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JR西日本が「新たな長距離列車」の車内デザインを発表! 普通車から寝台のようなフルフラットシート、グリーン個室まで多様な座席を提供!

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JR西日本が2020年に運転を開始する「新たな長距離列車」の車内デザインを発表しました。2+2のリクライニングシート、1+1のグリーン席、B寝台のようなフルフラットシート、グリーン個室など、多様な座席が提供されます。「臨時列車」として運転されるとのことで、乗車券+料金券(指定席券やグリーン券等)で乗車できるようになりそうです。

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JR西日本の「新たな長距離列車」とは?

「新たな長距離列車」は、JR西日本が2020年に運転開始を予定している列車です。2017年6月に概要が発表されていて、車両は117系電車(6両編成)を改造することや、運行エリアは京阪神~山陰方面・山陽方面など、期間を定めて複数の区間を運行することなどが明らかにされていました。

www.kzlifelog.com

今回、「新たな長距離列車」の車内デザインが発表されました。

1両ごとに異なる座席タイプを提供!

JR西日本のニュースリリースによると、

1両ごとに異なる座席タイプを配置します

となっています。

www.westjr.co.jp

ニュースリリースから、各車両の座席タイプを書き出してみます。

号車 座席タイプ 備考
6号車 グリーン車
グリーン個室
5室(うち1室は一人用)
5号車 普通車
フルフラットシート
横になってくつろげるシート
4号車 フリースペース
3号車 普通車
コンパートメント・2列+2列シート
2列+2列シートは
グリーン席並の広さ
2号車 普通車
フルフラットシート
2列+2列シート
女性専用席
1号車 グリーン車
1列+1列シート
向かい合う2つの座席を1名で利用
背もたれを倒すとベッドに転換


4号車のフリースペース以外は、実にさまざまなタイプの座席が提供されます。6両編成で定員は90名程度とのことなので、「気軽に利用できる」「カジュアル」な列車、というコンセプトながら、かなりゆったりとしたスペースが提供されることになりそう です。

フルフラットシートはB寝台そっくり?

個人的に注目したいのは、5号車と2号車に設けられる「フルフラットシート」です。

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B寝台にそっくりの「フルフラットシート」

(出典)新たな長距離列車の車内デザイン JR西日本ニュースリリース 2018年5月23日 PDF 1939KB

この画像を見る限り、線路と直角方向(枕木と平行)に2段ベッドが2つ向かい合わせになった設備のようです。そう、B寝台にそっくりですね。

かつてのブルートレインの標準的な寝台だった「B寝台」では、リネン(寝具類)が用意されていましたが、「新たな長距離列車」では「寝台」とは呼ばないようなので、リネンは用意されないのでしょう。

寝台特急「あけぼの」(上野-青森、2014年3月に廃止)では、B寝台のリネンを省略した「ゴロンとシート」がありました。寝台料金が不要で、指定席料金で乗車できました。

新たな長距離列車の「フルフラットシート」は、「ゴロンとシート」に近い設備のように見えますね。

1列+1列グリーン席・コンパートメント・グリーン個室でも横になれる?

1号車のグリーン席は、

・向かい合う2つの座席を1名でご利用いただける広々とした空間を提供
・2つの背もたれを倒すことでベッドへの転換が可能

(出典)新たな長距離列車の車内デザイン JR西日本ニュースリリース 2018年5月23日

とあります。

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背もたれを倒すとベッドになる「グリーン席」(画像:JR西日本)

JR西日本のリリースに掲載されている画像を見る限り、向かい合った2席の背もたれを倒すと、座席と座席の間がつながり、ベッドのような形になるように見えます。

日中時間帯は座席として、夜間はベッドとして利用できる座席ということですね。ちょっと形態は違いますが、昨年引退してしまった583系電車でも同様の仕掛けがありました。

また、グリーン個室やコンパートメントでも、背もたれを倒すとフラットな居住空間になるような仕掛けがあるように見えます。

つまり、2列+2列のリクライニングシート(2号車・3号車の一部)以外の座席では横になれる のではないでしょうか。

このあたりは、個室やフラットに近い座席を提供する夜行高速バスを意識している のかな、という気もします。夜行高速バスでは、シートベルトがあるために完全に横になれる座席を提供するのは難しいので、鉄道ならではのメリットとして「横になれる」座席をアピールしたいのかもしれません。

「臨時列車」として運転! 乗車券と座席種別に応じた料金券で乗車可能?

