K'z Lifelog ~青春18きっぷと乗り鉄のブログ~

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【青春18きっぷで東海道線を楽に移動する方法】静岡県内のおすすめ乗り継ぎを紹介します!

青春18きっぷで東海道線を移動するときに難所となるのが、短い編成の列車が多いわりに比較的混雑している静岡県内です。静岡県内を普通列車で抜けるには3時間半くらいかかります。この区間で快適に移動することができる乗り継ぎ方法を、実例とともにご紹介します。ポイントは、始発駅から乗車することと、できるだけ長距離の列車を選ぶことです。

【結論】青春18きっぷでの東海道線静岡県内の乗り継ぎ おすすめパターン

まず結論から書いてしまいます。

  • できるだけ長距離を走る列車を選ぶ ことで、乗り換えを極力減らす。
  • 次に乗り継ぐ列車の始発駅で乗り換える ことで、座席を確保できる確率がかなり上がる。
  • 下り(熱海→豊橋)は、熱海発浜松行きの列車がベスト だが午前中は本数が少ない。次善の策は、熱海から島田行きの列車に乗車し、途中の興津で下車、興津始発の浜松行きに乗り継ぐ パターン。
  • 上り(豊橋→熱海)は、浜松発熱海行きの列車がベスト だが日中時間帯は本数が少ない。次善の策は、浜松から興津行きの列車に乗車し、島田で下車、島田始発の熱海行きに乗り継ぐ パターン。

以下では、2018年1月に、青春18きっぷでの下り方面の乗り継ぎを実施したときの実例を踏まえて、詳しく説明します。

青春18きっぷでの東海道線の乗り継ぎが「難所」と呼ばれている理由

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よく青春18きっぷを利用する方はご存知かもしれませんが、東海道線の静岡県内は、青春18きっぷでの乗り継ぎの難所と呼ばれています。

一般に、難所と呼ばれているところは、運転本数が極端に少ない場合が多いのですが、東海道線に限っては異なります。最も運転本数が少ないところでも、1時間に4本程度は運転されています。

では、なぜ「難所」と呼ばれているのでしょうか? その理由は以下の通りです。

編成が短いわりに乗客が多い

静岡県内の東海道線の列車は3両~6両が多いのですが、それに対して乗客が多く、日中時間帯でも座席が埋まることがよくあります

熱海からみると、沼津、三島、富士、清水、静岡、焼津、掛川、浜松といった具合に、中規模の都市が続きます。これらの都市圏の利用者が多いため、他の路線のように車内が空いてくる区間が少ないのですね。

青春18きっぷで乗りとおす乗客が多い

青春18きっぷのシーズン、特にお盆休みや年末年始には、帰省などで東京~名古屋や大阪を東海道線経由で乗りとおす乗客も多いです。

沿線の都市圏の利用では乗降が頻繁にあるため、座れるタイミングは多くあるのですが、青春18きっぷで乗車している乗客は途中下車しません。ですので、座れないと終点まで立ちっぱなしということにもなりかねません。

前後の区間との落差が激しい

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豊橋から乗車した特別快速大垣行き クロスシートの8両編成

東海道線の静岡県内の区間は、前後の区間と比べると列車の編成の長さや列車の本数でかなり落差が大きくなっています

熱海から東京寄りのJR東日本の区間は、10両や15両の電車が頻繁に行き来する区間です。すべての列車に青春18きっぷ+グリーン券で乗車できるグリーン車が連結されているので、ロングシートでの移動に疲れたらグリーン車を利用することもできます。

一方、愛知県側の豊橋から名古屋寄りの区間は、6両や8両の新快速や特別快速が頻繁に走っています。すぐの乗り継ぎの列車で座れなくても、15分も待てば次の始発列車で座席を確保することは容易です。

ロングシートの電車が多い

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211系のロングシートの電車

東海道線の静岡県内の区間は、ロングシートの電車が多いです。

熱海から東京寄りの区間でもロングシートの車両が多いですが、一部ボックスシートの車両があるほか、前述の通りグリーン車も連携されています。

愛知県側の豊橋から名古屋寄りの区間では、同じ普通列車でも、ボックスシートやクロスシートの列車が多く運転されています。

いずれも、需要や地域の状況に応じてこのような状況になっているのでしょうから、ある意味仕方のないことではあります。

青春18きっぷで東海道線を楽に移動するポイント

それでは、東海道線の静岡県内を青春18きっぷで楽に移動するには、どうしたらよいのでしょうか?

主なポイントは以下の二つです。

  1. できるだけ長距離を走る列車を選び、乗り換えの回数を減らす
  2. 乗り継ぐ場合には、次に乗り継ぐ列車の始発駅で乗り換える

1. できるだけ長距離を走る列車を選ぶ

東海道線の静岡県内(熱海~豊橋間)のダイヤはかなり複雑です。そのため、短距離の区間運転の列車から、熱海~浜松間を走る比較的長距離の列車まであります。

楽に移動する一つのポイントは、なるべく乗り換えを減らすことです。乗り換えを減らすことで、座席さえ確保できてしまえば、あとは寝ていてもOKです。

乗り換えがあるとずっと寝ているわけにもいきませんし、次に乗る列車で座席が確保できるとは限りません。

ということで、できるだけ長距離を走る列車を選ぶのがポイント です。

東海道線の静岡県内の区間では、上り・下りともに、熱海~浜松間を直通で走る列車がおすすめです。

2. 次に乗り継ぐ列車の始発駅で乗り換える

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興津始発 浜松行きの電車 興津から乗車がおすすめです

乗り換えがある場合には、いま乗車している列車の終点で乗り換えるのではなく、次に乗る列車の始発駅で乗り換える ことがポイントです。

一般には、「いま乗車している列車の終点駅=次に乗り継ぐ列車の始発駅」というパターンが多いのですが、東海道線の静岡県内ではこれは当てはまりません。

A駅 --- B駅 --- C駅 --- D駅

という路線があった場合、

  • A駅発C駅行き
  • B駅発D駅行き

という運行形態になっているところが多いのです。

A駅からC駅行きの列車に乗車して、終点のC駅まで行ったとしても、C駅始発の列車はありません。C駅では、B駅始発の列車を待つことになります。

そうであれば、A駅から乗車したC駅行きの列車をB駅で下車して、B駅始発のD駅行きに乗るようにしたほうが、座席が確保できる可能性は高くなります。

東海道線のおすすめ乗り継ぎパターン

上記の原則を踏まえて、日中時間帯に比較的多い運転パターンの列車で、どのように乗り継ぐと快適に移動ができるのかをご紹介します。

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東海道線 静岡県内のおすすめ乗り継ぎパターン

下り: 熱海 → 豊橋

熱海から豊橋方面へ向かう場合には、以下の2パターンの乗り継ぎがおすすめです。

  • 熱海 → 浜松 (浜松乗り換え) 浜松 → 豊橋
  • 熱海 → 興津 (興津乗り換え) 興津 → 浜松 (浜松乗り換え) 浜松 → 豊橋

熱海から浜松行きの列車に乗車するのがベスト です。熱海から浜松までは2時間半~3時間。この間、乗り換えなしですので、熱海で座席を確保できれば楽に移動できます。

ただし、熱海から浜松行きの列車は、7時台~13時台にはありません。東京を早朝~午前中に出発して乗り継ぐと、熱海では浜松行きには乗車できないのです。

そこで、次善の策としては、熱海から島田行き(または静岡行き)の列車に乗車し、途中の興津で下車、興津始発の浜松行きに乗り継ぐ 方法です。ポイントは、熱海から乗車した島田行き(または静岡行き)の列車を、途中の興津駅で下車 することです。こうすることで、興津始発の浜松行きの列車に乗り換えても、楽に座席を確保できます。

熱海では、10両や15両の列車から、3~6両の列車への乗り継ぎになります。ダイヤ上は数分で乗り継げるようになっていますが、確実に座席を確保したければ、東京方面から1本前の熱海行きの列車に乗ったほうがよいでしょう。

上り: 豊橋 → 熱海

豊橋から熱海方面へ向かう場合には、以下の2パターンの乗り継ぎがおすすめです。

  • 豊橋 → 浜松 (浜松乗り換え) 浜松 → 熱海
  • 豊橋 → 浜松 (浜松乗り換え) 浜松 → 島田 (島田乗り換え) 島田 → 熱海

浜松から熱海行きの列車に乗車するのがベスト です。座席を確保したければ、豊橋方面から浜松へは、熱海行きに乗り継げる列車の1本前の列車がおすすめです。

ただし、浜松から熱海行きの列車は、朝と夕方以降のみ運転で、日中時間帯にはありません。

そこで、次善の策としては、浜松から興津行きの列車に乗車し、島田で下車、島田始発の熱海行きに乗り継ぐ 方法です。ポイントは、興津行きの列車を島田で下車することで、島田始発の列車で座席を確保することです。

