囲まれていました。右側に見えるのが拝殿、左側にあるのが授与所です。

茅葺屋根が特徴的な熊野大社の拝殿
茅葺屋根が特徴的な熊野大社の拝殿

拝殿は江戸時代に再建されたといわれているそうです。特徴的なのは立派な茅葺屋根。この茅葺屋根は、山形独自の建築様式なのだそうです。

拝殿の裏側にある赤い鳥居が並ぶ稲荷神社
拝殿の裏側にある赤い鳥居が並ぶ稲荷神社

拝殿の裏へまわると、赤い鳥居が並び、その奥に稲荷神社がありました。商売繁盛を願って参拝。

山形鉄道「フラワー長井線」乗車記(2)

宮内駅で下車して、熊野神社を参拝したあと、再び宮内駅へ戻り、荒砥行きの列車に乗車します。ここから荒砥まで、置賜盆地を走るフラワー長井線の車窓を満喫しました。

置賜盆地と雪をかぶった山並みの風景

宮内駅から荒砥行きに乗車
宮内駅から荒砥行きに乗車

宮内駅9時06分発の荒砥行きに乗車。宮内まで乗ってきたガラガラの列車とは違い、この列車には10名以上の乗客がいました。

田園風景の向こうに雪をかぶった山並みを望む「フラワー長井線」の車窓
田園風景の向こうに雪をかぶった山並みを望む「フラワー長井線」の車窓

朝はどんよりとした曇り空でしたが、熊野神社を訪れている間に晴れてきました。ここからはフラワー長井線の車窓を満喫しましょう。

田園風景の向こうには、雪をかぶった山並みが連なります。置賜盆地の周辺は山だらけ。どちらを向いても、盆地の向こうに山並みが見えます。

最上川の向こうに見える雪山
最上川の向こうに見える雪山

手前に見える川は最上川。その向こうに雪山が見えています。西大塚駅に到着する直前の車窓ですが、最上川に合流する支流に赤い水門が設けられていました。

まだ冬の山々と春の息吹を感じる置賜盆地の車窓
まだ冬の山々と春の息吹を感じる置賜盆地の車窓

米坂線との接続駅である今泉駅を出てすぐ。せっかくなので運転席の横で前面展望も楽しんでみました。3月なので田んぼは寂しい色ですが、盆地の中を一本の線路が伸びている様子はなかなか絵になります。

東海道本線からやってきた歴史ある最上川橋梁

沿線でも大きな街がある長井駅でかなりの乗降があり、車内は先ほどより少し空いてきました。残った乗客は、多くが観光客や乗り鉄のようです。

あやめ公園駅を出ると最上川の支流を渡る
あやめ公園駅を出ると最上川の支流を渡る

長井駅の次の駅、あやめ公園駅を出ると、再び、最上川の支流を渡ります。このあたりは置賜盆地の北端で、盆地の東西の幅が狭くなっています。その分、周りの山々が近く見えるようになってきました。

フラワー長井線最大の見どころ「最上川橋梁」
フラワー長井線最大の見どころ「最上川橋梁」

そして、終点の荒砥駅に到着する直前、フラワー長井線最大の見どころでもある「最上川橋梁」を渡ります。

最上川橋梁は、東海道本線の新橋~神戸間が全通したときに、木曽川に架けられた鉄橋です。その後、二つに分割されて、一方はこのフラワー長井線へ、もう一方は同じ山形県を走るJR左沢線へ移設されました。

最初に東海道本線に架けられたのは1887年(明治20年)。フラワー長井線に移設されたのは1923年(大正12年)。すでに100年以上も活躍している橋梁なのです。

「ダブルワーレントラス」を採用する最上川橋梁
「ダブルワーレントラス」を採用する最上川橋梁

最上川橋梁は、斜材をX形に組んだ「ダブルワーレントラス」という形式の鉄橋です。当時の日本にはこのような鉄橋を建設する技術はなかったので、英国で製造されたものを輸入したそうです。

最上川橋梁では最上川を渡ります
最上川橋梁では最上川を渡ります

「最上川橋梁」ですから、最上川を渡ります。この最上川を下っていくと、この鉄橋のもう一つの片割れである左沢線の「最上川橋梁」があります。

置賜盆地の北端部にある終着駅、置賜駅
置賜盆地の北端部にある終着駅、置賜駅

最上川橋梁を渡りきると、9時53分、終点の荒砥駅に到着しました。

山形鉄道「フラワー長井線」乗車記(3)

荒砥駅からは、再びこの列車に乗って折り返すのですが、出発まで30分ほど時間がありましたので、近くを散策してみました。

荒砥駅と車両基地

2003年にリニューアルした荒砥駅の駅舎、公民館を併設
2003年にリニューアルした荒砥駅の駅舎、公民館を併設

2003年にリニューアルした荒砥駅の駅舎です。公民館などの施設を併設しているので、ローカル線の駅舎としてはかなり大きなものになっています。

荒砥駅ホームの奥にある山形鉄道の車両基地
荒砥駅ホームの奥にある山形鉄道の車両基地

荒砥駅のホームの奥には、山形鉄道の車両基地があります。青い塗装の気動車が1両とまっているのが見えました。

荒砥駅横の駐車場から眺める線路と山並みの風景
荒砥駅横の駐車場から眺める線路と山並みの風景

荒砥駅の横にある駐車場からは、線路の向こうの山並みを見渡すことができます。

八乙女八幡神社と八乙女種まきザクラ、荒砥城址

荒砥駅と道路を挟んで反対側にある丘(小さな山)の上には、八乙女八幡神社などがあります。

八乙女八幡神社への続く石段
八乙女八幡神社への続く石段

荒砥駅前の道路を渡り、細い道を、小さな山を周りこむように裏へ行くと、八乙女八幡神社へ続く石段が現れました。ここを登っていきます。

八乙女種まきザクラ
八乙女種まきザクラ

鳥居をくぐると、通路に覆いかぶさるように、大きな桜の木があります。これが「八乙女種まきザクラ」です。樹齢約400年のエドヒガンザクラです。このサクラが咲く頃が、春の苗代に種をまく好機だったということから、「種まきザクラ」と呼ばれるようになったそうです。

八乙女八幡神社
八乙女八幡神社

八乙女八幡神社は、源義家が八人の乙女に舞をさせ戦勝を祈願したという言い伝えがあります。境内の周囲は木に囲まれていて、ほんの小さな丘のような山ですが、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

荒砥城址にある御楯稲荷神社
荒砥城址にある御楯稲荷神社

八乙女八幡神社の横、少しのぼったところには「荒砥城址」があります。荒砥城は、別名、八乙女城とも呼ばれ、平安時代に荒川次郎泰清が築城したといわれています。本丸跡には「御楯稲荷神社」(みたていなりじんじゃ)があります。

荒砥駅から徒歩5分ほどですので、折り返し列車までの間に訪れてみるのもよいでしょう。


以上、「【山形鉄道フラワー長井線 乗車記】 山々に囲まれた置賜盆地を走る三セク路線、車窓や観光スポットを紹介します!」でした。山に囲まれた置賜盆地を走るローカル線で、車窓からは長閑で美しい田園風景を眺めることができます。片道1時間、往復で2時間ほどですので、山形を旅行などで訪れた際には、ぜひ乗ってみてください。

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山形鉄道フラワー長井線とあわせて乗車したいのが、赤湯駅にも停車する観光列車「とれいゆつばさ」です。車内に足湯がある珍しい新幹線です。車内のバーカウンターでは山形の地酒やワインを購入することもできます。

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