JR各社は2025-26年冬(2025年12月~2026年2月)の臨時列車の運転計画を発表しました。夜行特急「アルプス」は冬臨で初めての運転が予定されているほか、秋に続いて宇都宮停車の東京始発「はやて」が運転されます。北海道では恒例の「SL冬の湿原号」「流氷物語号」が運転されます。
この記事では、2025-26年冬の注目の臨時列車をピックアップして紹介します。
JR各社の2025-26年冬の臨時列車の運転計画まとめ(10月17日時点)
JR各社は、2025-26年冬の臨時列車の運転計画を発表しました。10月17日時点での運転計画の発表状況は以下のとおりです。
※リンクをクリックするとPDFファイルが開きます。
- JR北海道
- JR東日本
- JR東海
- JR西日本
- JR四国
- JR九州
なお、定番の観光列車(JR東日本の「のってたのしい列車」、JR九州の「D&S列車」など)については、各社のWebサイトにて運転計画が公表されています。
秋に続き、冬にも宇都宮停車の東京発「はやて」を運転!

東北新幹線では宇都宮停車の「はやて」を運転
東北新幹線では、2025年秋に続いて、2026年冬にも、宇都宮駅に停車する東京始発の「はやて385号」を運転します。
- 列車名: はやて385号(東北新幹線)
- 運転日: 2026年2月21日(土)
- 運転時刻: 東京 11:28発 → 新青森 15:01着
- 途中停車駅: 上野・大宮・宇都宮・仙台・古川・一ノ関・北上・盛岡・八戸
東北新幹線八戸延伸開業時に、最速列車として設定された「はやて」ですが、現在はその座を「はやぶさ」に譲り、東京駅始発着の定期「はやて」は存在しません。2025年秋に続き、東京駅始発の珍しい「はやて」が運転されることになります。
宇都宮駅から北東北への直通需要を見込んだ設定かと思われますが、たった1日の運転で、宇都宮周辺でどれくらい認知されるのかはわかりません。将来的には、北海道新幹線札幌延伸開業を見据え、対航空機で有利な北関東~札幌の需要開拓を目指しているのかな?とも思います。
夜行臨時特急「アルプス」、初めて冬季に運転!
新宿~白馬を結ぶ夜行臨時特急「アルプス」は、春~秋の観光シーズンの金曜夜に運転されていましたが、今回、初めて冬季に運転されます。
- 列車名: 特急「アルプス」
- 運転日: 12月26日(金)
- 運転時刻: 新宿 23:58発 → 白馬 05:50着
- 使用車両: E257系9両(全車指定席)
12月26日(金)の1日のみの運転です。臨時列車のプレスリリースにも「北アルプスエリアでのウィンタースポーツや帰省でのご利用に便利な臨時列車を冬シーズンも運転します。週末・年末のお出かけに是非ご利用ください。」と書かれているとおり、年末年始の大糸線周辺のウインタースポーツの観光需要を見込んだ設定と思われます。
昔、東京や大阪など大都市からスキー場のある最寄駅まで運転されていた「シュプール号」を思わせる列車です。たった1日だけの設定では定着しないような気もしますが、初めての冬季運転ということで、まずは需要の調査といった意味合いもあるのでしょうか?
流氷観光向けに臨時「オホーツク」をラベンダー編成で運転!
JR北海道は、年末年始と2月の土休日を中心に、札幌~網走間で臨時特急「オホーツク81号・84号」を運転します。
- 列車名: 特急「オホーツク81・84号」
- 運転日:
- 2025年12月27日(土)〜29日(月)
- 2026年1月3日(土), 4日(日)
- 2026年2月7日(金), 8日(土), 11日(火・祝), 14日(金), 15日(土), 21日(金), 22日(土), 23日(日)
