ひさの乗り鉄ブログ

青春18きっぷの話題をはじめ、観光列車や風光明媚な路線の乗車記などを思うままに綴っていく乗り鉄ブログです。

青春18きっぷで乗りたい川沿いの絶景路線4選


日本は国土が狭いわりに山地が多い国です。そのため、山間部に鉄道を敷く場合、現在ならトンネルで直線的に建設するのでしょうけれど、建築技術が乏しかった昔は、川の流れに沿って鉄道を建設していました。このような路線が今も多く残っています。今回は、雄大な川の流れや渓谷美を楽しめる川沿いの路線を、過去に乗車した記録を紐解きながら紹介してみます。

※2019.11.17更新

飯田線(川沿い区間:本長篠~飯田)

まず紹介したいのは、秘境路線としても有名な飯田線です。渓谷美を車窓から手軽に眺められる路線です。

飯田線

飯田線とは?

飯田線は、愛知県の豊橋と長野県の辰野を結ぶ、全長195.7kmの電化ローカル線 です。もともと、別々に開業した私鉄4社(豊川鉄道・鳳来寺鉄道・三信鉄道・伊那電気鉄道)の路線を統合したため、駅の数が多いのが特徴です。195.7kmの全長に対して、駅の数は94もあります。およそ2kmに一つの駅があることになり、都市部の私鉄並みの駅の数です。

現在はJR東海の路線となり、豊橋~飯田間には、特急ワイドビュー伊那路が1日2往復走っています。

どんな絶景が見られるの?

飯田線は、太平洋側の街である豊橋から、内陸部の辰野まで、本州を南北に縦断する形になっています。そのため、太平洋にそそぐ川に沿って線路が敷かれています。いずれの川も、川幅は狭く、流れが急で、あちこちに渓谷を形作っています。その渓谷の中、山と山に挟まれた隘路を縫うように走ります。

複数の川に沿って走りますので、豊橋から北上する方向に、区間ごとに紹介します。

宇連川(本長篠~三河川合)

豊橋から乗車すると、約1時間で到着する本長篠を出たあたりから、車窓右側に宇連川が寄り添ってきます。宇連川は、愛知県を流れる一級河川の豊川の支流で、三河湾に注いでいます。三河川合の近くの鳳来湖・宇連ダムあたりが宇連川の源流で、宇連川との旅はここまで。

水窪川(佐久間・相月~水窪)

沿線の主要駅である中部天竜を出て、長いトンネルを超えると、天竜川の支流の一つ水窪川に合流します。この区間は、佐久間ダム建設のために、昭和30年に付け替えられた区間です。地図で見ると、付け替え区間の両端に長いトンネルがあり、不自然に線形が曲がっているため、よくわかります。

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水窪川は山と山に挟まれた小さな川ですが、その脇にかろうじて線路を通したといった感じの区間です。よくこんなところに鉄道を作ったものだと思います。また、途中の城西駅近くには、渡らずの橋 として有名な第6水窪川橋梁があります。水窪川をいったん渡った後、対岸に下りるのではなく、そのまま戻ってくる不思議な鉄橋です。

天竜川(大嵐~天竜峡)

飯田線のハイライト区間 です。天竜川の右岸(東側)に沿って進みます。途中、小和田、金野、田本など、日本有数の秘境駅 として知られる駅がたくさんあります。それほど、山あいの秘境を飯田線が走っているということです。このあたりの天竜川は、川幅が狭く「急流」という表現がぴったりな箇所も多くあります。

おすすめプランは?

豊橋~辰野の全線を走破する普通列車が1日に何本かありますが、6時間もかかりますので、全線をぶっとおしで乗車するのはかなりキツイと思います。ですので、途中下車を楽しみながら乗車することをおすすめします。

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まずは、時間的にほぼ中間地点になる天竜峡での散策がおすすめです。駅の近くの橋から上の写真のような渓谷を見ることができます。また、渓谷に沿って散策路が整備されていますので、気分転換にもちょうどよいと思います。食事をできるところもありますので、昼食タイムにもよいかと思います。

もう一つは、多少マニア向けかもしれませんが、秘境駅の乗り歩き でしょうか。秘境駅は、大嵐~天竜峡の天竜川沿いに多く存在します。代表的なのは、数年前から有名になった小和田駅、断崖絶壁にすごく狭いホームを無理やり作った田本駅などでしょうか。列車の本数が少ないので、行ったり来たりで複数の駅を訪問するのが効率的です。また、列車以外の交通手段がありませんので、遭難しないようにご注意ください。

