今年もまもなく夏休みがやってきます。学生さんは長期間の夏休みがありますし、社会人の方も休暇を取りやすい時期でしょう。そう、夏休みは、鉄道旅行、それに、乗り鉄にピッタリの時期ですね。
夏休みに合わせて、JR各社は、長距離の鉄道旅行に利用できるフリーきっぷや割引きっぷを発売します。
この記事では、夏休み・お盆休みに利用できるJR各社のおすすめフリーきっぷ、割引きっぷをまとめて紹介します。この記事を読んで、夏休みの鉄道旅行の計画を立ててみてください。
- 乗り鉄には定番のフリーきっぷ「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」
- JR北海道の特急乗り放題のフリーきっぷ「北海道フリーパス」「ひがし/きた北海道フリーパス」
- 北海道の都市間移動には「えきねっとトクだ値」、札幌~帯広は55%引きの「お先にトクだ値」も!
- 7月後半、9月後半は東北・北海道新幹線が半額!「お先にトクだ値スペシャル」「スーパーモバトクスペシャル」
- JR東日本は「週末パス」と地域限定のフリーきっぷが利用可能
- JR東海はお盆休み以外の土休日に「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」が使える!
- JR四国は4日間特急乗り放題の「夏休み四国満喫きっぷ」がおすすめ!
- 九州の観光・乗り鉄なら「ぐるっと九州きっぷ」「旅名人の九州満喫きっぷ」
- 九州の都市間移動は「九州ネットきっぷ」、若者向けには「ガチきっぷ」
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乗り鉄には定番のフリーきっぷ「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」
格安のフリーきっぷといえば、やっぱり「青春18きっぷ」です。
普通列車、快速列車にしか乗れませんが、フリーエリアはJR全線! 日本全国のJRの路線に乗ることができる、夢のフリーきっぷです。
1日あたり2,370円(5回分で11,850円)なのに、頑張れば、1日で東京から青森や九州まで行くこともできます。ひたすら鉄道に乗って遠くを目指すもよし、ローカル線の知らない駅で途中下車してみるもよし、使い方も無限にあります。
青春18きっぷについては、当ブログでも多くの記事を掲載しています。以下の「青春18きっぷ」の目次ページからご覧ください。
JR北海道、JR東日本エリアの格安フリーきっぷ「北海道&東日本パス」も利用できます。
青春18きっぷより1,000円安い(10,850円)にもかかわらず、有効期間は7日間! 主要な第三セクター路線に乗車できたり、特急券を購入すれば北海道新幹線に乗車できたりと、北海道・東日本エリアを旅するのであれば、青春18きっぷよりもメリットが多いきっぷです。
「北海道&東日本パス」の詳細については、以下の記事で紹介しています。青春18きっぷとの比較もしていますので、どちらを利用したほうがよいか迷っている方も、ぜひご覧ください。
JR北海道の特急乗り放題のフリーきっぷ「北海道フリーパス」「ひがし/きた北海道フリーパス」
夏休みに北海道への旅行を計画されている方も多いでしょう。移動手段に鉄道を利用する場合には、先ほど紹介した「北海道&東日本パス」も利用できますが、普通列車だけで移動するには、北海道はあまりにも広すぎます。
ということで、特急列車にも乗車できるおすすめのフリーきっぷを紹介しましょう。詳しくは、きっぷの名称をクリックすると、各フリーきっぷの紹介記事に飛びます。
フリーきっぷ | 有効期間 | おねだん | フリーエリア | 備考 |
---|---|---|---|---|
北海道フリーパス ※1 |
7日間 | 26,230円 | JR北海道の 在来線全線 特急自由席 |
指定席に6回 まで乗車可能 |
ひがし北海道 フリーパス |
5日間 | 15,500円 | 道央~道東 特急自由席 |
LCC/AIRDOでの 北海道到着便 利用者のみ |
きた北海道 フリーパス |
4日間 | 12,500円 | 道央~道北 特急自由席 |
LCC/AIRDOでの 北海道到着便 利用者のみ |
※1: 8月10日~19日は利用不可
このように、JR北海道は特急列車に乗り放題のフリーきっぷが充実しています。
長期間の旅行で北海道をあちこち周遊するなら「北海道フリーパス」がおすすめです。お盆休みには利用できませんが、それ以外であれば夏休みに利用できます。
また、道東への旅行であれば、LCC(Peach、バニラエア)及びAIRDOの北海道到着便(到着空港に制限あり)の利用者に限定されますが「ひがし北海道フリーパス」がおすすめです。こちらは、お盆休みも含めて利用制限日はありません。
北海道の都市間移動には「えきねっとトクだ値」、札幌~帯広は55%引きの「お先にトクだ値」も!
