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K'z Lifelog ~青春18きっぷと乗り鉄のブログ~

青春18きっぷの話題をはじめ、汽車旅のノウハウや鉄道関連のニュースなどを思うままに綴っていく乗り鉄ブログです。

時速140km、乗ってみてわかった「遅い」北海道新幹線

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北海道新幹線 H5系

先日、函館に旅行に行ったとき、北海道新幹線に初めて乗車しました。青函トンネル内での140km/h運転や特急料金の高さなどが話題になっていましたが、実際に乗ってみて感じたことを書いてみたいと思います。

北海道新幹線とは?

北海道新幹線は、2016年3月に開業した新青森~新函館北斗間の新幹線で、JR北海道が運行しています。途中に53km以上もある青函トンネルを擁し、本州と北海道を結ぶ初の新幹線となっています。

途中駅は、奥津軽いまべつ、木古内の2駅で、奥津軽いまべつ駅ではJR東日本の津軽線(津軽二股駅)と、木古内駅では、江差線から転換された道南いさりび鉄道線と接続しています。また、終点の新函館北斗駅では、函館本線と接続しています。なお、新青森~新函館北斗間は148.8kmで、そのうち青函トンネルを含む新中小国信号場~木古内駅間の82.1kmが在来線との共用区間となっていて、狭軌の在来線(主に貨物列車)と広軌の新幹線の両方が走行可能な三線軌条(3本のレールがある線路)となっています。

140km/hの新幹線、やっぱり遅さは否めない

最高速度140km/hの理由

在来線との共用区間では、貨物列車とのすれ違い時に風圧で貨物(コンテナ等)の転落や破損を防止するため、新幹線の最高速度が140km/hに制限されています。そのため、新函館北斗行きに乗車すると、奥津軽いまべつ駅の少し手前から減速し、そのまま青函トンネルへ。青函トンネルを抜けても木古内駅までは140km/h運転のままとなります。

体感的に遅さが目立つ北海道新幹線

北海道新幹線が開業する前、新青森~函館を結んでいた在来線特急「スーパー白鳥」も、青函トンネル内では最高速度140km/hで運転していました。つまり、この区間では、新幹線になったとはいえ、速度アップはしていないことになります。事実、スーパー白鳥が青函トンネルを抜けるのに約25分かかっていましたが、先日乗車した北海道新幹線も、車内放送で約25分かかると言っていました。

東北新幹線から通して乗っていくと、この遅さが余計に目立ってしまいます。東北新幹線の宇都宮~盛岡間は最高速度320km/h、盛岡以北は260km/hとなっていますので、東京から新函館北斗行きの新幹線に乗ると、320km/h→260km/h→140km/hと速度がどんどん落ちていってしまいます。体感としても、320km/hと260km/hはさほど変わらないですが、260km/hと140km/hは劇的に違います。さらに、320km/hで運転できる設計のE5系/H5系車両からすると、140km/hという速度は徐行運転以外の何物でもなく、その車両性能の余裕が余計に遅さを感じさせてしまいます。

時短効果も限定的

今回乗車したはやぶさ11号は、東京を出ると、大宮、仙台、盛岡、新青森にしか停車しない速達列車でした。新青森を12時37分に出発し、新函館北斗には13時38分に到着します。従来の在来線特急スーパー白鳥は、新青森~函館を2時間ちょっと、青森~函館を1時間50分台で結んでいましたので、それに比べるとだいぶ早くなったように思います。

ただ、これも開業前から言われていたことですが、北海道新幹線の新函館北斗駅から函館に出るには、在来線のはこだてライナーに乗り換える必要があります。新函館北斗駅での乗り換え時間の10分程度+新函館北斗~函館の乗車時間20分弱の、合計30分程度が追加となります。これでも、まだ20分~30分程度の時短効果がある計算ですが、乗り換えの手間を考えると、この20~30分に価値があるのかは微妙なところだと思います。

このような感じで、体感的にも実際にも遅さを感じてしまったわけで、何とか問題を解決して、新幹線本来の速度での運転を実現してほしいなあと思いました。

最高速度が260km/hまたは320km/hになったら…?

仮に、140km/hに制限されている区間で260km/h運転ができるとしたら、どのくらい時短効果があるのでしょうか?

最高速度 制限区間に要する時間 140km/hからの時短効果
140km/h 35.2分 -
260km/h 18.9分 16.3分

16.3分の時短効果が見込め、新青森~新函館北斗は、現在の1時間ちょっとから45分程度に短縮されることになります。実際にはこんなに単純な話ではないとは思いますが、約25%の時間短縮というのは、かなり効果が大きいと思います。

さらに、全線で最高速度320km/hで運転できるとしたらどうでしょうか? 現在、320km/h運転を行っている仙台~盛岡の距離と所要時間から推測してみます。

区間 距離 所要時間 表定速度
仙台~盛岡 171.1km 約39分 263km/h
新青森~新函館北斗 148.8km 約34分 (仙台~盛岡と同じ表定速度で算出)

ということで、いまの1時間の約半分の34分ほどで走破できることになります。ここまでくると、新函館北斗~函館の所要時間も含めて、約1時間で新青森~函館が結ばれることになり、新幹線の効果もかなり感じられるようになるのではと思います。

課題解決に向けては未だ見通し立たずか?

最高速度引き上げによる時短効果はかなりあると思われますが、実現性はどうでしょうか?

www.asahi.com

こんなニュースがありました。もともと、貨物列車の走らない早朝時間帯を狙って、1本だけでも高速運転をしようということで準備が進められていましたが、それも2020年に延期されそうだということです。もっとも、1本だけ、しかも始発の下り列車では、肝心の首都圏からの時間短縮は見込めないため、あまり意味はないのですが…。

抜本的な解決に向けては、貨物列車をそのまま新幹線規格の電車に積んでしまう「トレイン・オン・トレイン」が検討されていますが、あまり進捗したというニュースは聞きません。また、長崎新幹線での採用を目指しているフリーゲージトレインも候補になると思いますが、こちらも進捗が思わしくないようです。

新在共用の海底トンネルという、世界で前例のないものであるため、技術開発に多少の時間を要するとしても、何とか高速運転を実現してほしいと思います。