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夜行列車の代わりにフェリー夜行便を利用しよう! 本州~北海道航路 青春18きっぷ+夜行フェリーのススメ(2024年版)

フェリー
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JRの在来線から夜行列車がほとんど消えてしまい、青春18きっぷでの遠距離移動が難しくなってきました。そこで、フェリーの夜行便を、これまでの夜行列車の代わりに利用することで、青春18きっぷでの行動範囲を広げてみることを提案したいと思います。この記事では、本州~北海道を移動するのに便利な夜行フェリーが運航されている航路についてまとめてみました。青春18きっぷで北海道への旅行を考えている方は、ぜひ、フェリー夜行便の活用も検討してみてください。

青春18きっぷ+フェリーの旅

夜行列車、特に、夜行快速列車が多く走っていた時代には、終電前に夜行列車に乗車すれば、青春18きっぷの旅でも、翌朝には300㎞以上離れた町に到着することができました。

ところが、一時はあちこちで運転されていたJRの夜行快速列車「ムーンライト」シリーズも徐々に数を減らし、最後まで残っていた「ムーンライトながら」も2021年春に運転終了となりました。

そこで、夜行列車の代わりに、比較的リーズナブルに利用できるフェリーの夜行便を利用すること を提案してみたいと思います。

結構たくさんある本州~北海道のフェリー

この記事では、本州(主に東北・関東地方)と北海道を結ぶフェリーに焦点を当ててみます。

この時代に、単なる移動手段としてのフェリーなんてあるの? と思われるかもしれませんが、本州と北海道を結ぶフェリーは結構あります。

どうでしょうか? ほぼ毎日運航しているものだけでも、こんなにあるのです。

本州~北海道間には青函トンネルがあるものの、鉄道専用トンネルですので、クルマでの移動ができません。クルマで本州~北海道を移動しようとすると、選択肢はフェリーのみということになります。観光客はもちろんのことですが、長距離トラックで本州~北海道を移動する手段として、現在もフェリーが積極的に使われているのです。

とはいえ、クルマがなくても、人(旅客)だけでの利用も可能です。しかも、ありがたいことに運賃はかなりリーズナブルです。

フェリーなので、当然のことながら、港(フェリーターミナル)から発着します。最寄駅から港までの移動が必要ですが、たいていはフェリーの時刻に合わせてバスが出ていますので安心です。

鉄道の旅の視点から見ると、苫小牧・室蘭・小樽着は便利!

鉄道の旅の補助的な移動にフェリーを利用するという観点からみると、本州~北海道航路の便利さが見えてきます。

鉄道だけで本州~北海道を移動しようとすると、青函トンネルを通ることになるわけですが、北海道側は函館経由ということになります。目的地が函館や道南であれば青函トンネルは便利なのですが、札幌などの道央、さらに道北・道東へ向かおうとすると、函館は遠すぎるという問題があります。函館から札幌までは特急「北斗」を利用しても3時間半以上かかりますし、青春18きっぷ利用の普通列車乗り継ぎでは8時間もかかります。これでは、函館から札幌に到着するだけで、丸一日を要してしまいますね。

一方、本州~北海道航路のフェリーは、太平洋側の航路では苫小牧港や室蘭港、日本海側の航路では小樽港 に到着するものが多いのです。苫小牧、小樽ともに、札幌までは普通列車でも1時間前後の距離ですし、苫小牧からであれば、石勝線経由で帯広や釧路など道東方面へのアクセスにも便利です。

実際、仙台~苫小牧の太平洋フェリーの夜行便や、大洗~苫小牧の商船三井フェリー(さんふらわあ)を利用したことがありますが、苫小牧から札幌が近いので、鉄道の旅にはかなり便利だと感じました。

本州~北海道航路 夜行列車の代替に利用できそうなフェリー夜行便を紹介

フェリーでの移動の一番の欠点は、速度が遅く時間がかかることです。ただ、それも、夜行便であれば、寝ている間に移動できますので、あまりデメリットにはなりません。さらに、宿泊費が浮くというメリットもあります。

