冬の青春18きっぷシーズンが12月10日から始まります。1月10日までの1か月間と、春・夏と比べると期間は短いですが、クリスマスや年末年始を含むこのシーズンは、臨時列車や観光列車が多く運転されます。そこで、冬の青春18きっぷで乗りたい観光列車を紹介します。
- 野辺山駅での星空観察会を開催「HIGH RAIL 星空」(小海線)
- トロッコ型車両で運転される「冬のごほうびストーブ号」(奥羽本線)
- 富士山を見に行こう!「ホリデー快速富士山」「山梨富士」「富士山」(中央本線・富士急行線)
- 冬の日本海を眺めよう!「リゾートしらかみ」(五能線)
- 富山湾・雨晴海岸の絶景と寒ブリ!「ベルモンターニュ・エ・メール」(べるもんた)(氷見線)
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野辺山駅での星空観察会を開催「HIGH RAIL 星空」(小海線)
小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」。週末を中心に通年運行されています。11月~3月の冬季ダイヤでは、1日1往復の運転となります。夏季ダイヤに比べて早い時間に運転される「HIGH RAIL 星空」がおすすめです。
- 快速「HIGH RAIL 2号・星空」
- 運転日:
- 12月1日(土)・2日(日)・8日(土)・9日(日)・15日(金)・16日(日)・22日(土)~24日(月)
- 1月5日(土)・6日(日)・12日(土)~14日(月)・19日(土)・20日(日)・26日(土)・27日(日)
- 2月2日(土)・3日(日)・9日(土)~11日(月)・16日(土)・17日(日)・23日(土)・24日(日)
- 運転時刻(HIGH RAIL 2号): 小諸 11:43発 → 小淵沢 14:07着
- 運転時刻(HIGH RAIL 星空): 小淵沢 17:09発 → 野辺山 18:03着/18:40発 → 小諸 20:14着
- 使用車両: 「HIGH RAIL 1375」(キハ110+キハ100 2両編成,全車指定席)
小海線の全線を走る観光列車です。キハ110+キハ100の2両編成というこじんまりとした列車ですが、座席配置やがユニークだったり、車内での食事やスイーツのサービス(事前予約制)など、観光列車としては盛りだくさんの内容になっています。
その中でも、夜間に運転される「HIGH RAIL 星空」のみで実施されるのが、野辺山駅での星空観賞会です。野辺山駅前の広場を真っ暗にして、星空案内人の解説とともに星空を観賞しようというイベントです。
日没時間の関係で、夏季ダイヤでは1時間ほど遅く運転されるため、首都圏から日帰りしようとすると、終電に近い時間になってしまうのですが、冬季ダイヤではその心配がありません。それに、空気が澄んでいて、明るい星が多い冬季のほうが、満天の星空を楽しむことができるでしょう。
2018年1月に乗車した「HIGH RAIL 星空」の乗車レポートを掲載していますので、興味がありましたらご覧ください。
また、座席指定券の購入方法や、食事やスイーツなどのオプションサービスの申し込み方法などについては、以下の記事で詳しく解説しています。
トロッコ型車両で運転される「冬のごほうびストーブ号」(奥羽本線)
トロッコ型の気動車「風っこ」を利用して運転される臨時列車です。秋田~五所川原間の奥羽本線を走ります。
- 快速「冬のごほうびストーブ号」
- 運転日: 12月22日(土)
- 運転時刻(下り): 秋田 07:50発 → 五所川原 11:45着
- 運転時刻(上り): 五所川原 16:00発 → 秋田 19:29着
- 使用車両: トロッコ型車気動車「風っこ」2両編成(全車指定席)
東北北部の内陸部を走りますので、この季節でも車窓はおそらく雪景色でしょう。車内にはだるまストーブが備え付けてあるようなので、暖をとりながら、東北の雪景色を満喫できる列車になるでしょう。
ストーブ列車で有名なのは、青森県の津軽半島を走る「津軽鉄道」です。この「冬のごほうびストーブ号」の終着駅、五所川原駅は、津軽鉄道の起点駅でもあります。ストーブ列車を乗り継いで、冬の津軽半島へ旅をしてみるのもよいかもしれません。
津軽鉄道では、12月~3月の毎日、以下の普通列車にストーブ車両を連結して運転しています。ストーブ列車として運転されるのは、以下の3往復です。
- 下り
- 151列車: 津軽五所川原 09:35発 → 津軽中里 10:20着(※1)
- 153列車: 津軽五所川原 11:50発 → 津軽中里 12:35着
