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北海道新幹線開業1周年、予想上回るも冬季の乗車率は振るわず 観光客頼みの限界でしょうか

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北海道新幹線H5系電車

3月26日で、北海道新幹線(新青森~新函館北斗)が開業してから1年が経ちました。1年を通しての平均乗車率は33%で、JR北海道の予想を上回りました。ただ、冬季は乗車率が低迷しているそうで、観光客頼みのために乗客数の季節変動が大きくなっているようです。

北海道新幹線開業1年、平均乗車率33%は上出来!

JR北海道の発表によると、北海道新幹線が開業した2016年3月26日から2017年3月25日までの1年間の乗客数は229.2万人で、一日平均約6,300人(乗車率約33%)になったとのことです。JR北海道の予想は一日平均約5,000人(乗車率約26%)とのことでしたので、結果的にはかなり上回ったということになります。

北海道新幹線開業前の昨年と比べると、一日あたりの平均乗客数は以下のようになります。

下り 上り 合計
本年(北海道新幹線) 約3,200人 約3,100人 約6,300人
昨年(在来線) 約1,900人 約1,900人 約3,800人

(出典)北海道新幹線 開業1年のご利用状況について【PDF/33KB】(JR北海道プレスリリース 2017年3月27日)

開業前年と比べると、乗客数は164%(1.64倍)になったとのことです。

まずは、予想を上回ったことと、乗客数が純粋に64%も増えたということで、1年目としては上出来だったのではないかなと思います。ただ、課題もあるようです。

季節変動が激しい乗客数、2月は約3,600人にとどまる

一番の課題は、乗客数の季節変動が激しいことです。開業してから夏季までは好調だったようですが、冬季は乗客数がかなり落ち込んでいるようです。

JR北海道は月別の乗客数を発表していないのですが、報道によると、今年2月の乗客数は約3,600人(乗車率約19%)にとどまったようです。

(参考)北海道新幹線開業1年 利用好調、冬季に課題 ビジネス客低迷響く

この原因は、北海道新幹線の乗客にビジネス客が少ないことによるものです。1年を通して安定的な需要があるビジネス客に対して、観光客の需要は季節変動が大きい特徴があります。特に、函館や道南地方の観光シーズンは初夏~晩夏で、冬場の観光資源に乏しいのが現状です。観光客が多い北海道新幹線の乗車率は、この観光需要の影響をもろに受けてしまっているようです。

2年目は冬季も好調だった北陸新幹線とは対照的ですね。

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やはり航空機から乗客を奪えていない

北海道新幹線と競合するのは、函館空港を発着するANA、JAL、AIR DOの航空便です。

news.mynavi.jp

この記事によれば、2016年度上期の航空3社の搭乗者数(羽田~函館)は前年比97%とのことで、ほとんど減っていません。北陸新幹線の影響で、羽田線の乗客が4割減となった小松空港とは対照的です。

やはり、東京からの純粋な所要時間の違いが影響しているのでしょう。東京~金沢は2時間半ですが、東京~函館は北海道新幹線+ はこだてライナーで約4時間半です。航空機から新幹線へ乗客がシフトする、いわゆる「4時間の壁」を破れていません。

青函航路のフェリーが好調?

もう一つ、別な観点で面白いのは、青函航路のフェリーが好調だったことです。上記記事にもありますが、函館~青森の青函航路のフェリーの乗客数は、前年比125%と好調だそうです。

その反面、所要時間は在来線時代と変わらないのに値段だけが上がった函館~青森間では、格安のフェリーに人が流れた。

とあるように、格安で函館~青森を移動する需要がフェリーに流れたようです。

函館~青森には、青函フェリー津軽海峡フェリーの2社がフェリーを運航しています。片道3時間40分~4時間程度と時間はかかりますが、運賃は大人で2000円前後からと格安です。ちなみに、北海道新幹線は片道7,890円もします。

格安旅行といえば青春18きっぷですが、在来線時代には、特例を利用すれば青春18きっぷだけで青函トンネルを通れました。しかし、北海道新幹線になってからは、別途2,300円の「北海道新幹線オプション券」が必要になってしまいました。フェリーを利用すれば、この2,300円だけで函館~青森を移動できてしまうのですよね。

正念場の2年目、閑散期の思い切った割引きっぷに期待!

開業効果が薄れてくる2年目は、今年よりも厳しい状況になることは間違いありません。ビジネス客が獲得できれば一番よいのですが、新幹線が函館止まりでは厳しいでしょう。となると、いかに観光客をひきつけるかがポイントになりそうです。

観光シーズンの夏季はともかく、冬季の需要の掘り起こしには、思い切った割引きっぷや、格安の旅行商品を投入することなどが必要と思います。

また、北海道新幹線の乗客の目的地はほとんどが函館だそうですが、新幹線に接続する観光列車などを充実させて、道南の他の地域へも観光客を誘致していくことも重要と思います。

2年目の北海道新幹線、どうなるか見守っていきたいと思います。