2017年夏の青春18きっぷ旅第二弾は、紀伊半島一周の旅に出てきました。例によって、旅行記を何回かに分けて書いていきたいと思います。初日は、新幹線で名古屋まで出たあと、JR東海の「快速みえ」に乗車して伊勢市へ。
未踏の地、紀伊半島へ
今回、青春18きっぷ旅の目的地に紀伊半島を選んだのは、紀伊半島の三重県・和歌山県が個人的に未踏の地だったからです。当然、紀伊半島を走る紀勢本線や関西本線などには乗車したこともありません。ここ何年かは、これまで何度も乗車したことのある路線に乗っていましたが、そろそろ初乗車となる路線の新規開拓もしたいなぁ、と思い始めていたところでした。
それに、今年の青春18きっぷ旅第一弾は、水郡線や磐越西線、只見線といった川沿いの路線を選んだので、今度は海が見える路線に乗りたいなと思っていました。そこで、紀勢本線に乗って紀伊半島をぐるっと一周してみようと、今回の目的地を紀伊半島に選んだのでした。
早朝のこだま号で名古屋へ!
8月の平日の早朝。東京駅の新幹線ホームにはビジネス客の姿がちらほら。今回の旅は、こだま631号名古屋行きのグリーン車からスタートです。
青春18きっぷ旅ですが、夏休みの関係で今回の旅程は2泊3日。乗り鉄だけでなく、観光にもそれなりに時間を割きたかったため、往復は新幹線を利用することにしたのでした。
こだま号のグリーン車を選んだのは、単純に「こだま☆楽旅IC早特」(9月からは「EXこだまグリーン早特」)が一番安かったから。仕事であればのぞみの指定席に乗りますが、今回は夏休みの汽車旅。そこまで急ぐ必要もないですし、新幹線のグリーン車に長時間乗車する機会もそれほどないので、こだまのグリーン車を選択しました。
こだま号グリーン車の乗車記は、以下の記事にまとめていますので、興味がありましたらご覧ください。
気動車の「快速みえ」で伊勢市へ
こだま631号は、各駅に律儀に停車し、何本もののぞみ・ひかりに抜かれながらも、定刻通り09時15分に終点の名古屋駅に到着しました。ここから青春18きっぷ旅のスタートです!
観光客にもビジネス客にも人気?の「快速みえ」
在来線のホームへ急ぐと、ちょうどこれから乗車する「快速みえ」が入線してくるところでした。すでにホームには列車を待つ人たちの列ができていました。
「快速みえ」は、名古屋~伊勢市・鳥羽を、関西本線・伊勢鉄道・紀勢本線・参宮線経由で結んでいるJR東海の快速列車です。伊勢鉄道と紀勢本線・参宮線が非電化のため、快速みえは気動車(ディーゼルカー)で運転されます。現在使われている車両は、JR東海のキハ75形気動車です。
今回乗車する「快速みえ3号」は4両編成での運転です。後ろの2両は途中の伊勢市で切り離されるとのこと。伊勢市で下車する予定なので、3号車の窓側席に乗車しました。
快速みえの車内です。二人掛けのクロスシートが並びますが、ドア横だけはボックスシートになっています。乗車券だけで乗れる列車としては、なかなかの設備だと思います。
発車時刻が迫ってくると、どんどん乗客が増えてきます。伊勢・志摩への観光客と、ビジネス客の両方が半々くらいの割合でしょうか。途中、桑名や四日市、津などに停車するため、ビジネス客の利用も多いようです。結局、名古屋駅出発前に座席はすべて埋まり、多少の立ち客が出るほどの盛況ぶりです。
伊勢湾の西岸に沿って南下も海は見えず
09時37分に名古屋を出発。名古屋駅を南側に出て、すぐに西へ進路をとります。しばらくは近鉄名古屋線の線路が並行しています。この先も、かなりの区間、近鉄とJRが並行しているのですが、関東地方ではなかなか見られない光景です。
木曽川をはじめとして、伊勢湾に注ぐ大小の川をいくつも渡っていくと、最初の停車駅の桑名に到着です。早くも下車するビジネス客の姿も見られました。1時間に1本運転されていますので、ビジネス客にも使いやすいのでしょうね。
車窓に工場の煙突やコンビナートが見えてくると、工業地帯の街、四日市に到着です。ここでも多少の乗降がありました。
ここまで、伊勢湾に沿って進んできたはずですが、車窓からはほとんど海が見えませんでした。座席が伊勢湾とは反対側だったからかもしれませんが…。
四日市を出たあたりから、やや内陸側に入り、車窓には田畑や山地が目立ってきます。地図を見ると、車窓左側の遠くに見える山々は鈴鹿山脈の南端のようです。琵琶湖の東側から鈴鹿市のあたりまで、南北に伸びている山脈ですね。
伊勢鉄道線を経由して津へ
四日市を出て二つ目の駅、河原田から津までは、JR線ではなく伊勢鉄道線を走ります。この区間は青春18きっぷでは乗車できないため、別途運賃を支払う必要があるのです。
四日市を出ると、すぐに車内改札がやってきます。その時に、青春18きっぷを見せて、伊勢鉄道線の運賃510円を支払いました。見ていると、名古屋市内までのJRの乗車券を持っている乗客が多いようで、伊勢市駅までの運賃2000円を支払っていました。快速みえは、途中区間で伊勢鉄道線を通過するため、伊勢鉄道のきっぷをあらかじめ購入している乗客は少ないようですね。そのままでは運賃を取りはぐれてしまう可能性があるので、車内改札を実施しているのでしょうね。
鈴鹿を出て、次第に住宅が増えてくると、三重県の県庁所在地、津に到着です。この駅も近鉄とJRのホームが並んでいますが、近鉄のほうがホームで列車を待つ乗客が多いですね。近鉄は電化路線で線形もよく、かなりかっ飛ばすのに対して、JRは気動車。名古屋からの列車の本数も、近鉄のほうが圧倒的に多いのですね。三重県ではJRはかなり分が悪いようです。
伊勢神宮の最寄り駅、伊勢市駅へ
津からは再びJR線になります。JR紀勢本線に入り、松坂(まつさか)、多気(たき)と停車します。
津と松阪のちょうど中間あたりで、比較的大きな川を渡りました。地図を見ると、雲津川(くもずがわ)という川のようです。これも伊勢湾にそそぐ川ですね。
多気からはJR参宮線に入り、11時07分に伊勢市駅に到着しました。乗客の大半が下車したようです。
名古屋から約1時間半の旅でしたが、クロスシートの比較的新しい気動車で快適な汽車旅となりました。(つづく)
紀伊半島一周 青春18きっぷの旅
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