- 155列車: 津軽五所川原 14:48発 → 津軽中里 15:33着
- 上り
- 152列車: 津軽中里 10:48発 → 津軽五所川原 11:32着(※1)
- 154列車: 津軽中里 13:35発 → 津軽五所川原 14:22着
- 156列車: 津軽中里 15:54発 → 津軽五所川原 16:38着
※1: 12月中は、12月1日を除く土休日のみ連結
「冬のごほうびストーブ号」との乗り継ぎは以下のようになります。
- 下り
- 秋田 07:50発 → 五所川原 11:45着(冬のごほうびストーブ号)
- 津軽五所川原 11:50発 → 津軽中里 12:35着(津軽鉄道 153列車)
- 上り
- 津軽中里 13:35発 → 津軽五所川原 14:22着(津軽鉄道 154列車)
- 五所川原 16:00発 → 秋田 19:29着(冬のごほうびストーブ号)
下りの乗り継ぎが絶妙ですが、乗り継ぎ時間が5分しかないので、「冬のごほうびストーブ号」が少しでも遅延したら乗り継げなくなりそうです。もっとも、津軽鉄道沿線を観光するのであれば、津軽五所川原へ戻るときにストーブ列車に乗車できますので、厳密な乗り継ぎにこだわらなくてもよいかもしれません。
津軽鉄道の「ストーブ列車」については、津軽鉄道のサイトをご覧下さい。
富士山を見に行こう!「ホリデー快速富士山」「山梨富士」「富士山」(中央本線・富士急行線)
新宿から大月を経由して、富士急行線の河口湖駅まで直通する臨時快速列車です。この時期に限らず、通年で運転されていますが、冬の青春18きっぷの時期は、雪をかぶった富士山が最も美しく見られる季節です。
- 「ホリデー快速富士山」
- 運転日
- 12月1日(土)・2日(日)・8日(土)・9日(日)・15日(金)・16日(日)・22日(土)~24日(月)・29日(土)~31日(月)
- 1月1日(火)~3日(木)・5日(土)・6日(日)・12日(土)~14日(月)・19日(土)・20日(日)・26日(土)・27日(日)
- 2月2日(土)・3日(日)・9日(土)~11日(月)・16日(土)・17日(日)・23日(土)・24日(日)
- 運転時刻
- ホリデー快速富士山1号: 新宿 08:14発 → 河口湖 10:26着
- ホリデー快速富士山2号: 河口湖 16:00発 → 新宿 18:04着
- 使用車両: E257系5両編成(指定席2両,自由席3両)
- 快速「山梨富士」
- 運転日: 12月22日(土)~24日(月)
- 運転時刻
- 快速山梨富士3号: 新宿 08:45発 → 河口湖 10:58着
- 快速山梨富士4号: 河口湖 17:29発 → 新宿 19:51着
- 使用車両: E257系5両編成(全車指定席)
- 快速「富士山」
- 運転日
- 12月7日(金)・14日(金)・21日(金)・28日(金)
- 1月11日(金)・18日(金)・25日(金)
- 2月1日(金)・8日(金)・15日(金)・22日(金)
- 運転時刻
- 下り: 新宿 10:39発 → 河口湖 12:46着
- 上り: 河口湖 16:26発 → 新宿 18:27着
- 使用車両: E257系5両編成(全車指定席)
相変わらず人気の富士山観光。新宿から河口湖へ直通する臨時列車がこんなにたくさん運転されています。
土休日には「ホリデー快速富士山」、金曜日には快速「富士山」が運転されます。さらに、繁忙期には快速「山梨富士」が運転されるという感じですね。
これだけ臨時列車を走らせる需要があるということなのでしょう、2019年3月のダイヤ改正では、新宿~河口湖を直通する定期特急列車が誕生します。
そうなると、これらの臨時列車がどうなるのかも気になるところ。青春18きっぷ+座席指定券(+富士急行線内の乗車券)で乗車できる列車を残しておいてほしいところですが、どうなるでしょうか。
なお、富士急行線内は青春18きっぷを利用できませんので、大月~河口湖間の乗車券を別途購入しましょう。
冬の日本海を眺めよう!「リゾートしらかみ」(五能線)
おなじみの観光列車「リゾートしらかみ」ですが、冬の荒波がうちつける日本海もいいものです。
- 快速「リゾートしらかみ」
- 運転日
- リゾートしらかみ1号・4号
- 12月1日(土)~11日(火)・14日(金)~16日(日)・21日(金)~24日(月)・28日(金)~31日(月)
- 1月1日(火)~6日(日)・11日(金)~14日(月)・17日(木)~29日(火)
