2022年も、9月に特急「ニセコ」を札幌~函館間(函館本線:山線経由)で運転することをJR北海道が発表しました。2023年春の引退が発表された「ノースレインボーエクスプレス」での運転となります。「大人の休日パス 東日本・北海道スペシャル」の利用期間に合わせた設定ですので、本州から北海道への旅行にぜひ利用したい列車です。
特急「ニセコ」、2022年は9月に16日間運転!
2022年の特急「ニセコ」の運転概要は以下のとおりです。
- 特急「ニセコ」
- 運転日:2022年9月3日(土)~5日(月),8日(木)~12日(月),15日(木)~19日(月・祝),23日(金・祝)~25日(日)
- 運転区間・時刻
- 上り: 札幌 07:56発 → 函館 13:24着
- 下り: 函館 13:52発 → 札幌 19:26着
- 途中停車駅: 手稲、小樽、余市、倶知安、ニセコ、昆布、黒松内、長万部、森、新函館北斗、五稜郭
- 使用車両: ノースレインボーエクスプレス(キハ183系)5両編成
- 指定席3両、自由席2両
2018年は運転日数が9日間、2019年は12日間、2020年は8日間、2021年は16日間でしたが、今年2022年も16日間の運転となります。9月17日~19日や、9月23日~25日の三連休にも運転されます。
あとで紹介するように、「大人の休日パス 東日本・北海道スペシャル」(9/5~14,26,620円)の設定期間にも運転されますので、JR東日本エリアから北海道へ旅行される方は、特急「ニセコ」に乗車してみてもよいでしょう。
特急「ニセコ」の2022年の運転については、JR北海道のニュースリリースをご覧ください。
2023年春で引退! 特急「ニセコ」は「ノースレインボーエクスプレス」で運転!

特急「ニセコ」で利用される「ノースレインボーエクスプレス」
(出典)特急ニセコ号運転における取り組みをお知らせします!(JR北海道ニュースリリース 2021年7月16日 PDFファイル)
特急「ニセコ」は、2021年続いて、2022年も「ノースレインボーエクスプレス」での運転となります。
「ノースレインボーエクスプレス」はキハ183系車両ですが、通常のキハ183系とは異なり、車内にラウンジがあったり、客室がハイデッカータイプで景色が眺めやすかったりと、観光向けの車両になっています。
この「ノースレインボーエクスプレス」を含むキハ183系車両は、通常の特急型が2022年度中に、「ノースレインボーエクスプレス」が2023年春に運行終了することが発表されました。
特急「ニセコ」として利用されるのは、この2022年9月の運行が最後ということになりそうです。
キハ183系車両の運行終了については、JR北海道のニュースリリースをご覧ください。
特急「ニセコ」のダイヤ(2022年)
特急「ニセコ」のダイヤ(2022年)は以下のとおりです。
↓上り | ↑下り | |
---|---|---|
札幌 | 07:56発 | 19:26着 |
手稲 | 08:10発 | 19:10発 |
小樽 | 08:40着 08:44発 | 18:43発 18:41着 |
余市 | 09:07着 09:13発 | 18:20発 18:20着 |
倶知安 | 10:01着 10:04発 | 17:33発 17:27着 |
ニセコ | 10:18着 10:18発 | 17:13発 17:06着 |
昆布 | 10:29発 | 16:55発 |
黒松内 | 11:07発 | 16:18発 |
長万部 | 11:27着 11:43発 | 15:58発 15:42着 |
森 | 12:31発 | 14:57発 |
新函館北斗 | 13:08発 | 14:14発 |
五稜郭 | 13:19発 | 13:57発 |
函館 | 13:24着 | 13:52発 |
待望の北海道新幹線接続の観光向け列車、特急「ニセコ」
2016年に北海道新幹線が開業したものの、北海道新幹線に接続する観光向けの列車は全く運転されていません。新函館北斗までの開業では、ビジネス利用よりも観光客が主要な乗客になるにもかかわらず、です。
ということで、もったいないなぁと思っていたのですが、北海道新幹線に接続して、函館とは逆方向(長万部やニセコ方面)に運転される特急「ニセコ」は、現状では唯一といってよい北海道新幹線接続の観光客向けの列車ですね。
2016年夏に札幌~ニセコ~函館間で初めて運転された特急「ニセコ」ですが、その後、大人の休日倶楽部パスの設定期間にコンスタントに運転されています。
北海道新幹線が札幌まで延伸すると特急「ニセコ」と同じルートを通るわけですが、それに向けて北海道新幹線からニセコへの観光客の需要を喚起しようという列車なのでしょう。
特急「ニセコ」、北海道新幹線との乗り継ぎ・所要時間は?
特急「ニセコ」は、上り・下りともに、新函館北斗駅で北海道新幹線に接続しています。2022年3月改正ダイヤでは、以下のように乗り継ぎができます。
↓上り | ↑下り | ||
---|---|---|---|
特急ニセコ | 札幌 | 07:56発 | 19:26着 |
ニセコ | 10:18発 | 17:13発 | |
新函館北斗 | 13:07着 | 14:14発 | |
北海道新幹線 | - | はやぶさ32号 | はやぶさ13号 |
新函館北斗 | 13:39発 | 13:33着 | |
東京 | 18:04着 | 09:36発 |
所要時間は、東京~ニセコで約7時間30分~40分です。
さすがに7時間半以上かかると、航空機でのアクセスのほうが断然早いのでは? と思われるかもしれません。
ところが、ニセコは、新千歳空港からはかなり離れており、バスでも3時間くらいかかります。しかも、新千歳空港⇔ニセコの直通バスは冬季のスキーシーズンのみの運転であることが多く、それ以外のシーズンでは札幌へ出る必要があります。冬季の新千歳空港~ニセコの直通バスを利用したとしても、羽田空港からニセコまでは6時間程度を要します。
このような事情を考えると、(9月のニセコ観光の需要がどのくらいあるかは不明ですが…)北海道新幹線~特急「ニセコ」でのニセコへのアクセスは、意外といいところを突いているのではないでしょうか。
特急「ニセコ」は「大人の休日パス 東日本・北海道スペシャル」での利用がおすすめ!
臨時特急ニセコが設定されている期間は、50歳以上の大人の休日倶楽部会員限定ではありますが、「大人の休日パス 東日本・北海道スペシャル」を利用できます。
- 大人の休日パス 東日本・北海道スペシャル
- 設定期間: 2022年9月5日(月)~ 9月14日(水)
- 有効期間: 5日間
- フリーエリア: JR東日本(主要三セク路線含む)・JR北海道全線
- 新幹線を含む特急列車普通車自由席に乗り放題,6回まで普通車指定席に乗車可能
- おねだん: 26,620円
「大人の休日倶楽部パス」の最新情報については、以下の記事をご覧ください。