下り列車(熱海→豊橋方面)の実践例

2018年1月上旬の平日に、青春18きっぷを利用して、東京から岐阜まで東海道線で移動しました。そのときの状況をまとめておきます。

このときに乗車した列車と、そのときの混雑具合などは以下の通りです。

東京 09:30発 → 熱海 11:25着(上野東京ライン・東海道線 熱海行き)

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根府川付近の車窓 海のすぐそばを通ります

グリーン車を利用。品川まではそれなりに混雑していましたが、横浜あたりでがらがらに。最後はほぼ貸し切り状態となりました。

熱海 11:38発 → 沼津 11:56着(熱海始発 島田行き)

313系の3両編成。熱海出発時点でほぼ座席が埋まる程度でしたが、三島で立ち客が出ました。沼津観光のため沼津で下車しました。

沼津 13:53発 → 興津 14:32着(熱海始発 島田行き)

211系6両編成? 沼津到着時点で座席はほぼ埋まっていました。何とか空席を見つけて座れましたが、沼津出発時点で立ち客もかなりいるような状態でした。

興津 14:45発 → 浜松 16:15着 (興津始発 浜松行き)

興津で前の島田行きを下車して、興津始発のこの列車に乗り換えた客もそれなりにいましたが、興津出発時点で車内はがらがら。211系の5両編成、ロングシートでした。

静岡で満席になり立ち客が出ましたが、その後それなりに乗降がありました。

浜松 16:20発 → 豊橋 16:56着(浜松始発 豊橋行き)

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夕暮れの浜名湖を渡る 写っているのは新幹線の橋

313系4両編成? クロスシートの座席でした。発車時点で立ち客が出るほどの混み具合でしたが、ぎりぎり座席を確保。途中の乗降はあるものの、終点の豊橋まで混雑していました。

島田行きの列車を興津で下車して、興津始発の浜松行きに乗車したため、一番乗車時間が長い興津→浜松で確実に座ることができました。本当にがらがらだったので、座席も選び放題。(ロングシートでしたが…)

浜松での乗り継ぎでは、豊橋まで30分強なので、座れなくてもいいかと思っていましたが、何とか座ることができました。この乗り継ぎパターンの場合、熱海と浜松で座席を確保できるかどうか、というところでしょうか。熱海には1本前の列車で到着し、浜松では1本後の列車を待てば、確実に座れると思います。いずれもそれなりの本数が運転されている区間なので、急ぐのでなければこのような方法を検討してみてもよいでしょう。


以上、青春18きっぷで東海道線を楽に移動する方法をご紹介しました。静岡県内をいかに快適に移動するかがポイントですね。まあ、ここまで徹底していなくても、乗換駅を工夫するだけで、だいぶ快適度が上がりますので、覚えておいて損はないですよ。

身延線の南半分は富士山と富士川が車窓を飾る! がらがらの電車でのんびり旅を満喫です ~冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅(4)~

身延山の参拝と観光を終え、身延駅まで戻ってきました。ここから、身延線の旅は後半戦。身延線の南半分は、富士川と富士山が車窓から見えて、見どころが多いです!

ボックスを独占! のんびり普通列車の旅

身延駅からは、14時10分発の富士行きの普通列車に乗車。

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富士行きの普通列車は313系のボックスシート!

ご覧のとおり、念願の(?)ボックスシートの車両です。それもがらがら。甲府から身延まで乗ってきたロングシートの列車よりも乗客が少ない…。

この列車、甲府からやってきたのですが、私が乗った後ろの車両に乗客は2名だけ。そのうちの一人は受験生でしょうか? ボックスシートに参考書やらノートやらを広げて勉強している。と思いきや、完全に寝落ちしています(笑) まあ、それくらいのんびりした車内ということです。

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身延駅を出るとすぐに富士川が見えるように

身延駅を出発すると、すぐに右側に富士川が見えるようになります。この先、ずっと富士川に沿って進んでいきます。ところどころトンネルもありますが、基本的には富士川の蛇行する流れに沿って、身延線もカーブしながら進みます。

富士川は日本三大急流の一つ。太平洋に注ぐ川なので、身延線の富士行きに乗っていると、どんどん下流のほうに進んでいくことになります。

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下流に行くにつれて富士川の幅が広くなります

しばらくすると、どんどん川幅、というより、河原が広くなっていきます。両岸には護岸工事がされた箇所が多く、富士川が「急流」であることがよくわかります。昔は洪水の被害が多かったのでしょうね。

ちなみに、富士川は「ふじかわ」と読みます(「ふじがわ」ではない)。この身延線を走る特急列車「ワイドビューふじかわ」は、この富士川からとった愛称ですね。

すそ野までみえる富士山の絶景!

1時間弱ほどで到着する沼久保駅を出ると、南側に流れていく富士川とはお別れです。ずっと南に進んできた身延線ですが、ここでいったん進路を北に変えます。

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突然大きな富士山が車窓に! この区間の車窓の変化は必見です!

西富士宮駅の少し手前から、このとおり、大きな富士山が突然車窓に現れます! これにはビックリしました。ずっと富士山のすぐ近くを走っていたのですが、富士山と富士川の間にある山地のせいで、全く富士山が見えなかったのですね。

この沼久保~西富士宮の1駅間は、身延線の車窓が劇的に変化する区間ですね。

西富士宮から先は、富士からの区間列車が多く走る通勤路線になります。1~2時間に1本しか走っていなかったこれまでのローカル線区間とは全く異なり、日中でも20分に1本くらいの普通列車が走ります。

ということで、途中の竪堀(たてぼり)駅で途中下車。

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竪堀駅のホームから すそ野まで見渡せる富士山です

この竪堀駅、築堤上に作られているため、周囲よりも高くなっていて、ホームから富士山がよく見えるのです。本当は列車も入れて撮りたかったのですが、次に来る列車が自分が乗る列車だったため、あえなく断念(笑)

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山頂の雪は少なめ?

少しアップで。12月の年末ですが、富士山の雪が少ないのがわかりますでしょうか? 特に、山頂部分から右側の中腹にかけては、かなり地肌が見えてしまっています。真っ白に冠雪したほうが絵になるのですけどね。

12月上旬には真っ白だったそうです。この時期の富士山の雪が溶けてしまうことはまずないでしょう。実は、これ、強風で飛ばされてしまったとのことです。今年は冬型の気圧配置が強まることが多くて、季節風が強く、雪が積もりにくかったり、積もっても飛ばされてしまうのですね。

御殿場線から夕暮れの富士山を眺める

ということで、次の列車に乗車して、終点の富士駅に15時44分に到着しました。これで身延線普通列車の旅は終了です。

富士からは、4分の乗り換えで、15時48分発の東海道線 熱海行きに乗車。写真は撮っていませんが、211系の5両編成でした。さすがに東海道線はかなり乗っていましたが、何とか席を確保して移動します。

16時08分着の沼津で下車。隣のホームにやってくる御殿場線に乗り換えです。

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たった2両の御殿場線 帰宅客で満員です

御殿場線の電車はたったの2両。ちょうど帰宅時間帯にかかってきたので、学生さんなどであっという間に満員に。かなり立ち客もいる状態で、16時29分に発車しました。

御殿場線は、もともと東海道本線の一部でしたが、熱海~函南間の丹那トンネル開通に伴って、東海道線は熱海経由に変更されました。現在は御殿場線は全線が単線ですが、もともと複線だったため、もう一本の線路が敷かれてあったと思われるスペースがあちこちに見られます。

そんな御殿場線に乗車したのは、車窓から富士山を眺めるため。とはいえ、思ったよりも混雑していて、写真を撮るのもはばかられるような状態。

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御殿場線の車窓を飾る富士山 日が暮れてスマホでは厳しい…

スマホで撮ってみましたが、すでにかなり薄暗くなってきているので、ちょっと厳しいですね…。あっという間に日が暮れて、外は暗くなってしまったのでした。

この先、ボックスシートの片隅でおとなしくしていましたが、2両の普通列車はずっと混雑したまま。沼津からの帰宅客が多いなら徐々に空いてくるだろうと思ったら、その前に御殿場からの乗客があり、さらに混雑が増していきます。

小田急線との乗換駅の松田でかなり下車がありましたが、最後まで立ち客がいるまま、終点の国府津(こうづ)に到着しました。

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今日のラストランナー 東海道線はグリーン車を奮発!

今日の旅の最後の列車、東海道線・上野東京ライン経由の普通黒磯行きに乗車。神奈川県の小田原から栃木県の黒磯まで、4時間以上をかけて走る長距離普通列車ですね。

最後の列車なので、グリーン車を奮発。とはいっても、VIEWカードのポイントでもらった「普通列車グリーン車利用券」を使ったのでグリーン料金はタダ。がらがらのグリーン車に揺られて帰宅したのでした。(おしまい)

最後まで旅行記をご覧いただきありがとうございました!

