2020年もまもなく夏休みがやってきます。夏休みに合わせて、JR各社は、長距離の鉄道旅行に利用できるフリーきっぷや割引きっぷを発売します。この記事では、夏休み・お盆休みに利用できるJR各社のおすすめフリーきっぷ、割引きっぷをまとめて紹介します。この記事を読んで、夏休みの鉄道旅行の計画を立ててみてください。
※2020.07.22更新
- 乗り鉄には定番の格安フリーきっぷ「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」
- 2020年限定! JR北海道の特急に6日間乗り放題で12,000円!「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」
- お盆休みも利用できる! JR北海道の特急乗り放題のフリーきっぷ「ひがし/きた北海道フリーパス」
- 北海道の都市間移動には「えきねっとトクだ値」、札幌~帯広は55%引きの「お先にトクだ値」も!
- JR東日本の新幹線・特急列車が半額!「お先にトクだ値スペシャル」(8/20~)
- JR東日本は「週末パス」と地域限定のフリーきっぷが利用可能
- JR東海はお盆休み以外の土休日に「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」が使える!
- JR四国は3日間特急乗り放題で8,000円の「四国満喫きっぷスペシャル」がおすすめ!
- JR九州の新幹線・特急列車に土休日の2日間乗り放題で1万円!「みんなの九州きっぷ」
- 九州の観光・乗り鉄なら「ぐるっと九州きっぷ」「旅名人の九州満喫きっぷ」
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乗り鉄には定番の格安フリーきっぷ「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」
格安のフリーきっぷといえば、やっぱり「青春18きっぷ」です。
普通列車、快速列車にしか乗れませんが、フリーエリアはJR全線! 日本全国のJRの路線に乗ることができる、夢のフリーきっぷです。
1日あたり2,410円(5回分で12,050円)なのに、頑張れば、1日で東京から青森や九州まで行くこともできます。ひたすら鉄道に乗って遠くを目指すもよし、ローカル線の知らない駅で途中下車してみるもよし、使い方も無限にあります。
青春18きっぷについては、当ブログでも多くの記事を掲載しています。以下の「青春18きっぷ」の目次ページからご覧ください。
北海道・東日本エリアの乗り鉄にピッタリなのが、「北海道&東日本パス」です。
青春18きっぷより安いにもかかわらず、有効期間は7日間! 主要な第三セクター路線に乗車できたり、特急券を購入すれば北海道新幹線に乗車できたりと、北海道・東日本エリアを旅するのであれば、青春18きっぷよりもメリットが多いきっぷです。
「北海道&東日本パス」の詳細については、以下の記事で紹介しています。青春18きっぷとの比較もしていますので、どちらを利用したほうがよいか迷っている方も、ぜひご覧ください。
2020年限定! JR北海道の特急に6日間乗り放題で12,000円!「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」
2020年7月~2021年1月末までの期間限定で、JR北海道全線の在来線特急列車(普通車自由席)に6日間乗り放題で12,000円という破格のフリーきっぷ「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」が発売されます。
お盆休みには利用できませんが、この夏の北海道の鉄道旅行はこのきっぷで決まりです。
- 利用期間: 2020年7月23日(木)~2021年1月31日(日)
- 8月10日~19日、12月28日~1月6日は利用不可
- 補助金が上限に達した場合には発売終了
- 有効期間: 連続する6日間
- フリーエリア・きっぷの効力
- JR北海道の在来線の普通・快速・特急列車の普通車自由席に6日間乗り放題
- 普通車指定席も4回まで乗車可能
この「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」は、北海道の補助金を活用することで12,000円という価格を実現しています。とはいえ、利用する側にとっては、あまり気にする必要はありません。唯一、頭に入れておきたいのは、利用開始日の前日までに購入する必要があるという点です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
お盆休みも利用できる! JR北海道の特急乗り放題のフリーきっぷ「ひがし/きた北海道フリーパス」
前述の「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」は、残念ながらお盆休み(8/10~19)には利用できません。
どうしてもお盆休みに北海道を鉄道で旅したいという方には、航空会社とタイアップした「ひがし北海道フリーパス」「きた北海道フリーパス」がおすすめです。
航空会社とのタイアップということで、利用できる航空会社・空港が限定される点には注意が必要ですが、それさえクリアできれば、かなりお得なフリーきっぷです。
フリーきっぷ | 有効期間 | おねだん | フリーエリア | 備考 |
---|---|---|---|---|
ひがし北海道 フリーパス | 5日間 | 16,380円 | 道央~道東 特急自由席 | LCC/AIRDOでの 北海道到着便 利用者のみ |
きた北海道 フリーパス | 4日間 | 13,150円 | 道央~道北 特急自由席 | LCC/AIRDO/ANAでの 北海道到着便 利用者のみ |
特に、道東方面への旅行であれば、Peach及びAIRDOの北海道到着便(到着空港に制限あり)の利用者に限定されますが「ひがし北海道フリーパス」がおすすめです。フリーエリアは札幌・新千歳空港から、旭川・網走・釧路までをカバーします。新千歳空港に到着後、このきっぷを購入して、釧路~網走~旭川~札幌や旭川を起点として、周遊の旅を楽しむことができるきっぷです。
北海道の都市間移動には「えきねっとトクだ値」、札幌~帯広は55%引きの「お先にトクだ値」も!
