名古屋から快速みえ3号で伊勢市に到着しました。ここで下車した目的は、もちろん伊勢神宮へ「お伊勢参り」することです。当日は気温35℃を超える猛暑でしたが、ところどころで涼をとりながら、なんとか巡ってくることができました。
伊勢市駅から徒歩で外宮(げくう)へ
伊勢市駅のコインロッカーに荷物を入れて、身軽になってからスタートです。
伊勢神宮は、外宮(げくう)、内宮(ないくう)に分かれていて、外宮→内宮の順に参拝するのが古くからの習わしとのことですので、その順番に従うことにします。ちなみに、伊勢神宮の正式名称は「神宮」(じんぐう)だそうです。
外宮は、伊勢市駅から500メートルほど、徒歩で7~8分ほどです。駅前の大きな鳥居をくぐり、お土産屋などが並ぶ道を真っすぐいくと、外宮の入口に到着です。
外宮には、食物を司る神「豊受大御神」がお祀りされています。食物の神様ですが、衣食住やあらゆる産業の守り神として祀られているとのことです。内宮が建造されてから500年後に建てられたそうです。
まずは手水舎(てみずしゃ)で手と口を清めます。
鳥居をくぐります。鳥居をくぐるときには、一礼をするようなので、それに習って礼をしてから進みます。
鳥居を入ると、木々に囲まれた表参道が続きます。
まず、最初に「豊受大御神」が祀られているメインのお宮(御正宮)に最初に参拝します。御正宮は外宮の一番奥にありました。
参拝は、「二拝二拍手一拝」のお作法に従います。夏休みということもあってか、家族連れなどでかなり混雑していたので、少し並びましたが、無事に参拝を終了しました。
御正宮に参拝した後は、別宮(べつぐう)と呼ばれるお宮を巡ります。別宮は、御正宮に次いで尊いお宮で、御正宮の後に参拝するのが習わしだそうです。
上の写真は風宮(かぜのみや)。農作物を育むのに大切な雨と風を司る神様がお祀りされています。
歴史のある伊勢神宮ですが、社殿の建物は新しく、木材の色も鮮やかです。これは、あとで述べる「式年遷宮」によって、二十年ごとに社殿が建て替えられているからなのですね。
これは土宮。別宮の一つで、土地の守り神である「大土御祖神」(おおつちみおやのかみ)がお祀りされているそうです。
しかし暑い。木々で日陰になる参道はまだよいものの、御正宮の周りは砂利が敷き詰められているうえ、陽の光を遮るものが全くないため、かなり暑いです。真夏に参拝する際には、必ず飲み物を持ち歩きましょう。冗談ではなく、熱中症になりかねません。
「式年遷宮記念 せんぐう館」へ
外宮を一通り参拝したあとは、外宮の入口のすぐ横にある「式年遷宮記念 せんぐう館」へ。「せんぐう館」は、2013年に斎行された「神宮式年遷宮」を記念して建てられたもので、式年遷宮に関する展示があります。
式年遷宮とは?
「式年遷宮」とは、二十年に一度、天照大神をはじめとする神様たちに、新しい社殿に移っていただく儀式だそうです。要は、お宮などを全て新たに建て直すのです。
御正宮の建築様式は日本最古の神明造
ちょうど、展示ガイドによる解説が始まったところでしたので、耳を傾けました。
御正宮の原寸大模型が展示されていましたが、伊勢神宮の社殿は「神明造」(しんめいづくり)という日本最古の建築様式で建てられているそうです。特徴として、床がかなり高くなっている「高床式」を採用していること、屋根がすべて茅葺であること、柱の根元を全て地中に埋めている掘立式(ほったてしき)を採用していることなどの説明がありました。高床式というのは、昔、社会の時間に習ったことがあると思いますが、コメなどの穀物を湿気や害虫から守るために床を高くした倉庫に用いられていた様式で、弥生時代からあるものですね。
最古の建築様式で、新しいお宮や社殿を造ることで、神々が新たにパワーを得るというのが、伊勢神宮の考え方なんだそうです。伊勢神宮の建物は、最も古くても、たかだか20年前のもの。そう考えると有難味がなさそうですが、最古の建築様式を守って20年ごとに建て替えるには、その技術を継承する職人さんが必要なわけです。伊勢神宮の歴史は、建物そのものではなく、技術や考え方の継承によって成り立っているのだと感じたのでした。
古材は各地のお社の建て替えに再利用
また、20年に一度、社殿を全て建て替え、古い社殿を取り壊すため、大量の古材が出てきます。内宮・外宮の旧御正殿の棟持柱は、内宮の入口に建つ鳥居に流用されるほか、日本全国各地のお社の建て替えに再利用されているそうです。2013年の式年遷宮のときには、東日本大震災で被害を受けた東北地方のお社の建て替えに多くが利用されたとのことでした。
※館内は撮影禁止でしたので、写真はありません。
展示ガイドの話を聞き、一通り展示を見てまわると、とても勉強になります。正直、外宮を参拝する前に「せんぐう館」に寄ればよかったと思いました。まあ、この「せんぐう館」は、外宮では唯一冷房が効いている場所なので、内宮に行く前に涼をとる目的もあったのですが…。
ようやく体が冷えてきたところで、次は内宮へ向かいます(つづく)。
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