- 運転時刻(81号): 札幌 07:41発 → 網走 13:53着
- 運転時刻(84号): 網走 15:40発 → 札幌 21:36着
- 使用車両: 261系5000代「ラベンダー」編成4両
- 途中停車駅: 岩見沢・滝川・深川・旭川・上川・白滝・丸瀬布・遠軽・生田原・留辺蘂・北見・美幌・女満別
JR北海道は2025年3月のダイヤ改正で、旭川~網走間の特急「大雪」を、H100形で運転する特別快速「大雪」に格下げしました。同区間を走る特急列車は、札幌~網走を結ぶ「オホーツク」2往復のみとなっています。
特急「オホーツク81・84号」は、定期特急列車の本数が減ってしまった札幌・旭川~網走間で、年末年始の帰省・旅行需要と、2月の流氷観光需要を見込んだ臨時列車と思われます。以前、冬季には流氷観光向けに運転されていた臨時特急「流氷特急オホーツクの風」を彷彿とさせる列車ですね。
恒例の釧網本線「SL冬の湿原号」「流氷物語号」、今冬も運転!
すっかりJR北海道の冬の代名詞となった「SL冬の湿原号」「流氷物語号」が、今冬も釧網本線で運転されます。運転日、運転時刻ともにほぼ例年どおりです。
- 列車名: 普通「SL冬の湿原号」
- 運転日(2026年)
- 1月17日(土), 18日(日), 22日(木), 23日(金), 24日(土), 25日(日), 29日(木), 30日(金), 31日(土)
- 2月1日(日), 5日(木), 6日(金), 7日(土), 8日(日), 11日(水・祝), 13日(金), 14日(土), 15日(日), 20日(金), 21日(土), 22日(日), 23日(月・祝), 26日(木), 27日(金), 28日(土)
- 3月1日(日)、6日(金)〜8日(日)、13日(金)〜15日(日)
- 運転区間・時刻
- 釧路 11:05発 → 標茶 12:35着
- 標茶 14:00発 → 釧路 15:42着
- 途中停車駅: 東釧路、釧路湿原、塘路、茅沼
- 使用車両: SL+客車5両(全車指定席)
釧路湿原が広がる釧網本線の南側、釧路~標茶間では「SL冬の湿原号」が運転されます。JR北海道では唯一のSL列車ですが、今冬も無事に運転されることになりました。2026年は1月17日から運転開始となり、3月中旬まで、主に金曜日・土曜日・日曜日と祝日に運転されます。
- 列車名: 普通「流氷物語号」
- 運転日(2026年)
- 1月31日(土)〜3月1日(日)の毎日
- 3月7日(土)、8日(日)
- 運転区間: 網走〜知床斜里(1日2往復)
- 時刻表
- 1号: 網走 09:50発 → 北浜 10:02着/10:13発 → 浜小清水 10:24発 → 知床斜里 10:41着
- 2号: 知床斜里 11:40発 → 浜小清水 11:56着/12:21発 → 北浜 12:31発 → 網走 12:43着
- 3号: 網走 13:04発 → 北浜 13:16着/13:27発 → 浜小清水 13:38発 → 知床斜里 13:55着
- 4号: 知床斜里 14:10発 → 浜小清水 14:26着/14:51発 → 北浜 15:01発 → 網走 15:13着
- 使用車両: キハ40形「北海道の恵みシリーズ」(2両編成・一部指定席)
釧網本線の北側、オホーツク海に面した網走~知床斜里間では「流氷物語号」が運転されます。例年どおり、2月の流氷シーズンを中心に運転されます。車窓からオホーツク海を埋め尽くす流氷を眺めることができる列車です。
釧網本線沿線と流氷観光については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。(2025-26年シーズンの情報が公開され次第、更新します)

