ひさの乗り鉄ブログ

青春18きっぷの話題をはじめ、観光列車や風光明媚な路線の乗車記などを思うままに綴っていく乗り鉄ブログです。

長距離移動と普通列車の混雑を誘発する宿命の「青春18きっぷ」、2020年夏の発売はどうなる?


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夏の青春18きっぷは、例年通りであれば7月1日に発売、7月20日~9月10日に利用できます。ところが、今年はご承知のように、不要不急の外出や県をまたいだ移動の自粛が続いています。その特性上、県をまたぐ長距離移動や、普通列車の混雑による「密」を発生させやすい青春18きっぷですが、この夏の発売はどうなるでしょうか?

緊急事態宣言の解除で「旅行」できるようになるか?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、4月上旬に全国に緊急事態宣言が出されました。その後、5月14日に、東京、大阪などの8都府県を除く39県で緊急事態宣言は解除されました。

緊急事態宣言が解除された県では、休業要請を取りやめたり、学校を再開したりといった動きが出始めていて、いわゆる「第2波」に注意しながらも、経済活動を再開しようとしています。東京を含む残りの8都府県でも、順調に新規感染者数が減っていけば、5月末までには解除される見込みです。

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それでは、「旅行」はできるようになるのでしょうか?

自由に旅行ができるようになるのは、以下の二つの条件を満たす必要があるように思います。

  • 県をまたぐ長距離移動が自由にできるようになる
  • 公共交通機関や観光地での「密」を避け、最大限の感染防止対策を実施する

県をまたぐ移動が自由にできるようになるかは、今後の感染の状況によると思います。夏に向けて、全国的に感染が終息する方向であれば、徐々に県をまたぐ移動もできるようになるでしょう。

一方、鉄道での旅行でポイントになりそうなのは、列車内での「密」をいかに避けられるかでしょう。

新幹線・特急列車は全車指定席化・席数限定で「密」の回避が可能

新幹線や特急列車であれば、全車指定席にしたり、発売する席数を限定したりといった対策で、車内での乗客同士の距離をとることは可能です。

例えば、通路を挟んで2+2列の座席配置の場合、隣の席に知らない人が座ることがないようにすることができるでしょう。1名の場合は窓側席を発売して、通路側は空席のままで発売しないようにするといったことです。

全車指定席にして、上記のような対策を取れば、定員は大幅に減ってしまいますが、ソーシャルディスタンスを保った状態での旅ができるようになります。

この記事を書いている5月中旬の時点では、各地の新幹線や特急列車はガラガラの状態ですが、緊急事態が解除された県を中心に、上記のような対策を取りつつ、乗客が戻ってくるのではないかと思います。

全車自由席の普通列車は乗客数のコントロールができない

一方、問題になりそうなのが普通列車です。多くの普通列車は全席自由席となっていて、乗客数をコントロールする手段がありません。物理的に乗れないほどの混雑になれば別ですが、そうでなければ、席数や定員など関係なく乗車できます。

それでも、通常は鉄道会社が列車毎の乗客数をだいたい把握していて、その需要に見合った編成を組んでいます。

ただし、何らかのイベントがあるなど、普段の利用者とは異なる層の乗客が増えてくると、簡単に「密」の状態になってしまいます。

「青春18きっぷ」は長距離移動と普通列車の混雑を誘発

青春18きっぷシーズンの東海道本線は混雑!
青春18きっぷシーズンの東海道本線は混雑!

このような前提を理解したうえで、「青春18きっぷ」の特徴を見てみます。

  • 日本全国のJR線の普通列車・快速列車の普通車自由席に乗り放題
  • 1日あたり2,410円と格安
  • 春・夏・冬の期間限定で発売

つまり、青春18きっぷを最大限に活用しようとすると、できるだけ長距離を普通列車で移動する という使い方になるのです。

実際に、筆者もお盆休みの前後に青春18きっぷをよく利用しますが、東海道本線や東北本線に乗ると、大きな荷物を持った乗客で混雑していることが多いです。長距離の旅行や帰省を、できるだけ安くしようとすると、青春18きっぷが貴重な選択肢になるのですね。

このような青春18きっぷの特徴は、当然のことながら、県をまたぐ移動を多く発生させますし、その間を走る普通列車の混雑も誘発します。

都市部の通勤ラッシュほどの混雑ではないにしても、乗車時間が2時間以上に及ぶ普通列車も多くあります。長時間、混雑した車内にいることのリスクをどうとらえるかによって、鉄道会社としては、できる限り避けるべきという判断になってもおかしくはなさそうです。

JR各社の主要なフリーきっぷは発売継続中...青春18きっぷは?