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「冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅」の記事です。

身延山久遠寺へ! ロープウェイに乗って山頂からの絶景も堪能できました! ~冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅(3)~

身延線を身延駅で下車して、身延山久遠寺を訪れることに。身延山ロープウェイで山頂まで行き、富士山や南アルプスの絶景を堪能することができました。

路線バスで身延山へ

身延駅からは、山梨交通の路線バスに乗って身延山へ向かいます。

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山梨交通の路線バス 国際興業バスに似ている!?

11時15分発の身延山行きの路線バスに乗車。このバスのデザイン、都内や埼玉県でよく見かける国際興業バスにそっくりですね。

身延線のこのあたりはICカードが使えないのに、路線バスではPASMOが利用可能でした。身延駅の窓口で両替をしてもらっていたのですが、不要でした…。

バスの乗客は私を含めて6名。3名は地元の方のようで、途中で下車していきました。

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駅を出るとすぐに富士川を渡ります

バスは富士川を渡って、市街地を進みます。しばらく行くと、身延山久遠寺の総門を抜けて、門前町へ。門前町の中ほどにあるバスターミナルが終点です。

心臓破りの菩提梯!

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人が少なく静かな門前町

人気がなく閑散とした門前町の緩い坂を登っていきます。お正月になると初詣客で賑わうのでしょうけれど、年末のしかも平日ですので、とても空いていました。

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久遠寺の見どころの一つ「三門」 日本三大門の一つに数えられる立派な三門です

5分ほど歩くと、立派な門が見えてきます。久遠寺の三門です。日本三大門の一つに数えられるそうです。久遠寺の建築物の中でも、一番の見どころではないかと思います。

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三門の先にある石畳 静かでいい雰囲気です

三門を抜けると石畳の道が続きます。石段のわきに並ぶ木々の間から差す日の光が暖かで、なかなかいい雰囲気です。が…

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石畳の先には壁のようにそびえる石段「菩提梯」が待ち受けます…

目の前に、まるで壁のような急角度の石段が現れました! 「菩提梯」という石段ですが、287段もあります。しかも、1段1段がかなり高く、それでいて幅が狭いので、ものすごく急なのです。

身延山久遠寺のWebサイトのアクセスのページに、

身延山バス停留所(門前町)からロープウェイまで徒歩約15分。
(出典)アクセス | 身延山ロープウェイ

とあったので、徒歩でも余裕だと思っていたのですが、こんな石段があることは聞いてない!

と思いつつも、せっかくここまで来たのだから、と石段に挑戦することにしました。

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心臓破りの「菩提梯」!

この「菩提梯」、石段が7つの区画に分かれているのですが、最初の2区画くらいを登ったところでだいぶ疲れてきて、4区画くらいを登ると、かなり足にきて、登り始めたことを後悔したのでした。それでも何とか、手すりにつかまりながら登りきりましたが…。

年配のご夫婦も挑戦されていたのですが、大丈夫かな、と思って、ときおり振り返って見てみると、ゆっくりながらもしっかりとした足取りで登っておられました。御朱印目当てで境内まで登っているようでしたので、こういう石段にも慣れているのかも? たまにしか歩かない運動不足のサラリーマン(=私)よりも、よほど健康的ですね…。

久遠寺の本堂で参拝

何とか菩提梯を登りきると、そこが久遠寺の境内です。大きな落ち着いた色合いの本堂に、それとは対照的な色鮮やかな祖師堂、それに赤が印象的な五重塔など、見どころがたくさんあります。

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徒歩15分のはずだったのに、既にバスを降りてから30分近く経っています。身延駅からの列車の時間もあるので、あまりゆっくりとしてはいられません。本堂で参拝を済ませると、境内の裏手のほうにあるロープウェイ乗り場へ急ぎます。

身延山久遠寺の見どころについては、下記の記事で紹介していますので、よろしければご覧ください。

www.kzlifelog.com

身延山ロープウェイで山頂へ!

菩提梯を登りきるのに時間がかかってしまったこともあって、予定していたよりも1本あとのロープウェイに乗ることになってしまいました。

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身延山ロープウェイの小さめのゴンドラ

比較的小さめのゴンドラに乗車したのはわずか5名。それでも同乗するガイドさんは、丁寧にロープウェイや身延山久遠寺についての説明をしてくださいます。

わずか7分の空中散歩ですが、おすすめはロープウェイの後ろ側から山麓の久遠寺境内や門前町、さらにその向こうに広がる富士川の流れを眺めることでしょうか。途中からは、富士山も見えるようになってきます。

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身延山山頂から富士山を望む

ロープウェイを降りると、すぐに展望台があります。標高1,153メートルと、それほど高い山ではないのですが、360度景色が見渡せるので、絶景を眺めたい方には本当におすすめです。どの方角を眺めても、ここまで眺望がきく山はあまりないでしょう。

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富士山と富士川の絶景! 伊豆半島までうっすらと見えます!

東側と南側の展望台からは、富士山と富士川、その向こうに駿河湾と伊豆半島までを望むことができます。個人的には、山の谷間を縫って流れる富士川の風景がお気に入り。日本三大急流の一つに数えられる富士川ですが、その流れがこの地形を作ったんだろうなぁと思うと、感慨深い(?)ですね。

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北側からは南アルプスと甲府盆地を眺められます!

北側の展望台からは、南アルプスと甲府盆地、よく見ると八ヶ岳までも見ることができます。南アルプスは3000メートル級の山が多いので、山頂は雪で真っ白ですね。それに対して、手前の低山には雪は全くありません。

この身延山山頂からの眺めは最高ですので、身延山を訪れた際には、ぜひ山頂まで足を延ばしてほしいと思います。歩いて登ると2時間半かかるそうですが、ロープウェイなら7分ですので。

展望食堂「身延庵」でランチ

もう少し時間があれば、山麓の門前町でおいしいお蕎麦でも食べようかと思っていたのですが、そんな時間はなさそうなので、山頂にある食堂「身延庵」でランチにすることにしました。

いただいたのは、おすすめメニューの「身延ゆばカレーデミチーズバーグ丼」(950円)です。

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身延庵のおすすめメニュー「身延ゆばカレーデミチーズバーグ丼」

なんの変哲もないハンバーグカレーに見えますが、カレーの中にゆばが入っています。ゆばの味はカレーに負けてほとんどわかりませんが、特徴的な食感はしっかりとわかりました。

カレー自体は普通ですが、ゆばの食感は新鮮でしたので、これはこれでアリでしょう。ゆばは身延の名物ですし。

菩提梯を恐る恐る下る…

売店でお土産を購入して、13時ちょうどのロープウェイに乗車して山麓に戻ります。

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恐る恐る菩提梯の急な石段を下ります…

ロープウェイを降りてから、駅まで戻るバスの時間まで20分ほどしかありません。仕方がないので、最短距離になりそうな「菩提梯」の石段を、今度は下っていきます。

下りのほうが体力的には楽ですが、ものすごく怖いです。石段の幅が狭くて足を踏み外しやすいですし、枯れ葉が落ちていて滑りやすくなっています。登ってきた時よりも慎重に手すりにつかまりながら降りていきました。

ということで、思ったよりも慌ただしい参拝+観光になってしまいましたが、人が少なかったせいで、身延山久遠寺の歴史を十分に感じることができました。それに、山頂からの絶景を堪能できたのはよかったですね。少し寒いですが、真冬のこの時期であれば晴天率は高いでしょうし、霧や雲が出ることも少ないので、山頂からの絶景を眺めたければ、冬がおすすめです。(つづく)

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「冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅」の記事です。

普通列車で身延線を南下、甲府の市街地を抜けると一気にローカル線の雰囲気に! ~冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅(2)~

甲府駅で新型スーパーあずさ(E353系)を下車したあとは、身延線の普通列車に乗車して、ここから青春18きっぷの旅がスタートします。

身延線のホームは甲府駅の端っこに

スーパーあずさ1号から下車して、身延線のホームに移動します。身延線のホームは、甲府駅の東寄りの端のほうにありました。

甲府駅は、JR東日本とJR東海の境界駅の一つですが、JR東海の身延線のホームは、中央本線のホームに間借りしたような感じ。この駅での乗客数を考えると、これも仕方のないところでしょうか。

身延線の普通列車は切り欠きホームの5番線から発車します。スーパーあずさ1号が到着した1番線ホームからは、階段を使わずに移動できるのがありがたいですね。

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甲府駅5番線に停車中の身延線普通列車富士行き

ホームへ行くと、まだ発車まで20分以上もあるのに、すでに列車が入線していて、車内に入れるようになっていました。

身延線の普通列車は、おなじみの313系電車です。JR東海の普通列車は、非電化路線用のキハ25も含めて、デザインがほとんど一緒なので、どこへ行っても変わり映えがしないのですよね。同じ形式の車両でも、帯の色くらいは変えてもよいと思うのですけどね。

