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ローカル線で雪見鉄! 雪景色を眺めながらのんびり乗りたいローカル線3選!

ノウハウ
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冬の鉄旅の醍醐味といえば、やはり「雪見鉄」。雪景色を眺めながら、暖房のきいた暖かい車内で過ごす時間は、とても贅沢なものです。そんな雪見鉄におすすめのローカル線として、首都圏から比較的近い只見線、飯山線、大糸線をご紹介します。すべて普通列車が走るJRのローカル線ですので、冬の青春18きっぷでの旅もおすすめです。

冬の鉄旅は「雪見鉄」が一番!

冬の鉄道旅行、乗り鉄におすすめの路線が、雪景色を眺められる路線です。冬に豪雪地帯を走る路線に乗ると、車窓は雪とどんよりとした曇り空のモノトーン。いかにも寒そうな風景を眺めながら、暖房が効きすぎて暑いくらいの車内でぼーっと過ごすのが、最高の贅沢です。

そんな「雪見鉄」を楽しめるローカル線は、北海道や東北地方を中心にたくさんありますが、この記事では、首都圏から比較的近い甲信越地方の路線を紹介してみます。いずれも、筆者が冬の青春18きっぷの旅で乗車したことのある路線です。

【只見線】雪景色の里山と只見川の車窓が魅力!

福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅を結ぶ只見線。全長は135kmにも及ぶ乗りごたえのあるローカル線です。会津側は会津盆地や里山の風景、そして、只見川が車窓を彩ります。そして、新潟側は破間川がつくる渓谷美が美しい路線です。首都圏から比較的近いにもかかわらず、ローカルムードたっぷり。キング・オブ・ローカル線、それが只見線の魅力です。

只見線の雪見鉄の魅力

六十里越えの近くにある田子倉湖の車窓
六十里越えの近くにある田子倉湖の車窓

そんな只見線の沿線は豪雪地帯。特に、新潟・福島県境にある六十里越トンネルの周辺は雪深い地域で、冬になると国道も閉鎖されてしまうほどの雪になります。

国鉄再建の際に、各地でローカル線が廃止されたり、第三セクターに移管されたりしました。只見線は、それらの路線よりもさらに乗客が少ない超閑散路線であったにもかかわらず、廃止対象から外れましたが、その理由が六十里越付近の豪雪だったのです。国道が閉鎖されてしまう冬季は、福島・新潟県境を超える唯一の交通機関が只見線なのですね。

只見川に広がるモノトーンの車窓
只見川に広がるモノトーンの車窓

そんな只見線ですから、「雪見鉄」にはぴったり。比較的雪が少ない会津盆地から、只見川沿いに里山が続く区間、そして、只見駅から六十里越への豪雪区間や破間川の渓谷美。車窓も徐々に移り変わっていきますので、ぜひ全線に乗車してみてください。

只見線へのアクセス・おすすめの乗車プラン

只見線はローカル線ですので、列車の本数がとても少ないです。基本的に普通列車しか運転されておらず、特急列車などの優等列車はありません。福島・新潟県境を超える小出~只見~会津川口間の列車は1日3往復だけです。この区間の列車を軸に、乗り継ぎプランを決めるとよいでしょう。

福島側は、全ての列車が会津若松駅発着となっています。会津若松へは、郡山または新潟(新津)から磐越西線でアクセスすることになります。一方、新潟側の小出駅は、上越線の駅です。上越新幹線の浦佐駅から新潟方面へ2つ目です。

まだ暗い中、出発を待つ只見線の始発列車(会津若松駅)
まだ暗い中、出発を待つ只見線の始発列車(会津若松駅)

筆者のおすすめは、会津若松発06時08分の始発列車です。会津若松駅周辺での前泊が必要になりますが、まだ暗い会津若松駅を出発して、会津盆地を走っているうちに徐々に夜が明けていきます。終点の小出まで只見線の全線を走破する1日3本しかない列車の一つです。

冬季の只見線の車窓については、以下の乗車記をご覧ください。乗車したのは2019年12月で、まだ雪が少ない時期でしたが、「雪見鉄」の雰囲気を味わうことができました。

※会津川口~只見間が不通となっていたときですので、途中で代行バスを利用しています。

【只見線 乗車記】 冬の只見線で雪景色を眺めながらのローカル線の旅! キハ40系の乗り納めも!
福島県と新潟県を結ぶ只見線。日本の原風景ともいえる里山の風景や只見川の車窓が美しいローカル線です。2011年の豪雨被害で現在も一部区間が運休中ですが、代行バスも含めて冬の只見線に乗車してきましたので、乗車記をお届けします。雪景色の只見線の車

【飯山線】千曲川沿いの豪雪地帯を走るローカル線!

