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JR九州が特急「にちりん」「ひゅうが」の一部をワンマン化、合理化という名のサービス低下はどこまで続くのか?

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JR九州のディーゼル特急

JR九州は、特急「にちりん」「ひゅうが」の一部列車をワンマン化することを発表しました。昨年末頃から報道されていましたが、3月4日のダイヤ改正からワンマン化することを正式に発表しました。主力特急列車のワンマン化、安全確保は大丈夫なのでしょうか?

特急「にちりん」「ひゅうが」の短編成列車のワンマン化を実施

JR九州は、特急「にちりん」「ひゅうが」の大分~宮崎空港間を対象に、短編成(4両編成)の特急列車のワンマン化を、3月4日のダイヤ改正から実施することを発表しました。

平成29年3月4日(土)から、一部の特急にちりん号、ひゅうが号等においてワンマン運転を実施します。(JR九州大分支社ニュースリリース 2017年2月15日)

JR九州のリリースによると、ワンマン化される列車は下記の特急列車15本とのことです。

  • 特急にちりん
    • 下り:5号、11号、15号、21号、25号
    • 上り:6号、10号、16号、18号、26号
  • 特急ひゅうが
    • 下り:3号、9号
    • 上り:2号、8号、10号

これらの列車で、従来は運転士1名、車掌1名で運転していたところを、運転士1名のみの乗務とするようです。

ローカル線の普通列車ではよく見られるが…

ワンマン運転は、ローカル線の普通列車などでは普通の実施されています。たいていは1~2両編成の列車が対象ですが、バスの乗降のように、乗車時には乗車整理券を取り、降車時は運転士に料金を払って下車するというものです。

一方、特急列車の場合は、停車駅は有人駅であることが多いでしょうから、運転士が料金を収受することはしません。おそらく、これまで車掌が実施していたドアの開閉や安全確認を実施することになると思います。

特急列車ならではの安全面での懸念も…

普通列車で実績があるのであれば、特急列車でも大丈夫ではないか、と思われるかもしれませんが、いくつか重要な違いがありそうに思います。

4両編成ではとても目が届かない

最も大きな違いは、運転士の目が届くかそうでないか、ではないでしょうか。特急列車の場合は運転席が客室やデッキと隔離されている場合が多いですし、そうでなかったとしても、4両編成ともなると、後部の車両へは目が届かなくなるでしょう。乗務員の目が届かなくなることで、車内トラブルが増加したり、不正乗車が増えたりする懸念があります。

車内改札省略による不正乗車増加の懸念

運転士1名の乗務ということは、当該区間では車内改札を実施しないということになります。必ず中間改札がある新幹線とは異なり、在来線特急ではそうではありませんので、特急券を持たずに不正に乗車した乗客を発見することができなくなります。不正に乗車しやすいというような噂が立ってしまえば、車内の治安維持も問題になりそうです。

長時間無停車時の安全確保は大丈夫か?

数分ごとに停車する普通列車とは異なり、特急列車では停車駅が少ないため、長時間停車しない場合もあります。例えば、特急にちりんでは、大分・宮崎県境の佐伯~延岡間は1時間以上も無停車で走り続けます。この間に、車内で不測の事態が発生したり、災害などで乗客を避難させなくてはならなくなった場合に、運転士1名だけで対応できるのでしょうか。

安心・安全を犠牲にする合理化はNGでは?

上記のように、今回のワンマン化は、鉄道の安心・安全にかかわる部分を、合理化という名のもとにそぎ落としてしまっているように感じます。実際には、本当に「安全」が損なわれるような事態になることはほとんどないと思いますが、こういう不安を乗客に抱かせてしまう時点で、「安心」のサービス低下になっていると言えます。

実は、JR九州では、九州横断特急など一部の特急列車で、既にワンマン化を実施しています。ただ、これらの特急列車は、2両編成だったり、運転本数も少なかったりします。これに対して、今回対象となった「にちりん」「ひゅうが」は、大分~宮崎の両県庁所在地を結ぶ主要交通機関ですし、運転本数も1時間に1本程度あることから、インパクトは全く異なります。

単に車掌業務を廃止するのではなく、必ずアテンダントを乗務させるといったことはできなかったのでしょうか。首都圏の普通列車のグリーン車には「グリーンアテンダント」が乗務していますが、同じようなことができなかったのかと思います。車内改札や乗客への案内は、車掌でなくてもできるはずです。ついでに、首都圏のグリーンアテンダントがやっているように、飲み物やお菓子・つまみなどの軽食を販売すれば、サービス向上にもつながるはずです。

JR九州は、一方では観光列車を多数運転して、観光客への「おもてなし」を強化しています。それはそれで悪いことではないですが、JR九州を本当に支えているは誰なのかを忘れてはいけないと思います。