ロングシートの電車に揺られて身延線を南下

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発車を待つ「特急ワイドビューふじかわ4号」静岡行き 乗客は少なめ

身延線のもう一方のホームには、特急「ワイドビューふじかわ4号」が発車を待っています。身延線は中間部こそローカル線の色合いが濃いですが、特急が1日に7往復も走っています。

08時44分、あまり多くない乗客を乗せて、ワイドビューふじかわ4号が先に出発していきました。

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長いロングシート(?)が並ぶ313系電車

ワイドビューふじかわの出発を見送って、これから乗車する普通列車に乗り込みます。5番線に停車している富士行きの普通列車は3両編成。ボックスシートの電車が多い身延線なのですが、残念ながら(?)ロングシートです。ボックスシートの電車は2両編成が多いようですね。

年末の平日、それも甲府駅から郊外へと向かう列車なので、車内は閑散としています。

甲府駅を出ると、中央本線と並行して東へ進みます。二つ目の善行寺駅あたりから中央本線の線路と別れ、南へと進路をとります。

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笛吹川を渡ると一気にローカル線の風景に

笛吹川を渡るまで、甲府を出てから30分ほどは、市街地や住宅地を走ります。このあたりは甲府の生活路線といった感じで、それなりに乗車や下車がありました。

ところが、笛吹川を渡ると、甲府の街が途切れ、次第に山間部に入ってきます。こうなると、乗ってくる人も降りる人もほとんどなくなり、一気にローカル線の様相を呈してきます。車内は旅行者らしき大きな荷物を持った乗客が目立つようになります。目立つといっても、乗客は10人掛けのロングシートに1~2人くらいですが…。

鰍沢口からは山間部へ

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鰍沢口駅に停車中の普通列車 降りる人はなく、ただ静かです

09時52分、鰍沢口(かじかざわぐち)駅に到着しました。この駅で12分も停車します。甲府行きの特急列車との行き違いのためです。

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鰍沢口駅のホームから 冬の澄んだ青空が広がります

快晴の青空の下に、田園風景が広がります。この季節では田畑には何も植わっていないため、全体的に茶色が目立ちます。一応、特急停車駅ですし、甲府からの区間列車の終点となる駅でもあるのですが、平日の午前中という時間帯のためか、とても静かでした。

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鰍沢口から先は山間部へ

鰍沢口駅を出ても、乗ってくる人はほとんどいません。山間の小駅にこまめに停車しながら、少しずつ進んでいきます。身延線は駅間距離が短いために、駅を出たと思ったら、すぐに次の駅に着いてしまうのですよね。

下部温泉で小さな子供を連れた家族が乗ってきて、これまでのある種けだるい車内の雰囲気が少し明るくなりました。下部温泉に泊まってきたのでしょうね。

このあたりの車窓は、特に眺望がきくところがあるわけでもなく、かといって、秘境めいた山の中を走るでもなく、あまり特徴がありません。ただ、こののんびりとした雰囲気を、ボックスシートで味わいたかったなぁ、と思ったのでした。

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甲府から2時間弱で身延駅に到着 とてものんびりとした汽車旅でした

定刻どおり、10時52分に身延駅に到着です。身延駅は沿線の主要駅の一つで、これから訪れる身延山久遠寺があるため、観光客や参拝客も下車します。ずっと動きがなかった普通列車からも、私を含めて数名が下車しました。(づつく)

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「冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅」の記事です。

新型スーパーあずさ(E353系)で甲府へ! ~冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅(1)~

2017-18年冬の青春18きっぷ旅。第一弾は、2017年の年末に、E353系の試乗を兼ねて、身延線への日帰り旅に出かけることにしました。青春18きっぷの旅に入る前に、まずは新宿駅から新型スーパーあずさに乗車です!

新型スーパーあずさ(E353系)に初乗車!

12月の年末の平日。朝6時半過ぎに新宿駅に到着し、朝食を買い込んで、これから乗車する「特急スーパーあずさ1号」の発車する10番線ホームへ。朝早いこの列車を選んだのは、2017年12月23日にデビューしたばかりの中央本線の新型特急車両(E353系)に乗車するためです。

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新宿駅での発車案内表示 スーパーあずさ1号に乗車します!

スーパーあずさ1号は新宿を7時ちょうどに出発します。入線は6時40分ごろ。入線すると、早速写真を撮影する乗客の姿が。私も負けずに(?)写真を撮りに先頭車(12号車)のほうへ向かいます。

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新宿駅に入線したスーパーあずさ1号 精悍な顔つきがカッコいいです!

このフォルム、なかなかカッコいいですね! 最近は、このような運転台が高いところにある特急車両が増えているようですね。同じJR東日本のE259系(成田エクスプレス)や、JR北海道のキハ261/263系なども、似たような顔つきですよね。

写真撮影を終えて、指定席の10号車へ。発車前に、一通り車内の設備を見て回ります。従来のE351系と比べると、客室内が広々としているのが好印象ですね。全座席にコンセントが装備されているのも良いです。

E353系の乗車レポートは、主に車内設備と乗り心地について、以下の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。

www.kzlifelog.com

このE353系、鉄道ファンだけでなく、世の中的にも注目度はかなり高いようで、デビュー当日のNHKニュースでも取り上げられていたのにはびっくりしました。車両が新しくなっただけで、ダイヤは変わっていないのですが…。

「えきねっとトクだ値」の35%引きでおトクに乗車!

青春18きっぷでは特急列車に乗車できませんので、新宿から甲府まで、別途、乗車券と特急券を購入しました。

今回は、「えきねっとトクだ値」の35%引きのきっぷで、新宿(山手線内)から甲府まで2,800円でした。新型車両だろうが、旧型車両だろうが、料金に変わりはありませんが、かなりおトクに新型車両に乗車することができました。

新宿~甲府はビジネス利用が多いはずですが、35%引きの列車がかなり設定されています。高速バスとの競争が激しいからでしょうね。

立川・八王子でもかなりの乗車が!

7時ちょうどに新宿駅を出発。三鷹までは前の快速電車に頭を押さえられているのか、ノロノロ運転です。三鷹を過ぎたあたりから多少スピードが上がり、立川に停車。新宿発車時点では3割ほどしか座席は埋まっていなかったのですが、立川からの乗車がかなりあり、半分以上の座席が埋まりました。

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朝日にきらめく多摩川を渡る

立川を出ると、すぐに多摩川を渡ります。この時点で日の出の時刻から約30分。ようやく太陽の光が差し込んでくるようになります。

八王子でもかなり乗車があり、7割程度の座席が埋まりました。窓側はほぼ埋まり、通路側の席も半分くらい埋まっている感じでしょうか。

旅行者と思われるカップルやグループと、出張と思われるビジネス客と、半々くらいか、若干旅行客が多い感じでしょうか。普段の平日であればビジネス客が圧倒的に多いのでしょうけれど、すでに学校は冬休み。年末も押し迫った時期なので、会社も休みに入っているのかもしれません。

高尾を過ぎると山間部へ、E353系の本領発揮です!

高尾を通過すると、一気に山の中へ。いわゆる通勤電車である中央線(快速電車)の大半が高尾発着なのは、地形的にも納得がいきますね。

上り坂や急カーブが増え、ようやくE353系の本領発揮です。全く揺れないということはないですが、先代のE351系に比べると、カーブでの傾斜や揺れは圧倒的に少ないですね。もっとも、E351系は四半世紀前の車両ですので、単純に比べてしまったらかわいそうなのですが…。

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山間部を抜けて甲府盆地へ! この景色の変化は大好きです

大月を出てしばらくすると、山間部から抜けて、一気に視界が開けてきます。甲府盆地に入ってきたのです。この劇的な車窓の変化が見られるのは、勝沼ぶどう郷駅の少し手前くらいからでしょうか。高台から甲府盆地を俯瞰するような車窓は、見どころが多い中央本線の車窓の中でもおすすめの一つです。

甲府駅で下車

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甲府駅に到着したスーパーあずさ1号

08時28分に甲府駅に到着。ここで下車します。

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「新型スーパーあずさ」の表示がまぶしい甲府駅の発車案内表示

甲府駅の出発案内表示ですが、列車名が「新型スーパーあずさ」となっていますね。他の駅でも、同じような表示や、「新型車両」と表示したりしているようで、特急停車駅ではこの新型車両E353系のアピールに余念がないようです。

ちなみに、上記の写真、出発時刻を過ぎているようですが、ホームでの放送によると、身延線からの接続を待っているとのことでした。このあと、スーパーあずさ1号は、5分ほど遅れて甲府駅を出発していきました。

ここから青春18きっぷでの汽車旅がスタートです!(つづく)

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「冬の身延線 青春18きっぷ日帰り旅」の記事です。

【乗車レポート】 小海線の観光列車「HIGH RAIL 星空」(ハイレール星空)に乗ってみた! 車窓は見えませんがイベント重視の列車です!