そこで、本記事では、本州(主に東北・関東)~北海道の移動で、かつての夜行列車の代わりに使えそうなフェリーの夜行便を紹介します。

なお、料金は、最も安い2等室(税込み)のものです。インターネットでの購入で割引があるものもありますが、ここでは正規運賃を掲載しています。また、時刻は2023年6月現在のものです。季節ごとにダイヤが変わることもありますので、実際に利用される際には、必ず事前に各社のWebサイトをご確認ください。

シルバーフェリー(川崎近海汽船): 八戸~苫小牧

夜行便として最も使い勝手がよさそうなのが、シルバーフェリー八戸~苫小牧航路です。シルバーフェリーは、八戸港~苫小牧港を1日4往復運航していますが、夜行便はちょうど時間帯がよいうえに、所要時間が8時間と、しっかり休むことができます。

【八戸→苫小牧】

八戸発 苫小牧着 運航日
08:45 16:00 毎日
13:00 20:15 毎日
17:30 翌01:30 毎日
22:00 翌06:00 毎日

【苫小牧→八戸】

苫小牧発 八戸着 運航日
21:15 翌04:45 毎日
23:59 翌07:30 毎日
05:00 13:30 毎日
09:30 18:00 毎日


※太字はおすすめの夜行便
※料金(大人): 2等 6,000円,2等寝台B 7,500円

八戸→苫小牧の夜行便は、苫小牧港到着が午前6時で、かなり便利な時間に設定されています。苫小牧フェリーターミナルから苫小牧駅へはバスが出ていますので、苫小牧駅から鉄道の旅を始めることができます。

東北南部や関東から、青春18きっぷや北海道&東日本パスで北上し、八戸港を22時に出航する夜行便に乗船すれば、翌朝には北海道の旅を楽しむことができるというわけです。まさに、かつての夜行列車のような旅ができますね。

シルバーフェリーの八戸~苫小牧航路については、以下の記事で詳しく紹介しています。最寄駅からフェリーターミナルへのアクセス、八戸駅や苫小牧駅からの鉄道の乗り継ぎも紹介しています。

【シルバーフェリー 八戸・苫小牧航路】青春18きっぷ、北海道&東日本パスと組み合わせて夜行フェリーで北海道へ! かつての夜行急行「はまなす」の代替ルートにも!
シルバーフェリーが運航する八戸港~苫小牧港を結ぶフェリーをご存知でしょうか? 夜行便も運航されていて、寝ている間に北海道~本州の間を移動できます。この記事では、シルバーフェリー「八戸・苫小牧航路」の概要やアクセスに加え、本州~北海道の乗り継...

津軽海峡フェリー: 青森~室蘭

室蘭~青森航路で利用される「ブルーマーメイド」

(津軽海峡フェリーのWebサイトより)

津軽海峡フェリーが運航する青森~室蘭航路も、本州~北海道の移動に便利に使えます。2023年10月2日に開設されたばかりの新しい航路です。

区間・時刻 運航日
室蘭港 20:00 → 青森港 翌03:00 日曜を除く
毎日
青森港 09:00 → 室蘭港 15:45 月曜を除く
毎日


※料金(大人): スタンダード 5,090円~6,160円(時期により異なる)

室蘭港→青森港のフェリーは夜行便としての運航となります。青森港着が午前3時とかなり早いので、青森駅の始発列車まで少し待つ必要があります。それでも、所要時間は7時間ほどありますので、船内でそれなりに睡眠をとることはできるでしょう。

青森港を起点とする航路は、青森~函館航路(津軽海峡フェリー、青函フェリー)が有名です。ただ、道央から道北方面、道東方面へと鉄道で旅をするのであれば、室蘭港発着の「室蘭・青森航路」は魅力的です。

室蘭港は室蘭駅から徒歩でアクセスできるほど近いうえに、室蘭~札幌間は特急利用で2時間弱、普通列車を乗り継いでも3時間ほどです。

津軽海峡フェリーの室蘭・青森航路については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

【室蘭・青森航路】津軽海峡フェリーが運行するフェリー路線、青春18きっぷの旅で本州~北海道の移動にお得で便利!
津軽海峡フェリーが運航する室蘭~青森航路は、青春18きっぷの旅で本州~北海道を移動するのに便利です。室蘭発が夜行便として運行されるため、宿代わりにもなります。この記事では、津軽海峡フェリーの室蘭~青森航路の最新情報(ダイヤ、料金、アクセス等)に加えて、青春18きっぷでの鉄道旅での使い方も紹介します。

