JR各社が2017年春(2018年3月~6月)の臨時列車・増発列車の運転計画を発表しました。おなじみの観光列車はコンスタントに運転されるようです。また、当初発表がなかった「ムーンライト信州」も無事に運転されるようです。
この記事では、乗り鉄的に気になる臨時列車や、観光に使える観光列車をご紹介します。
2019年春の臨時列車はこちらの記事をご覧ください。
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※2018.01.23 ムーンライト信州について修正・追記
※2018.01.28 ムーンライト信州の運転日・運転時刻を追記
2018年春の臨時列車・増発列車の運転計画を発表
2018年1月19日、JR各社が2018年春(2018年3月~6月)の臨時列車、増発列車の運転計画を発表しました。
各社のリリースへのリンクは以下の通りです。
- JR北海道: 春の臨時列車のお知らせ
- JR東日本:
- JR東海: "春"の臨時列車のお知らせ
- JR西日本: 春の臨時列車の運転
- JR四国: 春の臨時列車運転のお知らせ
- JR九州:
※JR西日本以外はPDFファイルが開きます
各社おなじみの観光列車はコンスタントに運転も若干控えめな印象
各社のリリースをざっと見たところ、2018年春の臨時列車の傾向としては、
- 各社おなじみの観光列車はコンスタントに運転される
- 「栃木デスティネーションキャンペーン」にあわせた首都圏~東北本線の臨時列車は注目
- それ以外は新たな観光列車・臨時列車の設定は多くなく、全体的に控えめな印象
という感じでしょうか。
JR東日本のリリースから夜行列車が消えた!?
JR東日本のリリースから夜行列車の情報がすべて消えています。これまでは、「ムーンライトながら」「ムーンライト信州」、それに、「サンライズ出雲」の増発列車が掲載されていました。
このうち、「ムーンライトながら」はJR東海のニュースリリースに、「サンライズ出雲」の増発列車はJR西日本のリリースに掲載されています。JR東日本管内で完結する夜行列車「ムーンライト信州」(新宿→白馬)だけリリースがありませんでした。
「ムーンライト信州」はもともと運転日が少なかったですし、ムーンライト信州に使われている189系電車もかなり老朽化してきているので、いよいよ廃止か!? と思われました。
ところが、実際には、JR東日本のリリースに乗っていなかっただけで、運転されるという情報があるようです。
2月号の時刻表か、あるいは、別のリリースなどで発表されると思われますので、正式に発表されましたら追記します。
しかし、なぜJR東日本は夜行列車を臨時列車のリリースから削除してしまったのでしょうね?
【追記】ムーンライト信州は5日間運転!
2月号の時刻表が発売され、ムーンライト信州の運転日・運転時刻が判明しました。
- 快速「ムーンライト信州81号」
- 運転日: 2018年3月9日(金),16日(金),23日(金),4月27日(金),5月2日(水)
- 運転時刻: 新宿 23:54発 → 松本 04:35着 → 白馬 05:40着
- 全車指定席
昨年(2017年)の春は6日間運転されていましたので、運転日は1日減となりました。これまでムーンライト信州に使われてきた189系の去就が心配されますが、この春は無事に運転されるとのことで、まずは一安心です。
中央線から189系が引退? 「ホリデー快速富士山」「快速富士山」はE257系に置き換え
中央線から河口湖方面への臨時列車としておなじみの「ホリデー快速 富士山」「快速 富士山」、それに、「快速 山梨富士」は、これまで189系で運転されていましたが、3月中旬以降はE257系に置き換えられます。
八王子支社のリリースによると、以下の通りです。
- 快速「ホリデー快速 富士山」:新宿~河口湖(3月~6月の土休日運転)