料金体系については、今回は発表はありませんでした。ただし、

(2)運行エリア(例)
 京阪神~山陰方面、京阪神~山陽方面 など
 ※注釈:臨時列車として、期間を定め複数の区間を運行予定

(出典)新たな長距離列車の車内デザイン JR西日本ニュースリリース 2018年5月23日

とあり、「臨時列車」として運転されることが明らかにされました

これは、「トワイライトエクスプレス瑞風」のようなツアー専用の列車ではなく、乗車券と座席種別に応じた料金券(指定席券やグリーン券等)で乗車できる ということを意味しています。つまり、駅できっぷを買えば乗車できる列車 ということです。

旅行の行程に自由に組み込むことができるので、乗り鉄や個人旅行派の方には朗報ですね。

快速? 特急? 青春18きっぷで乗車できるか?

今回発表された車内デザインのニュースリリースには、各号車に「普通車」「グリーン車」という種別が記載されています。おそらく、普通車・グリーン車の種別毎、さらには、個室やコンパートメントは1室あたりの料金が設定される と思われます。

問題は、列車種別でしょう。快速列車としての運転であれば、「普通車」に該当する設備(2列+2列のリクライニングシート、フルフラットシート、コンパートメント)には、青春18きっぷ+指定席券で乗車できることになります。青春18きっぷではグリーン車指定席には乗車できないので、1列+1列グリーン席や個室には乗車できません。

特急列車としての運転であれば、そもそも青春18きっぷでは乗車できません。

運転区間や運転距離、停車駅によって、「快速」「特急」を使い分ける可能性もありそうです。

運行エリアは?

運行エリアについては、今回の発表では、新たな内容はありませんでした。

前述の通り、「京阪神~山陰方面、京阪神~山陽方面など」とされています。

山陰方面へは「サンライズ出雲」のルートしかない

「新たな長距離列車」は117系電車(直流電車)ですので、京阪神から山陰方面へ抜けるルートは、現行の「サンライズ出雲」と同じ、

  • 京都・大阪 →(東海道本線・山陽本線)→ 岡山 →(伯備線)→ 伯耆大山 →(山陰本線)→ 出雲市

というルートになるでしょう。ダイヤは発表されていませんが、2018年9月に運転される臨時「サンライズ出雲93号」(京都→出雲市)が、

  • 京都 22:14発 → 出雲市 9:20着(臨時サンライズ出雲93号 2018.09.21運転)

なので、これに近いダイヤになるのかもしれません。

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山陽方面は京阪神~下関?

山陽本線を進むルートでは、京阪神から下関への運転が考えられそうです。

かつて、夜行快速「ムーンライト山陽」という列車が京都~下関間を走っていました。2005年に廃止されてしまいましたが、この列車のルートを「新たな長距離列車」が走る可能性があるのではないかと思います。

四国・紀伊半島・北陸方面は?

他の候補として有力なのは、「サンライズ瀬戸」のルート でしょうか。京都から高松まで、普通列車を乗り継ぐと約4時間なので、夜行列車の距離としては少し短いかもしれません。ただ、現行の「サンライズ瀬戸」(高松行き)は京都や大阪に停車しないので、サンライズ瀬戸を補完する列車としてはアリでしょう。

紀伊半島方面は、新大阪(一部京都)~新宮間に「特急くろしお」が走っています。京都~新宮の所要時間は5時間弱。夜行列車としてはアリですね。

北陸方面は、敦賀から先の電化方式が異なる(交流電化)ため、難しいですね。


JR西日本の「新たな長距離列車」の話題でした。なかなか魅力的な列車になりそうで、今から運転開始が楽しみです。季節によって運行するルートを変えるとのことなので、西日本エリアのいろいろな路線で夜行列車の旅が楽しめるようになりそうですね。