2019年も夏の青春18きっぷシーズンがやってきます。夏に乗りたい列車はいろいろありますが、今年は新潟地区に注目です! 観光列車「きらきらうえつ」のラストランに加えて、新潟地区のキハ40系の乗り納め、それに、1年ぶりに復活した「SLばんえつ物語号」や、8月19日から運転を開始する新型の電気式気動車「GV-E400系」など盛りだくさんです。全て、青春18きっぷで乗れる列車たちですので、この夏の青春18きっぷ旅の候補に入れてみてはいかがでしょうか?
2019年夏は青春18きっぷで新潟地区の乗り納め・試乗へ!
夏の青春18きっぷシーズンには、各地で観光列車やイベント列車などが多数運転されるため、乗りたい列車が多くある時期です。
その中でも、2019年夏は、新潟地区に注目です。
というのも、
- 観光列車「きらきらうえつ」が9月末で引退
- 新型の電気式気動車(GV-E400系)の運転開始
- 信越本線・羽越本線・磐越西線のキハ40系の運転が2019年度内で終了
- 故障から1年ぶりに復活した「SLばんえつ物語号」が運転再開
といった出来事があるためです。
特に、この夏の青春18きっぷシーズンがラストとなる「きらきらうえつ」、それに、長らくこの地域の普通列車として利用されてきたキハ40系は、早めに乗っておかないと、二度と乗れなくなる可能性があります。
観光列車「きらきらうえつ」ラストシーズン!
既報の通り、新潟~酒田を結ぶ観光列車「きらきらうえつ」が、2019年末で運行を終え、引退する予定です。
2002年にデビューしてから17年。観光列車の黎明期から走り続ける「きらきらうえつ」は、最近の観光列車ほど豪華な車内設備や供食施設を備えるわけではありませんが、青春18きっぷで乗れる利便性や、特急「いなほ」と遜色のない俊足っぷりを発揮し、観光客だけでなく、乗り鉄にも愛されてきた列車です。
それに、日本海側の海岸線に沿って走り、名勝「笹川流れ」の絶景を堪能できるなど、車窓も良い列車です。詳しくは、以下の乗車記をご覧ください。
そんな「きらきらうえつ」の乗り納めをするのであれば、この夏の青春18きっぷシーズンが最後です。
運転日が多く、座席数も比較的多いため、ふだんは指定席券を確保しやすい列車ですが、この夏はラストシーズンとなりますので、早めに予定を立てて、1か月前の発売当日に指定席券を購入するようにしましょう。
2019年夏の運転日については、以下の記事をご覧ください。
なお、後継となる観光列車「海里」が2019年10月5日から運行を開始します。ダイニングカーを連結し、料亭料理やイタリアンを車内で味わうことができる観光列車です。こちらも期待ですね。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
新型電気式気動車「GV-E400系」 8月19日に運転開始!
JR東日本の次世代の気動車として、電気式気動車「GV-E400系」の投入が2017年に発表されています。
2019年度には新潟地区、2020年度には秋田地区への量産車の投入が計画されていましたが、いよいよ、2019年8月19日から運転が開始されることになりました。
上記のプレスリリースによると、まずは、磐越西線と羽越本線での運用となるようです。
線区 | 運転区間・時刻 |
---|---|
磐越西線 | 新津 16:52発 → 馬下 17:20着 |
馬下 17:28発 → 新津 17:56着 | |
羽越本線 | 鼠ヶ関 06:44発 → 新津 08:55着 |
新津 18:54発 → 新発田 19:28着 | |
新発田 19:50発 → 新津 20:23着 | |
新津 20:30発 → 鼠ヶ関 22:46着 |
※鼠ヶ関06:44発の列車のみ8月20日より運行開始
新津を中心として、磐越西線は馬下まで、羽越本線は鼠ヶ関までの運用に入るようです。
GV-E400系は、国鉄時代から利用され続けてきたキハ40系を置き換える目的で製造された、JR東日本の新たな気動車のスタンダードです。今後は、新潟地区のみならず、秋田地区への投入も予定されており、あちこちで乗れる車両になりそうです。
とはいえ、新しい車両には早く乗ってみたいと思うのが鉄道ファン、乗り鉄の心理ですよね。
8月19日からの運転開始ということで、夏休みの後半に新潟方面へおでかけされる際に、試乗してみてはいかがでしょうか?
国鉄型気動車「キハ40系」が新潟地区から引退!
