JR各社は、2022年夏(2022年7月~9月)の臨時列車の運転計画を発表しました。奥羽本線で12系客車の急行「津軽」が運転されるほか、485系「華」「リゾートやまどり」利用の臨時列車「甲斐国」などが運転されます。また、JR西日本の新しい観光列車「SAKU美SAKU楽」がデビューします。
- JR各社の2022年春の臨時列車の運転計画まとめ(6月30日時点)
- 北東北三県大型観光キャンペーンにあわせて、EL+12系客車の急行「津軽」運転!
- 北東北三県大型観光キャンペーンのフィナーレを飾る旧型客車列車を秋田で運転!
- 東北本線を三陸鉄道の車両が走る! 快速「東北本線リアス号」
- 首都圏各地から小淵沢への臨時列車「甲斐国」を多数運転!
- 大宮~安房鴨川間を外房線経由で運転! 特急「マリンアロー外房」
- 全線運転再開間近の只見線、新潟側と会津側で臨時列車を運転!
- 毎年恒例の「谷川岳山開き」、今年はE257系の特急運転として運転!
- 新たな観光列車「SAKU美SAKU楽」(さくびさくら)、7月1日デビュー!
- お盆休みに「サンライズ出雲」の臨時列車を運転!
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JR各社の2022年春の臨時列車の運転計画まとめ(6月30日時点)
JR各社は、2022年夏の臨時列車について発表しました。6月30日時点での運転計画の発表状況は以下のとおりです。
※リンクをクリックするとPDFファイルが開きます。
- JR北海道
- JR東日本
- JR東海
- JR西日本
- 2022年 夏の臨時列車計画のお知らせ(5月20日発表)
- 北近畿エリア 岡山・福山エリア 山陰エリア
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- 【山陽新幹線】臨時列車運転のお知らせ(8/10発表)
- 【北陸新幹線】臨時列車の運転のお知らせ(9月分)(8/18発表)
- JR四国
- JR九州
なお、定番の観光列車(JR東日本の「のってたのしい列車」、JR九州の「D&S列車」など)については、各社のWebサイトにて運転計画が公表されています。
北東北三県大型観光キャンペーンにあわせて、EL+12系客車の急行「津軽」運転!
(出典)夏の増発列車のお知らせ(JR東日本秋田支社 2022年5月20日)
2022年7月~9月に開催される「北東北三県大型観光キャンペーン」にあわせて、7月上旬に急行「津軽」が運転されます。
- 急行「津軽」
- 運転日: 7月2日(土),3日(日)
- 運転時刻
- 下り: 秋田 08:25発 → 青森 12:13着
- 上り: 青森 16:03発 → 秋田 19:33着
- 途中停車駅: 八郎潟、森岳、東能代、二ツ井、鷹ノ巣、大館、碇ケ関、大鰐温泉、弘前、浪岡、新青森
- 使用車両: EL+12系客車5両(全車指定席)
電気機関車が12系客車を牽引する客車列車です。2019年夏にも秋田~青森間で運転されました。この時は夜行もありましたが、今年の運行では昼行のみとなります。
今では、SL列車以外にはほとんどない客車列車を楽しむチャンスですね。
北東北三県大型観光キャンペーンのフィナーレを飾る旧型客車列車を秋田で運転!