参考になりそうな情報としては、JR各社の主要なフリーきっぷの発売状況です。

JR各社の発売状況を見てみると、観光地への往復を主としたいくつかのフリーきっぷは、観光施設の休業に伴って発売中止となっているものの、多くのフリーきっぷは発売を継続しています。主要なものとしては、以下のフリーきっぷが、現在も発売を継続しています。

  • 北海道フリーパス(JR北海道: JR北海道の在来線特急に7日間乗り放題)
  • 週末パス(JR東日本: 南東北~関東甲信越のJR線・三セクに2日間乗り放題)
  • JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ(JR東海: JR東海の在来線・16の私鉄に2日間乗り放題)

一方で、発売を見合わせているきっぷもあります。

  • 大人の休日倶楽部パス(JR北海道/東日本: 大人の休日倶楽部会員専用)

「大人の休日倶楽部パス」の発売を見合わせているのは、このきっぷの対象が、「大人の休日倶楽部」会員のためでしょう。加入資格が50歳以上となっていて、新型コロナウイルス感染症のリスクが高い層になります。

「大人の休日倶楽部パス」は例外としても、それ以外のフリーきっぷの発売状況だけを見ると、青春18きっぷが発売されてもおかしくないように思えます。

期間限定で需要を発生させる「青春18きっぷ」をどう判断するか?

「青春18きっぷ」が他のフリーきっぷと異なるもう一つのポイントは、「期間限定」ということです。

期間が限定されていると、当然、その期間内に利用者が集中します。その結果として、青春18きっぷの場合には、普通列車の需要が増え、結果として混雑につながる可能性があるということです。

青春18きっぷの場合には、その「安さ」もあって、このきっぷがあるから旅に出る、という人が多くいると思います。つまり、発売しなければ、その分、列車を利用する需要を減らすことができる、という考え方もあります。

最終的には、このあたりをJR各社がどのように判断するかになるでしょう。

個人的には、「旅行」に関しては、いわゆる「3密」を回避する対策を取れば、それほどリスクは高くないと考えます。ただ、ここまで述べてきたように、青春18きっぷの場合には、乗客数のコントロールが効かない普通列車の混雑を発生させてしまいます。これに関しては対策が困難ですので、このリスクをどう考えるかがポイントになるのではないでしょうか。

「青春18きっぷ」発売の判断はいつまで?

夏の青春18きっぷと、その姉妹版ともいえる「北海道&東日本パス」の発売期間・利用期間は以下の通りです。

  • 青春18きっぷ(2020年夏)
    • 利用期間: 2020年7月20日(月)~9月10日(木)
    • 発売期間: 2020年7月1日(水)~8月31日(月)
  • 北海道&東日本パス(2020年夏)
    • 利用期間: 2020年7月1日(水)~9月30日(水)
    • 発売期間: 2020年6月20日(土)~9月24日(木)

この記事では、青春18きっぷについて考察してきましたが、エリアが北海道と東日本に限定されるものの、ほぼ同じ効力を持つ「北海道&東日本パス」も同様です。どちらかだけが発売されるということは、おそらくないでしょう。

利用期間・発売期間ともに「北海道&東日本パス」のほうが長く、6月20日に発売開始、7月1日から利用開始となります。遅くとも、6月20日までには、この夏の「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」の発売の有無が発表されるものと思われます。

さらには、夏の臨時列車(7~9月)の発表が、もうすぐあるはずです。指定席の発売が1か月前の6月1日からであることを考えると、こちらは5月中にも発表がありそうです。

臨時列車の中には、多くの観光列車やSL列車なども含まれます。観光客向けの列車が、この夏に運転されるのか否かは、「青春18きっぷ」の発売にも大きな影響がありそうだと考えています。

いずれにしても、近々発表があるはずですので、それを見守りたいと思います。


以上、『長距離移動と普通列車の混雑を誘発する宿命の「青春18きっぷ」、2020年夏の発売はどうなる?』でした。今後の経済活動再開の流れがどのようになるのか次第ではありますが、感染対策をしつつも、青春18きっぷで自由に旅ができるようになることを願っています。

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