北海道内での都市間移動には、「えきねっとトクだ値」がおトクです。
列車・日にち・席数限定ですので、いつでも設定があるわけではありませんが、「えきねっと」会員の方なら、えきねっとにログインして確認してみましょう。
北海道内では、札幌や旭川を起点として、道内の主要都市(函館、釧路、帯広、網走、稚内など)への特急列車に設定されていて、割引率は、乗車券+特急券の合計で15~55%です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
2020年春~夏には、札幌・南千歳~釧路間の特急「おおぞら」が50%引き、札幌・南千歳~帯広間の特急「とかち」が55%引きになる「お先にトクだ値」(2週間前までの購入が必要)が設定されています。
札幌~新函館北斗・函館間の特急「北斗」には、8月20日以降になりますが、3週間前までの購入で50%引きになる「お先にトクだ値スペシャル」が設定されます。
また、都市間往復には「Sきっぷ」(特急普通車自由席利用)、「Rきっぷ」(特急普通車指定席利用)が設定されていて、こちらも割引率はかなり高いです。
JR北海道のフリーきっぷ、割引きっぷについては、以下の記事でまとめて紹介していますので、ぜひご覧ください。
JR東日本の新幹線・特急列車が半額!「お先にトクだ値スペシャル」(8/20~)
利用できるのがお盆休み明けの8月20日以降となりますが、JR東日本の各新幹線(北海道新幹線・北陸新幹線含む)と主要な特急列車の運賃+指定席特急料金が50%引きとなる「お先にトクだ値スペシャル」が設定されます。(3週間前までの購入が必要)
- 利用期間: 2020年8月20日~2021年3月31日
- 北陸新幹線「かがやき」「はくたか」は2020年8月20日~9月30日限定
- 設定路線
- 新幹線: 北海道・東北新幹線,秋田新幹線,山形新幹線,上越新幹線,北陸新幹線
- 特急列車: 中央本線「あずさ」「かいじ」,常磐線「ひたち」,外房線「わかしお」,内房線「さざなみ」,総武本線「しおさい」,東北本線・東武線「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」,羽越本線「いなほ」
利用できるのが8月20日からということで、お盆休みの帰省には利用できませんが、夏休み終盤の旅行には利用できそうです。利用期間が来年3月末までと非常に長いので、9月以降の旅行にも利用できます。ぜひ覚えておきましょう。
詳しくは以下の記事で紹介しています。
JR東日本は「週末パス」と地域限定のフリーきっぷが利用可能
JR東日本のフリーきっぷとしては、週末の土日(三連休の場合は金土または日月も可能)に利用できる「週末パス」があります。フリーエリアは南東北・関東甲信越と、2日間の旅行には十分! 特急券を追加すれば新幹線や特急列車にも乗車できる、使い勝手のよいフリーきっぷです。
この「週末パス」、お盆休み(8/10~19)を除いて、夏休み中の週末にも利用できます。
詳しくは、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
また、フリーエリアが1~2県ほどの地域限定フリーきっぷも利用できます。ふだんは土休日しか利用できないフリーきっぷも、夏休み期間中(7/20~8/31)は毎日利用できますので、日帰りのおでかけや、新幹線や特急列車で現地に到着してからの観光に便利です。
フリーきっぷ | おねだん | フリーエリア | 備考 |
---|---|---|---|
いわてホリデーパス | 2,500円 | 主に岩手県内 のJR線 | |
小さな旅ホリデー・パス | 2,720円 | 主に宮城・福島・ 山形のJR線 | |
休日おでかけパス | 2,720円 | 首都圏近郊の JR線 | |
ぐんまワンデー世界遺産パス | 2,240円 | 群馬県内のJR線 主要私鉄各線 | |