前述の急行「津軽」で幕を開ける北東北三県大型観光キャンペーンですが、そのフィナーレを飾る臨時列車として、秋田県内で旧型客車列車が運転されます。
- 快速「レトロこよし」
- 運転日: 9月23日(金・祝)
- 運転時刻
- 往路: 秋田 09:23発 → 象潟 11:03着
- 復路: 象潟 14:59発 → 秋田 17:11着
- 途中停車駅: 新屋、羽後亀田、羽後本荘、仁賀保
- 編成: DL+旧型客車+DL(全車指定席)
- 快速「レトロおものがわ」
- 運転日: 9月24日(土)
- 運転時刻
- 往路: 秋田 09:28発 → 横手 11:21着
- 復路: 横手 14:39発 → 秋田 16:47着
- 途中停車駅: 和田、羽後境、刈和野、神宮寺、大曲、飯詰
- 編成: EL+旧型客車(全車指定席)
なお、以下の快速「レトロよねしろ」は、当初、秋田~大館間で運転される予定でしたが、2022年8月の大雨被害のため、秋田~鷹ノ巣間での運転に変更になりました。
- 快速「レトロよねしろ」
- 運転日: 9月25日(日)
- 運転時刻
- 往路: 秋田 08:00発 → 鷹ノ巣 10:23着
- 復路: 鷹ノ巣 17:34発 → 秋田 19:42着
- 途中停車駅: 八郎潟、森岳、東能代、二ツ井
- 編成: DL+旧型客車5両+DL(全車指定席)
9月下旬の3連休に、秋田駅から、羽越本線、奥羽本線の南側と北側へ、往復で運転されます。いずれも電化区間ですが、快速「レトロこよし」と快速「レトロよねしろ」はDL牽引で運転されるのも注目ですね。
詳しくは、JR東日本秋田支社の北東北三県大型観光キャンペーンに関するニュースリリースをご確認ください。
東北本線を三陸鉄道の車両が走る! 快速「東北本線リアス号」
東北本線の盛岡~一ノ関間を、三陸鉄道の気動車が走ります。
- 快速「東北本線リアス号」
- 運転日
- 7月2日(土)
- 9月25日(日)
- 運転時刻
- 上り: 盛岡 09:36発 → 一ノ関 11:09着
- 下り: 一ノ関 12:17発 → 盛岡 14:02着
- 使用車両: 三陸鉄道車両(2両,全車自由席)
- 運転日
JR線を三陸鉄道の車両が走ること、電化区間を気動車が走ることなど、注目点はいろいろありそうな列車です。
全車自由席とのことですが、乗り鉄が殺到するかもしれませんね。いや、むしろ、撮り鉄案件なのでしょうか。いずれにしても、当日、どのような状況になるのかが楽しみな列車でもあります。
これを機に、三陸鉄道とJR線の相互に乗り入れる列車が増えていくとうれしいですね。
首都圏各地から小淵沢への臨時列車「甲斐国」を多数運転!
首都圏各地から、山梨への臨時列車が多数運転されます。使用される車両も、お座敷車両「華」(485系)、「リゾートやまどり」(485系)、E257系と多彩です。
「華」(485系6両)で運転される列車(全車グリーン車指定席)
- 快速「お座敷 新宿・甲斐国」
- 運転日
- 7月2日(土),3日(日)
- 9月23日(金)~25日(日)
- 運転時刻
- 下り: 新宿 09:02発 → 小淵沢 12:00着
- 上り: 小淵沢 16:21発 → 新宿 18:54着
- 運転日
- 快速「お座敷 千葉・甲斐国」
- 運転日: 7月23日(土),24日(日)
- 運転時刻
- 下り: 千葉 07:40発 → 小淵沢 11:17着
- 上り: 小淵沢 16:21発 → 千葉 19:45着
- 快速「お座敷 大宮・甲斐国」
- 運転日: 8月27日(土),28日(日)
- 運転時刻
- 下り: 大宮 07:22発 → 小淵沢 10:18着
- 上り: 小淵沢 16:21発 → 大宮 19:11着
新宿、千葉、大宮から小淵沢への「甲斐国」は、お座敷車両の485系「華」で運転されます。全車グリーン車指定席の快速列車としての運転です。
「リゾートやまどり」(485系6両)で運転される列車(全車指定席)
- 特急「常磐・甲斐国」
- 運転日: 7月30日(土),31日(日)
- 運転時刻
- 勝田 08:09発 → 小淵沢 12:22着
- 小淵沢 16:44発 → 勝田 21:03着
常磐線の勝田駅から小淵沢駅まで運転される特急「常磐・甲斐国」は、リゾートやまどり編成(485系6両編成)での運転となります。
E257系(5両)で運転される列車(全車指定席)
- 特急「小田原・甲斐国」
- 運転日: 9月10日(土),11日(日)
- 運転時刻
