2018年もあとわずか。今年もいろいろなところへ汽車旅・乗り鉄に行ってきました。ということで、今年の汽車旅を振り返ってみたいと思います。年末恒例、と思いきや、初めての企画だったりします。
初乗り! 今年初めて乗車した列車たち
まずは、今年初めて乗車した列車を振り返ってみます。
中央線 特急列車「E353系」に初乗り!
正確には昨年(2017年)の年末ですが、運行を開始したばかりの中央線の特急列車「E353系」に乗車してきました。
先代のE351系と比べて、カーブでの傾斜や振動が少なく、乗り心地は上々。各席のコンセントやフリーWiFiなども具備し、設備面でも充実した車両になっています。
このときは、新宿午前7時発の「スーパーあずさ1号」に乗車。まだ薄暗い新宿駅のホームに入線してきたE353系のスリムなボディが注目を浴びていました。
中央線の特急列車では、すでにE353系が多数派になっていますが、2019年3月のダイヤ改正で、中央線(JR東日本)のすべての特急列車がE353系に統一されます。
東武鉄道初のSL列車「SL大樹」に乗車!
ゴールデンウィーク前半の4月下旬、前年2017年夏に運行を開始した東武鉄道のSL列車「SL大樹」(鬼怒川温泉~下今市)に乗車してきました。
JR北海道から借り受けた蒸気機関車C11-207に、JR四国から譲り受けた3両の14系客車、それに、JR西日本から譲渡された扇形庫など、JR各社の協力を得て実現した東武鉄道のSL列車運転です。
乗車時間は30分ちょっとと、SL列車としては短め。ただ、東武のうまいところは、鬼怒川温泉・下今市の両駅の転車台を駅前広場に設置し、SL乗車前後の蒸気機関車の回転や機回しなどをイベントとして見せている点。個人的には、SLそのものの乗車よりも、前後のイベントのほうが楽しめたくらいです。
特に、鬼怒川温泉駅での転車台でのSLの方向転換は一大イベント。駅前の広場にどーんと設置された転車台でSLが回転するのを、すぐ近くから眺めることができます。C11形は蒸気機関車としては小型のほうですが、すぐ近くで見られるので迫力がすごいです。
鬼怒川温泉駅から「SL大樹」に乗車して下今市駅へ。この下今市駅でも、転車台でSLが方向転換する様子を眺めることができます。さらに、次の鬼怒川温泉行きの「SL大樹」となるべく、蒸気機関車と最後尾のディーゼル機関車を入れ替える作業を眺めることができます。鉄道好きの方なら、下今市での作業風景を眺めるほうが楽しいでしょうね。
赤いロマンスカー「GSE」(70000形)に初乗車!
2018年3月にデビューしたばかりの、小田急電鉄の新型ロマンスカー「GSE」(70000形)にも乗車しました。真っ赤の塗装が映え、近未来の鉄道車両のようなデザインです。
ロマンスカーといえば展望席なのですが、この日は残念ながら満席。普通席に乗車したのでした。
さすがにデビューしたばかりの特急列車。普通車の座席もかなり快適です。電源コンセント、WiFiはもちろん装備。それに、この大きな窓! 車窓を楽しむにはもってこいですし、この窓のおかげで、車内がとても明るいのです。
4月下旬、ゴールデンウィーク前の平日ということもあってか、車内は空いていましたが、箱根湯本から新宿まで、ロマンスカーの旅を楽しんだのでした。
これで乗り納め!? 消えてゆく列車・路線たち
2018年の汽車旅のテーマの一つは「乗り納め」でした。初めからそう決めていたわけではないのですが、結果的にそうなっていました。
すでに引退することが決まっている列車や車両、それに、廃止の危機に瀕している路線などに乗車した記録を振り返ってみます。
留萌本線 深川~留萌に乗車
8月下旬に3泊4日で北海道を旅しましたが、そのときに留萌本線の深川~留萌間を往復してきました。
留萌本線は、末端部分の留萌~増毛間が2016年12月に廃止されたばかり。さらに、残りの深川~留萌間も、JR北海道が「単独では維持困難な線区」に指定し、その中でも乗客数が少ないために、国や自治体の支援対象からも外れてしまいました。
そんな廃止の危機に瀕した路線ですので、今回の旅で利用した「ひがし北海道フリーパス」のエリア外でしたが、青春18きっぷ1日分を利用して乗車してきたというわけです。
広い構内に立派な駅舎の留萌駅。その規模に対して、この寂れ具合が哀愁を誘います。朝と夜間は無人駅で、駅員は不在でした。