ときわ路パス | 2,180円 | 茨城県内のJR線 主要私鉄各線 | ※1 |
信州ワンデーパス | 2,680円 | 主に長野県内の JR東日本の路線 | |
えちごツーデーパス | 2,740円 | 新潟県内のJR線 えちごトキめき鉄道 | 有効2日間 |
※特に記載のないものは夏休み期間中(7/20~8/31)はいつでも利用可能
※1:「ときわ路パス」は7/23~8/30の土休日のみ利用可能
※有効期間の記載がないものは有効期間1日
※別途、特急券を購入すれば、フリーエリア内の新幹線・特急列車に乗車可能
いずれも、2,000円台と購入しやすい価格になっています。自宅からの日帰り旅行に利用してもいいですし、旅先で鉄道を利用して観光地を周る場合などにも便利に使えますね。
また、2020年夏は、例年は冬季にしか発売されない「あきたホリデーパス」(2,440円,1日有効)も利用できます。利用できるのは、2020年7月23日(木)~9月27日(日)の土・日・祝日と、2020年8月8日(土)~8月16日(日)の毎日となっています。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
JR東日本のフリーきっぷについては、以下の記事でまとめています。ぜひご覧ください。
JR東海はお盆休み以外の土休日に「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」が使える!
JR東海の代表的なフリーきっぷが、JR東海の在来線全線(新幹線は熱海~米原のみ、別途特急券を購入)と、16もの私鉄や第三セクター路線に乗車できる「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」です。
お盆休み(8/10~19)と平日は利用できませんが、夏休み期間中の土休日の2日間利用できます。
おねだんは、おとな8,620円と安くはないですが、連続する2日間利用できますので、沿線の観光地や温泉地に宿泊しながら、東海地方、中部地方の魅力的な私鉄路線を乗り歩くのに使えそうです。
詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
JR四国は3日間特急乗り放題で8,000円の「四国満喫きっぷスペシャル」がおすすめ!
JR四国は、特急列車の自由席やグリーン車に乗車できるフリーきっぷを発売していますが、2020年の夏には、「四国満喫きっぷスペシャル」が発売されます。
- 利用期間: 2020年7月1日(水)~9月29日(火)
- 上記の期間のうち、土曜・日曜・祝日を1日以上含む連続する3日間で利用可能
- 有効期間: 連続する3日間
- フリーエリア・きっぷの効力
- JR四国全線・土佐くろしお鉄道全線・阿佐海岸鉄道全線の普通・快速・特急列車の普通車自由席に3日間乗り放題
「四国満喫きっぷスペシャル」は、土休日を含む連続する3日間有効で、JR四国全線、土佐くろしお鉄道全線、阿佐海岸鉄道全線の特急列車の自由席に乗り放題となるフリーきっぷです。特急列車に3日間乗り放題なのに、たった8,000円という破格のフリーきっぷです。
JR四国は、JR旅客会社の中で路線網が最も小さい(路線長が最も短い)のですが、ほとんどの路線で特急列車が運転されています。ですから、四国を鉄道で巡るときには、特急列車に乗車できる「四国満喫きっぷスペシャル」はぴったりのきっぷです。
詳しくは、以下の記事で詳しく紹介しています。
なお、「四国満喫きっぷスペシャル」では、特急列車の普通車指定席やグリーン車には乗車できません。指定席やグリーン車に乗車したい場合には、「四国グリーン紀行」がおすすめです。以下の記事で紹介しています。
また、JR四国のフリーきっぷについては、以下の記事でまとめて紹介しています。
JR九州の新幹線・特急列車に土休日の2日間乗り放題で1万円!「みんなの九州きっぷ」