- 小田原 08:13発 → 小淵沢 11:36着
- 小淵沢 16:22発 → 小田原 19:47着
東海道線の小田原駅から小淵沢駅まで運転される特急「小田原・甲斐国」は、E257系5両編成での運転となります。
各地からの臨時列車「甲斐国」は、小淵沢駅が終着となります。小淵沢駅から小海線に乗り換えて、清里や野辺山への観光に利用するアクセス列車としても利用価値が高そうです。
小海線は日本一の高原列車で、標高1,300メートルを超える野辺山高原を走ります。関東や関西が猛暑日でも、清里や野辺山は30℃に届かないことが多く、避暑地としても適しています。
小海線については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

また、小海線に乗車するのであれば、観光列車「HIGH RAIL 1375」がおすすめです。「HIGH RAIL 1号」は小淵沢駅を10時40分に発車しますので、特急「大宮・甲斐国」(小淵沢 10:18着)から乗り継ぐことができます。
観光列車「HIGH RAIL 1375」については、以下の記事をご覧ください。

大宮~安房鴨川間を外房線経由で運転! 特急「マリンアロー外房」
7月下旬の土日に、特急「マリンアロー外房」が、大宮~安房鴨川間を外房線経由で運転されます。車両はE257系5両編成が利用されます。
- 特急「マリンアロー外房」
- 運転日: 7月23日(土),24日(日),30日(土),31日(日)
- 運転時刻
- 大宮 07:10発 → 安房鴨川 09:55着
- 安房鴨川 15:11発 → 大宮 17:52着
- 使用車両: E257系5両(全車指定席)
大宮や武蔵野線沿線から外房エリアへの観光、海水浴などに便利な列車です。
2019年までは、同じ区間に快速「ブルーオーシャン外房」という列車が運転されていました。かつては、485系改造のジョイフルトレイン「ニューなのはな」で、「ニューなのはな」廃車後は185系で運転されていました。
今回、設定された特急「マリンアロー外房」は、快速「ブルーオーシャン外房」の特急バージョンでしょう。東北貨物線・武蔵野線・京葉線・外房線経由で運転されると思われます。
なお、2019年まで運転されていた185系の快速「ブルーオーシャン外房」については、以下の乗車記もご覧ください。

全線運転再開間近の只見線、新潟側と会津側で臨時列車を運転!
2022年10月1日に全線で運転が再開される只見線に、この夏も臨時列車が運転されます。
新潟側では、新潟駅から上越線経由で只見線の只見駅まで直通する快速「只見夏休み満喫号」が運転されます。
- 快速「只見夏休み満喫号」
- 運転日: 7月16日(土),17日(日)
- 運転時刻
- 往路: 新潟 07:13発 → 只見 10:41着
- 復路: 只見 13:18発 → 新潟 16:09着
- 使用車両: GV-E400系2両(全車指定席)
一方、会津側では、トロッコ形気動車「風っこ」り利用した快速「風っこ只見線号」が、会津若松~会津川口間で運転されます。
- 快速「風っこ只見線号」
- 運転日: 7月9日(土)、10日(日),16日(土),17日(日)
- 運転時刻
- 往路: 会津若松 10:15発 → 会津川口 12:17着
- 復路: 会津川口 13:56発 → 会津若松 16:03着
- 使用車両: キハ48形2両「風っこ」(全車指定席)
7月16日(土),17日(日)の週末は、上記の2つの列車がともに運転され、只見~会津川口間の代行バスを介して、乗り継ぐことができます。乗り継ぐことができるのは、新潟→会津若松の方向だけです。
- 新潟 → 只見 → 会津川口 → 会津若松
- 新潟 07:13発 → 只見 10:41着(快速「只見夏休み満喫号」)
- 只見 11:25発 → 会津川口 12:15着(代行バス)
- 会津川口 13:56発 → 会津若松 16:03着(快速「風っこ只見線号」)
いずれの臨時列車も全車指定席ですので、事前に指定席券を購入しておきましょう。
只見線が全線で運転再開したら、このような臨時列車が途中駅で乗り継げるようになるといいですね。あるいは、全線を走破する臨時列車も期待したいところです。
只見線の全線運転再開については、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

毎年恒例の「谷川岳山開き」、今年はE257系の特急運転として運転!