豪雪地帯を走る路線として、只見線に負けず劣らずの路線が飯山線です。新潟県の越後川口駅と長野県の豊野駅を結ぶ、全長96.7kmのローカル線です。

飯山線の雪見鉄の魅力

飯山線といえば千曲川。ほぼ全線に渡って、千曲川(新潟県に入ると信濃川)に沿って走っています。

日本最高積雪地点を示す標柱(森宮野原駅)
日本最高積雪地点を示す標柱(森宮野原駅)

飯山線が走る新潟・長野県境付近は日本でも有数の豪雪地帯。県境の長野側にある「森宮野原駅」では、かつて、積雪7.85メートルを記録したことがあります。

大雪のニュースでよく耳にする津南町も飯山線の沿線の町です。森宮野原~津南あたりが、もっとも雪が多いところです。

ゆったりと流れる日本最長の川「千曲川」
ゆったりと流れる日本最長の川「千曲川」

そんな豪雪地帯を走りますので、雪見鉄にはもってこいの路線です。雪に覆われた集落の中をゆったりと流れる千曲川・信濃川。真冬になると白と黒だけも世界。そんな車窓が延々と続いていきます。

飯山線を走るJR東日本の「キハ110系」気動車
飯山線を走るJR東日本の「キハ110系」気動車

飯山線を走る列車は、JR東日本の気動車「キハ110系」。車内は4人掛けと2人掛けの向かい合わせのクロスシートですので、ぜひ窓側の座席を確保して、車窓を眺めながら旅をしたいところです。

飯山線の観光列車「おいこっと」もおすすめ!

飯山駅に停車中の「おいこっと」

飯山線の観光列車「おいこっと」

飯山線には、観光列車「おいこっと」が運転されています。毎週末に、長野~十日町間でコンスタントに運転されています。冬季は運転日がやや少なくなりますが、2023-24年シーズンは「雪のおいこっと」として運転されます。

長野新潟県境を越えて千曲川から信濃川へ

長野新潟県境を越えて千曲川から信濃川へ

上の車窓は4月上旬に「おいこっと」に乗車した時に撮影したものですが、豪雪地帯ですので、春の青春18きっぷシーズンでも、たっぷりと雪が残っていて、雪見鉄を楽しむことができます。

観光列車「おいこっと」については、以下の記事で乗車記とともに、指定席の予約方法、おすすめの座席などを紹介しています。ぜひご覧ください。

【おいこっと】千曲川の車窓が美しい飯山線の観光列車! 車窓、おすすめの座席、指定席の予約方法を紹介します!
「おいこっと」は、飯山線の長野~十日町間を走る観光列車です。千曲川・信濃川の美しい車窓を眺めながら、のんびりとした旅を楽しめます。【ひさの乗り鉄ブログ】では「おいこっと」の車窓に加え、指定席券の予約方法、おすすめの座席、おすすめのルートを紹...

飯山線へのアクセス

飯山線もローカル線ですが、只見線に比べるとそこそこ本数はあります。とはいえ、日中は2時間以上、列車がない時間帯もありますので、あらかじめ時刻表を調べて乗車する列車と、前後の乗り継ぎを決めておきましょう。

長野県側は、全ての飯山線の列車がしなの鉄道線(北しなの線)に乗り入れていて、長野駅発着となっています。長野駅へは、北陸新幹線やしなの鉄道線、篠ノ井線などでアクセスできます。

一方、新潟県側は、十日町発着の列車と、越後川口駅発着の列車があります。十日町駅へは、越後湯沢から北越急行ほくほく線でアクセスできます。越後川口駅は上越線との接続駅です。上越新幹線の浦佐駅や長岡駅から上越線でアクセスするのがよいでしょう。

只見線~飯山線「雪見鉄」乗り継ぎプラン

飯山線の起点駅「越後川口駅」
飯山線の起点駅「越後川口駅」

筆者のおすすめは、前述の只見線との「雪見鉄」乗り継ぎプランです。

只見線の小出駅と、飯山線の越後川口駅は、上越線の普通列車でたった3駅しか離れていません。そのため、この二つの路線を乗り継ぐプランが用意につくれます。

以前、筆者が実践したのは、以下の乗り継ぎです。(ダイヤは2023年3月改正)

  • 会津若松 06:08発 → 小出 10:41着(只見線 普通列車)
  • 小出 11:12発 → 越後川口 11:24着(上越線 普通列車)
  • (小出 12:04発 → 越後川口 12:15着(上越線 普通列車)※土休日のみ運転)
  • 越後川口 13:11発 → 戸狩野沢温泉 15:08着(飯山線 普通列車)
  • 戸狩野沢温泉 15:40発 → 長野 16:49着(飯山線 普通列車)

小出12:04発の列車は土休日のみ運転ですので、平日は11:12発に乗車することになります。

飯山線は戸狩野沢温泉駅で乗り換えになることも
飯山線は戸狩野沢温泉駅で乗り換えになることも

逆向きでも乗り継ぎはできますが、長野駅出発が5時10分と非常に早いうえに、小出駅での乗り継ぎがあまりよくありません。

  • 長野 05:10発 → 越後川口 08:53着(飯山線 普通列車)
  • 越後川口 09:00発 → 小出 09:11着(上越線 普通列車)
  • 小出 13:12発 → 会津若松 17:24着(只見線 普通列車)

