2018年のゴールデンウィーク前半を利用して、鬼怒川方面に1泊旅行に出かけました。旅の目的は、温泉とSL。数日前に急遽思いついて手配した旅行でした。今回は家族と一緒なので鉄分は(SL以外は)若干薄めですが、旅行記を公開します。
「まるごと鬼怒川 東武フリーパス」を購入
今回の旅では、「まるごと鬼怒川 東武フリーパス」を購入しました。発駅~下今市の往復と、下今市~湯西川温泉のフリーエリア、鬼怒川温泉周辺の一部バス路線に4日間乗り放題となるフリーきっぷです。
合わせて、往復の特急券、2日目に乗車する「SL大樹」のSL座席指定券を手配しました。
久々のスペーシアで鬼怒川温泉へ
4月28日、ゴールデンウィークの初日、自宅から浅草駅に向かいます。いつもの乗り鉄旅なら早朝から出かけるところですが、この日は少し遅めの出発。
浅草駅で駅弁を仕入れて、ホームへ向かうと、4番線にスペーシアが入線してきました。2012年にリニューアル工事が実施されたときにカラーリングも変更されていますが、今回乗車する「きぬ119号」(鬼怒川温泉行き)は、このスカイブルーの帯の「粋」編成です。
車内清掃が終わるまでの間、浅草駅のホームを歩いてみます。特急列車が発着するこのホームは6両がギリギリ入るくらいの長さしかありません。それに、かなりの急カーブで、先頭のほうは、ホームと車体が1メートル近くあいているところも。ホームと列車のドアの間には、板を渡してあります。
車内に入ると、重厚なシートが並びます。前述のリニューアルのときにモケットが張り替えられたようで、全体的にやや古さを感じるスペーシアの設備の中では、飛び抜けて新しい印象です。
11時30分、浅草駅を発車します。この時点では、まだ半分くらいしか座席は埋まっていません。
右に急カーブして、隅田川を渡ると、すぐにとうきょうスカイツリー駅。旧業平橋(なりひらばし)駅ですが、いまや駅の上にはスカイツリーが立っていて、立派な観光名所になりました。
その後も、北千住、春日部と停車し、徐々に乗客は増え、ほぼ満席になりました。
ビュッフェカウンターがうれしいスペーシア


お昼も過ぎたので駅弁タイム。崎陽軒の「おべんとう初夏」と、定番の「シウマイ弁当」。前の座席に入っていた車内販売のお知らせには、3号車にあるビュッフェカウンターで生ビール(500円)を販売しているとありましたが、今回は我慢(笑)
スペーシアの3号車のビュッフェカウンターは、3号車の半分近くを占める大きなものです。駅弁を食べた後に、アイスクリームを買いに行きましたが、生ビールのサーバーも置いてありました。
昨年のゴールデンウィークは「リバティ会津」に乗りましたが、やはりグレードとしてはスペーシアのほうが上ですね。座席が広かったり、個室のようなコンパートメントがあったりというのもありますが、ビュッフェカウンターや車内販売があるのは、旅行に利用する列車としては好印象です。
鬼怒川温泉で普通列車に乗り換え
浅草から1時間40分ほどで、下今市駅に到着。ここで下車する人が目立ちました。東武日光方面へ向かうのか、SL大樹に乗るのでしょうか。
下今市から東武鬼怒川線に入ると、これまで快調に飛ばしてきたスペーシアの速度はかなり落ちます。鬼怒川線は単線で、線路も曲がりくねっているので、スピードが出せないのでしょう。
浅草から2時間ちょっと、13時41分に終点の鬼怒川温泉に到着しました。
鬼怒川温泉のホームには、SL大樹の客車とディーゼル機関車DE10だけが残されていました。
SLは、客車から切り離されて、単独で転車台へ向かうところでした。しばし、SLを見学していると、普通列車がやってきましたので、乗車します。
13時55分に鬼怒川温泉を発車すると、10分ほどで、終点の新藤原駅に到着です。折返し、東武日光行きになるようです。
新藤原駅では、同じホームに停車していた普通列車の会津田島行きに乗車します。この新藤原駅、東武鉄道と野岩鉄道(やがんてつどう)の境界駅なので、ここで乗り換えとなるのですね。
ただ、乗り換えた電車は、先ほどまで乗ってきた東武の6050系という電車とほぼ同じ形式です。東武鉄道と野岩鉄道、それに、会津鉄道の3社は、普通列車の直通運転もするので、同じ形式の車両を保有しているのですね。
龍王峡で下車
5分の乗り継ぎで、14時10分に新藤原を発車します。これまでの4両編成から2両編成になったことで、乗客の密度が上がったようですが、それでも座席はかなり空いていました。
わずか2分で龍王峡駅に到着。ここで下車します。
龍王峡駅はトンネルに挟まれた駅です。というか、半分はトンネルの中、といったほうがいいくらいです。こちら側は新藤原方面。
こっちは川治温泉方面です。
このあたりは鬼怒川の上流域に発達した深い渓谷があります。野岩鉄道は、その渓谷をトンネルで抜けていくのですが、龍王峡駅はこの渓谷のすぐ近くにあります。深い谷の合間に駅があり、そこだけトンネルから線路が顔を出しているわけですね。
階段を登って改札を出ます。無人駅かと思いきや、駅員さんがいました。「まるごと鬼怒川 東武フリーパス」を見せて改札を出ました。
ここからは、龍王峡を散策します。(つづく)
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