- 利用期間: 2020年7月11日(土)~9月27日(日)の土日祝日
- 有効期間: 土日祝日の連続する2日間
- フリーエリア
- 全九州: JR九州全線(九州新幹線含む)
- 北部九州: 九州新幹線(博多~熊本)、豊肥本線、鹿児島本線(熊本~宇土)、三角線(宇土~三角)を含む北部エリア
- きっぷの効力
- フリーエリア内の普通列車、快速列車、特急列車(九州新幹線含む)の普通車自由席に乗り放題
- 普通車指定席に6回まで乗車可能
JR九州が2020年夏に発売するフリーきっぷが「みんなの九州きっぷ」です。夏休み期間中の連続する土休日の2日間、九州新幹線や特急列車の自由席に乗り放題、普通車指定席にも6回まで乗車できて、全九州版(JR九州全線)が1万円、北部九州版(豊肥本線より北側)が5,000円という格安のフリーきっぷです。
夏休み期間中の週末のおでかけや旅行にぴったりのきっぷです。
有効期間が2日間と短いので、3日以上の鉄道旅行の場合には、青春18きっぷや、このあと紹介するJR九州のフリーきっぷと組み合わせるのも良いと思います。
「みんなの九州きっぷ」については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
九州の観光・乗り鉄なら「ぐるっと九州きっぷ」「旅名人の九州満喫きっぷ」
JR九州は、ふだんから乗り放題のフリーきっぷを発売しています。
フリーきっぷ | 有効期間 | おねだん | フリーエリア | 備考 |
---|---|---|---|---|
ぐるっと九州きっぷ | 3日間 | 14,300円 | JR九州全線 普通・快速列車 | ※1 |
旅名人の九州満喫きっぷ | 3日間 | 11,000円 | 九州内の全鉄道 特急は不可 |
※1: 別途、特急券を購入すれば、九州新幹線や特急列車に乗車可能(「ぐるっと九州きっぷ」を乗車券として利用可能)
「ぐるっと九州きっぷ」は、JR東日本の「週末パス」などと同じ乗車券タイプのフリーきっぷです。
「ぐるっと九州きっぷ」単体で、JR九州の全路線(九州新幹線を除く)の普通列車、快速列車に3日間乗り放題となります。さらに、別途、特急券を購入すれば、九州新幹線や在来線の特急列車にも乗車することができます。
九州新幹線や特急列車を利用して、九州内の観光地を周遊する旅をしたいのであれば、「ぐるっと九州きっぷ」が向いています。特急券や指定席券を購入すれば、九州各地で運転されている観光列車にも乗車できます。
詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
「旅名人の九州満喫きっぷ」は、青春18きっぷと同じく、普通列車・快速列車にしか乗車できません。「旅名人の九州満喫きっぷ」が1日あたり3,670円なのに対して、青春18きっぷは2,410円ですので、JR線だけを利用するのであれば、青春18きっぷのほうがお得です。
一方、「旅名人の九州満喫きっぷ」は、JR九州だけでなく、第三セクターの肥薩おれんじ鉄道など、九州内のすべての鉄道路線(九州新幹線を除く)に乗車することができます。路線が長い肥薩おれんじ鉄道に乗車する場合や、長崎・熊本・鹿児島などで路面電車を利用して観光する場合などには、「旅名人の九州満喫きっぷ」がおすすめです。
「旅名人の九州満喫きっぷ」については、以下の記事で詳しく紹介しています。青春18きっぷと比較して、どのような使い方をするとお得になるのかも紹介しています。
以上、「JR各社の夏休み・お盆休みの旅行におすすめのフリーきっぷ・割引きっぷまとめ(2020年版)」でした。とても全てのきっぷを紹介することはできないのですが、フリーエリアの広いきっぷ、割引率の高いきっぷを中心にまとめてみました。お得なきっぷを上手に活用して、夏休みの旅行や乗り鉄を楽しみましょう!
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