26,620円と聞くと高いと思われるかもしれませんが、東京→ニセコの片道でほとんど元が取れてしまいます。
- 乗車券: 東京→ニセコ 13,640円(東北・北海道新幹線~函館本線経由)
- 特急券: 東京→ニセコ 12,510円(普通車指定席)
普通に乗車券・特急券を購入すると、東京からニセコまでで26,150円。片道だけで「大人の休日パス 東日本・北海道スペシャル」の元がほぼ取れることがわかると思います。
特急「ニセコ」は、札幌~余市・ニセコへの旅行にもおすすめ!
特急「ニセコ」の別の使い方としては、札幌から直通列車が運転されていない余市やニセコへの旅行に利用するというものです。
札幌からの列車は、たいてい小樽止まりで、そこから先へ行くには乗り換えが必要です。ニセコまで行こうとすると、さらに倶知安での乗り換えが必要です。倶知安から先は、普通列車の本数が少なく、1日7往復しかありません。
特急「ニセコ」は、札幌07時56分発で、余市には09時13分、ニセコには10時18分に到着します。札幌からのお出かけには利用しやすい時間帯ですし、乗り換えも不要で便利です。
道外からの観光の場合でも、札幌からニセコ、函館などの道南へと周遊する旅であれば、札幌発の特急「ニセコ」を有効に使うことができそうです。
余市の観光スポットの一つとして、余地駅から徒歩5分のところにある「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」があります。お酒好きの方はもちろんのこと、そうでない方も、蒸溜所の見学コース(無料、要予約)はなかなか興味深いと思います。「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」の見学記については、以下の記事もご覧ください。

以上、『2022年夏も特急「ニセコ」を札幌~函館間(山線経由)で運転! 「ノースレインボーエクスプレス」乗り納めと大人の休日倶楽部パスでの北海道旅行にいかがでしょう?』でお届けしました。普段、特急列車が走らない函館本線の山線(長万部~札幌)を、特急ニセコでゆったりと時間をかけて旅をするのもよさそうですね。
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JR北海道のフリーきっぷのまとめ記事です。特急「ニセコ」だけでなく、北海道をあちこち鉄道で旅したい方は、ぜひご覧ください。

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