時期が限定されますが、飯田線の秘境駅を訪れるための臨時列車「急行 飯田線秘境駅号」が走っています。

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自力で飯田線の秘境駅を訪問したい方は、秘境駅を効率的に回るための行程を紹介している以下の記事も参考にしてください。

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磐越西線(川沿い区間:喜多方~馬下)

次に紹介するのは、福島県と新潟県の内陸を東西に走る磐越西線です。飯田線の渓谷美とは対象的に、雄大な川の流れを眺めることができる路線です。

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磐越西線とは?

磐越西線は、福島県の郡山と新潟県の新津を結ぶ175.6kmの路線 です。東側の郡山~喜多方間は電化されていて、比較的多くの列車が運転されていますが、喜多方~新津は非電化でローカル色が強い路線となっています。電化区間と非電化区間が分かれているため、全線を走破する列車はなく、途中の会津若松で運行系統が分断されています。「森と水とロマンの鉄道」という愛称のとおり、山間部を流れる川に沿っています

どんな絶景が見られるの?

磐越西線の西側、喜多方から新津の少し手前の馬下あたりまで、阿賀野川に沿って走ります

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飯田線の渓谷美とは異なり、ゆったりとした川の流れに沿って、のんびりと走る汽車旅が楽しめます。緑の美しい初夏、紅葉が美しい晩秋、そして、雪景色の中を川が流れる冬と、季節ごとの異なった表情の車窓が楽しめる路線でもあります。

阿賀野川は日本有数の川で、福島・群馬県境あたりに源流があり、新潟県新潟市で日本海に注いでいます。全長210kmで、流域面積が広く、水量も多いのが特徴です。こんな川ですので、流れもゆったりとしていて、大河に沿うような車窓が楽しめます。

おすすめプランは?

会津若松~新津が普通列車で3時間弱ですので、乗りとおしてしまってもよいと思います。ディーゼルカーのエンジン音を聞きながら、のんびりと阿賀野川の流れを楽しむのがよいでしょう。列車の本数はそれほど多くありませんので、事前に計画を立てておくことをおすすめします。

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沿線の観光地としては、鶴ヶ城や白虎隊の悲劇で知られる飯盛山などがある会津若松や、蔵とラーメンで有名な喜多方などがあります。これらを観光してから、磐越西線に乗るのがよいですね。また、途中の山都駅は「山都そば」で有名な蕎麦の産地です。蕎麦好きの方は途中下車してみましょう。

SLばんえつ物語号

また、主に春~秋の週末に限定されますが、この区間には「SLばんえつ物語号」 というSL列車が走ります。C57形という蒸気機関車が、専用の7両の客車を引いて走ります。

www.jrniigata.co.jp

観光列車ですので、ローカル線でのんびりといった雰囲気ではないですが、乗車時間が4時間にもなるSL列車も、いまどきそうそうありませんので、SLを堪能したい方にはおすすめです。

磐越西線の乗車記については、以下の記事をご覧ください。「DLばんえつ物語」のグリーン車で、会津若松→新津間を乗車しています。車窓の写真もたくさん載せています。

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水郡線(川沿い区間:山方宿~磐城棚倉)

次に紹介するのは、茨城県と福島県を走る水郡線です。久慈川の清流に沿って走る路線です。東京からも比較的近いので、青春18きっぷでの日帰り旅で乗るのもおすすめですよ。

水郡線

水郡線とは?

水郡線は、茨城県の県庁所在地である水戸と福島県の郡山(正確には安積永盛)を結ぶ137.5kmの非電化ローカル線 です。

水戸と郡山の近くではそれぞれの都市の近郊路線としての役割がありますが、それ以外の大半がローカル色の強い路線です。「奥久慈清流ライン」 の愛称が示すように、久慈川の清流に沿って走る川の鉄道です。

どんな絶景が見られるの?