2017年7月から運転を開始した小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」(ハイレール1375)。日中に運転される「1号」「2号」に対して、景色の見えない夕方~夜間に運転されるのが「HIGH RAIL 星空」です。今回は、この「HIGH RAIL 星空」に小淵沢から佐久平まで乗車してみましたので、乗車レポートをお届けします。一言でいえば、「イベント重視」の観光列車ということになりそうです。

小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」とは?

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小淵沢駅で発車を待つ「HIGH RAIL 星空」

小海線は、中央本線の小淵沢駅と、しなの鉄道の小諸駅を結ぶ非電化のローカル線です。ローカル線とはいえ、首都圏から比較的近いうえに、清里・野辺山といった観光地を通るため、特に夏を中心に、小淵沢~清里・野辺山間は観光客で混雑します。

その小海線に、2017年7月、待望の観光列車「HIGH RAIL 1375」がデビューしました。既存の気動車(キハ110/キハ100)の改造ですが、バリエーションの豊かな座席や、飲み物やおつまみ、お酒、お土産等が購入できる物販カウンター、ランチやお弁当のサービスなど、魅力的な観光列車に仕上がっています。

「HIGH RAIL 1375」の設備面については、下記の記事で詳しく解説しています。

www.kzlifelog.com

デビューしてからすぐの2017年7月、午前中に運転される「HIGH RAIL 1号」に小淵沢から小諸までの全区間に乗車したときのレポートを掲載していますので、興味がありましたらご覧ください。

www.kzlifelog.com

「HIGH RAIL 星空」は夕方~夜間帯の運転

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「HIGH RAIL 星空」の行先表示 ワンマンとなっていますがアテンダントが乗車しています

小海線の大きな魅力は、八ヶ岳や高原の美しい車窓です。その車窓が全く見えない夜間帯に運転する観光列車ということで、一体どんなものなんだろう? と疑問に思ったので、今回、乗車してみた次第です。

「HIGH RAIL 星空」のダイヤは、夏季ダイヤ(3月中旬~11月)と冬季ダイヤ(12月~3月上旬)で異なります。

小淵沢 野辺山 小諸
夏季ダイヤ 18:20発 18:58着/20:01発 21:51着
冬季ダイヤ 17:09発 18:03着/18:40発 20:14着

ダイヤが異なるのは、野辺山駅での停車中に「星空観察会」が開催されるためです。空が暗くなって星が見える時刻に、野辺山駅に停車するようになっているわけですね。

景色が見えない反面、この野辺山駅での星空観察会が、「HIGH RAIL 星空」の一大イベントになっています。

「HIGH RAIL 星空」乗車レポート

それでは、「HIGH RAIL 星空」の乗車記をお届けします。乗車したのは2018年1月上旬の土曜日ですので、冬季ダイヤでの運転です。

新しくなった小淵沢駅で駅弁を購入

このときは、青春18きっぷ旅の帰途で、松本から中央本線の普通列車で小淵沢に到着しました。小淵沢についたのは15:44。「HIGH RAIL 星空」の出発までは1時間以上ありますので、新しくなった小淵沢駅を見て回り、売店で夕食にする駅弁を購入しました。

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小淵沢駅の展望台から八ヶ岳を望む HIGH RAIL 1375も入れてみました

改札を出て右側に行くと展望台にのぼる階段があります。展望台からは、美しい八ヶ岳を見ることができました。これから乗車する「HIGH RAIL 1375」の車両とともにパチリ。「HIGH RAIL 2号」として小諸から到着したあとは、そのままホームに留め置かれているようです。

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小淵沢駅の展望台から富士山も見えます

八ヶ岳の反対側には富士山を望むこともできます。富士山にはそれほど近いわけではないのですが、この展望台からは富士山の中腹までよく見えますね。

天気は良かったものの、冷たい風が結構強く吹いていて、かなり体が冷えてしまいました。

そのあとは、1階にあるお土産屋さんで、「HIGH RAIL 星空」の中でいただく駅弁を購入。購入したのは、小淵沢の名物駅弁「高原野菜とカツの弁当」(1,000円)です。

前回、「HIGH RAIL 1号」に乗車したときは、ブランチセットをオプションサービスとして事前に予約していました。事前に予約しておくと、発車後に車内で提供されるのです。今回は「高原野菜とカツの弁当」を食べたかったので、オプションサービスは予約しませんでした。ちなみに、「HIGH RAIL 星空」のオプションサービスは特製弁当セット(お弁当と飲み物のセット)です。

16:55頃に乗車可能に

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小淵沢駅の発車案内に「HIGH RAIL 星空」が

そのあとは、改札の横にある暖房のきいた待合室で時間をつぶし、16:45頃に改札を通って小海線のホームへ。「HIGH RAIL 星空」は小海線ホームの4番線から発車します。

ドアが開くのは16:55頃との放送があり、しばし、写真撮影などをして待ちます。他の乗客も、みな一様に写真撮影タイムです。記念になりますからね。

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乗車時に配られる映像上映会の整理券 2回目の上映会でした

16:55になるとドアが開き、いよいよ乗車します。一か所しかない乗車口でにはアテンダントさんがいて、指定券を見せて、車内の「ギャラリー HIGH RAIL」で開催される「映像上映会」の整理券を受け取ります。全部で5回開催されるようですが、乗車順に1回目から配っているようでした。私は2回目(17:23~17:31)の整理券をもらいました。

窓に向いた一人掛けの広々とした座席を確保

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HIGH RAIL の一人掛けの座席 広くてゆったりしています

ちなみに、今回は一人旅だったため、1号車の一人掛けの座席を確保しました。えきねっとで指定券を購入したのですが、「HIGH RAIL 1375」は座席配置が複雑なため、座席をピンポイントで選ぶことはできないようでした。

そこで、「D席」を指定したところ、この座席になったというわけです。D席だからといって、必ずこの一人掛けの座席になるわけではなく、2号車のクロスシートの窓側席、あるいは、1号車のボックスシートの座席の可能性もあります。今回は、たまたま運よく一人掛けの座席になったのです。

どうしても狙った座席を確保したい場合は、えきねっとでは指定できませんので、下記の座席表を見たうえで、みどりの窓口で購入するしかなさそうですね。

www.jreast.co.jp

発車から野辺山停車までは「映像上映会」タイム!

小淵沢駅を定刻通りの17:09に出発。すでに日没の時間を過ぎ、山に囲まれた小淵沢のあたりはかなり暗くなっています。車窓はほとんど眺めることができず、完全に夜汽車の雰囲気。車窓に見えるのは、通過する駅の灯りや、ときおり見られる町の灯りくらい。

そんな中、早速、「映像上映会」が始まりました。車内放送でアナウンスがあり、整理券に記載された回になったら、2号車の一番前にある「ギャラリー HIGH RAIL」に向かいます。

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2号車の端にある「ギャラリー HIGH RAIL」 ここで映像上映会が開催されます

上の写真は、「HIGH RAIL 1号」に乗車したときに撮ったものですが、このスペースが締め切られ、電灯を消し、天井の部分にミニプラネタリウムのような映像が上映されます。

野辺山駅での「星空観察会」で解説をしてくださる「星空案内人」の方が、この映像上映会でも説明をしてくれます。今の冬の時期に見られる星座や明るい星についての説明を5分ほどで解説、そのあとは質問タイムで、だいたい10分弱で終わります。

気動車のエンジン音やレールを刻む音が響く中でのプラネタリウムというのも、なかなか経験できないですね。

途中の甲斐大泉駅で行き違いのための長時間停車があり、清里には17:55に到着。ここまでの間に、全5回の星空観察会は終了していました。

野辺山駅、厳寒の中での星空観察会!

野辺山には18:03に到着。乗客はみんなコートやジャンパーを着て、防寒対策をしてからホームに降ります。そのまま改札を抜けて駅前の広場に出ると、この列車で一番のイベント「星空観察会」が始まります。

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星空観察会の様子 野辺山駅前の広場は真っ暗です

野辺山駅前の広場は、まだ18時を少し回ったばかりだというのに真っ暗です。このイベントのために照明を落としているのでしょうか。足元も見えないくらいです。

先ほど、列車の中の映像上映会で解説をしてくれた星空案内人のおじさんが、空に見える星座や関連する知識などを説明してくれます。雲が多かったものの、雲の隙間から辛うじて星座が見えるくらいの天候でした。雲に遮られないで見える星座を次々と観察していきます。

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野辺山駅ホームの温度計 マイナス5℃! 寒いです!

