2日目は早起きしてまだ暗い中を仙台駅へ。この週末は比較的暖かったのですが、さすがに早朝の東北は冷えます。まずは仙台から仙石東北ラインと石巻線で女川を目指します。
小さな旅・ホリデーパスを購入
今日は「小さな旅・ホリデーパス」を利用して南東北を周遊します。小さな旅・ホリデーパスは、主に宮城県、山形県、福島県で利用可能なフリーきっぷです。1日有効で2670円です。エリアがかなり広いため、今回のような周遊の旅に利用するとかなりオトクです。東北新幹線には乗車できませんが、特急券を購入すれば在来線特急(山形新幹線新庄~福島含む)に乗車できます。
詳しくは、過去のブログ記事をご覧ください。紅葉を見に行こうの記事ですが、小さな旅・ホリデーパスは通年発売していますので、内容は変わっていません。
始発の仙石東北ライン、土曜の朝なのでガラガラです
仙台駅の在来線ホームへ下りてしばらくすると、仙石東北ラインの列車が入ってきました。ハイブリッド車両の4両編成です。
仙石東北ラインは、2015年5月に仙石線が津波被害から復旧したときに合わせて運行を開始しました。仙台から塩釜付近までを東北本線で北上し、松島駅付近に設けられた東北本線と仙石線との渡り線を通って仙石線に入ります。東北本線、仙石線ともに電化路線ですが、前者が交流電化、後者が直流電化ということと、渡り線の電化設備を設けなくてよいことから、ハイブリッドの気動車が採用されたのだと思います。
6時26分、まだ薄暗い中、仙台駅を発車。土曜の朝ということもあってか、車内はがらがらで、1ボックスに一人いるかどうか、という乗車率です。1ボックスを独占してゆったりと過ごせました。
仙台から塩釜までは各駅に停車していきますが、乗降はほどんどありません。塩釜を出ると、いよいよ仙石線への渡り線です。東北本線の上り線を横切る形になるため、まずはポイントの前で停車。その後、渡り線を渡って、仙石線に入る手前でもう一回停車、というように、慎重に進みます。仙石線の上り列車が通過したあと、ゆっくりと仙石線に入っていきました。
仙石線の復旧区間へ
仙石線に入ると、すぐに高城町に到着です。ここから陸前小野駅までが、東日本大震災で被災した区間です。前述のとおり2015年5月に復旧しています。
海に近いところでは、真新しい路盤が作られ、その上を列車が走っていきます。被害の大きかった東名駅、野蒜駅は、内陸に500メートルほど移設されています。確かに、この区間だけ、海から離れた高台を走っています。
陸前大塚付近から見た松島湾の朝焼けです。すでに午前7時を回っていますが、ようやく日の出のようです。
復旧区間を過ぎると、海から少し離れ、周囲には住宅が増えてきます。石巻の通勤圏に入ったのでしょうか。7時28分に石巻駅に到着しました。
石巻線に乗り換えて女川へ
石巻では、約30分の待ち時間で女川行きに乗り換えです。小牛田始発の列車が7時47分に入ってきました。東北地方の非電化ローカル線でよく見られるキハ110系という気動車です。石巻でかなりの乗客が下車しましたが、代わりに高校生が乗車してきました。土曜日ですが授業があるのか、それとも部活でしょうか。氷点下なのにコートを着ている学生は少ないようで、寒さに強いのでしょうか。
8時01分に石巻を発車します。途中の渡波を過ぎると、車窓の右側に小さな湖が広がってきます。これは万石浦という海跡湖(かいせきこ)で、海が外海から隔離されてできた湖です。とはいっても、万石浦は石巻湾とつながっています。湖面はとても穏やかでした。
石巻から25分ほどで終点の女川に到着です。女川は2015年3月に復旧し、震災から4年かかって石巻線全線が復旧しました。(つづく)
南東北一周の旅 旅行記リンク
常磐線代行バスに乗車、原発事故の被害は続いていますが着実に復興に向かっています ~南東北一周の旅(1)~