JR北海道は、「北海道」命名150年を記念して、JR北海道・道南いさりび鉄道全線の普通列車に乗り放題となる「北海道150年日帰り周遊パス」を発売します。4月の日曜日のみと利用できる日は限られますが、特急券を購入すれば北海道新幹線や在来線特急列車にも乗車できる使いやすいフリーきっぷです。
「北海道150年日帰り周遊パス」とは?
「北海道150年日帰り周遊パス」の概要は以下の通りです。
- 利用期間: 4月1日(日),8日(日),15日(日),22日(日)
- 発売期間: 各利用日の1か月前から前日まで(当日発売はなし)
- 有効期間: 1日
- フリーエリア
- JR北海道全線・道南いさりび鉄道の普通列車・快速列車の自由席に1日乗り放題
- 別途、特急券を購入すれば、北海道新幹線や北海道内の在来線特急列車にも乗車可能
- 値段: おとな 3,500円,こども 500円
- 発売箇所
- JR北海道の主な駅の指定席券売機・みどりの窓口・旅行センター及び主な旅行会社
- JR東日本の新青森駅の指定席券売機・みどりの窓口
詳しくは、JR北海道のプレスリリースをご覧ください。
~今年は「北海道」命名から150年! ~「北海道150年日帰り周遊パス」を発売します!(JR北海道プレスリリース 2018年2月15日, PDFファイル)
特急券を購入すれば北海道新幹線や特急列車にも乗車できる!
この「北海道150年日帰り周遊パス」の一番の特徴は、特急券を購入すれば、北海道新幹線や特急列車に乗車できる という点でしょう。
JR北海道の普通列車に乗車できるフリーきっぷとしては、
- 一日散歩きっぷ: 道央エリア内の普通列車に乗り放題(春~秋の土休日,2,260円)
- 道北一日散歩きっぷ: 旭川を中心とする道北エリアの普通列車に乗り放題(春~秋の土休日, 2,260円)
がありますが、これらのフリーきっぷでは、別途特急券を購入しても、特急列車に乗車することはできません。
これらのフリーきっぷよりもはるかにフリーエリアが広いうえに、特急列車に乗車するときの乗車券としても利用できる「北海道150年日帰り周遊パス」。利用できるのが4日しかありませんが、なかなか使い勝手のよいお得なきっぷですね。
こんな使い方ができそう!
ちょっと思いつく使い方を書いてみます。
北海道新幹線~スーパー北斗で青森から函館へ
北海道新幹線にも乗車できるメリットを活かして、青森から札幌への移動に利用するという使い方ができそうです。
この区間、普通に乗車券を購入すると7,660円もしますが、「北海道150年日帰り周遊パス」を利用すれば3,500円で済みます。(もちろん、これ以外に特急券が必要です)
さらに、こども用に至っては500円という破格な値段ですので、家族で利用すればお得度がかなりアップしそうです。
北海道内の特急列車の乗車券として利用
札幌から主要都市への特急列車の乗車券として利用するだけでも、お得になります。
札幌からの普通運賃(乗車券の値段)は以下のとおりです。
- 札幌~函館・新函館北斗: 片道 5,720円
- 札幌~稚内: 片道 7,340円
- 札幌~旭川: 片道 2,490円
- 札幌~網走: 片道 6,800円
- 札幌~釧路: 片道 6,260円
- 札幌~帯広: 片道 4,320円
これが3,500円で済むのですから、特急列車に片道乗車するだけでも十分に元が取れます。札幌から近い旭川へなら、日帰りで旅行できますので、往復利用すればお得になりますね。
ただし、単純に都市間往復をするだけであれば、「Sきっぷ」「Rきっぷ」という特急に乗車できる往復きっぷの方が安い場合もあります。JR北海道のフリーきっぷや割引きっぷについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
やっぱりローカル線の乗り鉄に利用したい!
都市間の移動だけでもお得なのですが、せっかくJR北海道全線に乗車できるフリーきっぷですので、ローカル線の乗り鉄にも活用したいところです。
札幌や旭川からであれば、日帰り圏内の富良野や美瑛への観光に利用できます。
新青森から北海道新幹線経由で、函館や大沼公園への観光に利用するのもお得感が高そうです。
JR北海道が公表している「単独で維持困難な線区」にあげられて、将来の存続が危ぶまれている留萌線(深川~留萌)や札沼線(札幌~新十津川)に乗車するのもよさそうです。
4月の北海道はようやく冬が終わりつつある時期で、観光シーズンにはまだ早いのですが、その分、列車も空いているのではないかと思います。そんなローカル線に揺られながらののんびり旅にもぴったりのフリーきっぷですね。
以上、北海道内の普通列車に乗り放題となる「北海道150年日帰り周遊パス」をご紹介しました。特急券を購入すれば北海道新幹線や特急列車にも乗車できるので、長距離の利用に向いていますね。日にちが限定されていますが、これを機に春の北海道の汽車旅を楽しんでみるのもよさそうです。