太平洋フェリー: 仙台~苫小牧

仙台港~苫小牧港を太平洋側を経由して結ぶ航路です。

仙台港発が19時40分、苫小牧港発が19時ちょうどと、夜行便というには少し早い時間に出ますが、午前中に到着するため、到着日を有効に活用できます。仙台発、苫小牧発のいずれも夜行便となります。

また、太平洋フェリーでは、バイキング形式のディナーが楽しめるなど、国内のフェリーとしては設備が豪華なのが特徴です。乗船時間が長いので、船旅そのものを楽しむつもりで利用するのがよさそうです。

仙台へは東京から東北新幹線で2時間弱、普通列車の乗り継ぎでも6時間程度で到着しますので、東北地方だけでなく、首都圏など関東地方からも使い勝手がよい航路です。

区間・時刻 運航日
仙台港 19:40 → 苫小牧港 翌11:00 毎日※1
苫小牧港 19:00 → 仙台港 翌10:00 毎日※1


※1: 冬季等、季節によって変則運航(毎日運航ではない運航パターン)になる場合もあります
※料金(大人): 2等 9,500円~10,700円(時期により異なる)

最新の運航日・ダイヤ・料金等については、太平洋フェリーのWebサイトでご確認ください。

太平洋フェリー 苫小牧(北海道) 仙台(東北) 名古屋 船旅 お得なプラン クルーズ 貨物
太平洋フェリー トップページ。苫小牧-仙台-名古屋の優雅な船旅を、そして船内で心からおくつろぎいただけるよう、充実したホスピタリティをご提供いたします。

新日本海フェリー: 新潟~小樽

日本海側の航路で、新潟港と小樽港を結ぶフェリーです。

新潟→小樽の便は、正午に新潟港を出るので、夜行便としてはやや使いにくいかもしれません。ただ、小樽港には午前4時30分に到着するので、鉄道の始発の時間帯から移動を開始でき、一日を有効に活用できます。

小樽→新潟便は、小樽港の出航時刻が少し早いですが、新潟港に午前9時過ぎに到着しますので、夜行便としては比較的使いやすい時間帯の便です。

小樽駅から札幌駅までは普通列車でも1時間弱ですし、札幌駅まで出れば、北海道の各方面への乗り継ぎができますので、苫小牧港と同様に、鉄道の旅には非常に便利なフェリーです。

区間・時刻 運行日
新潟港 12:00 → 小樽港 翌04:30 火~日
小樽港 17:00 → 新潟港 翌09:15 月~土


※料金(大人): ツーリストC 7,500円~12,300円(時期により異なる)

最新の運航日・ダイヤ・料金等については、新日本海フェリーのWebサイトでご確認ください。

トップページ - 新日本海フェリー|舞鶴・敦賀・新潟・秋田と北海道を結ぶフェリー航路。
舞鶴・敦賀・新潟・秋田と北海道を結ぶフェリー航路。津軽海峡をゆく快適なクルージングをお楽しみください。

新日本海フェリー: 秋田~苫小牧

新日本海フェリーが運航する秋田~苫小牧を結ぶ航路です。

秋田→苫小牧の便は日中運行ですが、苫小牧→秋田が夜行便です。苫小牧港を19時30分に出航、秋田港には翌日の朝7時35分に到着しますので、夜行便としてはかなり使いやすい時間帯です。

苫小牧駅から札幌駅までは、普通列車でも1時間程度。前述の新潟~小樽航路と同様に、北海道内の各方面への乗り継ぎにも便利な航路です。

区間・時刻 運行日
秋田港 06:15 → 苫小牧東港 16:45 火~日
苫小牧東港 19:30 → 秋田港 翌07:35 月~土


※料金(大人): ツーリストJ 5,300円~8,300円(時期により異なる)

最新の運航日・ダイヤ・料金等については、新日本海フェリーのWebサイトでご確認ください。

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舞鶴・敦賀・新潟・秋田と北海道を結ぶフェリー航路。津軽海峡をゆく快適なクルージングをお楽しみください。

