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京王の有料座席指定列車「京王ライナー」が2月22日から運行開始! JR・小田急との「快適通勤」競争が激しくなりそうです!

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京王電鉄は、有料の座席指定列車「京王ライナー」の運行を2月22日から開始すると発表しました。同時に、料金、停車駅、運転本数などの詳細が発表されています。主要駅である調布駅に停車せず、長距離客のみを対象とした運行体系は注目です。

この「京王ライナー」の登場で、並行するJR中央線や小田急線との競争はどうなるでしょうか? 「どの路線が一番快適に通勤できるか?」という観点で見てみたいと思います。

有料座席指定列車「京王ライナー」の運転を開始!

京王電鉄は、同社発の有料座席指定列車「京王ライナー」の運転を、2月22日のダイヤ改正と同時に開始すると発表しました。

上記のニュースリリースによると、「京王ライナー」の概要は以下の通りです。

  • 停車駅
    • 京王八王子行き: 新宿 → 府中 → 分倍河原 → 聖蹟桜ヶ丘 → 高幡不動 → 北野 → 京王八王子
    • 橋本行き: 新宿 → 京王永山 → 京王多摩センター → 南大沢 → 橋本
  • 運転時刻・運転本数
    • 平日: 京王八王子行き・橋本行きともに新宿発20時台~24時台の毎時1本ずつ(合計10本)
    • 土日: 京王八王子行き・橋本行きともに新宿発17時台~21時台の毎時1本ずつ(合計10本)
  • 座席指定券:400円(府中・京王永山より先は座席指定券不要)
    • 車内で購入する場合は700円(座れない可能性あり)
  • 使用車両:5000系電車(クロスシートでの運行)

昨年運転を開始した西武鉄道の「S-TRAIN」に続き、京王電鉄にも有料の座席指定列車が登場することになります。

「京王ライナー」に利用される5000系電車は、先行する東武鉄道の「TJライナー」や西武鉄道の「S-TRAIN」と同様に、ロングシートとクロスシートが転換できる車両です。「京王ライナー」として運転されるときには、クロスシートになります。

新型車両5000系 ー京王ライナー、2月22日サービス開始ー|京王グループ

長距離客に特化した運行体系と料金が特徴

「京王ライナー」の運行体系の特徴は、対象を長距離客に限定したこと でしょう。新宿を出ると、京王八王子行きでは府中まで、橋本行きでは京王永山まで止まりません。これまですべての列車が停車し、京王線(本線)と京王相模原線の分岐駅でもある調布にすら停車しません。ずいぶん思い切った設定ですね。

長距離客に限定することで、一律400円という定額料金としています。西武鉄道の「S-TRAIN」は、乗車する区間で料金が異なりますが、それとは対照的です。(S-TRAINの場合は複数の鉄道会社を直通運転する都合もありそうですが)

新宿~八王子はJR中央線と直接競合! 料金・設備・所要時間の比較

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新宿~八王子は、JR中央線と直接競合する区間になります。座って通勤・帰宅できる列車としては、中央線の「中央ライナー」、さらに、特急「あずさ」「かいじ」があります。これらの列車と「京王ライナー」の料金・設備・所要時間を比較してみます。

京王ライナー 中央ライナー 特急あずさ・かいじ
指定席料金 400円 510円 510円(自由席のみ)
運転本数 下り5本 上り2本
下り5本
上り 1時間に2本
下り 1時間に2本
所要時間 35~40分 35~40分 35~40分
使用車両 5000系 特急車両
(E257/E351等)
特急車両
(E257/E351等)
座席 クロスシート クロスシート
(リクライニング)
クロスシート
(リクライニング)
車内設備 WiFi
コンセント
トイレ トイレ


「京王ライナー」の400円という料金は、JRの中央ライナーや特急の自由席料金を意識した のでしょう。運転本数では、朝の上りや日中時間帯もコンスタントに運転するJRには全くかないませんが、料金で差をつけた感じです。

座席は、主に特急型の車両が使われるJRのほうが上ですが、京王ライナーには最新車両らしく、WiFiやコンセントの設備があります。40分弱の乗車であれば、座席のグレードよりも、WiFiやコンセントのほうが有用かもしれませんね。

ちなみに、中央線の特急列車(スーパーあずさ、あずさ、かいじ)には、どの区間でも定期券+自由席特急券で自由席に乗車できます。(指定席に乗車する場合は定期券は利用不可) 中央線特急の自由席特急料金は50kmまで510円。帰宅時のライナー的な使い方を想定しているのか、JR他社よりも安めに設定されています。

新宿~多摩センター・永山は複々線化の小田急との競争が熾烈に!

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京王相模原線の京王多摩センターと京王永山の2駅は、小田急多摩線と小田急多摩センター、小田急永山と同じ駅ですので、新宿への通勤・通学路線としては直接競合しています。

これまでは、

  • 京王相模原線: ほとんどの列車が新宿まで直通運転
  • 小田急多摩線: ほとんどの列車が小田原線との接続駅である新百合ヶ丘止まりか千代田線への直通列車(新宿へは乗り換えが必要)

という状況でしたので、新宿への通勤という点では京王のほうが有利でした。

ところが、小田急は、2018年3月のダイヤ改正で、複々線化が完成したことによる大幅増発を予定しています。混雑率が大幅に改善することに加えて、所要時間もかなり短縮されるようです。さらに、小田急多摩線のダイヤを大幅に見直し、

  • 小田急多摩線から千代田線へ直通する「多摩急行」を廃止
  • 小田急多摩線から新宿へ直通する「通勤急行」「急行」を新設
  • 小田急多摩センター始発の新宿行きの直通列車を6本新設

といったように、千代田線への直通運転から、新宿への直通に大幅にシフトするようです。

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この改正は、複々線化を契機に、京王相模原線から新宿方面への通勤・通学客を奪おうという狙いがあるものと思われます。

対する京王は、とりあえずは夕夜間の下りのみですが、確実に座れる「京王ライナー」を投入して、小田急と差別化を図ろうとしている のでしょう。小田急にも「ロマンスカー」がありますが、小田原方面か藤沢・片瀬江ノ島方面の運転のみで、多摩センターへの運転はありません。

将来は「快適に通勤できる路線」のブランド価値が高まるかも?

首都圏の私鉄各社は、通勤・帰宅時間帯に、有料の着席サービスを次々と提供し始めています。将来の人口減少による定期券収入の減少を補うための施策といわれていますが、「快適に通勤できる路線」として、沿線のブランド価値を高める点でも鉄道会社にはメリットがありそうです。特に、私鉄各社は、沿線の開発とともに鉄道事業を進めてきたという歴史がありますのでなおさらです。

京王と小田急のように、すぐ近くを並行して走っている路線間の競争は、今よりも熾烈になりそうです。混雑対策に困窮している東急が蚊帳の外なのが気になりますが…。いずれにしても、快適に通勤できるようになるのは、通勤客にとってはありがたいことです。


以上、京王の有料座席指定列車「京王ライナー」が運行を開始するという話題をお届けしました。通勤・帰宅時の有料の着席サービスは、今後もどんどん広がっていくものと思います。各社の今後の取り組みが楽しみですね。