それにしても寒い! 野辺山駅のホームにある温度計は、マイナス5℃を指しています。風はあまりないのですが、足元から冷えてくる寒さです。

ついには、星が見えているというのに雪がちらついてきてしまいました。

星空観察会は20分ほど続きましたが、じっとして星座を見ているとあまりに寒いため、途中で退散してしまいました。

野辺山駅のホームで撮影大会!

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野辺山駅に停車中の「HIGH RAIL 星空」 夜汽車の雰囲気です

星空観察会が終わると、野辺山駅のホームでは撮影大会に。構内にある踏切を渡って、反対側のホームから撮影してみました。完全に夜汽車の雰囲気ですね。

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野辺山駅で上り列車と並ぶ「HIGH RAIL 星空」

上りのホームに小淵沢行きの普通列車が入ってきました。左側の普通列車は「キハ110系」という形式の車両で、これと同じ形式の車両を改造したものが、右側の「HIGH RAIL 1375」です。色は違いますが、形は同じですね。あたりまえですが…。

ヘッドライトに照らされて、雪が舞っているのがわかるでしょうか。

野辺山を出発したら夕食タイム!

氷点下5℃の外気で完全に体が冷え切ってしまいましたが、車内に戻れば暖房がきいていて暖かいです。

野辺山を18:40に出発すると、この後は特にイベントはありません。みな考えることは同じなのか、1号車にある物販カウンターには列ができています。お酒やおつまみ等を買い求める人が多いようです。

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「高原野菜とカツの弁当」と「軽井沢ビール」で夕食タイム!

かくいう私も、物販カウンターで「軽井沢ビール」を購入して、夕食タイムにします。

小淵沢で買った「高原野菜とカツの弁当」、高原野菜とチキンカツのシンプルな駅弁ですが、高原野菜が本当にうまい! 素材が良くて新鮮なのか、駅弁とは思えないほどのシャキシャキ感で、余計な味付けは一切不要という感じです。生野菜が大量に入った駅弁は珍しいですが、そのためか、この駅弁を購入できるのは小淵沢駅のみ。今日、16時半ごろに購入したばかりなのに消費期限は21時。製造されてから6時間以内に食べなくてはならないのです。

3つ入っているチキンカツは当然冷めているのですが、冷めていてもおいしいのが駅弁屋さんの技術ですね。

ちなみに、この「高原野菜とカツの弁当」を販売しているのは、小淵沢の駅弁屋さん丸政です。他にも「元気甲斐」や「甲州かつサンド」などの有名駅弁があります。

佐久平までのんびりリラックスタイム

夕食を食べ終えたら、あとは特にイベントもなく、車内でのんびり過ごすだけです。途中、信濃川上、小海、八千穂、臼田、中込、岩村田に停車しますが、乗車する人も下車する人もゼロ。全席指定の観光列車で、乗車するには820円の指定席券が必要ですから当然でしょうね。

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中込駅では7分停車 寒いのでほとんどの乗客はホームには出てきません

途中、中込駅で7分ほど停車時間があったので、ホームに降りてみました。小海線の主要駅の一つですが、駅員さん以外には誰もいません。写真を撮って、すぐに車内に戻りました。

佐久平では「はくたか574号」に7分で乗り換え

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佐久平で東京行きの「はくたか574号」に乗り換え

大部分の乗客が、北陸新幹線との接続駅である佐久平で下車します。佐久平には19:53着。東京行きの北陸新幹線「はくたか574号」(佐久平発20:00)に乗り換えますが、乗り換え時間はわずか7分。

それでも、時間通りに到着すれば、余裕で乗り換えができます。「HIGH RAIL 星空」の1か所しかないドアは、ちょうど新幹線の乗り換え口や出口への通路の前。そのまま通路を歩いていけば、すぐに新幹線の乗り換え改札口があります。

ただし、あらかじめ新幹線のきっぷは発券しておいたほうがよいでしょう。窓口できっぷを購入する時間はないと思います。それに、乗り遅れたら無効になってしまうようなきっぷ(えきねっとトクだ値のような割引きっぷ等)は、なるべく避けておいたほうがよさそうです。「HIGH RAIL 星空」が数分でも遅れたら、乗り継げないと思いますので。

【まとめ】「HIGH RAIL 星空」はイベント重視の観光列車!

小海線の一番のウリといってもよい車窓が見えない時間帯に運転される「HIGH RAIL 星空」。それで楽しめるのかと思っていましたが、結果的には十分に楽しめました。

特に、乗車してから野辺山までの間の映像上映会、それに続く野辺山駅での星空観察会は、個人的にはとても良い企画だと思います。星空観察会は、天候に左右されてしまうのが難点ですが、野辺山は標高が高くて空気が澄んでいるため、晴れれば満点の星空が見えます。今回は残念ながら雲の合間からかろうじて、という感じになってしまいましたが、晴れていれば天の川も見ることができるそうです。

それと、野辺山でのイベント後は、車内でのイベントはありません。野辺山から佐久平や小諸までは1時間以上かかりますが、車窓も見えないので、ヒマを持て余してしまいます。この時間を夕食に充てるのがおすすめです。飲み物やおつまみくらいなら物販カウンターで購入できますが、駅弁は販売していないので、事前に購入しておくか、オプションサービスを予約しておきましょう。幸いにも、小淵沢駅はおいしい駅弁の宝庫ですし。


以上、「HIGH RAIL 星空」の乗車レポートでした。野辺山までの前半戦でイベントが一通り終わってしまうので、後半戦に退屈しないように準備しておくことがポイントですね。初めて小海線に乗車するのであれば、車窓が楽しめる日中時間帯に運転される「1号」か「2号」をおすすめしますが、何度も乗車されている方であれば「HIGH RAIL 星空」に乗車すると、また違った小海線の楽しみ方を味わうことができます。

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「HIGH RAIL 1375」に乗車するための首都圏発の日帰りおすすめルートの紹介です。夏ダイヤ、冬ダイヤともに対応しています。

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「HIGH RAIL 1号」の乗車記です。このときは、新宿から特急あずさ号で小淵沢に入り、「HIGH RAIL 1号」に乗車しました。

身延線で身延山へ行こう! 歴史ある久遠寺と身延山ロープウェイから眺める富士山・南アルプスの絶景は必見です!

甲府と富士を結ぶJR東海の身延線。そのほぼ中間にある身延駅の近くに、身延山があります。日蓮宗の総本山である久遠寺への参拝に加えて、身延山ロープウェイで登った先にある身延山山頂から、富士山、南アルプスや甲府盆地の絶景を見渡すことができます。

身延山とは?

身延山(みのぶさん)は、山梨県南巨摩郡身延町にある標高1,153メートルの山です。麓に日蓮宗の総本山である久遠寺があり、参拝客が訪れます。また、身延山ロープウェイで身延山山頂にも手軽にアクセスでき、山頂の展望台から富士山や南アルプスの山々が眺められます。

身延山へのアクセス

身延山への主なアクセス手段は以下の通りです。

  • 身延線 身延駅から山梨交通バスで終点の身延山バス停下車(約15分)
  • 山梨交通・京王電鉄バスが運行する高速バス「身延-新宿線」で新宿から約3時間20分(1日6往復運行)
  • 山梨交通・しずてつジャストラインが運行する高速バス「甲府-身延-静岡線」を利用(土日祝日のみ2往復運行)

身延駅へは、甲府や静岡から特急「ワイドビューふじかわ」でアクセスできます。

路線バスや高速バスの停留所から、久遠寺の境内やロープウェイ乗り場までは、徒歩で20分程度かかります。電車やバスの時間に間に合うように、少し余裕をもった行程にしておいたほうがよいでしょう。

乗り鉄ブログを謳う当ブログとしては、身延線でのアクセスをおすすめしたいです。首都圏からも比較的近く、中央本線~身延線~東海道本線という周遊ルートも作れます。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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久遠寺の境内やロープウェイ乗り場までは急な上り坂!

