前回の【青春18きっぷ旅プランニングガイド2】時刻表を使って詳細な旅程を組み立てよう! で、時刻表を利用して汽車旅の行程を組み立てることができたと思います。今回は、必要なきっぷ類、特に全車指定席で運転されることの多い夜行快速列車や観光列車の指定席券の手配について、詳しく紹介していきます。
※2019.07.28更新
青春18きっぷの旅でも全車指定席の列車に乗るには指定席券が必要!
「青春18きっぷ」は、JR全線の普通列車・快速列車に乗車できる「きっぷ」(乗車券)の効力があります。そのため、青春18きっぷ以外のきっぷの手配は不要かと思いがちですが、夜行快速列車、観光列車・リゾート列車などでは、全車指定席の列車が多くあります。全車指定席の列車には指定席券を持っていないと乗車できません。そのため、行程に全車指定席の列車が含まれる場合は、指定席券をあらかじめ確保しておく必要があります。
指定席券は1ヵ月前から購入可能
JR各社では、指定席券を乗車日の1か月前の午前10時から販売します。
青春18きっぷシーズンの夜行快速列車「ムーンライトながら」や、各地で運転される観光列車・リゾート列車は、夏休みなどの繁忙期になると、指定席券が早々に売り切れてしまうことがあります。指定席券は、旅行の行程が決まったらできるだけ早めに、できれば1か月前の発売開始後すぐに購入すること をおすすめします。
指定席券の購入方法
指定席券の購入方法は、主に以下の3つの方法があります。
- みどりの窓口で購入
- 指定席券売機で購入
- インターネットで購入
それぞれ説明していきます。
1. みどりの窓口で購入
JRの主要駅にあるみどりの窓口で、
- 乗車日・乗車時刻
- 乗車する列車名
- 乗車駅、下車駅
- 乗車人数
- 座席の希望(窓側がよいとか、A席がよいとか)
を、伝えて(あるいは、備え付けの様式に記入したものを提出して)購入します。駅に出向く必要がありますし、夏休み前などは混雑していて少々待つ必要があるかもしれませんが、みどりの窓口の係員さんから直接購入しますので、わからないところや不明なところを直接確認しながら購入できるメリットがあります。
きっぷの購入に不慣れな方や、要望をいろいろと伝えたい場合などは、みどりの窓口での購入が適しています。 なお、購入には、クレジットカード、現金が使えます。
2. 指定席券売機で購入
JR駅にある「指定席券売機」で指定席券を購入する方法です。必ずしもすべてのJR駅に指定席券売機があるわけではありませんが、みどりの窓口がない駅でも、指定席券売機がある駅は多いようです。
基本的には、みどりの窓口で購入する場合と同じ情報を券売機の画面で入力すれば購入できます。現在は、たいていの列車の指定席券を購入することができますが、観光列車や臨時列車を中心に、座席の指定ができない列車もあります。
みどりの窓口よりも空いている場合が多いのがメリットです。きっぷの購入に慣れていて、乗車日・乗車列車が決まっている場合には指定席券売機での購入がおすすめです。 購入には、クレジットカード、現金が使えます。
3. インターネットで購入
JR各社が提供しているインターネットサービスでの指定席券を購入する方法です。現在、JR各社が提供しているインターネットでのきっぷ購入サービスは、以下の通りです。
- JR東日本・JR北海道: えきねっと
- JR西日本・JR四国: e5489
- JR九州: インターネット列車予約サービス
主に、新幹線や特急列車の予約・購入サービスがメインですが、快速列車として運転される観光列車・リゾート列車の指定席券も、一部のサービスでは購入できます。例えば、JR東日本の「えきねっと」では、定期的に運転されているほぼすべての観光列車の指定席券を購入できます。
インターネットで購入するメリットは、何といっても、自宅に居ながらにして、あるいは、外出先からスマートフォンで購入できる点でしょう。特に、旅のプランを考えながら、同時に指定席券を手配できてしまう ので、とても便利です。
また、シートマップから座席が指定できるサービスも提供されています。特に車窓を楽しむ観光列車では、窓側を指定できたり、「進行方向左の窓側」の指定もできます。
インターネットで購入したあと、列車に乗車するまでの間に、駅のみどりの窓口や指定席券売機などで、予約・購入した指定席券を受け取ります。 新幹線や一部の特急列車ではチケットレスサービスがありますが、青春18きっぷで乗車できる列車では提供されていませんので、事前に指定席券を受け取る必要があることに注意です。
なお、購入にはクレジットカードが必要なサービスが多いですが、JR九州のサービスではコンビニでの支払いもあるようです。
車窓を楽しみたいならシートマップと地図を見比べて座席を指定しよう!