リゾートしらかみ「くまげら」編成が八戸線を走る!「リゾートうみねこ」

リゾートしらかみ「くまげら」編成
八戸線では、「リゾートしらかみ」でもっとも古い「くまげら編成」を利用した臨時快速「リゾートうみねこ」が運転されます。
- 列車名: 快速「リゾートうみねこ」
- 運転日: 2026年2月21日(土)・22日(日)
- 時刻表
- 往路: 八戸 10:26発 → 久慈 12:16着
- 復路: 久慈 14:56発 → 八戸 16:39着
- 使用車両: キハ48形4両「くまげら」編成(全車指定席)
- 途中停車駅: 本八戸、鮫、種差海岸、階上、種市、陸中八木
ふだんは日本海の絶景を眺められる五能線を走る「リゾートしらかみ」の車両が、太平洋を眺められる八戸線で運転されます。八戸線の太平洋の車窓も素晴らしいです。
リゾートしらかみは、春~秋はほぼ毎日、1日2~3往復も運転されていますが、冬季には運転本数が減ります。平日を中心に運転されない日があるほか、運転される日でも最大で1日2往復となります。車両に余裕ができた分を、八戸線での臨時列車に割り当てた格好でしょう。
快速列車として運転されるため、指定席券さえ確保できれば気軽に乗車できます。冬の太平洋の絶景をゆったりたのしめる列車ですね。
観光列車「リゾートしらかみ」については、以下の記事をご覧ください。

八戸線の車窓については、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

東北各地でトロッコ型気動車を利用した「風っこストーブ号」を多数運転!

トロッコ型気動車「風っこ」
東北地方のローカル線を中心に、毎週末どこかで運転されている感のあるトロッコ型気動車「風っこ」ですが、この冬は東北地方のあちこちで運転が予定されています。
種別 | 列車名 | 発駅 | 発時刻 | 着駅 | 着時刻 | 運転日(2025年12月~2026年2月・曜日) |
---|---|---|---|---|---|---|
快速 | 風っこストーブ湯けむり号 | 仙台 | 09:12 | 鳴子温泉 | 11:08 | 12/20(土), 12/21(日), 1/24(土), 1/25(日) |
鳴子温泉 | 13:16 | 仙台 | 14:58 | |||
快速 | 風っこストーブ喜多方号 | 山形 | 10:05 | 喜多方 | 12:35 | 2/14(土), 2/15(日), 2/21(土), 2/22(日) |
喜多方 | 14:08 | 郡山 | 16:48 | |||
快速 | 風っこストーブ女川号 | 仙台 | 09:57 | 女川 | 12:01 | 12/13(土), 12/14(日), 1/10(土), 1/11(日) |
女川 | 14:15 | 仙台 | 16:36 | |||
快速 | 風っこストーブうみねこ | 八戸 | 11:06 | 久慈 | 12:56 | 1/31(土), 2/1(日) |
久慈 | 14:15 | 八戸 | 16:00 | |||
快速 | ストーブ五所川原号 | 秋田 | 07:50 | 五所川原 | 11:36 | 12/6(土), 12/7(日) |
五所川原 | 11:50 | 秋田 | 15:25 |
「風っこ」は窓を取り外して、風を浴びながら列車の旅を楽しむことができるトロッコ列車です。冬季は窓を取りつけ、車内にだるまストーブを設置して「風っこストーブ号」として運転されます。だるまストーブで暖を取りながら、雪景色を眺める旅を楽しめる列車になっています。
年末年始に寝台特急「サンライズ出雲」臨時列車を運転!

出雲市駅に到着した「サンライズ出雲」、東京駅から13時間の長旅でした
毎年恒例となっていますが、年末年始に寝台特急「サンライズ出雲」の臨時列車が運転されます。
- 特急「サンライズ出雲92号」
- 運転日: 12月29日(月), 1月3日(土)
- 運転時刻: 出雲市 14:05発 → 東京 06:23着
- 特急「サンライズ出雲91号」
- 運転日: 12月30日(火), 1月4日(日)
- 運転時刻: 東京 22:21発 → 出雲市 13:22着
- 使用車両: 285系7両(全車指定席)
現在、日本で唯一の定期寝台特急として運転されている「サンライズ出雲」の臨時列車です。この年末年始は、上下各2本ずつが運転されます。「サンライズ出雲」の定期列車に比べると所要時間がかなり長くなっていますが、今では貴重な個室寝台列車に長く乗車できるうれしい列車でもあります。
「サンライズ出雲」については、以下の乗車記もご覧ください。

以上、『【2025-26年冬の臨時列車】夜行「アルプス」冬季初運転、宇都宮停車の臨時「はやて」は秋に続いて運転!』でした。釧網本線「SL冬の湿原号」などおなじみの列車が多くなっていますが、お気に入りの列車を見つけて冬の鉄道の旅を楽しみたいですね。
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