水郡線は、路線の大半を久慈川に沿って走ります。久慈川は、福島と茨城の県境付近に源流を発し、八溝山地と阿武隈高地の間を南側に流れています。全長124kmの一級河川で、日立市・東海村の境界あたりで太平洋に流れ込んでいます。

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水戸から乗車すると、この久慈川の流れを上流に遡るように進みます。水戸から1時間弱の山方宿駅あたりから、車窓右手(東側)に久慈川が現れます。このあたりは、比較的川幅もあります。その久慈川を何度も渡りながら進み、普通列車のダイヤで1時間半以上に渡って、久慈川に寄り添うように走ります。次第に川幅が狭くなり、磐城棚倉あたりで久慈川から離れます。

一つの川の下流から源流近くまでを、ずっと眺めることができます。全線乗車すると約3時間と長いですが、蛇行する久慈川を何度も鉄橋で渡ったり、次第に川幅が狭くなる様子がわかるなど、車窓を見ていると飽きることはありません。

おすすめプランは?

水戸~郡山の全線を走破する列車も何本かありますが、袋田駅で途中下車して、袋田の滝 を訪ねてみるのがおすすめです。袋田の滝は、日本三名瀑の一つに数えられる由緒ある滝 で、高さ120mに対して、幅が73mもある幅の広い滝です。袋田駅で下車し、接続するバスに乗車して10分ほどで到着します。ちなみに、袋田の滝は、久慈川の支流である滝川という川にかかります。

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袋田の滝の周辺は、観光客向けの食事処やお土産屋なども充実しています。久慈川は天然鮎で有名な川ですので、アユの塩焼きなどをいただくのもよいかと思います。ちなみに、天然鮎のシーズンは7~8月頃だそうです。それ以外のシーズンでも、養殖の鮎が食べられるそうです。

水郡線の乗車記は以下の記事をご覧ください。(2019年11月現在、西金~常陸大子間で運転を見合わせていて、代行バスが運行されています)

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予土線(川沿い区間:江川崎~土佐大正)

最後にご紹介するのは、JR四国のローカル線、予土線です。予土線は、清流として名高い四万十川に沿って走る路線。川沿いの路線はたくさんありますが、川そのものの美しさでは、四万十川を眺められる予土線がNo.1と言ってもいいでしょう。

予土線とは?

予土線は、四国の西部、愛媛県の北宇和島駅と、高知県の若井駅を結ぶ、全長76.3kmの非電化路線です。特急列車は走らず、普通列車のみのローカル線です。運行上は、宇和島駅~窪川駅間で運転されています。

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どんな絶景が見られるの?

予土線は、大半を四万十川か、その支流の川に沿って走ります。中でも絶景が見られるのは、四万十川の本流に沿って走る江川崎~土佐大正間です。

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ブルーの川面がとてつもなく美しい清流、四万十川

四万十川は日本一の「清流」とも言われていて、とても水がきれいな川です。上の写真でもおわかりいただけると思いますが、ブルーの川面が素晴らしいです。

上の写真でも少し写っていますが、四万十川のあちこちにかかっているのが、欄干のない「沈下橋」です。車窓からも、数多くの沈下橋を眺めることができます。

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とにかく美しい四万十川 列車からも水が透き通っていることがよくわかります

列車の車窓からも、川の水が透き通っていて、川底まで見通せるところが多くあります。

おすすめプランは?

予土線には普通列車しか運転されていませんが、普通列車用の車両を改造した「予土線3兄弟」と呼ばれる車両があります。

www.jr-shikoku.co.jp

新幹線0系電車を模した「鉄道ホビートレイン」、フィギュアメーカーの海洋堂とコラボした「海洋堂ホビートレイン」、そして、貨車を改造したトロッコ列車「しまんトロッコ」です。

このうち、「鉄道ホビートレイン」「海洋堂ホビートレイン」は、普通列車として運転されていて、どの列車で運行されているかも、上記のJR四国のWebサイトで確認することができます。

「しまんトロッコ」は、運行日が限定されている臨時列車で、乗車するには乗車整理券(530円)が必要になります。事前に乗車整理券を入手しておきましょう。

天気の良い日であれば、「しまんトロッコ」がおすすめです。トロッコ車両が連結される江川崎~土佐大正(十川)間では、少し高いところから四万十川を見おろすことができます。

予土線の乗車記については、以下の記事をご覧ください。

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以上、個人的におすすめの川の絶景が見られる路線を4つ紹介しました。青春18きっぷでの汽車旅で、ぜひ乗車してみてください。

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