K'z Lifelog ~青春18きっぷと乗り鉄のブログ~

青春18きっぷの話題をはじめ、汽車旅のノウハウや鉄道関連のニュースなどを思うままに綴っていく乗り鉄ブログです。

北海道新幹線の高速化試験を実施へ! 青函トンネル内の時速160キロ運転は2019年のダイヤ改正から?

おすすめ記事Pick Up! 2018夏 青春18きっぷシーズン到来! 青春18きっぷ関連の記事はこちらから!

鉄道・運輸機構は、北海道新幹線の青函トンネル内での高速化に向けて、2018年9月に高速走行試験を実施すると発表しました。この試験が問題なく実施されれば、2018年度末にも北海道新幹線の高速化が実現するかもしれません。

f:id:kzlife:20180716233851j:plain

2018年9月に高速走行試験を実施!

鉄道・運輸機構の発表によると、2018年9月に実施される高速走行試験の概要は以下のとおりです。

  • 試験期間: 2018年9月2日(日)~19日(水)
  • 試験区間: 青函トンネル内
  • 試験内容: 速度向上試験
    • 160km/h: 新幹線・在来線すれ違い試験
    • 200~210km/h: 下り線のみ

(出典)「北海道新幹線、青函共用走行区間における高速走行試験」について(PDF:76KB) 2018年7月11日 鉄道・運輸機構 ニュースリリース

昨年12月に、青函共用走行区間技術検討ワーキンググループにおいて、2018年度末までに時速160キロ走行の実現を目指す方針が示されていました。

www.kzlifelog.com

今回の試験は、時速160キロ運転の実現に向けてのものですが、同時に時速210キロでの走行試験も実施されるようです。これは、2020年に下り線のみ、貨物列車とのすれ違いがない時間帯での高速走行の実現に向けてのものです。

新幹線と在来線が線路を共用する青函トンネル

北海道新幹線の青函トンネルを含む約82kmは、新在共用区間、つまり、新幹線と在来線(現在は貨物列車のみ)が線路を共用している区間となります。

f:id:kzlife:20180716234028j:plain
青函トンネル前後の新在共用区間の三線軌条

新幹線と在来線はレールの幅が違いますので、共用区間では三線軌条といって、レールが3本敷かれています。片方のレールを新幹線・在来線の両方で利用し、もう片方の2本並んでいる方は、内側を在来線が、外側を新幹線が利用します。

青函トンネルを含む共用区間では、新幹線と貨物列車がすれ違います。北海道新幹線に乗車したことがある方はわかると思いますが、青函トンネルの中などで、貨物列車とすれ違います。

このとき、車体断面が大きな新幹線と貨物列車が高速ですれ違うと、その風圧で貨物列車のコンテナが破損したり落下したりする恐れがあるということで、現在は新幹線の速度が時速140キロに制限されています。

今回の高速走行試験は、制限速度を時速160キロに引き上げるために実施されるもので、コンテナを積んだ貨物列車とのすれ違い試験も実施することになるでしょう。

時短効果はわずか3分も重要な一歩!

青函トンネル内での最高速度が時速160キロに引き上げられると、新青森~新函館北斗間の所要時間は、約3分短縮されることになります。

現在、最速の「はやぶさ5号」は、東京~新函館北斗間を4時間2分で結んでいますが、3分短縮されれば、3時間59分と、3時間台になります。函館までは、在来線に乗り換えて行くため、プラス30分程度を見ておく必要があり、あくまで象徴的な意味しかないわけですが、それでも重要な一歩ではあります。

f:id:kzlife:20180716234143j:plain
新函館北斗の先で途切れている北海道新幹線、札幌延伸は2030年度の予定

北海道新幹線は2030年度に札幌延伸を予定していますが、現在計画されている東京~札幌の所要時間は約5時間です。これでは、航空機にはとてもかないません。そこで、今回の高速化のような施策を複数組み合わせて、少しでも所要時間を短縮しようとしているのです。

現在、動き始めている施策としては、以下の3つがあります。

  • 青函トンネル内での最高時速の引き上げ(2018年度中に時速160キロ、2020年度中に一部時間帯の下りのみ時速210キロ)
  • 上野~大宮間の最高速度の引き上げ(時速110キロ→時速130キロ、騒音対策工事に約2年を予定、時短効果1分)
  • JR東日本の次世代新幹線の試験車両「ALFA-X」(E956形)による最高時速360キロ運転(現在は最高時速320キロ)

「ALFA-X」は試験車両の運転開始が2019年ですから、実用化にこぎつけたとしてもまだ数年先となるでしょう。それでも、北海道新幹線の札幌延伸が予定されている2030年には間に合わせてくるのではないかと思います。

あとは、整備新幹線として建設された区間(東北新幹線 盛岡~新青森、北海道新幹線全線)の最高速度の引き上げでしょうか。これらの区間は、現在、時速320キロで運転されている区間(宇都宮~盛岡間)よりもかなり後に建設されたにもかかわらず、最高速度が時速260キロとなっています。技術的には速度の引き上げは可能と言われていますが、整備新幹線の枠組みの変更など、法的な面での変更を伴うため、簡単ではなさそうです。

2019年のダイヤ改正で3時間台が実現か?

青函共用走行区間技術検討ワーキンググループが示した方針では、2018年度末までに、青函トンネル内での時速160キロ走行を目指すとしています。

今回の高速走行試験が順調に進めば、2018年度末、つまり、2019年3月のダイヤ改正で、東京~新函館北斗間の所要時間が3時間台の「はやぶさ」が誕生するかもしれません。

2018年6月から臨時列車として運転されている大宮始発の新函館北斗行き「はやぶさ101号」の扱いも気になります。6月の運転では(お先にトクだ値50%引きの影響も大きそうですが)乗車率がかなり良かったようで、今後も大宮始発の「はやぶさ」を増強する方向との報道もあります。

www.kzlifelog.com

所要時間が3分短縮されても、それだけでは効果は少ないので、「はやぶさ101号」のように午前中の早い時間に函館に到着できるようなダイヤと合わせて、観光に利用しやすい北海道新幹線をアピールしてほしいものです。


以上、北海道新幹線の青函トンネル内の時速160キロ運転に向けて高速化試験を実施するという話題でした。わずか3分の短縮でも、今後の高速化に向けた大きな一歩です。北海道新幹線が札幌まで到達するときには、どのくらいの所要時間になっているのか、楽しみですね。