谷川岳の山開きに合わせて運転される臨時列車「谷川岳山開き」ですが、2022年も運転されます。
- 特急「谷川岳山開き」
- 下り
- 運転日: 7月2日(土)
- 運転時刻: 上野 23:42発 → 土合 翌03:10着
- 途中停車駅: 大宮
- 上り
- 運転日: 7月3日(日)
- 運転時刻: 土合 14:00発 → 上野 16:23着
- 途中停車駅: 水上、大宮
- 使用車両: E257系5両(全車指定席)
- 下り
昨年は185系の快速列車として運転されていましたが、今年はE257系の特急列車として運転されます。
下り列車は、上野駅を23時42分に発車して、土合駅に午前3時10分に到着する夜行列車での運転です。特急列車に格上げされたので特急料金が必要になりますが、E257系になったことで、多少は乗り心地は良くなっているのではないかと思います。
新たな観光列車「SAKU美SAKU楽」(さくびさくら)、7月1日デビュー!
岡山デスティネーションキャンペーン(岡山DC)の開催に合わせて、JR西日本の新しい観光列車「SAKU美SAKU楽」(さくびさくら)がデビューします。2022年7月~9月は、金曜日・土曜日・日曜日・月曜日に、津山線の岡山~津山間で1日2往復運転されます。
- 快速「SAKU美SAKU楽」
- 運転日: 2022年7月~9月の金・土・日・月曜日
- 運転時刻(金・土・日曜日) ※単独で運転
- 2号: 岡山 10:50発 → 津山 12:22着
- 4号: 岡山 14:33発 → 津山 15:51着
- 1号: 津山 12:52発 → 岡山 14:12着
- 3号: 津山 16:21発 → 岡山 18:17着
- 運転時刻(月曜日) ※定期列車に連結して運転
- 2号: 岡山 09:47発 → 津山 10:59着
- 4号: 岡山 13:05発 → 津山 14:14着
- 1号: 津山 11:40発 → 岡山 12:50着
- 3号: 津山 15:53発 → 岡山 17:02着
- 使用車両: キハ40系気動車「SAKU美SAKU楽」(1両、全車指定席)
キハ40系気動車を改造した観光列車「SAKU美SAKU楽」の車内はボックスシートですが、テーブルが備え付けられて、車内で提供される特製弁当やスイーツをいただくことができます(要事前予約)。
金・土・日曜日は「SAKU美SAKU楽」1両のみで、月曜日は定期列車の快速「ことぶき」に連結されて運転されます。
岡山~宇野・尾道・琴平などで運転されている観光列車「「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」とあわせて、岡山デスティネーションキャンペーンを楽しむのがよさそうです。
お盆休みに「サンライズ出雲」の臨時列車を運転!
お盆休みに「サンライズ出雲」の臨時列車が運転されます。
- 特急「サンライズ出雲」
- サンライズ出雲92号(上り)
- 運転日: 8月9日(火),15日(月)
- 運転時刻: 出雲市 15:33発 → 東京 06:23着
- サンライズ出雲91号(下り)
- 運転日: 8月10日(水),16日(火)
- 運転時刻: 東京 22:21発 → 出雲市 13:07着
- 途中停車駅: 宍道・松江・安来・米子・新見・備中高梁・倉敷・岡山・姫路・三ノ宮・大阪・横浜
- 使用車両: 285系7両編成
- サンライズ出雲92号(上り)
日本で唯一となった定期寝台特急列車「サンライズ」ですが、繁忙期の臨時列車がお盆休みにも運転されます。2020-21年はコロナ禍でしばらく設定がなかったのですが、2021-22年の年末年始に久々に設定されました。2022年のゴールデンウィークも運転され、今回はこれに続いてお盆休みにも設定されました。
東京行きの上り列車は、定期列車よりも早い時間帯での運転となる一方、下りの出雲市行きは、定期列車よりも遅い時間帯での運転となります。
「サンライズ出雲」については、以下の乗車記もご覧ください。個室寝台の旅を味わえる貴重な列車です。

以上、『【2022年夏の臨時列車】奥羽本線の客車急行「津軽」、首都圏各地から山梨への「甲斐国」など多数の臨時列車を運転! 岡山~津山の観光列車「SAKU美SAKU楽」もデビュー!』でした。昨年、一昨年と新型コロナの影響で臨時列車は控えめでしたが、今夏は久々に多くの臨時列車が運転されます。夏の鉄道旅行を楽しみたいですね。
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JR各社の格安きっぷをまとめて紹介している記事です。現在~3か月後くらいまでの間に利用できるきっぷを、随時入れ替えて紹介していますので、この春のおでかけの参考にしてみてください。

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