2016年12月で廃止になった区間では、線路が途切れていました。鉄道ファンとしては見たくない光景ですが、北海道のローカル線の現実を突きつけられた感じです。
これが本当に最後の乗車になってしまうのか、まだ鉄道として存続する道が残されているのか…。
中央線の特急列車「はまかいじ」(185系)・「かいじ」(E257系)の乗り納めへ
既報のとおり、2019年春のダイヤ改正で、JR東日本の中央線の特急列車は、新型車両「E353系」に統一されます。
これに伴って、東海道本線の特急「踊り子」などで利用されている185系に代わって、E257系が充当されることになっています。つまり、185系は車両そのものの引退が近づいていますし、中央線特急としてはE257系が間もなく見納めになる、ということです。
ということで、この両列車に乗ってみました。
実は「はまかいじ」には乗車したことがなかったので、7月に長野方面への乗り鉄に行った時に、わざわざ横浜まで出てから「はまかいじ」に乗車したのでした。
上のほうで紹介した新型特急「E353系」と比べると、設備の充実度や乗り心地は雲泥の差。これで同じ特急料金っておかしくないか?と思ってしまうほどです。それでも、残り少なくなってしまった国鉄時代の特急車両に乗れる機会はどんどん減っていきます。
「はまかいじ」は臨時列車のため、2019年のダイヤ改正の発表では一切触れられていません。2019年1月に発表されるであろう春の臨時列車で、車両を変えて存続するのか、列車ごと消えてしまうのか、注目です。
もう一つ、中央線の特急列車としては、おそらく乗り納めになってしまうであろうE257系の「かいじ」に乗車しました。
こちらは、中央線特急から引退するとはいえ、比較的新しい車両。まだまだ現役で活躍できそうで、東海道本線の「踊り子」などに転用される予定です。
数えきれないほど乗った中央線のE257系にお別れを告げたのでした。
13年ぶりの北海道の乗り鉄へ! 「ひがし北海道フリーパス」の旅
今年の汽車旅No.1は、13年ぶりの北海道での乗り鉄ですね。この間、北海道には何度か旅行に行きましたが、ガチの乗り鉄は、2005年に道東に行ったとき以来でした。
道央~道東の広い範囲の特急自由席に5日間乗り放題になる「ひがし北海道フリーパス」を利用するために、わざわざ早起きして成田まで出てから、バニラエアに搭乗したのでした。
もう20年近く前に初めて乗車してからそれっきりになっていた花咲線(根室本線 釧路~根室)にも乗車しました。厚岸湾近く、別寒辺牛湿原の荒涼とした風景は、ここが本当に日本かと思ってしまいます。
2日目は、釧網本線の乗り歩きを楽しみました。あいにくの小雨模様で、摩周湖や美幌峠の景色を楽しむことはできませんでしたが、川湯温泉駅の「オーチャードグラス」や、北浜駅の「停車場」といった、駅舎カフェを堪能しました。
釧網本線の車窓と観光スポットについては、以下の記事もご覧ください。
3日目は、網走から「オホーツク2号」で旭川へ、そこから前述の留萌本線の乗り鉄(乗り納め?)を楽しみました。平日の夕方なのに、高校生たちが下車してしまうと、車内はガラガラ。これは廃止になっても仕方がないかも、これで乗るのは最後かも、と感傷的な気分になってしまったのでした。
最終日の4日目は、富良野線で美馬牛駅へ。美馬牛でレンタサイクルを借りて、美瑛パノラマロードのサイクリングを楽しみました。ここはホントに絶景で、夏に富良野周辺に旅行されるならば、ぜひおすすめしたいです。その際は、絶対サイクリングがおすすめです!
4日間で、新千歳空港から釧路、根室、網走、美瑛・美馬牛、留萌へと、道央・道東をぐるっと一周してきました。
鉄道で旅行するのが好きな方なら、このルートはおすすめです。レンタカーよりも機動力は落ちますが、観光シーズンであれば有名観光スポットへはバスが出ていますし、なにより、北海道の雄大な車窓を眺めながらの旅は、汽車旅ならではです。
LCC+「ひがし北海道フリーパス」で、旅費もかなり安くあげることができます。
またすぐにでも北海道に行きたい! そう思わせてくれる旅でした。
以上、2018年の汽車旅を振り返ってみました。初めて乗った列車が多い一方で、去り行く列車たちにも多く乗車することができました。来年も積極的に旅行に出かけて、ブログでご報告できればと思います。
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