11月下旬の平日、天気の良い日に、紅葉を求めて鎌倉・江の島を散策してきました。平日とはいえ、鎌倉や江の島は多くの観光客でにぎわっていました。今回の旅行記は写真多めでまとめてみました。
北鎌倉駅から円覚寺へ、総門の紅葉は見ごろでした
午前中の湘南新宿ライン逗子行きに乗車して北鎌倉へ。都心からでも1時間弱、JRの運賃も900円ちょっとですので、気軽に行けますね。
大船で東海道線と別れて一駅。前後の大船・鎌倉といった駅と比べると、ずいぶん小さな北鎌倉駅に到着です。
下り線の前寄りに設けられた小さな改札を出ると、すぐ目の前が円覚寺(えんがくじ)の総門です。いきなりの紅葉が目に飛び込んできます。最初に言ってしまうと、ここの紅葉が一番きれいでした(笑) そのせいか、たくさんの観光客が紅葉と一緒に写真に納まっていました。
円覚寺は、鎌倉幕府第8代執権の北条時宗が1282年に創建したお寺です。
拝観料300円を支払って境内に入ると、すぐに大きな山門(三門)が出迎えてくれます。1785年に再建されたものですが、その大きさに圧倒されます。
山門をくぐって進むと、円覚寺の御本尊である「宝冠釈迦如来」が祀られている仏殿があります。関東大震災(1923年)で倒壊してしまい、現在の仏殿は1964年に再建されたものだそうです。
先ほどの山門と比べると、建てられた時代が違うことがよくわかりますね。
無事に参拝を済ませて、さらに奥に進みます。円覚寺の境内は山の斜面にあって、かなり奥行きがあるのですね。
仏殿のすぐ横にあるのが「選仏場」(せんぶつじょう)で、修行僧の坐禅道場です。「仏を選ぶ場所」というネーミングがすごいですね。
この選仏場の脇にある木の紅葉もきれいでした。
選仏場の横の少し奥まったところには、「居士林」(こじりん)があります。「居士」というのは在家の禅の修行者のことですが、居士林は、居士の専用道場だそうです。今では、初心者が参加できる坐禅会が開催されているそうです。
この居士林の両脇の紅葉は見事で、記念撮影スポットになっていましたね。
選仏場脇の紅葉と仏殿をアップで。秋っぽい写真になりました(笑)
選仏場や居士林のさらに奥に進んでいきます。快晴の澄んだ青空と紅葉のコントラストがきれいでした。
左手に小さな池がありました。妙香池(みょうこうち)という池で、江戸時代の絵図をもとに、2000年に復元されたものです。もうピークを過ぎてしまったのか、紅葉が少し色あせてしまったのが残念です。
入口の総門まで戻ってきました。やはり、ここが一番紅葉が進んでいるようですね。というより、鮮やかに紅葉する木が集まっているからでしょうか。石段の上からも下からも、多くの観光客が写真を撮っていました。
紅葉の合間から見える横須賀線の電車もパチリ。
ということで、円覚寺を後にして、次の目的地、建長寺へ向かいました。
700年の歴史を感じる古寺 建長寺へ
円覚寺から鎌倉方面へ歩いて約20分で、建長寺に到着しました。同じように、北鎌倉駅から、円覚寺、建長寺とまわる人が多いようで、途中の道路の狭い歩道は観光客でいっぱいでした。
大本山 巨福山 建長寺 | 臨済宗建長寺派 大本山 建長寺の公式ページです
建長寺は、1253年(建長5年)に、鎌倉幕府第5代執権 北条時頼によって創建された寺院です。
建長寺の総門です。1783年に建立されたそうですが、ずっと京都にあり、1943年に建長寺に移設されたそうです。この総門を入ってすぐのところで、拝観料の500円を支払います。
すぐに立派な山門(三門)が見えてきます。円覚寺の山門も立派でしたが、こちらの山門もそれに負けていません。1775年に造られ、現在は重要文化財に指定されています。どっしりとした重厚感と、建立から200年以上を経た歴史の重みに圧倒されますね。
山門から少し進むと、仏殿があります。もともと港区芝の増上寺にあったそうですが、1647年に建長寺に移設されました。こちらも重要文化財です。
ここで参拝を済ませました。
仏殿の少し手前には、とても幹の太い、貫禄のある木があります。立て看板には「ビャクシン(柏槇)」とありますが、ヒノキ科のイブキという木です。樹齢はなんと750年(!)。開山時に植えられたと伝えられているとありますので、この建長寺の歴史をずっと見てきたのでしょうね。
円覚寺が山の斜面に境内が設けられていたのと比べると、建長寺の境内は平坦で広々とした印象です。紅葉している木が少ないのがやや残念ですが…。
こちらも重要文化財の「唐門」です。方丈(寺院の住職らの住居)の入口に設けられています。2011年に修理され、当時の姿に復元されたとのことです。木の古さが目立つ建物が多い建長寺の中では、金色の模様がひときわ鮮やかでした。
こちらが唐門の奥にある方丈です。方丈は靴を脱いで上がれるようになっていました。
唐門と反対側(奥側)には、質素ですが美しい庭園がありました。
ということで、建長寺の見学は終了です。あまり紅葉していなかったのは残念でしたが、山門や仏殿など、歴史の重みを感じさせる木造の建築物は一見の価値があります。
このあとは、鎌倉から江ノ電方面へと足を延ばします(つづく)。
コメント