- 3月11日までは189系6両編成で運転(指定席2両,自由席4両)
- 3月17日以降はE257系5両編成で運転(指定席2両,自由席3両)
- 快速「山梨富士」:新宿~河口湖(運転日注意)
- E257系5両編成で運転(全車指定席)
- 快速「富士山」:新宿~河口湖(3/2~6/29の金曜運転,GWは除く)
- 3月16日までは189系6両編成で運転(全車指定席)
- 3月23日からはE257系5両編成で運転(全車指定席)
E257系といっても、同じ中央線の特急「あずさ」「かいじ」の車両ではなく、房総方面への特急で使われている青と黄色の塗装の車両ですね。
3月16日の快速「富士山」をもって、中央線から定期的に運転される189系の姿が見られなくなりそうです。車両性能や車内設備は後継のE257系のほうが上ですが、国鉄時代の特急車両が見られなくなるのは寂しいですね。
189系で運転される臨時列車「梗ヶ原ワイナリー号」
- 快速「梗ヶ原ワイナリー号」
- 運転日:2018年5月19日(土)~5月20日(日)
- 運転時刻: 長野 08:35発 → 塩尻 10:14着
- 停車駅: 長野・川中島・篠ノ井・聖高原・明科・松本・塩尻
- 使用車両:189系6両編成(全車指定席)
長野支社のリリースによると、5月19日~20日に189系使用の臨時列車「桔梗ヶ原ワイナリー号」が、長野→篠ノ井で運転されます。塩尻で開催される「塩尻ワイナリーフェスタ」に合わせて運転される臨時列車です。
河口湖への臨時列車から189系が引退してしまいますので、長野方面では貴重な臨時列車になりそうです。
ムーンライトながらは例年通り運転
前述の通り、ムーンライトながらは、例年通り、3月下旬に運転されます。運転日数は、昨年(2017年)春と同様、上り下りともに9日間です。
JR東海のリリースには仕様車両が記載されていないのですが、例年通りであれば、JR東日本の185系10両でしょう。
- 快速「ムーンライトながら」
- 下り(東京→大垣)
- 運転日:2018年3月16日(金)~3月24日(土)
- 運転時刻: 東京 23:10発 → 大垣 05:50着
- 上り(大垣→東京)
- 運転日:2018年3月17日(土)~3月25日(日)
- 運転時刻: 大垣 22:48発 → 東京 05:05着
- 全車指定席
- 下り(東京→大垣)
栃木デスティネーションキャンペーンで運転される客車列車「本物の出会い栃木号」「那須野物語」
2018年4月~6月には「栃木デスティネーションキャンペーン」が開催されますが、これに合わせて臨時列車の運転が予定されています。
中でも、注目は客車列車として運転される「本物の出会い栃木号」「那須野物語」でしょう。
- 快速「本物の出会い栃木号」
- 運転日: 2018年4月1日(日)
- 運転時刻: 浦和 08:20発 → 日光 11:16着
- 使用車両: DD51+12系客車5両+EF64(全車指定席)
- 快速「那須野物語」
- 運転日: 2018年6月30日(土)
- 運転時刻: 大宮 08:30発 → 黒磯 10:33着
- 使用車両: EF64+12系客車7両(ばんえつ物語編成)+EF81(全車指定席)
かつては客車列車がたくさん走っていた東北本線ですが、北海道方面への寝台特急が廃止されてしまった今では、ほとんど客車列車は走りません。東北本線で客車列車に乗れるのも貴重な体験ですね。
「本物の出会い栃木号」の機関車がディーゼル機関車のDD51なのも注目ですね。それに、4月1日運転ということは、指定席券さえ取れれば、春の青春18きっぷでも乗車できます。
いずれも土日での運転なので、たいへんな賑わいになりそうです。
JR北海道はおなじみの「富良野・美瑛ノロッコ」「くしろ湿原ノロッコ」を運転