- 2月1日(金)~3日(日)・8日(金)~11日(月)・15日(金)~17日(日)・22日(金)~24日(日)
- リゾートしらかみ2号
- 12月1日(土)~11日(火)・15日(土)・16日(日)・22日(土)~24日(月)・29日(土)~31日(月)
- 1月1日(火)~6日(日)・12日(土)~14日(月)・18日(金)~29日(火)
- 2月2日(土)・3日(日)・9日(土)~11日(月)・16日(土)・17日(日)・23日(土)・24日(日)
- リゾートしらかみ5号
- 12月1日(土)~10日(月)・14日(金)・15日(土)・21日(金)~23日(日)・28日(金)~31日(月)
- 1月1日(火)~5日(土)・11日(金)~13日(日)・17日(木)~28日(月)
- 2月1日(金)・2日(土)・8日(金)~10日(日)・15日(金)・16日(土)・22日(金)・23日(土)
- リゾートしらかみ3号・6号
- 12月1日(土)~11日(火)
- 運転時刻
- リゾートしらかみ1号: 秋田 08:20発 → 青森 13:29着
- リゾートしらかみ3号: 秋田 10:51発 → 弘前 15:49着
- リゾートしらかみ5号: 秋田 13:53発 → 青森 19:40着
- リゾートしらかみ2号: 青森 08:10発 → 秋田 13:27着
- リゾートしらかみ4号: 青森 13:51発 → 秋田 18:56着
- リゾートしらかみ6号: 弘前 16:06発 → 秋田 20:45着
- 使用車両: HB-E300「青池」「橅」またはキハ48形「くまげら」(いずれも4両編成,全車指定席)
「リゾートしらかみ」は、約80kmにもわたって日本海の海岸沿いを走ります。とにかく、海を眺めたいなら、五能線がNo.1であることに間違いはありません。「リゾートしらかみ」なら、とてもゆったりとしたリクライニングシートに座って車窓を楽しむことができます。
どんな景色が見られるかは、以下の乗車レポートをご覧ください。
夏の穏やかな青い日本海もいいですが、鈍色の荒々しい日本海もまたおすすめです。運転日が多く、旅行の予定に組み込みやすいのもありがたいですね。
一つだけ注意点を。冬型の気圧配置が強まって、季節風が強まると、強風や高波の影響で運休となってしまうこともあります。運休になってしまったときのバックアッププランを考えておくとよいでしょう。
また、同じく日本海側を走る「きらきらうえつ」(羽越本線:新潟~酒田)もおすすめです。「きらきらうえつ」の運転情報は、以下の記事で紹介しています。
富山湾・雨晴海岸の絶景と寒ブリ!「ベルモンターニュ・エ・メール」(べるもんた)(氷見線)
富山県の新高岡駅・高岡駅を中心に、氷見線・城端線で週末に運転されるのが「ベルモンターニュ・エ・メール」(略称:べるもんた)です。
- 快速「ベルモンターニュ・エ・メール」
- 運転日
- 毎週日曜日(氷見線) ※毎週土曜日は城端線で運転
- ただし、12月29日(土)・30日(日)を除く
- 運転時刻(毎週日曜運転)
- ベルモンターニュ・エ・メール1号: 新高岡 10:01発 → 高岡 10:04着/10:25発 → 氷見 10:55着
- ベルモンターニュ・エ・メール3号: 新高岡 13:54発 → 高岡 13:57着/14:25発 → 氷見 14:58着
- ベルモンターニュ・エ・メール2号: 氷見 11:05発 → 高岡 11:36着/12:07発 → 新高岡 12:10着
- ベルモンターニュ・エ・メール4号: 氷見 15:15発 → 高岡 15:48着
- 使用車両: キハ40形1両(全車指定席)
詳しくは、JR西日本のサイトをご確認下さい。
この時期は、毎週日曜に運転される氷見線への乗車をおすすめします。氷見線は富山湾の海岸線に沿って、高岡と氷見を結ぶ短い路線ですが、雨晴海岸からの車窓が素晴らしいです。
また、この時期の氷見は寒ブリの季節。終点の氷見駅から徒歩20分(タクシーで5分、路線バスもあり)で、「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」に到着します。富山湾の海の幸を満喫しましょう。
以上、「冬の青春18きっぷで乗りたい観光列車5選(2018-19年版)」でした。この時期らしい、雪景色や荒波の日本海の車窓を楽しめる路線を選んでみました。どの列車も青春18きっぷ+座席指定券で乗れますので、この冬の青春18きっぷの旅で乗車してみてはいかがでしょうか。
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