青春18きっぷで日帰り旅シリーズ、今回は、東京湾フェリーを経由して、房総半島・東京湾を丸ごと一周してしまおうという欲張りなルートをご紹介します。普通列車に乗りっぱなしだと飽きてしまうという方も、途中でフェリーが加われば気分転換もできます。
※2020.05.03更新
青春18きっぷで日帰り「房総半島・東京湾一周ルート」
今回紹介するルートは、東京湾の両側、三浦半島と房総半島を両方とも訪れてしまおうという、日帰り旅にしては少し欲張りなルートです。ポイントは、鉄道だけでなく、東京湾フェリーを挟むこと。鉄道の車窓からは太平洋や東京湾が望めますし、東京湾フェリーで東京湾を横断するので、ちょっとした船旅の雰囲気も味わえます。さらに、鋸山や、房総半島南部で観光もできるルートです。
東京駅発着のルートは以下のようになります。
区間 | 路線 | 備考 |
---|---|---|
東京 → 久里浜 | 横須賀線 | |
久里浜駅 → 久里浜港 | 京浜急行バス | 200円 |
久里浜港 → 金谷港 | 東京湾フェリー | 大人800円 約40分 |
金谷港 → 浜金谷駅 | 徒歩 | 徒歩8分 (約500メートル) |
浜金谷 → 安房鴨川 | 内房線 | |
安房鴨川 → 千葉 | 外房線 | |
千葉 → 東京 | 総武快速線 |
久里浜駅~久里浜港の京浜急行バスと東京湾フェリー以外は、すべて青春18きっぷで乗車できるJRの普通列車です。
東京からのアクセスしやすいルート
このルートの特徴は、東京からアクセスしやすいことにあります。東京湾フェリーの最寄り駅、久里浜までは横須賀線で1本ですし、内房線や外房線の起点となる千葉へも、総武快速線で1本です。
横須賀線、総武快速線は、ともに2階建てのグリーン車を連結していますので、利用してみてもよいでしょう。土休日は「ホリデー料金」が適用され、50kmまでは580円、51km以上は800円で乗車できます。
普通列車のグリーン車については、以下の記事で解説しています。普通列車のグリーン車に乗車したことがない!という方は、ぜひご覧ください。
房総半島・東京湾一周ルートのポイント
このルートの特徴は、鉄道に乗りっぱなしになるのではなく変化に富んでいることです。東京湾フェリーの乗船、下船後の鋸山などでの観光、内房線・外房線沿線の安房鴨川や館山での観光など、乗り物・観光スポットともにバラエティに富んでいます。
多くの船舶が行き交う東京湾を横切る「東京湾フェリー」
このルートの一番のポイントは、久里浜港~金谷港を結ぶ「東京湾フェリー」に乗船することでしょう。フェリーといっても、乗船時間は40分足らず、大人運賃800円、1時間に1本運航と、かなり使いやすいものになっています。
そして、東京湾フェリーが楽しいのは、世界でも有数の船舶の通り道になっている東京湾の入り口(浦賀水道)を横切ることです。
東京湾フェリーの航路は、東京湾の入口、三浦半島と房総半島が最も近くなっている部分を横切ります。東京港や横浜港など、東京・神奈川・千葉の主要な港へ出入りする船舶は、この狭い部分を南北に通過していきます。その部分を、東京湾フェリーは東西に横切る形になりますので、実に多くの船を眺めることができます。
小さな漁船から、巨大なコンテナを積んだ貨物船や、石油や天然ガスを積んだタンカーまで、まるで船の見本市のようなところです。
天気が良ければ、ぜひ甲板に出て、東京湾を行き交う船たちを眺めてみてください。日本国内だけでなく、世界各地からやってくる船舶を眺めることができます。
東京湾フェリーの乗船レポートは、以下の記事をご覧ください。久里浜港へのアクセスや、船内の様子など、詳しくレポートしています。
金谷港から徒歩でアクセス可能! 鋸山ロープウェイで山頂へ!
金谷港に到着したら、内房線の浜金谷駅は徒歩で8分ほどの距離。すぐに鉄道に乗り継ぐことができます。
ただ、時間があれば、ぜひ鋸山(のこぎりやま)へ寄ってみてください。東京湾フェリーの船上からも眺めることができますが、海岸線近いところまでは張り出している低い山並みですが、山頂まではロープウェイであっという間です。
そして、天気が良ければ、山頂から東京湾を一望する絶景を眺めることができます。300メートルほどしかない山ですが、海のすぐ近くということもあって、眺めは抜群です。
鋸山の山頂周辺の散策も楽しいです。山頂エリアは、「日本寺」というお寺の境内になっています。拝観料(大人700円)が必要です。
鋸山は、江戸時代から石材の切り出しがさかんに行われていて、そのせいで、あちこちで垂直な断崖絶壁があります。そんな壁に囲まれたところに、「百尺観音」が鎮座しています。
百尺観音のすぐ近くには、有名な「地獄のぞき」があります。崖に張り出したところから、はるか下を望むことができます。
鋸山と鋸山ロープウェイについては、以下の記事をご覧下さい。
内房線・外房線の車窓と209系電車
房総半島をぐるっと一周するように走るのが、JR東日本の内房線・外房線です。普通列車に使われているのは、かつて、京浜東北線など首都圏の通勤電車として活躍してきた209系という電車です。
内房線、外房線への転属にあたって、先頭車(運転台のある車両)は、ボックスシート化されていますので、ぜひボックスシートの車両に乗車しましょう。
内房線、外房線は、海岸線に近いところを走りますが、やや内陸側に線路が敷かれているせいか、長い時間海を眺められる区間は多くありません。それでも、ところどころで東京湾や太平洋を見ることができますので、できるだけ海側の座席に座るようにしましょう。
実際に、このルートを、青春18きっぷで日帰り旅行したことがあります。その時の旅行記を公開しています。よろしければご覧ください。
内房線・外房線、途中下車して観光するなら安房鴨川・館山がおすすめ!
内房線~外房線のルートは、普通列車の旅では長時間の乗車になりがちです。そこで、乗換駅となる安房鴨川駅や館山駅で途中下車して、ランチや観光を楽しんでみましょう。
海が見たくなったら、安房鴨川駅での乗り換え時間を利用して、海岸まで行ってみましょう。
安房鴨川駅は、内房線と外房線の接続駅。普通列車は、安房鴨川駅で系統が分かれているので、乗り換えが必要になります。また、東京方面からの特急列車が発着する駅でもあります。
そんな安房鴨川駅ですが、海のすぐ近くにあります。駅からまっすぐ10分も歩けば、砂浜に出ます。乗り換え時間がある場合には、散歩がてら、海を見に行くのもよいでしょう。
一方、内房線の館山駅も観光スポットが多い駅です。内房線の列車の乗換駅でもありますので、ここでもランチや観光を楽しむことができます。
館山駅周辺のランチや観光スポットについては、以下のブログの記事が詳しいです。
【現地レポ】館山駅周辺で、ランチや海鮮の食事をして、ちょっと観光したい方へ (外部サイト)
以上、『房総半島・東京湾一周の旅! 東京湾フェリー・鋸山ロープウェイなどいろいろな乗り物に乗れるルートです! ~青春18きっぷ おすすめ日帰り旅5~』のご紹介でした。青春18きっぷ1日分+東京湾フェリー乗船券(800円)+バス(200円)で、ここまで楽しめるという見本のようなルートです。青春18きっぷが1日分余ってしまったら、ぜひこのルートで日帰り旅にでかけてみてください。
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