上で紹介した電気式気動車「GV-E400系」の投入に伴い、既存のキハ40系の車両が徐々に置き換えられていきます。
今回、JR東日本新潟支社のプレスリリースに、
「昭和」→「平成」→「令和」と3つの時代を駆け抜けた新津運輸区所属の「キハ40系列」(※)は段階的に運用を縮小し、2019 年度中に信越本線・羽越本線・磐越西線における定期運用を終了する計画です。
※「越乃Shu*Kura」を除く
(出典)「SLばんえつ物語」号運行開始!新津駅でお祝いのイベントを開催します!(JR東日本新潟支社プレスリリース 2019年6月27日 PDF)
との記載があり、新潟地区(信越本線、羽越本線、磐越西線)のキハ40系は、2019年度中に定期運用を終えることが判明しました。
キハ40系(キハ40形、キハ47形、キハ48形)といえば、日本全国の非電化路線の標準的な車両でした。今でも、JR東海を除く各社で、主にローカル線の普通列車として利用されています。
ただ、製造から40年前後を経た車両が多く、車両寿命的にもそろそろ引退の時期が近づいています。
電気式気動車GV-E400系の製造・投入が発表されてから、いずれはJR東日本からキハ40系が消える日がやってくるだろうと思っていましたが、今回の新潟地区への投入のスピードからすると、あと2~3年でほとんどなくなってしまうかもしれません。
この機会に、新潟地区のキハ40系の乗り納めをしておくとよいと思います。
1年ぶりに故障から復活!「SLばんえつ物語号」が7月下旬から運転再開!
2018年7月に蒸気機関車C57-180が故障し、その後も、検査等で運転できない状態が続いていた「SLばんえつ物語号」ですが、2019年7月27日から、約1年ぶりに運転を再開します。
夏休み期間中は、週末(土日)を中心に、お盆休みには一部の平日にも運転が予定されています。
この間、ディーゼル機関車がばんえつ物語号の客車を牽引する「DLばんえつ物語号」が、ゴールデンウィークなどの繁忙期に運転されてきました。
筆者も、2019年のゴールデンウィークに乗車してきました。(旅行記は以下の記事をご覧ください)
ただ、ゴールデンウィークにもかかわらず、グリーン車にも空席があり、普通車(ボックス席)はガラガラの状態でした。
一方、すでに発売が開始されている「SLばんえつ物語号」の指定席券は、大人気の模様で、すでに普通車も含めて満席の日があるようです。
鉄道ファン的には、DL牽引の「ばんえつ物語号」もレアで良いのでは、と思いましたが、やはり一般の観光客、特にお子様には、SLとDLの違いは大きいのでしょうね。
夏休み期間中は、指定席券が取りづらい状況が続くかもしれませんので、乗車を計画される方は、早めに、できれば、1か月前の発売日当日に指定席券を購入したほうがよいでしょう。
ちなみに、8月24日以降であれば、「SLばんえつ物語号」(会津若松→新津)から、上で紹介した新型の電気式気動車「GV-E400系」で運転される羽越本線の普通列車にちょうど乗り継ぐことができます。
- SLばんえつ物語号: 会津若松 15:25発 → 新津 18:40着
- 羽越本線 普通列車: 新津 18:54発 → 新発田 19:28着(GV-E400系で運転)
乗り継ぎを実践される場合には、「SLばんえつ物語号」の運転日に注意しましょう。
以上、『2019年の夏休みは青春18きっぷで新潟へ行こう! 「きらきらうえつ」「キハ40系」乗り納めに、「SLばんえつ物語号」復活、電気式気動車「GV-E400系」試乗と盛りだくさん!』でした。ちょっと(かなり?)鉄道マニア向けの色が濃いですが、この夏、青春18きっぷでどこへ行くか悩んでいる方は、新潟方面を目指してみてはいかがでしょうか?
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青春18きっぷ関連の目次ページです。最新情報、基礎知識から、ちょっとした使いこなしのコツまで、さまざまな記事をそろえていますので、ぜひご覧ください。
コメント
うちのみかんさん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
19年前といえば、SLばんえつ物語号がデビューしたての頃ですよね。
20年近くも走り続けていて、これだけ人気があるのですから、やっぱりSLの人気はすごいなぁと思います。
電車の旅、いいですよね。
最近は、乗るだけで楽しめる列車も増えているので、どんどん鉄道での旅を楽しみたいところですね。
こんばんは。
タイムリーな記事ですね!
12月キラキラ乗車した時は、電源系統の故障で途中で運転打ち切りになりました。最後まで、がんばって欲しいです。
キハ58さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
故障で運転打ち切りとは残念でしたね。
だいぶ古い車両ですから、故障も発生しやすいのかもしれません。
何年か前に乗った時には、客室内のもあちこち修繕した跡があり、かなり老朽化してきたなぁ、と思っていました。
地震の被害はたいしたことなくてよかったです。あと3か月、最後まで走り抜けてほしいですね。