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小田急が2018年3月のダイヤ改正で大増発! 東急田園都市線の混雑緩和につながるか?

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代々木上原~登戸の複々線の全面完成により、小田急電鉄が2018年3月のダイヤ改正で、ラッシュ時を中心に大増発を実施します。このダイヤ改正は、小田急線の混雑緩和・時間短縮にとどまらず、並行する東急田園都市線の混雑緩和にもつながる可能性があります。

複々線化完成による大規模ダイヤ改正

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小田急電鉄は、11月1日、複々線化の完成によるダイヤ改正を2018年3月に実施すると発表しました。ダイヤ改正の詳細も同時に発表されています。

2018年3月、新ダイヤでの運行開始(小田急電鉄ニュースリリース 2017年11月1日, PDFファイル)

ラッシュ時間帯に関係するポイントは、以下の通りです。

  • 朝ラッシュ時(代々木上原着 6時~9時30分)に、従来の21本増となる105本の上り列車を運転(増加する21本のうち、18本は東京メトロ千代田線への直通列車)
  • ラッシュピーク時(下北沢着 8時前後の1時間)に9本増発し、混雑率を192%から150%へ低下
  • ラッシュ時の平均所要時間を大幅に短縮(町田→新宿 37分前後で、従来より最大12分短縮
  • 夕夜間通勤時間帯(新宿発18時~0時)に、従来の39本増となる176本の列車を運転(増加する39本のうち、24本は東京メトロ千代田線からの直通列車)

ご覧の通り、近年では見たことのない大増発です。特に、代々木上原から東京メトロ千代田線に直通する列車が大幅に増加しますので、都心へのアクセスが劇的に改善します。

首都圏では、相模鉄道本線とJR東海道線、東急東横線との直通運転の計画が進んでいるほか、羽田空港への新アクセス線などが検討されていますが、これらはどちらかというと利便性の向上を狙った施策です。人口減少社会に向かっていくなか、ここまで大幅な増発を目的としたダイヤ改正は、おそらく最後ではないかと思います。

複々線化の完成により大増発が可能に!

ここまでの大増発が可能になったのは、登戸(神奈川県川崎市)~代々木上原(東京都渋谷区)の複々線化工事が完了したからです。

複々線とは?

複々線というのは、上り下りそれぞれの線路を2本ずつ、計4本の線路を設ける形態のことを言います。これにより、従来の2倍の列車を走らせることができるようになります。実際には、特急や急行などの速達列車が走る急行線と、各駅停車が走る緩行線に分けて運用されることが多いため、単純に列車の本数が2倍にできるわけではありませんが、大幅な輸送力の増強が可能となります。

代々木上原まで完成したことで千代田線への増発が可能に

今回の小田急(小田原線)の複々線化工事は、多摩川を渡って東京都から神奈川県に入ったすぐの駅の登戸と、東京メトロ千代田線との接続駅である代々木上原の間で実施されました。

今までも、一部区間は完成していて、すでに複々線として利用されていたわけですが、今回、最後の工事区間である代々木上原までの工事が完成しました。

小田急線の終点は新宿駅ですが、代々木上原~新宿間は複線のままで、この区間は複々線化の計画はありません。そのため、新宿発着の列車を増やすことはできないのですが、代々木上原まで複々線化が完成したことで、複々線から東京メトロ千代田線への直通列車を大幅に増発 できるようになったわけです。

東京メトロ千代田線は、表参道、霞ヶ関、日比谷、大手町といった都心の駅を通っています。小田急線の沿線から都心への通勤客の利便性が飛躍的に高まります。同時に、ダイヤに余裕ができることによる所要時間の短縮により、新宿への通勤客も恩恵を受けられます。

東急田園都市線の混雑緩和に寄与するか?

ここまで大幅な増発、かつ、所要時間の短縮ということになると、他線から小田急線へシフトする通勤客もそれなりに出てくるのではないかと思います。

直接の競合は京王相模原線だが…

小田急線と直接競合しているのは、京王相模原線です。多摩センター駅は、小田急多摩線、京王相模原線が乗り入れていて、直接競合する駅になっています。

今回の小田急のダイヤ改正では、多摩線から新宿へ直通する「通勤急行」「急行」が新設され、ラッシュ時の所要時間が50分程度から約40分へと10分以上短縮される見込みです。一方で、これまで走っていた多摩線から東京メトロ千代田線に直通する「多摩急行」「急行」は運転が取りやめになるそうです。

多摩線からの行先を千代田線から新宿に変更したのは、競合する京王相模原線から乗客を奪おうという戦略的な判断があったのではないかと思います。

東急田園都市線の混雑問題の解消につながるか?

線路

これ以上に注目したいのは、小田急小田原線の少し南をほぼ並行して走る東急田園都市線です。

東急田園都市線は、沿線人口が増え続けているにもかかわらず、途中から地下を走る構造となっていて、ラッシュ時の増発がほとんどできない状態になっています。

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田園都市線の混雑解消に向けては、今のところ決定打がない状態です。混雑率が190%を超えていて、ただ混雑しているだけでなく、混雑に起因する遅延も多く発生している状況です。

そこへ、今回の小田急線の大増発ですから、田園都市線を利用していた通勤客が、小田急線にシフトしてもおかしくないのではないかと思っています。

小田急線と田園都市線の間は、徒歩連絡できるような距離ではないのですが、路線バスがたくさん走っています。両者とも世田谷区、川崎市、横浜市、町田市といった住宅街を走る路線なので、駅からの路線バス網は充実しています。特に、小田急線の駅と田園都市線の駅を結ぶバスは多く運転されています。

こういった路線バスを利用して田園都市線の駅に出ていた通勤客が、逆方向のバスに乗って小田急線で通勤するようになる可能性もあるのではないかと思っています。

東急は内心ほっとしているかも?

競合する路線に乗客を奪われることは、鉄道会社としては何としても避けたいはずです。ところが、田園都市線の事情を考えると、多少乗客を奪われても、大規模な設備投資なしで混雑問題を緩和できるのであれば、ある意味、渡りに船かもしれません。根本的な対策を打てず、田園都市線=混雑や遅延のひどい路線というイメージが定着して、沿線のイメージが悪くなるのに比べれば、ずっとマシでしょうね。

それに、首都圏とはいえ、今後は人口減少社会に向かうことは間違いありませんから、インフラへの投資という観点でも、望ましい方向かもしれません。


以上、2018年3月に小田急がダイヤ改正で大増発するという話題をお送りしました。他線にどのくらいの影響があるのかが気になりますね。