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JR北海道がLCC利用者向け「きた北海道フリーパス」を発売、おトクそうに見えますが使いこなすのが難しいきっぷです!

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線路

JR北海道が、Peach、バニラエア利用者限定のフリーきっぷ「きた北海道フリーパス」を発売します。宗谷本線の稚内までがエリアに入る広範囲なフリーきっぷです。この記事では、「きた北海道フリーパス」の概要を紹介しますが、以前ご紹介した「ひがし北海道フリーきっぷ」と比べると、使いこなすのが難しいきっぷになっています。

「きた北海道フリーパス」とは?

「きた北海道フリーパス」は、Peach、バニラエアの新千歳空港到着客のみが利用できるフリーきっぷです。これまで何度か発売されていたLCC利用者限定の「ひがし北海道フリーパス」の道北バージョンです。今回、初めて発売されます。

「きた北海道フリーパス」の概要は以下の通りです。

  • 利用期間:2017年4月29日(土)~10月3日(火) ※発売は9月30日まで
  • 有効期間:4日間
  • 発売額: 12,500円(おとな)、6,250円(こども)
  • 発売箇所: 新千歳空港駅のみどりの窓口
  • 発売条件: Peachまたはバニラエアの搭乗券(新千歳空港到着便)を提示
  • フリーエリア(概略)
    • 函館本線(小樽~札幌~旭川)
    • 宗谷本線(旭川~稚内)
    • 留萌本線(深川~留萌)
    • 石勝線(南千歳~追分)
    • 根室本線(滝川~富良野)
    • 富良野線(旭川~富良野)
    • 千歳線(札幌~南千歳・新千歳空港)
    • 室蘭本線(岩見沢~追分)
    • フリーエリア内の特急・急行・普通列車の普通車自由席に乗車可能

フリーエリアは、ざっくりいうと、小樽~新千歳空港から留萌本線、宗谷本線、富良野線方面となっています。

詳しくは、JR北海道のニュースリリースをご覧ください。

本州方面から道北・道東へおトクにお越しください!!~「LCC」とタイアップした「JRフリーパス」を発売します~(JR北海道ニュースリリース 2017年4月12日, PDFファイル)

どのくらいお得なの?

新千歳空港からフリーエリア内の主要駅への特急列車での往復料金(通常料金)と比べてみましょう。

  • 新千歳空港~稚内: 20,780円(新千歳空港~札幌は快速、札幌~稚内で特急自由席利用の往復)
  • 新千歳空港~留萌: 11,220円(新千歳空港~札幌は快速、札幌~深川で特急自由席利用の往復)
  • 新千歳空港~美瑛~富良野: 12,520円(新千歳空港~札幌は快速、札幌~旭川で特急自由席利用の往復)

これだけみると、「きた北海道フリーパス」の12,500円の元を取るのは簡単そうに見えます。特に、稚内への往復に利用すれば8000円以上もお得になりそうです。

ところが、JR北海道では、札幌から各都市への特急列車での往復に利用できる「指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)」「自由席往復割引きっぷ(Sきっぷ)」を発売しています。これらのきっぷの割引率がかなり高いため、稚内など各都市への単純往復に利用する場合は、「きた北海道フリーパス」のほうが高くなってしまう場合があります。

区間 きっぷ 価格 有効期限 備考
札幌~稚内 Rきっぷ 12,550円 6日間 特急指定席利用
札幌~音威子府 Rきっぷ 12,030円 6日間 特急指定席利用
札幌~旭川 Sきっぷ 5,080円 6日間 特急自由席利用
札幌~留萌 Sきっぷ 5,310円 6日間 特急自由席利用
札幌~富良野 ふらの・びえいフリーきっぷ 6,500円 4日間 特急自由席利用

※上記は夏料金(4月30日~11月30日利用分、利用制限期間なし)
※新千歳空港~札幌は片道1,070円(往復2,140円)

(参考)JR北海道のおトクなきっぷ
指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)|JR北海道のおトクなきっぷ
自由席往復割引きっぷ(Sきっぷ)|JR北海道のおトクなきっぷ
ふらの・びえいフリーきっぷ|JR北海道のおトクなきっぷ

札幌~稚内のRきっぷが12,550円で、新千歳空港~札幌の往復を加えると14,690円です。「きた北海道フリーパス」のほうが2000円ほど安いですが、Rきっぷは指定席が利用できることや、有効期間が6日間と長いこともあり、単純に稚内を往復する場合には、どちらがよいか悩むところです。

札幌~留萌や札幌~旭川は、Sきっぷを利用すると5000円台で往復できてしまうので、新千歳空港~札幌の往復分を加えても、Sきっぷのほうがかなり安くなります。

実は使い方が難しい「きた北海道フリーパス」

単純往復で元が取るのが難しくても、周遊ルートであちこち乗りまわればおトクになるのではないかと思われます。実際、このきっぷの姉妹版「ひがし北海道フリーパス」では、新千歳空港~釧路~網走~札幌という周遊ルートを作ると、かなりお得になります。

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ところが、「きた北海道フリーパス」のフリーエリアでは、周遊ルートが作りにくいのです。旭川~稚内は長大な盲腸線ですし、深川~留萌も同様です。旭川~富良野~滝川というルートは作れそうですが、このエリアの旅行であれば、上の表であげた「ふらの・びえいフリーきっぷ」が断然おトクです。

ということで、他の割引きっぷやフリーきっぷと比べると、「きた北海道フリーパス」を使いこなすのは難しいのではないかと思います。

稚内~美瑛・富良野の周遊ルート?

それでは、「きた北海道フリーパス」が適しているルートはないのでしょうか?

上記のJR北海道の「きた北海道フリーパス」のプレスリリースの最後に、行程の一例が出ています。

「日本最北駅『稚内』、彩の『利尻・礼文』、人気の『富良野・美瑛』」

となっていて、以下のような行程になっています。

  • 1日目:新千歳空港~札幌~(特急)~旭川~(稚内)
  • 2日目:稚内~(フェリー)~利尻・礼文~(フェリー)~稚内
  • 3日目:稚内~(特急)~美深~(特急)~旭川
  • 4日目:旭川~美瑛~中富良野~富良野~滝川~(特急)~札幌

このルートで、割引なしの値段よりも12,970円お得になるとしています。

このルートであれば、おそらく他の割引きっぷを使うよりも「きた北海道フリーパス」のほうが安くなるでしょう。ただ、4日間という行程の中に詰め込みすぎという感はあります。1日目、3日目はほぼ移動のみですし、4日目もかなり駆け足の観光になってしまうように思います。

以上、「きた北海道フリーパス」についてご紹介しました。通常料金に比べるとかなりおトクに見える「きた北海道フリーパス」ですが、割引率が高い特急の往復割引きっぷと比べると、必ずしもおトクにならない場合もあります。LCC利用で北海道入りして、「きた北海道フリーパス」を購入できる権利があったとしても、本当におトクになるのかよく検討したほうがよさそうです。