JR北海道の観光列車はかなり少なくなってしまいましたが、6月以降の北海道の観光シーズンには、「富良野・美瑛ノロッコ」「くしろ湿原ノロッコ」が運転されます。例年通りであれば、7月以降も夏休みを中心に運転されるでしょう。
- 普通「富良野・美瑛ノロッコ」
- 運転日:2018年6月9日(土),10日(日),16日(土),17日(日),23日(土)~30日(土)
- 運転時刻
- 1号:旭川 10:00発 → 富良野 11:31着
- 2号:富良野 12:02発 → 美瑛 12:50着
- 3号:美瑛 13:06発 → 富良野 13:57着
- 4号:富良野 14:06発 → 美瑛 15:01着
- 5号:美瑛 15:10発 → 富良野 16:02着
- 6号:富良野 16:20発 → 旭川 17:46着
梅雨のない北海道は6月からが観光シーズン。「富良野・美瑛ノロッコ」は、窓が外れるトロッコ型車両での運転ですので、さわやかな北海道の夏を楽しめます。富良野線は本数が多くないので、富良野と美瑛の間を行ったり来たりする「富良野・美瑛ノロッコ」をうまく活用して、観光や乗り鉄を楽しみましょう。
- 普通「くしろ湿原ノロッコ」
- 運転日:2018年4月28日(土)~5月6日(日),6月2日(土)~4日(月),8日(金)~30日(土)
- 運転時刻
- 2号:釧路 11:06発 → 塘路 11:54着
- 1号:塘路 12:17発 → 釧路 13:05着
- 4号:釧路 13:35発 → 塘路 14:17着(6/2-4,8-30のみ運転)
- 3号:塘路 14:48発 → 釧路 15:36着(6/2-4,8-30のみ運転)
こちらもおなじみの「くしろ湿原ノロッコ」号です。釧路湿原の東端を、トロッコ型の車両でコトコトと走ります。釧路湿原の雄大な風景を車窓から眺められますし、釧路湿原駅や塘路駅では釧路湿原を散策することもできます。
もう13年前になりますが、くしろ湿原ノロッコ号に乗車して釧路湿原を観光したときの旅行記です。おすすめは釧路湿原駅で下車して、徒歩15分ほどの「細岡展望台」です。釧路湿原を高台から一望できる絶景スポットです。
臨時急行「おが」が12系客車で運転!
かつて、上野と秋田を結んでいた急行「おが」という列車がありましたが、そのプチリバイバル版ともいえる列車が、湯沢~男鹿間で運転されます。「急行」としての運転というのも、今や珍しいですね。
- 急行「おが」
- 運転日:2018年6月16日(土)
- 運転時刻
- 湯沢 08:00発 → 男鹿 10:49着
- 男鹿 16:03発 → 湯沢 19:09着
- 途中停車駅は、横手、大曲、刈和野、羽後境、秋田、土崎、追分、二田、羽立
- 使用車両:DL+12系客車4両+DL(全車指定席)
以上、2018年春の臨時列車についての記事でした。全体的に例年通りという感じですが、栃木デスティネーションキャンペーン関連の客車列車は注目ですね。
コメント
https://twitter.com/kz_hisa/status/957474754163761152
こちらのツイートについてですが、
「これはJR東日本のハイブリッドと同じ仕組みですかね。蓄電池の分だけ重くなりそうですが、それでも多少は省エネになるのですね。」とありますが、交流型のハイブリッドを先に開発したのはJR九州の819系で、JR東日本にライセンス契約してEV801系を製造させてるので、むしろ九州の方が先駆と言えるのではないかと。
直流電気を貯めるのは東日本や西日本が先行していますが、交流電化を蓄電池に充電させて鉄道車両を走らせるのは、全域が交流エリアである九州や北海道の方で研究開発が進められているとのことです。
直接軽油を燃やす旧来のディーゼルカーよりは、架線から電気を貯めて
(すみません途中送信されました)
化石燃料を直接燃焼させて動力を得るよりは、電気をため込んで走らせた方が排出ガスを出さない分環境的かつ経済的と見込まれているのでしょう。
長文失礼しました