北海道内での都市間移動には、「えきねっとトクだ値」がおトクです。
列車・日にち・席数限定ですので、いつでも設定があるわけではありませんが、「えきねっと」会員の方なら、えきねっとにログインして確認してみましょう。
北海道内では、札幌や旭川を起点として、道内の主要都市(函館、釧路、帯広、網走、稚内など)への特急列車に設定されていて、割引率は、乗車券+特急券の合計で、15~55%です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
2019年春~夏には、札幌・南千歳~帯広間の特急「スーパーとかち」に、55%引きの「お先にトクだ値」(3週間前までの購入が必要)が設定されています。
また、都市間往復には「Sきっぷ」(特急普通車自由席利用)、「Rきっぷ」(特急普通車指定席利用)が設定されていて、こちらも割引率はかなり高いです。
JR北海道のフリーきっぷ、割引きっぷについては、以下の記事でまとめて紹介していますので、ぜひご覧ください。
7月後半、9月後半は東北・北海道新幹線が半額!「お先にトクだ値スペシャル」「スーパーモバトクスペシャル」
7月後半(7/16~31)と9月後半(9/17~30)に、東京(上野・大見は発着含む)~新青森・新函館北斗間、および、北海道新幹線の新青森~新函館北斗間の相互駅間に、運賃+特急料金の合計が半額になる「お先にトクだ値スペシャル」「スーパーモバトクスペシャル」が設定されます。
注目は、7月後半の設定です。学校が夏休みの期間中に、50%引きの割引きっぷが設定されているのです。
列車・席数限定で、3週間前までの購入が必要ですので、まだ間に合う方はぜひご検討ください。
JR東日本は「週末パス」と地域限定のフリーきっぷが利用可能
JR東日本は、週末の土日(三連休の場合は金土または日月も可能)に利用できる「週末パス」があります。フリーエリアは南東北・関東甲信越と、2日間の旅行には十分! 特急券を追加すれば新幹線や特急列車にも乗車できる、使い勝手のよいフリーきっぷです。
この「週末パス」、お盆休み(8/10~19)を除いて、夏休み中の週末にも利用できます。
詳しくは、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
また、フリーエリアが1~2県ほどの地域限定フリーきっぷも利用できます。ふだんは土休日しか利用できないフリーきっぷも、夏休み期間中(7/20~8/31)は毎日利用できるものが多いので、日帰りのおでかけに最適です。
フリーきっぷ | おねだん | フリーエリア | 備考 |
---|---|---|---|
いわてホリデーパス | 2,460円 | 主に岩手県内 のJR線 |
|
小さな旅ホリデー・パス | 2,670円 | 主に宮城・福島・ 山形のJR線 |
|
休日おでかけパス | 2,670円 | 首都圏近郊の JR線 |
|
ぐんまワンデー世界遺産パス | 2,200円 | 群馬県内のJR線 主要私鉄各線 |
|
信州ワンデーパス | 2,640円 | 主に長野県内の JR東日本の路線 |
|
えちごツーデーパス | 2,690円 | 新潟県内のJR線 えちごトキめき鉄道 |
有効2日間 |
※いずれも夏休み期間中(7/20~8/31)はいつでも利用可能
※有効期間の記載がないものは、有効期間1日
※別途、特急券を購入すれば、フリーエリア内の新幹線・特急列車に乗車可能
いずれも、2,000円台と購入しやすい価格になっています。自宅からの日帰り旅行に利用してもいいですし、旅先で鉄道を利用して観光地を周る場合などにも便利に使えますね。
JR東日本のフリーきっぷについては、以下の記事でまとめています。ぜひご覧ください。
JR東海はお盆休み以外の土休日に「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」が使える!
JR東海の代表的なフリーきっぷが、JR東海の在来線全線(新幹線は熱海~米原のみ、別途特急券を購入)と、16もの私鉄や第三セクター路線に乗車できる「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」です。
お盆休み(8/10~19)と平日は利用できませんが、夏休み期間中の土休日の2日間利用できます。
おねだんは、おとな8,480円と安くはないですが、連続する2日間利用できますので、沿線の観光地や温泉地に宿泊しながら、東海地方、中部地方の魅力的な私鉄路線を乗り歩くのに使えそうです。
詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
JR四国は4日間特急乗り放題の「夏休み四国満喫きっぷ」がおすすめ!