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久遠寺の三門を抜けたところにある菩提梯

身延山のバス停は、門前町の中にあります。久遠寺の三門までは徒歩で10分弱ですが、三門から本堂までは急な上り坂になっています。三門を通って、「菩提梯」と呼ばれる287段の石段を登れば近道になりますが、ものすごく急な石段で、一つ一つの段が高く、健康な方でもかなり苦労します。足腰に自信のない方は避けたほうがよいでしょう。

身延山のバス停から、久遠寺の境内やロープウェイ乗り場のすぐ下の駐車場(せいしん駐車場)まで、乗り合いタクシー(運賃200円)が出ています。歩きたくない方は、乗り合いタクシーを利用したほうがよいでしょう。

せいしん駐車場から久遠寺の境内までも少し石段がありますが、斜行エレベーターが設置されています。これに乗れば、階段を登らなくても、久遠寺の境内まで行くことができます。

身延山久遠寺を歩く

身延山久遠寺は、鎌倉時代の1281年に日蓮聖人によって建てられました。以来、現在まで700年以上にわたって、日蓮宗の総本山として信仰されています。

久遠寺の境内は、身延山の中腹にあります。さらに、奥之院は身延山ロープウェイで登った身延山山頂にあります。路線バスや高速バスでアクセスした際の参拝について、簡単にまとめてみます。

総門~三門

路線バスや高速バスでやってくると、総門をくぐって、門前町の中ほどにあるバス停で下車します。

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日本三大門の一つに数えられるほどの立派な三門

バス停から門前町の緩い坂を5分ほど登っていくと、上の写真のような立派な三門があります。総ケヤキ造りの三門で、南禅寺・東福寺とともに「日本三大門」に数えられるほどの門です。

とても大きく立派で、「身延山」の扁額が力強さを感じさせます。この三門の迫力や、三門を抜けた先にある石畳、そのあとに続く急な石段の菩提梯。このあたりは、とても雰囲気がよく、ぜひ訪れたいところです。

三門~菩提梯(ぼだいてい)

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まるで壁のような「菩提梯」 287段の石段を登ります

三門をくぐって少し進むと、まるで壁のような急角度の石段があります。「菩提梯」と呼ばれる石段で、287段あります。「南無妙法蓮華経」の7文字になぞらえて、7つの区画に分けられています。

前述の通り、この石段は非常に急で、しかも歩きにくいです。石の幅や高さがまちまちなうえに、一つ一つの段が普通の階段の1.5倍くらいと高く、その割に段の奥行きが狭いため、慎重に登っていかないと踏みはずす恐れがあります。

今回訪れた時には、この「菩提梯」にチャレンジしてみましたが、4区画目を登り切ったあたりで後悔しました(笑)残りは、手すりにつかまりながら、息も絶え絶えに何とか登り切りましたが…

足腰に自信のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

「菩提梯」を避けたい方は、三門の前の道路を左側に上っていくと駐車場に出ますので、そこから石段を少し上がるだけで境内に着きます。

境内

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2009年に再建された五重塔

何とか287段の石段を登り終えると、そこが境内です。

境内の入口のすぐ左側には、五重塔があります。400年前、元和の時代に建てられたのですが、明治8年の大火で焼け、つい最近となる2009年に再建されたものです。設計や工法は、400年前の塔をもとにしているそうです。

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1985年に再建された本堂 とても大きく2500人も収容できます

とても大きな本堂です。こちらも明治8年の大火で焼けてしまったそうですが、1985年の日蓮聖人700遠忌(おんき)の主要事業として再建されたそうです。

一度に2500人の法要ができるほどの広さがあるそうです。

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本堂とは対照的な鮮やかな色合いが目立つ「祖師堂」

本堂に向かって右隣には「祖師堂」があります。落ち着いたデザインの本堂に対して、こちらの「祖師堂」は色鮮やかでひときわ目立ちます。

「祖師堂」には日蓮聖人の御尊像が安置されているそうで、明治14年に江戸にあった寺院のお堂を移設したそうです。

奥之院思親閣

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身延山の山頂にある「 奥之院思親閣」

身延山の山頂には「奥之院思親閣」があります。境内の入口には立派な仁王門が経っています。

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奥之院の境内

仁王門を入ると奥之院の境内です。きちんと参拝していきましょう。

身延山ロープウェイで山頂へ

久遠寺の境内のすぐ近くにある「山麓・久遠寺駅」と、身延山山頂にある「山頂・奥之院駅」を結ぶロープウェイです。

全長1,665メートル、高低差は763メートルで関東一だそうです。定員は45名、所要時間は7分で、おおむね20分毎に運行されています。多客期には臨時便も出るそうです。

小さなゴンドラで山頂へ

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久遠寺の境内のすぐ近くにある身延山ロープウェイの「山麓・久遠寺駅」

久遠寺の境内の裏側から少し行ったところに「山麓・久遠寺駅」があります。往復の乗車券(大人1,400円)を購入して、ストーブにあたりながら待っていると、すぐに改札が始まりました。

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身延山ロープウェイの小さなゴンドラ デザインは水戸岡氏

ゴンドラはそれほど大きくありません。定員45名とのことですが、20名も乗ればいっぱいになってしまうような気がします。

年末に訪れた時の乗客は、私も含めて5名のみ。ガイドさんの案内を聞きながら、しばし空中散歩を楽しみます。

ちなみに、ゴンドラや駅舎、売店、食堂などは、鉄道車両のデザインで有名な工業デザイナー、水戸岡鋭治氏によるデザインだそうです。

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少しずつ富士山の山頂部分が見えてきます

ロープウェイで登っていくと、中間地点(下りのロープウェイとすれ違う地点)を過ぎたあたりから、進行方向右側に富士山が見えてきます。このあたりは富士山のすぐ近くなのですが、富士川の東側にある山地に遮られて、山麓からは富士山を眺めることができません。富士山を眺めたいなら、山頂まで足を延ばしましょう。

絶景! 富士山を望む東側展望台

身延山の山頂には、先ほど紹介した久遠寺の奥之院に加えて、絶景を眺められる展望台があります。身延山自体は、標高1,153メートルと、それほど高いわけではないのですが、周囲の山地から独立した山であることから、360度の絶景を楽しむことができます。

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天子山地の向こうに富士山の山頂を望む

ロープウェイを降りて少し歩いたところにある東側展望台からは、毛無山などがある天子山地(てんしさんち)の向こう側に、富士山を眺めることができます。12月下旬のこの時期、周囲の低い山々にはそれほど雪は見られませんが、富士山の山頂部分は雪化粧しています。そのコントラストが素晴らしいです。

3月中旬と9月下旬~10月上旬には、富士山山頂から太陽が昇ってくる、いわゆる「ダイヤモンド富士」を見ることができます。

富士川と駿河湾・伊豆半島を望む南側展望台

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富士川の流れと、その富士川が注ぐ駿河湾、その向こうに伊豆半島

ロープウェイを降りてすぐのところに南側展望台があります。こちらからは、山並みの間を蛇行する富士川の流れと、その向こうに駿河湾や伊豆半島までを見ることができます。

写真の左側から中央に向かって流れるのが富士川。右側の谷間にある道路は国道52号線(身延道)です。身延線は、富士川に沿って走っています。

写真の一番奥の陸地が伊豆半島だと思いますが、その手前には駿河湾があるはずです。ちょっとこの写真ではわからないですが…。

南アルプスと甲府盆地を望む北側展望台

ロープウェイの山頂・奥之院駅から見ると、奥之院の裏側に北側展望台があります。

こちらからは、南アルプスや八ヶ岳、甲府盆地を一望にすることができます。

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南アルプスの北岳や間の岳

南アルプス側を写した写真です。中央やや右側の、手前の山の上に雪をかぶった山頂が見えているのが、日本では富士山の次に高い山、北岳(標高3,193メートル)です。その左側、少し雲に隠れてしまっていますが、第3位の標高を誇る間ノ岳(標高3,190メートル)です。この二つの山と、農鳥岳(のうとりだけ)を合わせて、白峰三山と呼ばれています。

身延山の山頂からは、富士山、北岳、間の岳と、日本の高峰トップ3を眺めることができるのですね。

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北側展望台から甲府盆地を望む

上の写真より少し右側(東側)を眺めると、甲府盆地が一望できます。甲府の街が、山に囲まれた盆地に作られていることがよくわかりますね。

このように、身延山の山頂からは、360度の景色を眺めることができます。富士山や南アルプス、甲府盆地など、特徴的な地形が多く見られますので、この景色目当てに訪れてもよいと思います。


以上、身延山の見どころを紹介しました。鎌倉時代に建立された歴史のある久遠寺を参拝したり、身延山ロープウェイに乗って絶景を眺めたり。首都圏からも比較的近いですので、日帰りでも十分に楽しめます。青春18きっぷを使っての日帰り旅行にもぴったりですよ。

青春18きっぷで身延線に乗ろう! 車窓のポイントと青春18きっぷでの旅のコツをご紹介します!

山梨県の甲府駅と静岡県の富士駅を結ぶJR身延線。首都圏からは青春18きっぷでも日帰り圏内です。身延線の車窓のポイントは、富士川と富士山。特に、南端の富士宮周辺からは、すそ野まで広がるきれいな富士山を眺めることができます。この記事では、身延線の車窓の見どころと、青春18きっぷで乗車する際のポイントを紹介します。

身延線とは?

