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JR北海道、特急列車の運転体系変更、稚内・網走への直通列車は大幅減。維持困難路線交渉への影響は?

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JR北海道の気動車特急キハ183系

JR各社の来年3月のダイヤ改正の概要が一斉に発表されました。最も大きな変更がありそうなのがJR北海道です。道東・道北方面への特急列車の運転体系が大幅に変更されます。

稚内・網走への直通列車が大幅減に

JR北海道は、2016年12月16日に、来年3月のダイヤ改正について発表しました。下記リンクからニュースリリース(PDFファイル)がご覧いただけます。

平成29年3月ダイヤ改正について(JR北海道ニュースリリース 2016年12月16日)

これによると、札幌と稚内・網走を結ぶ特急列車の運行体系が変更されます。具体的には、札幌からの直通列車が大幅に減り、旭川~稚内・網走の区間運転の特急列車が新たに設定されます。

  • 札幌~稚内(函館本線~宗谷本線)
    • 【改正前】札幌~稚内間直通の特急列車3往復
    • 【改正後】札幌~稚内間直通の特急列車1往復(特急「宗谷」)+旭川~稚内の区間列車2往復(特急「サロベツ」)
  • 札幌~網走 (函館本線~石北本線)
    • 【改正前】札幌~網走間直通の特急列車4往復
    • 【改正後】札幌~網走間直通の特急列車2往復(特急「オホーツク」)+旭川~網走の区間列車2往復(特急「大雪」)

稚内、網走両駅発着の特急列車の本数は変わりませんが、札幌方面からは旭川で乗り換えが必要となる列車が増えることになります。

札幌~旭川の特急列車の運転体系の変更

同時に、札幌~旭川間の特急列車の運転体系も変更されます。これまで、特急「スーパーカムイ」で統一されていた同区間の特急列車ですが、ダイヤ改正後は「ライラック」「カムイ」の2系統に分かれます。

両方とも電車特急ですので、利用者からしたら単に愛称が異なるだけのように思えますが、JR北海道としては以下のように区別しているようです。

  • 特急ライラック:789系0代(6両編成)で運転
  • 特急カムイ:789系1000代(5両編成)で運転

運転本数は1往復増の1日24往復となるとありますが、稚内・網走方面への特急列車が、札幌~旭川間では4往復減ですので、実質的には3往復減となりそうです。 車両運用の面では、新たに設定する特急ライラックに、これまで津軽海峡線を走っていた特急スーパー白鳥で利用していた車両を流用することになります。

追加投資なしで実現できる精一杯の改正

今回のダイヤ改正は、旅客流動の状況に合わせた改正というよりは、JR北海道の特急車両の老朽化に伴う再配置による改正と言えます。稚内・網走方面への特急列車に利用されていたキハ183系(気動車特急車両)の老朽化による廃車と、北海道新幹線開通で余剰になった789系(電車特急車両)の利活用を合わせて考えた結果、気動車特急の運行範囲を狭め、その分を余剰になった電車特急で補うということになります。

本来であれば、気動車特急車両を新製するべきなのですが、JR北海道の厳しい経営状況がそれを許さなかったのだろうと思います。運転本数や所要時間をほとんど変えずに、車両の再配置を実現できたという意味で、現在のJR北海道がとりうる精一杯の策であったことが想像されます。

維持困難路線の今後の交渉にも影響か?

一方で、今回の改正のツケは利用者に転嫁されてしまいます。運転本数や所要時間はほとんど変わっていませんが、乗り換えが必要となるのは明らかにサービス低下となります。

今回、特急列車の運転体系が変更された区間は、先日、JR北海道が発表した維持困難な13線区のうち、路線の維持を念頭に地元自治体への負担を求めるとした線区に含まれています。

当社単独では維持することが困難な線区について【PDF/557KB】(JR北海道ニュースリリース 2016年11月18日)

具体的には、宗谷本線の名寄~稚内(輸送密度403)、石北本線の上川~網走(輸送密度1061)・新旭川~上川(輸送密度1481)の3線区です。

今回の札幌からの直通特急列車の大幅減は、今後の自治体との交渉に大きく影響することが懸念されます。地元の自治体からすると、道都札幌との直通列車が減ることは、鉄道の価値を大きく損ないます。逆に、費用負担の条件として、札幌への直通列車の復活・増便を求める声も出てくるのではないかと思います。

今後のJR北海道の路線網への影響も考えると、今回の改正の意味はかなり大きなものではないのかと感じました。