商船三井フェリー: 大洗~苫小牧

茨城県の大洗港と苫小牧港を結ぶフェリーです。

大洗港は水戸駅からも近く、関東地方から北海道へ一気に移動する手段として便利です。東京駅から水戸駅までは、常磐線の普通列車で約2時間。グリーン車もありますので、青春18きっぷでも快適に移動できます。

一方、苫小牧港の到着が午後になってしまうため、下船後に移動する範囲は限られてしまいます。夜行便として利用するというよりは、関東~北海道を一気に移動する交通手段として考えたほうがよさそうです。

苫小牧→大洗便は、大洗港の到着が14時。こちらも移動する範囲が限られそうですが、普通列車に乗り継げば、夕方には都心に到着します。北海道から東京へのアクセスにはちょうど良い時間帯かもしれません。

下記の便以外に深夜便もありますが、出航が午前1時台、到着が19時台と、旅行には少し使いづらい時間帯になっています。

区間・時刻 備考
大洗港 19:45 → 苫小牧港 翌13:30 夏季:週6便
冬季:週3~4便
苫小牧港 18:45 → 大洗港 翌14:00 夏季:週6便
冬季:週3~4便


※料金(大人): ツーリスト 9,800円~19,200円(時期により異なる)

詳しくは、商船三井フェリーのWebサイトをご確認ください。

【公式】首都圏↔北海道 商船三井さんふらわあ
商船三井さんふらわあトップページです。マイカーやバイク、ペットと首都圏-北海道の船旅は商船三井さんふらわあが便利お得です。「船旅のたのしさ」をコンセプトに、より充実した船旅をご提供します。

青函フェリー・津軽海峡フェリー: 青森~函館

青森港と函館港を結ぶフェリーです。青函フェリー、津軽海峡フェリーの2社が運航していて、あわせて14往復も運航されています。所要時間が3時間半程度と短いため、夜行便として宿代わりに使うにはやや中途半端です。

鉄道旅行の途中で夜行便として使えそうな便は以下のとおりです。

区間・時刻 備考
青森港 22:25 → 函館港 翌02:05 津軽海峡フェリー
青森港 23:30 → 函館港 翌03:20 青函フェリー
青森港 02:00 → 函館港 05:50 青函フェリー
青森港 02:30 → 函館港 06:10 津軽海峡フェリー
函館港 23:30 → 青森港 翌03:20 青函フェリー
函館港 02:00 → 青森港 05:50 青函フェリー
函館港 03:20 → 青森港 07:00 津軽海峡フェリー


※料金(大人):青函フェリー 2,200円~2,700円,津軽海峡フェリー 2,860円~3,850円

所要時間が短いため、昼行便でも鉄道の代わりに利用できます。青春18きっぷで青函トンネルを抜けるときに必要となる「北海道新幹線オプション券」(2,490円)とほぼ同じような料金ですし、便数も多いので、意外と使えます。

「北海道新幹線オプション券」は、北海道新幹線に乗車できるのが奥津軽いまべつ~木古内だけなので乗り換えが多く、しかも乗り継ぎがいまいちです。時間帯によってはフェリーのほうが便利かもしれません。

「青函フェリー」「津軽海峡フェリー」のダイヤ、料金、フェリーターミナルへのアクセス方法、前後の鉄道の乗り継ぎなどについては、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

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また、各社のWebサイトは以下の通りです。

青函フェリー
青函フェリーは東北(青森)と北海道(函館)最多運航便数の毎日8往復するコスパNo.1フェリーです。移動は安く、目的地でゴージャスに♪。
https://www.tsugarukaikyo.co.jp/

以上、本州~北海道を結ぶフェリーの夜行便を紹介しました。シルバーフェリーのように青函区間を夜行で抜けるのにちょうど良いフェリーもあれば、仙台や大洗、新潟などから一気に北海道を目指すフェリーもあります。鉄道での夜間の移動が難しくなってきていますが、フェリーで代替することで、青春18きっぷの旅でも移動距離を稼げるようになりますので、本州~北海道の移動を考えていらっしゃる方は、是非検討してみてください。

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