京王電鉄は、2019年2月22日にダイヤ改正を実施すると発表しました。一番の目玉は、2018年2月に運行を開始した有料座席指定列車「京王ライナー」の朝時間帯の上り列車の新設と、土休日夕方の増発です。
ダイヤ改正で朝時間帯の上り「京王ライナー」を新設!
京王電鉄は、2019年2月22日にダイヤ改正を実施すると発表しました。
今回のダイヤ改正の目玉は、2018年2月に運転を開始した有料座席指定列車「京王ライナー」の朝時間帯の上り列車新設と、土休日の下り列車増発(運行時間帯拡大)です。
一般に、通勤電車は朝時間帯のほうが混雑が激しいので、平日朝の上り「京王ライナー」は要望が強かったのではないかと想像します。
「京王ライナー」は、既存の列車も含めて、以下のようなダイヤになります。
【新宿~京王八王子】
曜日 | 上下 | 区間 | 発時刻 | 備考 |
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平日 | 上り | 京王八王子→新宿 | 2号(06:05発) 4号(08:31発) |
新設 新設 |
下り | 新宿→京王八王子 | 1号(20:00発) 3号(21:00発) 5号(22:00発) 7号(23:00発) 9号(00:00発) |
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土休日 | 上り | 京王八王子→新宿 | 2号(08:44発) | 新設 |
下り | 新宿→京王八王子 | 1号(17:00発) 3号(18:00発) 5号(19:00発) 7号(20:00発) 9号(21:00発) 11号(22:00発) |
新設 |
【新宿~橋本】
曜日 | 上下 | 区間 | 発時刻 | 備考 |
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平日 | 上り | 橋本→新宿 | 32号(06:20発) 34号(08:49発) |
新設 新設 |
下り | 新宿→橋本 | 31号(20:30発) 33号(21:30発) 35号(22:30発) 37号(23:30発) 39号(00:20発) |
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土休日 | 上り | 橋本→新宿 | 32号(08:07発) 34号(09:27発) |
新設 新設 |
下り | 新宿→橋本 | 31号(16:20発) 33号(17:20発) 35号(18:20発) 37号(19:20発) 39号(20:20発) 41号(21:20発) 43号(22:20発) |
新設 新設 |
「京王ライナー」はロング・クロス転換の5000系車両で運転
「京王ライナー」は、2017年に導入された新型車両5000系電車で運転されます。普段はロングシート、「京王ライナー」として運転されるときにはクロスシートになる座席を備えた車両です。
各座席にコンセント装備、WiFiサービスも提供と、今どきの列車のサービスを一通り揃えています。
「京王ライナー」の設備について、より詳しく知りたい方は、以下の乗車レポートの記事をご覧ください。2018年3月上旬、「京王ライナー」運転開始から2週間ほどたった土曜日に、「京王ライナー1号」(新宿~京王八王子)に乗車したときのレポートです。
朝ラッシュ時間帯の増発は難しい?
今回の目玉は、朝のラッシュ時間帯に「京王ライナー」を新設したことでしょう。これまでは、平日・土休日ともに、夕方~夜間帯の下り列車(新宿発、京王八王子・橋本行き)しか運転されていませんでした。
ところが、平日の上りダイヤをよく見てみると、京王八王子発、橋本発ともに、午前6時台前半と午前8時台後半の2本です。もっともラッシュの激しい午前7時台~8時台前半には、「京王ライナー」は運転されません。
平日の午前7台~8時台は、最も列車の運転本数の多い時間帯ですから、定員の少ない有料座席指定列車を走らせる余裕がないのでしょう。
首都圏の他の有料座席指定列車、例えば、東武鉄道のTJライナーや、西武鉄道他のS-TRAINなどでも状況は似たようなものです。
こればかりは、当面は仕方がないでしょう。むしろ、逆に、「京王ライナー」のようなゆったりと座って通勤できる列車に乗ってもらって、ラッシュ時間帯の混雑の分散化を図る効果を狙っているとも思われます。
高尾山口への臨時列車は?
「京王ライナー」に利用されている5000系車両を利用した臨時列車「Mt.TAKAO号」が、2018年11月に運転されました。高尾山の紅葉の時期にあたり、観光客向けに設定されたものです。
このときは、平日は午後の下り1本、土休日は午後の下り2本が運転されました。
高尾山は有名観光地ですので、土休日の朝の下りと夕方の上りを定期列車化することもあるかな、と思っていたのですが、そうはなりませんでしたね。冬季や梅雨時などは需要が少ないのでしょうか。今後も、観光シーズンに臨時列車として運転されることになりそうです。
以上、『上り「京王ライナー」を新設! 2019年2月京王電鉄ダイヤ改正』の話題でした。「京王ライナー」導入から1年。上り列車の新設に加えて、土休日の下りも増発されるとなると、京王線の利用客にもかなり浸透してきたのでしょう。JRも含めた大手鉄道各社の有料座席サービス競争は、今年も続いていきそうです。