JR四国は、特急列車の自由席やグリーン車に乗車できるフリーきっぷを発売していますが、この夏休みには、「夏休み四国満喫きっぷ」がおすすめです。
「夏休み四国満喫きっぷ」は、13,000円で4日間、JR四国全線、土佐くろしお鉄道全線、阿佐海岸鉄道全線の特急列車の自由席に乗り放題となるフリーきっぷです。
JR四国は、JR旅客会社の中で、路線網が最も小さい(路線長が最も短い)のですが、ほとんどの路線で特急列車が運転されています。
路線網が小さいため、4日間をフルに活用すれば、この「夏休み四国満喫きっぷ」1枚だけで、JR四国の全路線を完乗することも難しくないでしょう。
もちろん、四国各地を鉄道で観光して巡るといった使い方にもぴったりです。あっという間にもとが取れるくらい破格のフリーきっぷですので、観光に時間を割いても良いでしょう。
詳しくは、以下の記事で詳しく紹介しています。
なお、「夏休み四国満喫きっぷ」では、特急列車の普通車指定席やグリーン車には乗車できません。指定席やグリーン車に乗車したい場合には、「四国グリーン紀行」がおすすめです。以下の記事で紹介しています。
九州の観光・乗り鉄なら「ぐるっと九州きっぷ」「旅名人の九州満喫きっぷ」
JR九州は、ふだんから乗り放題のフリーきっぷを発売しています。
フリーきっぷ | 有効期間 | おねだん | フリーエリア | 備考 |
---|---|---|---|---|
ぐるっと九州きっぷ | 3日間 | 14,000円 | JR九州全線 普通・快速列車 |
※1 |
旅名人の九州満喫きっぷ | 3日間 | 10,800円 | 九州内の全鉄道 特急は不可 |
※1: 別途、特急券を購入すれば、九州新幹線や特急列車に乗車可能(「ぐるっと九州きっぷ」を乗車券として利用可能)
「ぐるっと九州きっぷ」は、JR東日本の「週末パス」などと同じ乗車券タイプのフリーきっぷです。
「ぐるっと九州きっぷ」単体で、JR九州の全路線(九州新幹線を除く)の普通列車、快速列車に3日間乗り放題となります。さらに、別途、特急券を購入すれば、九州新幹線や在来線の特急列車にも乗車することができます。
九州新幹線や特急列車を利用して、九州内の観光地を周遊する旅をしたいのであれば、「ぐるっと九州きっぷ」が向いています。特急券や指定席券を購入すれば、九州各地で運転されている観光列車にも乗車できます。
詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
「旅名人の九州満喫きっぷ」は、青春18きっぷと同じく、普通列車・快速列車にしか乗車できません。「旅名人の九州満喫きっぷ」が1日あたり3,600円なのに対して、青春18きっぷは2,370円ですので、JR線だけを利用するのであれば、青春18きっぷのほうがお得です。
一方、「旅名人の九州満喫きっぷ」は、JR九州だけでなく、第三セクターの肥薩おれんじ鉄道など、九州内のすべての鉄道路線(九州新幹線を除く)に乗車することができます。路線が長い肥薩おれんじ鉄道に乗車する場合や、長崎・熊本・鹿児島などで路面電車を利用して観光する場合などには、「旅名人の九州満喫きっぷ」がおすすめです。
「旅名人の九州満喫きっぷ」については、以下の記事で詳しく紹介しています。青春18きっぷと比較して、どのような使い方をするとお得になるのかも紹介しています。
九州の都市間移動は「九州ネットきっぷ」、若者向けには「ガチきっぷ」
九州の主要都市間を九州新幹線や在来線の特急列車で移動する場合には、乗車券と特急券(指定席)がセットになった割引きっぷ「九州ネットきっぷ」がお得です。特に、乗車日の3日前、7日前までに購入すると割引率が高くなる「早得3」「早得7」を利用すれば、区間によっては3~4割引きになることもあります。
「九州ネットきっぷ」を含むJR九州のフリーきっぷ、割引きっぷについては、以下の記事でまとめています。
また、18~24歳の若者限定ですが、2019年の夏休みには「ガチきっぷ」が発売されます。
「九州ネットきっぷ」と同じで、乗車券と特急券がセットになった割引きっぷですが、自由席専用です。3日前までの購入が必要です。区間によっては、「九州ネットきっぷ」の早得3や早得7と同じ値段だったりしますので、「ガチきっぷ」を利用する権利のある方でも、どちらを利用すべきか検討したほうが良いでしょう。
「ガチきっぷ」については、以下の記事で紹介しています。
以上、「JR各社の夏休み・お盆休みの旅行におすすめのフリーきっぷ・割引きっぷまとめ(2019年版)」でした。とても全てのきっぷを紹介することはできないのですが、フリーエリアの広いきっぷ、割引率の高いきっぷを中心にまとめてみました。お得なきっぷを上手に活用して、夏休みの旅行や乗り鉄を楽しみましょう!
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当ブログで紹介しているおすすめのフリーきっぷ、割引きっぷの目次ページです。
2019年夏の臨時列車のまとめ記事です。