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鰍沢口駅に停車中の身延線の普通列車

身延線は、山梨県の甲府駅と、静岡県の富士駅を結ぶJR東海の路線です。全線で88.4kmですが、39もの駅があり、JRの路線としては駅間距離が短い(平均駅間距離 約2.3km)のが特徴です。

南側の富士~西富士宮間と、北側の甲府近辺は、通勤通学需要が多いようで、1時間に3~4本の列車が走っていますが、それ以外の区間はローカル線の様相を呈しています。

南端部の富士~富士宮間以外は単線のため、行き違いによる長時間停車もあります。駅間距離が短いこともあって、普通列車で乗りとおすと、かなり時間がかかります。

両端で、東海道本線、中央本線に接続していますので、首都圏からぐるっと一周するルートを作ることができ、青春18きっぷの日帰り旅にも適しています。

身延線 車窓の見どころ

身延線の車窓の見どころは、富士川と富士山です。

日本三大急流の一つ、富士川

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日本三大急流の一つ、富士川

身延線は、甲府の市街地を抜けるあたりから西富士宮の手前まで、日本三大急流の一つ、富士川に沿って走ります。身延線の線路は、富士川の左岸(東側)に敷かれていますので、富士川を眺めたければ、西側(富士行きの場合は進行方向右側)の座席を確保するのがおすすめ です。

富士川の下流側は、広い河原があり、その両岸は護岸工事がなされているところが多くなっています。急流ということだけあって、洪水等の被害が大きいのでしょうね。

日本最高峰、富士山

身延線の車窓で忘れてはならないのが富士山です。身延線の車窓から富士山を眺められるのは、主に以下の二か所です。

  • 甲府盆地から御坂山地越しに眺める(富士山の山頂のみが見える)
  • 富士~西富士宮から眺める(すそ野から山頂まできれいに見える)

甲府付近からは、甲府盆地と富士五湖の間にある御坂山地(みさかさんち)の山々の後ろに、山頂部分だけ富士山を望むことができます。

身延線の中間区間からは、富士川の左岸にある天子山地(てんしさんち)に遮られて、富士山を眺めることはできません。

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西富士宮の少し手前の車窓から撮影した富士山

身延線から富士山を眺めたい場合、一番のおおすすめは南端の富士宮~富士間 です。ここからは、すそ野まできれいに富士山を眺めることができます。

車窓から富士山を眺めたい場合は、東側(富士行きの場合は進行方向左側)の座席がおすすめ です。西富士宮のあたりでは、身延線の線路が大きくカーブしているので、一部は右側の車窓からも富士山を眺めることができますが、左側のほうが圧倒的に見える時間が長いです。

駅のホームから富士山を眺められる竪堀駅

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竪堀駅下りホームから眺めた富士山

車窓からでも存分に富士山を眺めることができますが、もっとじっくりと眺めたい場合は、竪堀(たてぼり)駅がおすすめ です。竪堀は、富士から二つ目の駅です。

特に観光客が下車するような駅ではないのですが、ホームが高架になっていて、ホームの北端から富士山の全景を眺めることができます。

竪堀駅から富士山を眺めるなら、下りホーム(甲府方面行きのホーム)がおすすめです。上りホームでは、架線柱や架線が邪魔になります。

このあたりは、日中でも1時間に3~4本程度の列車が走っていますので、途中下車して、1本後の列車を待つ間に、富士山を眺めたり撮影したりするのがおすすめです。

途中下車して観光を楽しもう!

身延線沿線には、身延山(久遠寺)や富士山本宮浅間大社など、観光スポットが多くあります。途中下車して、これらの観光スポットを訪ねてみましょう。

身延山(久遠寺)

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身延山久遠寺の本堂

身延駅から路線バスで15分ほどのところに、身延山があります。日蓮宗の総本山、身延山久遠寺(くおんじ)や、身延山ロープウェイなどがあります。身延山ロープウェイを利用すれば、身延山の山頂までわずか7分で到着。ここからの富士山や南アルプス、甲府盆地の眺めは最高です。

www.kuonji.jp

  • アクセス: 身延駅から山梨交通バス「身延山」行きで約15分(運賃280円、PASMO利用可)、身延山バス停から徒歩で約10分(身延山久遠寺の三門まで)、徒歩約20分(身延山ロープウェイ乗り場まで)
  • 身延山ロープウェイ: 山麓・久遠寺駅~山頂・奥之院駅 所要時間7分、大人往復1,400円(詳しくは身延山ロープウェイのWebサイトへ)

富士山本宮浅間大社

富士宮駅から徒歩約10分のところに、「富士山本宮浅間大社」があります。

「浅間神社」(せんげんじんじゃ)は、富士山に対する信仰の神社で、富士山を眺められる関東甲信地方や東海地方などに多く、全部で1,300社ほどもあるそうです。富士宮にある「富士山本宮浅間大社」は、この浅間神社の総本宮とされています。ちなみに、富士山本宮浅間大社の奥宮は、富士山山頂にあります。

富士宮駅から徒歩圏内のため、途中下車して気軽に訪れてみるのもよいと思います。

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富士山本宮浅間大社の鳥居と富士山

富士山本宮浅間大社からは、そのご神体となる富士山を眺めることができます。特に、入口にある赤い大鳥居と、冬季の雪をたたえた富士山のコントラストは印象的です。

また、富士山本宮浅間大社に参拝したあとは、富士宮名物の「富士宮やきそば」を味わってみるのもよいでしょう。

青春18きっぷでの身延線の旅のポイント

青春18きっぷで身延線を旅するときのポイントをご紹介します。

普通列車は2両編成がねらい目

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身延線普通列車のボックスシート

身延線の普通列車(JR東海の313系)には、主に2両編成の列車と3両編成の列車があります。座席は、

  • 2両編成の列車:ボックスシート主体
  • 3両編成の列車:ロングシートのみ

となっています。

乗り鉄としては、当然、ボックスシート主体の2両編成の列車がおすすめ ということになります。

とはいえ、2両編成、3両編成のどちらの車両がやってくるかは、時刻表からはわかりません。2017年12月に乗車した感触でいえば、

  • 2両編成の列車のほうが多い
  • 3両編成の列車は富士~西富士宮間の運用が多い
  • 3両編成の列車は朝・夕のラッシュ時間帯の運用が多い

という感じです。とはいえ、運用は変わることも多いでしょうから、運次第ということにはなりそうです。

特急「ワイドビューふじかわ」でのワープを活用しよう!

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甲府駅に停車中の特急ワイドビューふじかわ

前述の通り、鰍沢口~西富士宮間は、普通列車の本数がかなり少なくなっています。一気に甲府~富士を乗りとおしてしまう場合にはよいのですが、途中下車して観光する場合には、ちょうどよい時間帯に普通列車があるとは限りません。

そんな場合には、身延線の特急「ワイドビューふじかわ」の利用 も考えましょう。

例えば、身延駅で途中下車して身延山などを観光するときには、前後の普通列車の少ない区間だけを特急「ワイドビューふじかわ」に乗車することを検討してみましょう。

  • 甲府側: 身延~鰍沢口(乗車券500円+自由席特急券320円=合計 820円)
  • 富士側: 身延~富士宮(乗車券670円+自由席特急券650円=合計1,320円)

青春18きっぷでは特急列車に乗車できないため、別途、乗車券と特急券を購入する必要がありますが、身延から鰍沢口や富士宮までであれば、それほど高くはありません。鰍沢口~甲府と富士宮~富士は、普通列車の本数が比較的多いため、鰍沢口や富士宮で下車して、普通列車に乗り継ぐこともできます。

特急「ワイドビューふじかわ」は1日7往復運転されています。青春18きっぷの旅であったとしても、普通列車の少ない区間では、時間短縮のために活用するのもありでしょう。

首都圏からの青春18きっぷ日帰り旅におすすめ!

身延線は、首都圏から比較的近いため、青春18きっぷでの日帰り旅がおすすめです。

  • 東京・新宿 → 甲府(中央本線)
  • 甲府 → 富士(身延線)
  • 富士 → 熱海 → 東京(東海道本線)

こんなルートになります。逆向きのルートももちろん可能です。

新宿発東京着の場合、約358kmの行程になります。通常運賃なら6,260円。青春18きっぷ1日分(2,370円)で十分に元が取れます。

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東海道本線ではグリーン車の利用もおすすめ!

全行程普通列車では大変かもしれませんので、新宿~甲府は特急「スーパーあずさ」「あずさ」「かいじ」に、東海道本線の熱海~東京は普通列車のグリーン車(青春18きっぷ+自由席グリーン券で利用可能)を利用してもよいでしょう。


以上、身延線の車窓のポイントや青春18きっぷでの旅のコツ、沿線観光地についてご紹介しました。富士山を眺めることを目的とするなら、空気が澄んでいて、午後も雲がかかりにくい冬場のほうがよいかもしれませんね。1回分余ってしまった青春18きっぷを利用しての日帰り旅におすすめです。