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茨城の三セク「ひたちなか海浜鉄道」が単年度黒字を達成! ひたち海浜公園への延伸計画も進む勢いのあるローカル線です!

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茨城県の勝田駅を起点とする全長14.3kmのミニ三セク路線ですが、2008年の三セク化から10年を経て、初の単年度黒字を達成しました。輸送人員は初めて100万人を超え、三セク化以前の約70万人から3割も増加しています。ひたち海浜公園への延伸計画も進んでいるひたちなか海浜鉄道。こんなローカル線があるということを知ってほしいです。

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ひたちなか海浜鉄道、2017年度の決算で2万5千円の黒字に!

ひたちなか海浜鉄道は、5月31日、2017年度の決算を発表しました。25,000円と僅かですが、第三セクター鉄道として開業後初の単年度黒字となりました。

上記の決算発表の資料によると、

  • 震災復旧の補助金を受け入れた2011年度を除き、2008年の第三セクターとしての開業後、初の単年度黒字
  • 輸送人員:100万980人(開業以来過去最高、前年度比11.5%の増加)
  • 旅客運輸収入: 1億9,725万円(2015年度に次いで過去2番目)

となっています。

輸送人員が過去最高となったのは、ゴールデンウィークの時期にひたち海浜公園のネモフィラが満開となたっため、観光客(定期外客)が増加したことが要因だそうです。

勝田~阿字ヶ浦を結ぶ非電化単線のひたちなか海浜鉄道「湊線」

ひたちなか海浜鉄道は、2008年に茨城交通から分割して誕生した第三セクター鉄道です。路線は「湊線(みなとせん)」のみ。全長14.3km、全線が非電化単線のローカル線です。

三セク化される前には、廃止の危機に瀕していた路線ですが、地元自治体や住民から存続を強く希望する声が上がり、茨城交通とひたちなか市が出資する第三セクター会社「ひたちなか海浜鉄道」として再スタートを切りました。

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廃止ぎりぎりまで追い込まれた路線が、わずか10年で単年度黒字を達成しました。

もっとも、運輸収入が億単位の会社ですので、25,000円の利益というのは、無理やりひねり出したのだろうと思います。それでも、そのレベルにまで経営が改善したという事実こそが重要です。

黒字は地元客を重視した経営の成果

茨城の一大観光地、ひたち海浜公園を沿線に持つひたちなか海浜鉄道ですが、単年度黒字を達成できたのは、地元客を重視した経営の成果といってよいでしょう。

第三セクターとして開業してからは、

  • 湊線の存続・発展を目的とした市民団体「おらが湊鐡道応援団」と連携
  • ローカル線の最重要客、高校生にもっと乗ってもらうため、通学定期券を値下げ

といった施策を次々と実施してきました。さらに、沿線に開校予定の小中一貫校の近くに新駅を開業する予定まであるそうです。

このような努力があったうえで、近年のひたち海浜公園のネモフィラ人気で観光客が増え、単年度黒字を達成できたというわけです。

これからのローカル線にとって、観光客を呼び込むことは重要ですが、観光客に頼るばかりでは経営が安定しません。ひたちなか海浜鉄道のような生活路線の最も重要な収入源は定期券収入です。通勤・通学に毎日利用してもらうことで、安定した収入が見込めます。

ひたち海浜公園への延伸計画も進む

ひたちなか海浜鉄道では、ひたち海浜公園までの延伸計画が進行しています。廃止寸前まで追い込まれたローカル線が、この時代に延伸されるというのは、本当に驚くべきことです。

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無人駅の阿字ヶ浦駅 ひっそりとしています

延伸が計画されているのは、終点の阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園までの約3.1kmです。ひたち海浜公園は、近年、ゴールデンウィーク頃のネモフィラや、夏に開催される「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」で注目を集めています。

現在では、観光シーズンを除くと、阿字ヶ浦駅からひたち海浜公園へは、コミュニティバスが1日数本運転されているだけ。ひたちなか海浜鉄道は、ひたち海浜公園へのアクセスとして、決して便利とは言えません。たいていの観光客は、勝田駅からの直通バスを利用します。

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ネモフィラが咲き乱れるひたち海浜公園 みはらしの丘(2018年4月中旬)

それが、ひたち海浜公園まで延伸されれば、アクセス手段として利用されるようになるでしょう。ネモフィラの時期などは、大勢の観光客が、ひたちなか海浜鉄道に押し寄せるかもしれません。

しかも、終点の駅は、ネモフィラが見られる「みはらしの丘」に近い、ひたち海浜公園の西口付近に設けられる計画になっています。

現在の計画は以下の通りです。

  • 2024年度に開業予定
  • 阿字ヶ浦~国営ひたち海浜公園西口付近の約3.1㎞
  • 新駅は2駅(当初計画の3駅から修正)
  • 事業費は約78億円(当初計画の約65億円から増額)
  • 新線では踏切が設けられないため、延伸区間の約7割が高架

年間の運賃収入が2億円前後の鉄道を、78億円かけて延伸するわけですから、ひたち海浜公園へのアクセス手段としての期待が、いかに高いものであるかがわかります。


以上、茨城の三セク鉄道「ひたちなか海浜鉄道」が、単年度黒字を達成したという話題でした。人口減少であちこちのローカル線が苦しむ中、こんな鉄道もあるのだということを知ってもらえればと思います。

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ひたち海浜公園にネモフィラを見に行ったときの旅行記です。公共交通機関でのアクセスも紹介しています。

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