乗り鉄が趣味の方は、車窓を楽しみたい方が多いのではないかと思います。かくいう私もその一人です。
車窓を楽しむためには、座席の指定がとても重要です。特に、海沿いを走る列車、川沿いを走る列車では、絶景が見られる方向が進行方向の左右どちらかに偏ってしまう場合が多いです。車窓を十分に楽しみたいのであれば、絶景が見られる方の窓側席を確保する必要があります。
具体的には、
- JR各社のWebサイトで乗車したい列車のシートマップを探す
- 地図を見ながら、どちら側の車窓を楽しみたいかを決める
という手順で調べます。
JR各社のWebサイトでは、最近では観光列車のアピールのために、各観光列車のWebページを用意しています。ググればすぐに出てくると思います。その中に、たいていは「シートマップ」が掲載されていますので、それを探しましょう。
次に、Google Mapなどの地図を見ながら、乗りたい列車の路線の沿線を調べ、どちら側の車窓が見たいかを考えます。海沿いを走る列車であれば海が見える側、川沿いを走る列車であれば川が見える側 がよいですね。シートマップと見比べると、どちら側の座席がよいかが決まります。具体的には、A席やD席といった列が決まります。
これをメモっておいて、指定席券を購入する際に、間違えないように座席を指定しましょう。
川沿いを走る列車の場合、路線によっては川を何度も渡ったりするので、一概にどちらの座席のほうが車窓がよいかと判断できない場合もあります。海沿いを走る列車の場合は、どちらか片側の車窓がずっと海という場合が多いですね。
肝心の「青春18きっぷ」はどこで購入できるの?
さて、指定席券が確保できましたが、肝心の青春18きっぷはどこで購入するのでしょうか?
青春18きっぷは、みどりの窓口や駅の指定席券売機で購入できます。 特に、予約などの必要はないため、指定席券を受け取るときに一緒に購入するのがよいでしょう。
旅行当日の購入も可能です。ただし、朝早い場合など、みどりの窓口の営業時間外だったりすると購入できないこともありますので、なるべく前日までには入手しておいたほうがよいでしょう。
【まとめ】全車指定席の列車に乗るには指定席券が必要! 早めに手配しよう!
- 観光列車を中心に、全車指定席で運転されている列車に乗るには、青春18きっぷの他に指定席券が必要!
- 夏休みなどの観光シーズンは指定席券は早々に売り切れることが多いため、早めに購入しよう!
- 指定席券は乗車日の1か月前の午前10時から販売開始
- 指定席券の購入方法は、駅のみどりの窓口で購入、駅の指定席券売機で購入、インターネットで購入の3通り
- おすすめは旅行の計画を立てながら購入できるインターネット!
以上、「【青春18きっぷ旅プランニングガイド3】全車指定席の列車に乗るには指定席券が必要! 早めに手配しよう!」でした。青春18きっぷの旅では、きっぷの手配を怠りがちですが、全車指定席の列車に乗る場合には、早めに指定席券を購入しておくことをおすすめします。次は、宿やホテルの手配です。(つづく)
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次は、宿・ホテルの手配について解説します。
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