冬季の飯山線の乗車記については、以下の記事をご覧ください。前述の、只見線からの乗り継ぎで乗車したときのものです。

【飯山線 乗車記】 冬の飯山線で雪見鉄! 雪景色の信濃川・千曲川を眺めながらのローカル線の旅!
信濃川・千曲川に沿って走るJR飯山線。新潟~長野の豪雪地帯を走る路線としても有名です。そんな飯山線に、冬の青春18きっぷで乗車し、川の車窓を肴に雪見鉄を楽しんできました。雪は少なめでしたが、モノトーンの信濃川の車窓は趣深いものでした。 飯山

【大糸線】姫川の渓谷美と安曇野の雪景色が美しい路線

大糸線は、長野県の松本駅と、新潟県の糸魚川駅を結ぶ路線です。松本~南小谷間はJR東日本が運行する電化路線、南小谷~糸魚川はJR西日本が運行する非電化路線となっています。

只見線や飯山線の沿線に比べると豪雪地帯ではないのですが、安曇野の里山風景や北アルプスの山々、仁科三湖、姫川沿いの渓谷美など、車窓が次々と移り変わっていきますので、いろいろな雪景色を眺めることができます。

大糸線の雪見鉄の魅力

大糸線の雪見鉄の魅力は、前述のように、いろいろな雪景色を眺められることです。

姫川の渓谷に沿って走る大糸線北部(糸魚川~南小谷)
姫川の渓谷に沿って走る大糸線北部(糸魚川~南小谷)

糸魚川~南小谷のJR西日本の区間は、姫川という川に沿って走りますが、姫川がつくった深い渓谷が特徴的です。雪に静まり返った渓谷を、ディーゼルカーがエンジン音を響かせて走ります。地形が険しい区間なので、列車の速度はとてもゆっくり。約35kmの区間を1時間ほどかけて走ります。

途中駅での乗降が少ない閑散区間でもあります。車窓を眺めながら、のんびりと旅をするには良い路線です。

静寂に包まれた冬の仁科三湖
静寂に包まれた冬の仁科三湖

南小谷から南側のJR東日本の区間の見どころの一つが、白馬~信濃大町間の仁科三湖です。木崎湖、中綱湖、青木湖という3つの小さな湖が連なる区間で、大糸線の列車は、湖のすぐそばを通ります。

夏は緑が鮮やかですが、冬はモノトーンの世界。いかにも寒そうな車窓を眺めるのも、雪見鉄の醍醐味ですね。

雪景色の安曇野
雪景色の安曇野

信濃大町から松本にかけては、安曇野の盆地が続きます。西側には北アルプスが連なる区間ですが、冬季はあまり見えないかもしれません。

このように、大糸線は、渓谷から湖、盆地まで、いろいろな雪景色を楽しむことができます。

大糸線へのアクセス

大糸線の南側、松本駅へは、首都圏からは特急「あずさ」、中京圏からは特急「しなの」でアクセスできます。大糸線の松本~信濃大町間は、日中でも1時間に1本ほどの列車がありますが、信濃大町~南小谷間は列車の本数が少ないので要注意です。

一方、大糸線の北側、糸魚川駅は北陸新幹線の停車駅です。在来線であれば、第三セクターのえちごトキめき鉄道でアクセスできます。大糸線の南小谷~糸井川間は、本数がとても少ないので、あらかじめ時刻表を見て予定を立てておきましょう。

大糸線おすすめの乗車プラン

大糸線北部を走るJR西日本の「キハ120形」気動車
大糸線北部を走るJR西日本の「キハ120形」気動車

JR西日本区間の南小谷~糸魚川間は、キハ120形という気動車で運転されています。たいていは1両での運転となります。姫川を見やすいのは、西側、糸魚川行きでは進行方向左側、南小谷行きでは右側になります。ボックスシートの列車ですので、早めに乗車して窓際を確保しましょう。

大糸線南部の主力はJR東日本の「E127系」電車
大糸線南部の主力はJR東日本の「E127系」電車

松本~南小谷のJR東日本の区間は、普通列車としてはE127系と211系が走っています。E127系はボックスシートとロングシートの混合、211系はロングシートが多いです。

大糸線の観光列車「リゾートビューふるさと」
大糸線の観光列車「リゾートビューふるさと」

大糸線に乗車する際におすすめしたいのが、観光列車「リゾートビューふるさと」です。

「リゾートビューふるさと」は、土休日を中心に、長野~松本~南小谷間で1往復運転されます。2両編成の観光列車で、座席は全てリクライニングシートです。乗車券(青春18きっぷも可)+指定席券(840円)で乗車できます。

「リゾートビューふるさと」については、以下の記事もぜひご覧ください。車内の様子や、車窓のポイントも詳しく紹介しています。

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以上、「ローカル線で雪見鉄! 雪景色を眺めながらのんびり乗りたいローカル線3選!」でした。暖かい車内から雪景色を眺める旅は最高です。冬の鉄道旅行、冬の青春18きっぷ旅の参考にしてもらえれば幸いです。

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